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拾壱の抄 恋の淵
其の伍
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思えば、むかしからこういうことが多かった気がする。
ただでさえ潮江や廿楽がわんぱくで派手だったから、それを傍目から眺めてふたりでわらう──それがお決まりだった学部生時代。院にあがればそんなことも少なくなったが、お互い自分の研究に集中するためいっしょにいても会話はほとんどなく。
それでも落ち着く相手だったから、今日まで彼氏彼女として名乗ってきたわけだが──。
(…………)
冴子は、近ごろ考えていた。
べつにほかに好きな人がいるわけでもない。むしろ日に日に湧くのは、仙石清武という男に対する愛情だった。とくべつななにかがあったわけではないが、時間というのはそういうものなのかもしれない。
しかし、だからこそ。
この関係は冴子にとっては辛かった。
これまで、居心地がよかったはずの距離感がいまでは物足りず、すこし寂しい。
(でも)
そんなことを言ってしまったら彼はいったいなんと言うだろう。
冴子はそれがこわくて、いまひとつ踏み出せないのである。彼は優しい。が、時に人を切り捨てることもある。
それは冴子に対してもおなじ、だろうと思う。
「冴子」
「…………、えっ」
ワンテンポ遅れて、冴子は顔をあげた。
仙石はじっとこちらを見据えている。
「……いまなに考えてた?」
「あっ、私?」
「ほかにだれがいてるねん」
「そうなんだけど」
とつぜんすぎて、冴子は動揺した。そんな質問はこれまで一度だってされたことはない。
「べつになにも──ぼうっとしてた」
「ふうん。……」
と、仙石はつまらなそうに相槌をうつ。
冴子はどぎまぎしながら続きを待った。彼は、頬杖をついてぼんやりと仲間たちを眺めている。やがて視線はそのままに「行きの車で」とつぶやいた。
「松子ちゃんにいろいろ言われたで。僕たちのこと」
「……聞いたわよ。ずいぶんとあけすけに話したみたいね」
「ふふふ。いうても大したこと話してへん」
「そりゃあ私たち自体、大したことないからでしょう」
冴子の声がすこしとがった。
頬杖をついていた仙石がわずかに顔をあげる。冴子はしまった、という顔をした。すかさず、
「べつに、だからどうってことじゃないんだけど」
と平静を装う。
「……うん。────」
また、彼はしばらく黙りこんだ。
目下に見える琵琶湖の水面がまぶしくて、冴子は瞳を伏せる。こんなこと、付き合いたてのころはなかった。
ともにいる時間が積もるたび、比例してつのりゆくこの想いは、冴子から自由を奪っていく。
あの頃と比べたら、沼に足を取られたかのように、もはや身動きをとることも出来なくなっている。
ぎゅ、と膝の上で拳をにぎりしめる。
「今夜」
仙石がいった。
彼の長い指が冴子の握られた拳に触れた。
「話があるから部屋の鍵、開けといて」
「…………わか、った」
冴子の心臓がどくん、とおおきく脈打つのを感じた。
※
赤。青。黄。
色とりどりに夜闇を照らす花火に、小町は感嘆のため息をついた。
「綺麗──」
「小町ちゃん、花火見るのはじめて?」
シューッと音をたてる花火を手に、環奈は琵琶湖の水際でくるくるまわる。
「ええ。花火、というの? すてきだわ」
「あぶないから一本ずつ持ってな」
と、八郎が袋から花火を取り出した。
小町に持たせ、火をつける。
一瞬の静寂ののちに花火はいきおいよく噴射した。
「きゃーっ、きゃ、きゃ!」
火の勢いが怖いのだろう。小町は花火から必死に身体を離そうとするが、なにせ自分の手が持っているのでその努力はむなしい。
捨てるに捨てられず、小町は足を震わせて花火をしている。それを見た八郎は頭を掻いて苦笑した。
「小町さんには線香花火のがよかったかァ」
「ほれ、貸してみぃ」
見かねた柊介が小町から花火を受け取った。
まもなく火薬は切れ、花火は寂しくもおとなしくなる。
ほっと胸を押さえた小町に「こわかった?」と柊介が笑った。
「こ、こわかった──けれど癖になりそう……もう一本くださる?」
「…………」
さすがは先生の娘や、と八郎はケタケタ笑って、新たな袋を開けた。
──夜が更ける。
ほかの高校生たちは散々におよぎ疲れ、大学生たちは酒のおかげでべろべろに酔っぱらい、みなすでにペンションのなかで熟睡している。
しばらくすると、環奈も浜辺の上でうとうとと舟をこぎはじめた。
花火も一袋を使いきったところで、
「さあ」
