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24話 森に潜む影①
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「ふぁぁ…もう朝か。やっぱ早急に敷布団が欲しいな」
《ガチャで当てるか自力で作るしかないだろうな》
「自力で作るって言われてもなぁ…材料もなければ作り方も知らないんだぞ?」
《作り方はほら、錬金術があればできるだろ。あとは材料だが、まぁそこら辺は適当に探せば良いだろ》
「簡単に言ってくれるが、動物性はともかく植物性のやつだと酷いと一生見つからねぇぞ?羊や鳥だって見つかるか分からねぇし仮に見つけたとしてそれが使えるのかすら分からない。ポリエステルを探す手もあるが、それには原油を引き当てねぇと始まらな…いや、待てよ?いや、作れるかもしれない。
錬金術って分解と合成もできるんだよな?」
《ああ》
「だったら、ゴミをさがして…それか自販機に…よし、まずはレベルを上げて錬金術を獲得しよう。話はそこからだ」
俺はご飯を食べたあと、すぐさま森へ向かった。
「とりあえず、狼を見つけるまでは引き続き魔石と薬草集めだな。ポーションの量産もしておきたいし、包帯なんかももしかしたら作れるかもしれないしな。魔物って、虫とかも居るのか?」
《ああ。ただ、弱いやつとかだと魔物じゃなくて魔獣って種に分類されるんだ》
「糸を吐く芋虫とか、蚕とか居ないかな。まぁそこら辺は見つけたらでいいか。そいつらも魔石を落とすのか?」
《いや、魔獣は魔石を落とさない》
「そうか…っと、気配。なんだ、ゴブリン…うん?どこかに向かってる?」
《ひょっとしたら巣があるのかもな。一応気をつけろ、ゴブリンはFランクだが進化した奴が居ると更にランクが高くなるぞ。最高でAまで上がる》
「うへぇ、そりゃ流石に相手に出来ねぇな。まぁ、場所の確認だけでもしてりゃ良いだろ」
そのまま、隠密しながらゴブリンの後を着いていくと、そのゴブリンは少し地面が盛り上がったところにあった洞穴へと入っていった。
「うーん、一本道…っぽいよな。罠の可能性は?」
《ゴブリンにそこまでの知能は無い、が…上位種が居ると話が変わってくる》
「今はやめておくか?だが、もしそれらが居ない場合、ここで放置したら進化するだろうし…よし、こんな時こそ闇魔法の出番だろ。
【シャドウ・プロテウス】」
俺は自身を影と変化させ、洞穴の中へと潜って行った。
「うーん、特に罠は無さそうだな。周囲を鑑定し続けているが壁としか出てこないし」
《じゃあ、もしかしたら上位種は居ないのかもな》
「いや、だがこの量は…」
奥へと進んでいく度、少しずつ気配察知に映る魔物の数が増えていく。そして、先程のゴブリンが見えてくると同時に、開けた場所が見えてきて、そこを見てみると、数百単位のゴブリンが見えた。
「おいおい…マジかこれ」
《この量…流石に上位種が居るな》
「奥まで見てみよう」
広場らしき場所を抜けると、部屋がアリの巣のように分かれており、倉庫や食料庫、子供の居る部屋などがあった。そして、その最奥には大きな扉があり、中の影を伝って覗いてみると、そこには冠を被った巨大なゴブリンがいた。
《おい…おいおいおい!こりゃ不味い、ゴブリンキングだ!単体でAランクの魔物で今の主じゃ瞬殺だ!》
「わかってる、直ぐにここをで…る前に倉庫のもんだけ全部回収しよう」
急いで使えそうな物を全て回収したあと、俺は元いた森へと戻った。
「…さて、それじゃあ今から経験値を稼ぐか」
《おい、まさかここを攻撃する訳じゃないよな?》
「そのまさかだ。中は松明が大量にあったし、丁度いいだろ」
彼はそう言いながら洞穴の入り口を土魔法で塞いだ。
そして、暫くそこで大丈夫待っていると怒り声と共に経験値が大量に流れ込んできた。
「一匹だけ大暴れしてるな、あれがゴブリンキングだろうな。他は次々と死んでいってる。お、やっぱ上位種も結構な数居たみたいだな、ランクの違う魔石もそこそこ手に入ってる」
《ゴブリンキングがでてきたらどうするつもりなんだ!》
「俺がやったっていう痕跡は残ってねぇよ」
《おいおい、どんどん近付いてきて…あ?と、止まった?》
