上 下
29 / 66

28話 魔法を目指して①

しおりを挟む
「来たところで悪いが、さっきまでずっと外に居てな、先に飯を食わしてくれ」
「おう」
「お前も何か居るか?」
「いや、流石に悪い」
「構わん、50ちょいはあるからな。カレーで良いか?」
「い、良いのか!ありがとう!」

そこから2人で昼食を食べ終え、改めて魔法の話に入った。

「よし、それじゃあ改めて、魔力の扱いを練習していこうか」
「魔法ってのは相川が前に使っていた黒い門のやつみたいなのだよな?」
「ああ。ただ、魔法にも属性があって、それぞれ適正があるから海堂がどれを使えるかは分からないんだ。
属性は基本的に火水風土闇光、6属性でそこから更に上位属性や派生属性、回復である治癒魔法なんかがある」
「ほへぇ…俺はどの属性が獲得できるんだ?」
「わからん。正直、こればっかりは本人の資質なんだ。まぁ、SPによるスキル獲得欄で適正は見れるからそれで見てくれ」
「ああ。えーっと…火風、土、光だな」
「(適正って増やせるんだっけ?)」
《基本的には加護がないと無理だな》
「うーん…」
「あ…そ、そんなに良い属性じゃないのか?」

しゅんとした顔でこちらを見る海堂に慌てて、弁明し、話を戻す。

「あ、いやいや!そんなことはない!ただ、そのどれもが俺はまだ持ってないから教えにくいと思ってな。SPで獲得するか、もしくは自然に存在する属性魔力を取り込んで取得するか、どっちが良い?」
「SPってのは貴重なんだよな?」
「まぁ序盤はあまり気にしなくてもいいと思うぞ。レベルが上がりにくくなっていけば、取るのが難しいって感じだからな」
「うーん…いや、鍛錬で取ってみる」
「おう」

ちなみに俺の適正に…うん、ちゃんとあるな。てか、全属性適正って珍しいよな?

《全属性適正は賢者って呼ばれる程だからな》
「そうだなぁ、風の魔力か火の魔力…光の魔力…光の魔力はあまりないんだよな」
「そうなのか?」
「ああ。例えば、土の魔力は地面、水の魔力は川や海なんかに行けば手に入る。
だが、火は自然には殆どないし、風はあるにはあるが、常に素早く動いていて獲得が難しい…が、要領を掴めばいけなくはないから、俺とお前の魔力を連結させて、俺が風の魔力を取り込むから、そこからお前のコアに魔力を流して、魔法を発動する…って感じにすればいけるはずだ。
ひとまず、魔法の初期段階として魔力の放出を行わないといけなくて…うーん、どうするか。基本的には、手から魔力を放出するからこの前みたいに手を繋いでっていうのは難しいよな…片手ずつならいけるか?やってみようか」
「ああ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

仰っている意味が分かりません

水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか? 常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。 ※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

側妃ですか!? ありがとうございます!!

Ryo-k
ファンタジー
『側妃制度』 それは陛下のためにある制度では決してなかった。 ではだれのためにあるのか…… 「――ありがとうございます!!」

処理中です...