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道が見えなくなっちゃったんですよね。
35.貴方と俺と。(side ストラ)
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泣き止んだころにはやはりあまり寝ていなかったらしく、睡眠不足や疲労で気絶するように眠った。
閉まっていた窓を少し開けて外の空気を取り入れる。
いつまでも見ていたいな、と思ったのと同じに、いつもならラルフ様が邪魔しにくるんだがな……と思った。
-------------------------------------
「ラルフシェイド様、アイラ様がお呼びですよ。」
「やだっ! アイラはいっつもぼくに虫を投げてくるしあぶないところに無理やり連れてくから!
ストラだって守ってくれないもん!」
「毒もない虫から守る必要性を感じないので。
それに私はまだ護衛という立場ではないです、あくまでも付き添い、よくいえば友人のような立場ですので守る義理は感じません。」
「ゆ……友人……? じゃ、じゃあしかたないな!」
「何が仕方ないのかは分かりませんが、淑女のお誘いを断るのは失礼だと聞きましたので行きますよ。」
「し、しかたないな! ストラが行きたいならついていってあげないこともないぞ!」
「はいはい、行きたいですよ。」
「ストラ! お前本当にアイラと一緒に学園に行くのか!?」
「は? アイラ様と一緒に? なんですか、それ。」
「えっ、違うのか……? アイラがストラと一緒に学園に行くって言ってたのだが……。」
「あぁ……確かにアイラ様は特待生ですから学年は同じになりますので行くタイミングは同じです、が、俺アイラ様得意じゃないので学園でも宿舎に入りますし一緒に行動することはないかと。
あーでもクラスは同じ確率は高いかもしれませんが。」
「同じクラス……。
……バーカバーカ! ストラなんかどこにでもいっちゃえ!」
「……捨て台詞吐いて走って行った……。
ラルフ様は普段しっかりしてるのに俺に対する時だけ年相応の子供に戻るな。何なんだ……頭いいのに……バーカって……くっ、はは……笑える……。」
「ストラよく帰ってきた。
まぁバトラーの時と同じで強制帰還だったとは聞いているが……。
まだ冒険者をやりたい気持ちもわかるが、すまんな、ハイエルの家が我が家の元にいる限りは護衛騎士爵として頼む。
あぁ、どうしても嫌だったら反乱を起こすのではなくハイエル家当主となってからの直訴で頼む。要相談だ。」
「はぁ……分かりました。じゃあさっさとくたばれクソ親父。」
「俺に勝てるようになってから言えバカ息子。」
「まぁまぁ。それでな、Cランクになったし護衛のために帰ってきてもらったわけだが、ストラには一番下の娘についてほしい。」
「は? 一番下って……ラルフ様でなくてですか?」
「あぁ、ラルフではなく、ストラが学園にいる間に生まれた一番下の7歳の娘だ。
ユイリエールといって俺の髪の色とリリィの瞳の色をしていてもうそれは天使のように可愛くてな、他の子たちももちろん可愛いがやはり歳をとってから出来た子というのはなおさら可愛いというか、もう目に入れても痛くなくてだな。アイラとはまた違うタイプの美人ではあるのだがそれもまた素晴らしいのだがーー
ーーーー
ーーという感じなのだが、どうやら娘は天才のようでな……若干1歳にして魔法を使い始めた。
そのうえ複数の魔法を使っているし、言っていることもしっかり理解していた。
どうもアイラと似てるタイプなようで、貴族らしくない。
しかしアイラの方がちゃんと貴族をしていて……なんていうか……平民のような思考をしているんだよなぁ……家から全然出てないはずなんだけどなぁ……?
まぁそんな感じで危なっかしいからユイについてほしいというわけだ。
ラルフにも先ほど同じことを伝えておいてある。」
……すっげー長かった割にほぼ娘自慢だったが要約すると最後の一言で済んだ話だったよな。
親父は慣れてるのかなんなのか、同じ気持ちなのか知らんが頷いてる。
ラルフ様の方がやりやすいが……いつか当主になったら騎士爵返上して辞めるわけだし、誰でもいいと言えば誰でもいいな。
だが高飛車なお嬢様は嫌だなぁ……とは思うがこれ断れるやついるのか?
「まぁ誰でも構わないっちゃ構わないんで……。」
「……そうか、ラルフも寂しがるとは思うが……ハイエル家のものをユイにつけたいからな……よろしく頼む。」
「は? ラルフ様は別に寂しがらないんじゃないですか?」
「む……そ、そうか……一方通行か……。いや、なんでも無い、忘れてくれ。」
-------------------------------------
なぁラルフ様。
貴方に俺がついていたら今ここにいるのが貴方で、そっちにいるのがユイだったのかもしれないですね。
そう考えると貴方は今そこにいることが幸せかもしれない。
俺も貴方に感謝しなければいけないのかもしれない。
でも、ユイが悲しがってるんですよ。気合いで起き上がれませんかね?
