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第二章 才徳テニス部黄金世代
47話 黄金世代忘年会
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玄関にこんもりと鎮座する大量の靴。靴。靴──。
現在時刻十六時十分にもかかわらず、すでに自分たち以外のメンバーがそろっていることに蜂谷と明前は苦笑した。
玄関の開いた音につられてやってきた杉山は、伊織を見るなり号泣。おなじく姫川は、先ほどまでの会わせろと強気な態度から一変、ぐっとくちびるを噛みしめてうつむいてから、黙ったままやさしく伊織にハグをした。
卒業と同時にすがたを消してから十年。
伊織の居場所も、果ては生死すらも分からぬままずっと伊織をさがしていたのだと、蜂谷が彼らをフォローするようにおしえてくれた。あまりにも杉山が泣くので伊織もつられてしまって、一行がリビングダイニングに入るころには蜂谷と明前を除く三人がぐずぐずに涙を流している始末だった。
キッチンに立つ星丸はつられて泣き、天城は涙に暮れる先輩たちをなだめ、大神は苦笑する。
ただひとり倉持だけは、
「オラ、辛気クセーぞ! はやく席につけッ」
とおたまでなべ底をガンガン叩いた。
そのせいかおかげか伊織たちの涙はひっこみ、予定時刻より三十分ほど早い十六時三十分ごろ、バタバタとさわがしいなか才徳黄金世代忘年会がスタートしたのであった。
──。
────。
「それでおれはかんがえた」
姫川は腕組みをした。
開始から四時間、時刻が二十一時をまわったころには、腹が満たされた一同はだらだらと居間のホットカーペット上に寝ころがったりソファでくつろいだり。大神にいたってはソファを背もたれ代わりにし、横に座る伊織の肩に顔をうずめてうたた寝している。各々好きに過ごすようになっているなかでの、姫川の唐突な話題出しであった。
『それで』もなにもその前までは、喋りつかれたアラサーどもはまったりと沈黙をたのしんでいたのである。脈絡のない話し出しに、一同はキョトンと彼へ視線を向ける。
姫川はグラスを高々とかかげた。
「おれたち才徳OBが、新星桜爛テニス部に出来る支援はなんだろう、と!」
「ああ──またその話か。おまえそれ今日で三回目だぞ」
「でもけっきょく、そこから話が展開しないんだよな」
と、倉持と蜂谷がダイニングテーブルの上のゴミを袋につっこむ。
そのうしろで「俺がやりますから先輩!」と顔を青ざめさせる天城がいるが、見向きもしない。
「だからかんがえたんだっつの。大神、オイ大神!」
「んー」
「だめだぜ朝陽、ソイツは一回寝るモード入るとぐずって起きねえから」
「それじゃあ困るんだよ。これは大神の手助けなくしては成り立たねえんだから!」
「なにするつもりやねん、姫ちゃん」
と伊織が目を丸くする。
彼はにやりとわらって、人さし指を立てた。
「ズバリ。桜爛テニス部年末強化合宿!」
とさけびながら。
その声量に、ほかにも寝落ちかけていた星丸や明前の肩がびくりと跳ねる。開始からいままで、ちびちびと酒を呑む手の止まらなかった杉山も手を止めた。
「強化合宿?」
「おうよ。どうせ学校の終業式がクリスマス前くらいだろ、そのあたりから一週間前後でひたすらテニスをするって合宿だよ!」
「まあ──部活の合宿なんてのはめずらしいもんじゃねえけど」倉持が布巾を片手にもどってくる。
「それで、どうして大神の手助けが必要なんだ。合宿してえなら桜爛のテニスコートにひたすら詰めてやりゃあいいだろ」
「ばっかオメーそれじゃ味気ねーだろが」
「あ?」
「大神の家が経営してるリゾート地あったじゃん。おれらもむかし、夏に遊び行ったところ。あそこのロッジとか予約して、桜爛のガキどもとおれらみんなで強化合宿すんの。楽しそうじゃね?」
という姫川に、エッと星丸がつぶやいた。
「おれらみんなって、オレらのこと言ってます?」
「ほかにだれがいんだよ。あんだ文句あんのか廉也」
「いっ、いやだってそんな急に無理っすよ。姫ちゃんセンパイはフリーランスだからいいとして、オレたちお勤めありますからァ」
星丸は泣きそうに眉を下げる。
彼は、ダブルスの際は自分が姫川をコントロールしつつゲームメイクしていくのだが、プライベートとなるととたんに弱腰になるのである。