と、小町は立ち上がった。
「そろそろ床に入りましょう。いくら夏の夜とはいえ身体を冷やします」
「ふあーァ。たしかに、かんちゃんなんかほぼ寝てるし」
「相当はしゃいでんからな俺ら──ほれ、帰るぞ」
「んあー……ねむいィ」
柊介が、ぐずる環奈の腕をひっぱった。彼女はそのまま「おんぶ」と柊介の背中に全体重をかける。
柊介は忌々しげに、
「暴れたら落とすからな」
とぼやいた。
ペンション内は、すこし前までの喧騒はどこへやら。みなシン、と寝静まっているようだ。
女子の部屋は二階。
柊介は文句ひとつ言わずに階段をのぼり、環奈を女子部屋の前で下ろす。隣は冴子のプライベートルームとなっていると聞いている。音を立てぬよう、環奈を小町に任せて、ふたりはようやくホッと息をついた。
階下に向かう。
窓の隙間から夜風が入り、心地よく頬を撫でた。八郎が窓際に腰を下ろして目を閉じる。
「──気持ちいなァ」
「ああ」
柊介もおなじく座った。
窓から差し込む月光が、彼の横顔を青白く照らす。
「聞いたで。仙石さんて黒木さんと付き合うてんねんてな! びっくりしたわ」
「なんやもう聞いたんか」
「女子が黒木さんと盛り上がっててんから、どないしたんか聞いたらそういうことやった」
「どうせ四宮やろ。あいつは歩く拡声器やな」
と苦笑する。
しかし八郎は興味深げに柊介の顔を覗き込んだ。
「さっき仙石さんとふたりで話してたやろ。そのことについて話してたん?」
「お前もまたよう見てんな──」
さっき、というのはまだみんなで花火をしていたときのことである。仙石が冴子に約束を取り付けていたのを見ていた柊介が、気になって声をかけにいったのだ。
「なんか言うてた?」
と、八郎が自身の膝を引き寄せる。夏の夜というのに今宵は湿度が低いのか、ふしぎとじめついた不快感がない。
柊介は壁に背もたれた。
「べつに……大したことは話してへん。どないすんのか聞いたら、夜に話してみるってよ」
「話すてなにを」
「進むのか、戻るのか──。とはいえ戻るってのはむずかしそうやけどな」
あの様子じゃ、といって柊介はゆっくりと瞼を閉じる。
「なんで?」
「いっしょに居すぎてん」
「うん──?」
「友だちとしての距離感から、多少なり近付きすぎた。まあ、付き合うてんねんから当たり前なんやけど」
とはいうが八郎はいまいちピンときていない。
つまり、と柊介は眉を下げ、
「ようやく距離に心が追ッ付いたっちゅーわけや」
口角をあげた。
ただでさえ潮江や廿楽がわんぱくで派手だったから、それを傍目から眺めてふたりでわらう──それがお決まりだった学部生時代。院にあがればそんなことも少なくなったが、お互い自分の研究に集中するためいっしょにいても会話はほとんどなく。
それでも落ち着く相手だったから、今日まで彼氏彼女として名乗ってきたわけだが──。
(…………)
冴子は、近ごろ考えていた。
べつにほかに好きな人がいるわけでもない。むしろ日に日に湧くのは、仙石清武という男に対する愛情だった。とくべつななにかがあったわけではないが、時間というのはそういうものなのかもしれない。
しかし、だからこそ。
この関係は冴子にとっては辛かった。
これまで、居心地がよかったはずの距離感がいまでは物足りず、すこし寂しい。
(でも)
そんなことを言ってしまったら彼はいったいなんと言うだろう。
冴子はそれがこわくて、いまひとつ踏み出せないのである。彼は優しい。が、時に人を切り捨てることもある。
それは冴子に対してもおなじ、だろうと思う。
「冴子」
「…………、えっ」
ワンテンポ遅れて、冴子は顔をあげた。
仙石はじっとこちらを見据えている。
「……いまなに考えてた?」
「あっ、私?」
「ほかにだれがいてるねん」
「そうなんだけど」
とつぜんすぎて、冴子は動揺した。そんな質問はこれまで一度だってされたことはない。
「べつになにも──ぼうっとしてた」
「ふうん。……」
と、仙石はつまらなそうに相槌をうつ。
冴子はどぎまぎしながら続きを待った。彼は、頬杖をついてぼんやりと仲間たちを眺めている。やがて視線はそのままに「行きの車で」とつぶやいた。
「松子ちゃんにいろいろ言われたで。僕たちのこと」
「……聞いたわよ。ずいぶんとあけすけに話したみたいね」
「ふふふ。いうても大したこと話してへん」
「そりゃあ私たち自体、大したことないからでしょう」
冴子の声がすこしとがった。
頬杖をついていた仙石がわずかに顔をあげる。冴子はしまった、という顔をした。すかさず、
「べつに、だからどうってことじゃないんだけど」
と平静を装う。
「……うん。────」