昔みたいに、俺の後をヒヨコみたいについてきてもいいですから。
……ってあれ? もしかしてラルフ様俺のこと実は好きでした?
貴方が俺に突っかかってきたのって、ユイに悪い虫が~って感じだけじゃなくて俺が貴方の護衛につくと思ってたのにユイについたっていうダブルの嫉妬ですか。
あ、なんかそうかもしれないですね、しっくりきた。
あぁ、なんだ、当主様の言ってた一方通行ってそのことかぁ。
でもねラルフ様。
ユイと会う前の俺だったらそんなことにも気付けない男だったんですよ。
彼女と出会ったからこそ貴方からの好意に気付ける俺になって。
彼女と出会ったからこそ俺の見える世界に色がついた。
感情はあったし楽しいことも面倒くさいことも辛いこともあったけれど、それでも世界は靄がかかっていて色はついていなかった。
だからその未来だったら俺は今の俺じゃなくて、前の俺のままなんですよね。
ってなると貴方からの想いは一方通行のままでしたね。
そう思うと……こうなったことが幸せなんですかねぇ。……俺には分かんないことですね……。
ラルフ様、俺にとって昔の貴方はただの仕える家の子供でした。正確に言うと仕えなければいけない家の子供、だったんですよ。
でも、今の俺が振り返ってみると、昔とは違くて……仕えるべき家の子供と思えています。
何もかも変化はユイにもたらされました。
「心残りかもしれませんが、俺が貴方の、貴方たちの宝物を大切にしますから……
安らかに寝てくださいね。」
気持ちよさそうにスゥスゥと眠るユイの頬を撫でながら見つめていると、呟いた声にラルフ様の声が聞こえた気がした。顔を上げて思わず苦笑いが溢れる。
「そっちもでしたか……随分と高いハードルですね……。」
ーーーストラなら安心して僕たちの宝を預けられる……なんて言うと思ったら大間違いだぞ! 父上とバトラーを倒してから言えよ! バーカ!
「勝ったら俺だけの宝物にしていいんですかね……。」
追って呟いた独り言には返事はなく、夜の匂いのする風だけが部屋の中を吹き抜けていった。
閉まっていた窓を少し開けて外の空気を取り入れる。
いつまでも見ていたいな、と思ったのと同じに、いつもならラルフ様が邪魔しにくるんだがな……と思った。
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「ラルフシェイド様、アイラ様がお呼びですよ。」
「やだっ! アイラはいっつもぼくに虫を投げてくるしあぶないところに無理やり連れてくから!
ストラだって守ってくれないもん!」
「毒もない虫から守る必要性を感じないので。
それに私はまだ護衛という立場ではないです、あくまでも付き添い、よくいえば友人のような立場ですので守る義理は感じません。」
「ゆ……友人……? じゃ、じゃあしかたないな!」
「何が仕方ないのかは分かりませんが、淑女のお誘いを断るのは失礼だと聞きましたので行きますよ。」
「し、しかたないな! ストラが行きたいならついていってあげないこともないぞ!」
「はいはい、行きたいですよ。」
「ストラ! お前本当にアイラと一緒に学園に行くのか!?」
「は? アイラ様と一緒に? なんですか、それ。」
「えっ、違うのか……? アイラがストラと一緒に学園に行くって言ってたのだが……。」
「あぁ……確かにアイラ様は特待生ですから学年は同じになりますので行くタイミングは同じです、が、俺アイラ様得意じゃないので学園でも宿舎に入りますし一緒に行動することはないかと。
あーでもクラスは同じ確率は高いかもしれませんが。」
「同じクラス……。
……バーカバーカ! ストラなんかどこにでもいっちゃえ!」
「……捨て台詞吐いて走って行った……。
ラルフ様は普段しっかりしてるのに俺に対する時だけ年相応の子供に戻るな。何なんだ……頭いいのに……バーカって……くっ、はは……笑える……。」
「ストラよく帰ってきた。
まぁバトラーの時と同じで強制帰還だったとは聞いているが……。
まだ冒険者をやりたい気持ちもわかるが、すまんな、ハイエルの家が我が家の元にいる限りは護衛騎士爵として頼む。
あぁ、どうしても嫌だったら反乱を起こすのではなくハイエル家当主となってからの直訴で頼む。要相談だ。」
「はぁ……分かりました。じゃあさっさとくたばれクソ親父。」
「俺に勝てるようになってから言えバカ息子。」
「まぁまぁ。それでな、Cランクになったし護衛のために帰ってきてもらったわけだが、ストラには一番下の娘についてほしい。」
「は? 一番下って……ラルフ様でなくてですか?」
「あぁ、ラルフではなく、ストラが学園にいる間に生まれた一番下の7歳の娘だ。
ユイリエールといって俺の髪の色とリリィの瞳の色をしていてもうそれは天使のように可愛くてな、他の子たちももちろん可愛いがやはり歳をとってから出来た子というのはなおさら可愛いというか、もう目に入れても痛くなくてだな。アイラとはまた違うタイプの美人ではあるのだがそれもまた素晴らしいのだがーー
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ーーという感じなのだが、どうやら娘は天才のようでな……若干1歳にして魔法を使い始めた。
そのうえ複数の魔法を使っているし、言っていることもしっかり理解していた。
どうもアイラと似てるタイプなようで、貴族らしくない。
しかしアイラの方がちゃんと貴族をしていて……なんていうか……平民のような思考をしているんだよなぁ……家から全然出てないはずなんだけどなぁ……?