とはいえそれについては伊織も「せやで」と眉を下げた。
「強化合宿はめっちゃええ提案やけど、年末なんていそがしいときにみんなにまで参加してもらうんは──さすがに気が引けるわ。ていうか無理やろ?」
「べつに全日いなくたっていいじゃねーか。毎日、だれかしらが交代でコーチに来てくれりゃあよ」
「なるほど。つまり日帰りも可能ってわけだ」
蜂谷がゴミ袋の口を閉める。
うん、と姫川はすこしさみしそうにうなずいた。
「だってそうでなきゃ意味がねえだろ。おれら才徳OBひとりひとりが教えられることなんて限られてる。シングルス、ダブルス、頭脳派、本能派──いろんな戦い方をする人間が集まって勝ちあがった、おれたち才徳黄金世代なんだから」
「姫ちゃん……」
と、伊織が口ごもったときである。
肩にもたれて寝ていたとおもわれた大神が、ククッと肩をゆらした。ゆっくりともたげた頭を起こして柔和な笑みを姫川に向ける。
「おもしろいこと言うじゃねーの」
「……だろ?」
「それで、うちのリゾート地を使うとして──その費用はだれが払うんだ」
「エッ。それはおまえ、友だちのよしみで安くしてくんねーの」
「だからはなから言ってんだろうが。甘えんなって」
「あっあれ、おめーそういうことか。えーでもどうせなら場所変えて合宿したくねえ?」
「そうだな。だがべつにリゾート地じゃなくてもいいんだろ」
というと、大神は携帯をとりだしてメッセージでなにごとかを飛ばす。ものの五分もかからぬうちに着信があり、大神はワンコールで出た。
「橋倉。夜分にわるい、ああ。うん。そう、……まだ具体的には決まってねえけど、もうすこし増えるかもな。どう? …………、……ああ、いや十分だ。なら先に押さえといてくれ。ああ。おやすみ」
みじかい電話であった。
橋倉とは、才徳メンバーの耳にもなじみ深い大神の専属執事である。いったいなにを確認していたのかと一同の視線が大神にそそがれた。
「うちのプライベートコートの年末予定をな。たまに親戚のだれかが使うこともあるから確認してみたが……俺が使うって言やァどうとでも調整できるから気にするなとよ。東京からちけえし、別荘を合宿所代わりにすることはできるぜ。そこなら料金は発生しない。なんせうちの敷地だからな」
「おっ」
大神ァ、と伊織をはじめ杉山や姫川、倉持がワッと大神にむらがる。
才徳テニス部現役時代にはよく見た光景だ。天城と蜂谷は顔を見合わせて苦笑した。
「また出たな、大神の『してやりたがり』──」
「そこが大神さんの魅力であり、最近では欠点なような気もしてきました……」
「同感だ」
座はふたたび盛り上がり、忘年会は日が変わって一時間ほどして最後の呑兵衛である杉山がつぶれたのをさいごに終わりを告げた。
ソファでねむる明前と倉持、蜂谷。ホットカーペットにころがる杉山、姫川、星丸。
天城は家庭があるためすでに終電前にはおいとまし、さいごに生き残った伊織はひとり荒れ果てたダイニングテーブルを片付ける。この荒れもようには見おぼえがあった。
(そういやこの家に来た初日も、こんな風に荒れていたっけ──)
と、片付ける手を止めたとき。
背後から腰に手をまわされた。自室にいって寝たとおもっていた大神が、起きてきたようだ。彼はこてりと伊織の肩に顔をうずめてつぶやく。
「おもいだした」
「ん?」
「去年、俺がアメリカに発つ前日にこいつらが送別会とやらをもよおした。俺は先に寝て、翌日はこっちに顔出さずに出かけたんだった」
「あの日の荒れようの犯人はこのくたびれたおっさんどもやったんか」
「フッ、そうらしい」
「ねむれへんの?」
「わすれものとりに来た」
「わすれもの。……」
伊織がくりかえす。
大神は無言で、その細腰を引き寄せる。
「…………」
「…………」
嫌な予感がした伊織は大神の肩を小突く。
「アホか」
「こっち向いて」
「う、…………」
くちびるにとろけるようなキスを落とされた。
絡まる舌の熱さに、腰がくだけるのをひっしにこらえながら、伊織は大神の胸をドンとたたく。やがて鼻頭をすり寄せながらくっくっとわらった大神がようやく伊織を解放した。
「じゃ、おやすみ」
「は──? わ、わすれもんは」
「いまもらった」