また、彼はしばらく黙りこんだ。
目下に見える琵琶湖の水面がまぶしくて、冴子は瞳を伏せる。こんなこと、付き合いたてのころはなかった。
ともにいる時間が積もるたび、比例してつのりゆくこの想いは、冴子から自由を奪っていく。
あの頃と比べたら、沼に足を取られたかのように、もはや身動きをとることも出来なくなっている。
ぎゅ、と膝の上で拳をにぎりしめる。
「今夜」
仙石がいった。
彼の長い指が冴子の握られた拳に触れた。
「話があるから部屋の鍵、開けといて」
「…………わか、った」
冴子の心臓がどくん、とおおきく脈打つのを感じた。
※
赤。青。黄。
色とりどりに夜闇を照らす花火に、小町は感嘆のため息をついた。
「綺麗──」
「小町ちゃん、花火見るのはじめて?」
シューッと音をたてる花火を手に、環奈は琵琶湖の水際でくるくるまわる。
「ええ。花火、というの? すてきだわ」
「あぶないから一本ずつ持ってな」
と、八郎が袋から花火を取り出した。
小町に持たせ、火をつける。
一瞬の静寂ののちに花火はいきおいよく噴射した。
「きゃーっ、きゃ、きゃ!」
火の勢いが怖いのだろう。小町は花火から必死に身体を離そうとするが、なにせ自分の手が持っているのでその努力はむなしい。
捨てるに捨てられず、小町は足を震わせて花火をしている。それを見た八郎は頭を掻いて苦笑した。
「小町さんには線香花火のがよかったかァ」
「ほれ、貸してみぃ」
見かねた柊介が小町から花火を受け取った。
まもなく火薬は切れ、花火は寂しくもおとなしくなる。
ほっと胸を押さえた小町に「こわかった?」と柊介が笑った。
「こ、こわかった──けれど癖になりそう……もう一本くださる?」
「…………」
さすがは先生の娘や、と八郎はケタケタ笑って、新たな袋を開けた。
──夜が更ける。
ほかの高校生たちは散々におよぎ疲れ、大学生たちは酒のおかげでべろべろに酔っぱらい、みなすでにペンションのなかで熟睡している。
しばらくすると、環奈も浜辺の上でうとうとと舟をこぎはじめた。
花火も一袋を使いきったところで、
「さあ」
と、小町は立ち上がった。
「そろそろ床に入りましょう。いくら夏の夜とはいえ身体を冷やします」
「ふあーァ。たしかに、かんちゃんなんかほぼ寝てるし」
「相当はしゃいでんからな俺ら──ほれ、帰るぞ」
「んあー……ねむいィ」
柊介が、ぐずる環奈の腕をひっぱった。彼女はそのまま「おんぶ」と柊介の背中に全体重をかける。
柊介は忌々しげに、
「暴れたら落とすからな」
とぼやいた。
ペンション内は、すこし前までの喧騒はどこへやら。みなシン、と寝静まっているようだ。
女子の部屋は二階。
柊介は文句ひとつ言わずに階段をのぼり、環奈を女子部屋の前で下ろす。隣は冴子のプライベートルームとなっていると聞いている。音を立てぬよう、環奈を小町に任せて、ふたりはようやくホッと息をついた。
階下に向かう。
窓の隙間から夜風が入り、心地よく頬を撫でた。八郎が窓際に腰を下ろして目を閉じる。
「──気持ちいなァ」
「ああ」
柊介もおなじく座った。
窓から差し込む月光が、彼の横顔を青白く照らす。
「聞いたで。仙石さんて黒木さんと付き合うてんねんてな! びっくりしたわ」
「なんやもう聞いたんか」
「女子が黒木さんと盛り上がっててんから、どないしたんか聞いたらそういうことやった」
「どうせ四宮やろ。あいつは歩く拡声器やな」
と苦笑する。
しかし八郎は興味深げに柊介の顔を覗き込んだ。
「さっき仙石さんとふたりで話してたやろ。そのことについて話してたん?」
「お前もまたよう見てんな──」
さっき、というのはまだみんなで花火をしていたときのことである。仙石が冴子に約束を取り付けていたのを見ていた柊介が、気になって声をかけにいったのだ。
「なんか言うてた?」
と、八郎が自身の膝を引き寄せる。夏の夜というのに今宵は湿度が低いのか、ふしぎとじめついた不快感がない。
柊介は壁に背もたれた。
「べつに……大したことは話してへん。どないすんのか聞いたら、夜に話してみるってよ」
「話すてなにを」
「進むのか、戻るのか──。とはいえ戻るってのはむずかしそうやけどな」
あの様子じゃ、といって柊介はゆっくりと瞼を閉じる。
「なんで?」
「いっしょに居すぎてん」
「うん──?」
「友だちとしての距離感から、多少なり近付きすぎた。まあ、付き合うてんねんから当たり前なんやけど」
とはいうが八郎はいまいちピンときていない。
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