まぁそんな感じで危なっかしいからユイについてほしいというわけだ。
ラルフにも先ほど同じことを伝えておいてある。」
……すっげー長かった割にほぼ娘自慢だったが要約すると最後の一言で済んだ話だったよな。
親父は慣れてるのかなんなのか、同じ気持ちなのか知らんが頷いてる。
ラルフ様の方がやりやすいが……いつか当主になったら騎士爵返上して辞めるわけだし、誰でもいいと言えば誰でもいいな。
だが高飛車なお嬢様は嫌だなぁ……とは思うがこれ断れるやついるのか?
「まぁ誰でも構わないっちゃ構わないんで……。」
「……そうか、ラルフも寂しがるとは思うが……ハイエル家のものをユイにつけたいからな……よろしく頼む。」
「は? ラルフ様は別に寂しがらないんじゃないですか?」
「む……そ、そうか……一方通行か……。いや、なんでも無い、忘れてくれ。」
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なぁラルフ様。
貴方に俺がついていたら今ここにいるのが貴方で、そっちにいるのがユイだったのかもしれないですね。
そう考えると貴方は今そこにいることが幸せかもしれない。
俺も貴方に感謝しなければいけないのかもしれない。
でも、ユイが悲しがってるんですよ。気合いで起き上がれませんかね?
昔みたいに、俺の後をヒヨコみたいについてきてもいいですから。
……ってあれ? もしかしてラルフ様俺のこと実は好きでした?
貴方が俺に突っかかってきたのって、ユイに悪い虫が~って感じだけじゃなくて俺が貴方の護衛につくと思ってたのにユイについたっていうダブルの嫉妬ですか。
あ、なんかそうかもしれないですね、しっくりきた。
あぁ、なんだ、当主様の言ってた一方通行ってそのことかぁ。
でもねラルフ様。
ユイと会う前の俺だったらそんなことにも気付けない男だったんですよ。
彼女と出会ったからこそ貴方からの好意に気付ける俺になって。
彼女と出会ったからこそ俺の見える世界に色がついた。
感情はあったし楽しいことも面倒くさいことも辛いこともあったけれど、それでも世界は靄がかかっていて色はついていなかった。
だからその未来だったら俺は今の俺じゃなくて、前の俺のままなんですよね。
ってなると貴方からの想いは一方通行のままでしたね。
そう思うと……こうなったことが幸せなんですかねぇ。……俺には分かんないことですね……。
ラルフ様、俺にとって昔の貴方はただの仕える家の子供でした。正確に言うと仕えなければいけない家の子供、だったんですよ。
でも、今の俺が振り返ってみると、昔とは違くて……仕えるべき家の子供と思えています。
何もかも変化はユイにもたらされました。
「心残りかもしれませんが、俺が貴方の、貴方たちの宝物を大切にしますから……
安らかに寝てくださいね。」
気持ちよさそうにスゥスゥと眠るユイの頬を撫でながら見つめていると、呟いた声にラルフ様の声が聞こえた気がした。顔を上げて思わず苦笑いが溢れる。
「そっちもでしたか……随分と高いハードルですね……。」
ーーーストラなら安心して僕たちの宝を預けられる……なんて言うと思ったら大間違いだぞ! 父上とバトラーを倒してから言えよ! バーカ!
「勝ったら俺だけの宝物にしていいんですかね……。」
追って呟いた独り言には返事はなく、夜の匂いのする風だけが部屋の中を吹き抜けていった。
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