「ゴブリンキングも酸素は必要だったみたいだな。そりゃ酸素の薄い場所であんだけ暴れ回れば、身体も動かなくなるってもんだ」
《ガチャで当てるか自力で作るしかないだろうな》
「自力で作るって言われてもなぁ…材料もなければ作り方も知らないんだぞ?」
《作り方はほら、錬金術があればできるだろ。あとは材料だが、まぁそこら辺は適当に探せば良いだろ》
「簡単に言ってくれるが、動物性はともかく植物性のやつだと酷いと一生見つからねぇぞ?羊や鳥だって見つかるか分からねぇし仮に見つけたとしてそれが使えるのかすら分からない。ポリエステルを探す手もあるが、それには原油を引き当てねぇと始まらな…いや、待てよ?いや、作れるかもしれない。
錬金術って分解と合成もできるんだよな?」
《ああ》
「だったら、ゴミをさがして…それか自販機に…よし、まずはレベルを上げて錬金術を獲得しよう。話はそこからだ」
俺はご飯を食べたあと、すぐさま森へ向かった。
「とりあえず、狼を見つけるまでは引き続き魔石と薬草集めだな。ポーションの量産もしておきたいし、包帯なんかももしかしたら作れるかもしれないしな。魔物って、虫とかも居るのか?」
《ああ。ただ、弱いやつとかだと魔物じゃなくて魔獣って種に分類されるんだ》
「糸を吐く芋虫とか、蚕とか居ないかな。まぁそこら辺は見つけたらでいいか。そいつらも魔石を落とすのか?」
《いや、魔獣は魔石を落とさない》
「そうか…っと、気配。なんだ、ゴブリン…うん?どこかに向かってる?」
《ひょっとしたら巣があるのかもな。一応気をつけろ、ゴブリンはFランクだが進化した奴が居ると更にランクが高くなるぞ。最高でAまで上がる》
「うへぇ、そりゃ流石に相手に出来ねぇな。まぁ、場所の確認だけでもしてりゃ良いだろ」
そのまま、隠密しながらゴブリンの後を着いていくと、そのゴブリンは少し地面が盛り上がったところにあった洞穴へと入っていった。
「うーん、一本道…っぽいよな。罠の可能性は?」
《ゴブリンにそこまでの知能は無い、が…上位種が居ると話が変わってくる》
「今はやめておくか?だが、もしそれらが居ない場合、ここで放置したら進化するだろうし…よし、こんな時こそ闇魔法の出番だろ。
【シャドウ・プロテウス】」
俺は自身を影と変化させ、洞穴の中へと潜って行った。
「うーん、特に罠は無さそうだな。周囲を鑑定し続けているが壁としか出てこないし」
《じゃあ、もしかしたら上位種は居ないのかもな》
「いや、だがこの量は…」
奥へと進んでいく度、少しずつ気配察知に映る魔物の数が増えていく。そして、先程のゴブリンが見えてくると同時に、開けた場所が見えてきて、そこを見てみると、数百単位のゴブリンが見えた。
「おいおい…マジかこれ」
《この量…流石に上位種が居るな》
「奥まで見てみよう」
広場らしき場所を抜けると、部屋がアリの巣のように分かれており、倉庫や食料庫、子供の居る部屋などがあった。そして、その最奥には大きな扉があり、中の影を伝って覗いてみると、そこには冠を被った巨大なゴブリンがいた。
《おい…おいおいおい!こりゃ不味い、ゴブリンキングだ!単体でAランクの魔物で今の主じゃ瞬殺だ!》
「わかってる、直ぐにここをで…る前に倉庫のもんだけ全部回収しよう」
急いで使えそうな物を全て回収したあと、俺は元いた森へと戻った。
「…さて、それじゃあ今から経験値を稼ぐか」
《おい、まさかここを攻撃する訳じゃないよな?》
「そのまさかだ。中は松明が大量にあったし、丁度いいだろ」
彼はそう言いながら洞穴の入り口を土魔法で塞いだ。
そして、暫くそこで大丈夫待っていると怒り声と共に経験値が大量に流れ込んできた。
「一匹だけ大暴れしてるな、あれがゴブリンキングだろうな。他は次々と死んでいってる。お、やっぱ上位種も結構な数居たみたいだな、ランクの違う魔石もそこそこ手に入ってる」
《ゴブリンキングがでてきたらどうするつもりなんだ!》
「俺がやったっていう痕跡は残ってねぇよ」
《おいおい、どんどん近付いてきて…あ?と、止まった?》
「ゴブリンキングも酸素は必要だったみたいだな。そりゃ酸素の薄い場所であんだけ暴れ回れば、身体も動かなくなるってもんだ」
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