といって大神はさっぱりした顔で自室へもどってゆく。
伊織は拳をふるわせ、声を発さぬままに頭をぐしゃぐしゃと掻きむしるのだった。
現在時刻十六時十分にもかかわらず、すでに自分たち以外のメンバーがそろっていることに蜂谷と明前は苦笑した。
玄関の開いた音につられてやってきた杉山は、伊織を見るなり号泣。おなじく姫川は、先ほどまでの会わせろと強気な態度から一変、ぐっとくちびるを噛みしめてうつむいてから、黙ったままやさしく伊織にハグをした。
卒業と同時にすがたを消してから十年。
伊織の居場所も、果ては生死すらも分からぬままずっと伊織をさがしていたのだと、蜂谷が彼らをフォローするようにおしえてくれた。あまりにも杉山が泣くので伊織もつられてしまって、一行がリビングダイニングに入るころには蜂谷と明前を除く三人がぐずぐずに涙を流している始末だった。
キッチンに立つ星丸はつられて泣き、天城は涙に暮れる先輩たちをなだめ、大神は苦笑する。
ただひとり倉持だけは、
「オラ、辛気クセーぞ! はやく席につけッ」
とおたまでなべ底をガンガン叩いた。
そのせいかおかげか伊織たちの涙はひっこみ、予定時刻より三十分ほど早い十六時三十分ごろ、バタバタとさわがしいなか才徳黄金世代忘年会がスタートしたのであった。
──。
────。
「それでおれはかんがえた」
姫川は腕組みをした。
開始から四時間、時刻が二十一時をまわったころには、腹が満たされた一同はだらだらと居間のホットカーペット上に寝ころがったりソファでくつろいだり。大神にいたってはソファを背もたれ代わりにし、横に座る伊織の肩に顔をうずめてうたた寝している。各々好きに過ごすようになっているなかでの、姫川の唐突な話題出しであった。
『それで』もなにもその前までは、喋りつかれたアラサーどもはまったりと沈黙をたのしんでいたのである。脈絡のない話し出しに、一同はキョトンと彼へ視線を向ける。
姫川はグラスを高々とかかげた。
「おれたち才徳OBが、新星桜爛テニス部に出来る支援はなんだろう、と!」
「ああ──またその話か。おまえそれ今日で三回目だぞ」
「でもけっきょく、そこから話が展開しないんだよな」
と、倉持と蜂谷がダイニングテーブルの上のゴミを袋につっこむ。
そのうしろで「俺がやりますから先輩!」と顔を青ざめさせる天城がいるが、見向きもしない。
「だからかんがえたんだっつの。大神、オイ大神!」
「んー」
「だめだぜ朝陽、ソイツは一回寝るモード入るとぐずって起きねえから」
「それじゃあ困るんだよ。これは大神の手助けなくしては成り立たねえんだから!」
「なにするつもりやねん、姫ちゃん」
と伊織が目を丸くする。
彼はにやりとわらって、人さし指を立てた。
「ズバリ。桜爛テニス部年末強化合宿!」
とさけびながら。
その声量に、ほかにも寝落ちかけていた星丸や明前の肩がびくりと跳ねる。開始からいままで、ちびちびと酒を呑む手の止まらなかった杉山も手を止めた。
「強化合宿?」
「おうよ。どうせ学校の終業式がクリスマス前くらいだろ、そのあたりから一週間前後でひたすらテニスをするって合宿だよ!」
「まあ──部活の合宿なんてのはめずらしいもんじゃねえけど」倉持が布巾を片手にもどってくる。
「それで、どうして大神の手助けが必要なんだ。合宿してえなら桜爛のテニスコートにひたすら詰めてやりゃあいいだろ」
「ばっかオメーそれじゃ味気ねーだろが」
「あ?」
「大神の家が経営してるリゾート地あったじゃん。おれらもむかし、夏に遊び行ったところ。あそこのロッジとか予約して、桜爛のガキどもとおれらみんなで強化合宿すんの。楽しそうじゃね?」
という姫川に、エッと星丸がつぶやいた。
「おれらみんなって、オレらのこと言ってます?」
「ほかにだれがいんだよ。あんだ文句あんのか廉也」
「いっ、いやだってそんな急に無理っすよ。姫ちゃんセンパイはフリーランスだからいいとして、オレたちお勤めありますからァ」
星丸は泣きそうに眉を下げる。
彼は、ダブルスの際は自分が姫川をコントロールしつつゲームメイクしていくのだが、プライベートとなるととたんに弱腰になるのである。
とはいえそれについては伊織も「せやで」と眉を下げた。
「強化合宿はめっちゃええ提案やけど、年末なんていそがしいときにみんなにまで参加してもらうんは──さすがに気が引けるわ。ていうか無理やろ?」
「べつに全日いなくたっていいじゃねーか。毎日、だれかしらが交代でコーチに来てくれりゃあよ」
「なるほど。つまり日帰りも可能ってわけだ」
蜂谷がゴミ袋の口を閉める。
うん、と姫川はすこしさみしそうにうなずいた。
「だってそうでなきゃ意味がねえだろ。おれら才徳OBひとりひとりが教えられることなんて限られてる。シングルス、ダブルス、頭脳派、本能派──いろんな戦い方をする人間が集まって勝ちあがった、おれたち才徳黄金世代なんだから」
「姫ちゃん……」
と、伊織が口ごもったときである。
肩にもたれて寝ていたとおもわれた大神が、ククッと肩をゆらした。ゆっくりともたげた頭を起こして柔和な笑みを姫川に向ける。
「おもしろいこと言うじゃねーの」
「……だろ?」
「それで、うちのリゾート地を使うとして──その費用はだれが払うんだ」
「エッ。それはおまえ、友だちのよしみで安くしてくんねーの」
「だからはなから言ってんだろうが。甘えんなって」
「あっあれ、おめーそういうことか。えーでもどうせなら場所変えて合宿したくねえ?」
「そうだな。だがべつにリゾート地じゃなくてもいいんだろ」
というと、大神は携帯をとりだしてメッセージでなにごとかを飛ばす。ものの五分もかからぬうちに着信があり、大神はワンコールで出た。
「橋倉。夜分にわるい、ああ。うん。そう、……まだ具体的には決まってねえけど、もうすこし増えるかもな。どう? …………、……ああ、いや十分だ。なら先に押さえといてくれ。ああ。おやすみ」
みじかい電話であった。
橋倉とは、才徳メンバーの耳にもなじみ深い大神の専属執事である。いったいなにを確認していたのかと一同の視線が大神にそそがれた。
「うちのプライベートコートの年末予定をな。たまに親戚のだれかが使うこともあるから確認してみたが……俺が使うって言やァどうとでも調整できるから気にするなとよ。東京からちけえし、別荘を合宿所代わりにすることはできるぜ。そこなら料金は発生しない。なんせうちの敷地だからな」
「おっ」
大神ァ、と伊織をはじめ杉山や姫川、倉持がワッと大神にむらがる。
才徳テニス部現役時代にはよく見た光景だ。天城と蜂谷は顔を見合わせて苦笑した。
「また出たな、大神の『してやりたがり』──」
「そこが大神さんの魅力であり、最近では欠点なような気もしてきました……」
「同感だ」
座はふたたび盛り上がり、忘年会は日が変わって一時間ほどして最後の呑兵衛である杉山がつぶれたのをさいごに終わりを告げた。
ソファでねむる明前と倉持、蜂谷。ホットカーペットにころがる杉山、姫川、星丸。
天城は家庭があるためすでに終電前にはおいとまし、さいごに生き残った伊織はひとり荒れ果てたダイニングテーブルを片付ける。この荒れもようには見おぼえがあった。
(そういやこの家に来た初日も、こんな風に荒れていたっけ──)
と、片付ける手を止めたとき。
背後から腰に手をまわされた。自室にいって寝たとおもっていた大神が、起きてきたようだ。彼はこてりと伊織の肩に顔をうずめてつぶやく。
「おもいだした」
「ん?」
「去年、俺がアメリカに発つ前日にこいつらが送別会とやらをもよおした。俺は先に寝て、翌日はこっちに顔出さずに出かけたんだった」
「あの日の荒れようの犯人はこのくたびれたおっさんどもやったんか」
「フッ、そうらしい」
「ねむれへんの?」
「わすれものとりに来た」
「わすれもの。……」
伊織がくりかえす。
大神は無言で、その細腰を引き寄せる。
「…………」
「…………」
嫌な予感がした伊織は大神の肩を小突く。
「アホか」
「こっち向いて」
「う、…………」
くちびるにとろけるようなキスを落とされた。
絡まる舌の熱さに、腰がくだけるのをひっしにこらえながら、伊織は大神の胸をドンとたたく。やがて鼻頭をすり寄せながらくっくっとわらった大神がようやく伊織を解放した。
「じゃ、おやすみ」
「は──? わ、わすれもんは」
「いまもらった」
といって大神はさっぱりした顔で自室へもどってゆく。
伊織は拳をふるわせ、声を発さぬままに頭をぐしゃぐしゃと掻きむしるのだった。
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