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繋がる肉体

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 突然、マコトが動かなくなってしまった。
 その様子にユキとリリームも戸惑い、私から視線を外している。
(逃げるなら……今しかない)
 だけど、私の意思に反して身体が……動かない。
 それもそのはず……身体は発情しすぎて優越感と疲労感がごっちゃになっている。
 気を抜くと息を吸うことさえも忘れてしまいそうになる。
 そんな状態で逃げれるわけもなく、マコトのことを受け入れるだけで――――。
「悪いな、ユキ。リリーム。少しだけ眠っておいてくれ」
「? マコト、何を……」
「うん。わかった……」
 目の前で何が起こっているのかわからなかった。
 2人の頭を手をかざすと魔法をマコトは詠唱した。それは……睡眠魔法。
「なにを……してるの」
「気にするな。ちょっと二人きりになりたかっただけだ」
 2人を抱え、壁に置いてくるとマコトは私を拘束していた縄を引きり、お姫様抱っこをされる。
「どこに連れていくの?」
「部屋」
 さっきとは打って変わってマコトの瞳には迷いがなかった。
 何が原因で迷っていたのか……わからないけど、その瞳は間違いなく私の惚れたものだった。

 私の部屋のベッドに置かれると、その上に跨られる。
「やっぱり初めてはこういう部屋の方がいいんじゃないか」
「……無理やり犯す癖に、今更気遣いなんていらないわよ」
「そうかもな」
 発情しきった身体でなけなしの理性を振り絞る。
「だけど、俺はバカだから。自分の行動に納得したいだけだ」
「惚れ魔法なんてものを使っておいて……今更、なにを言っているのよ……」
「……耳が痛いぜ」
 もうメッキは剥がれ落ちていた。私のポテンシャルである……強気な姿勢はもうボロボロに欠けている。
「あんたも……策士よね、ここで優しくすれば女はコロッと落ちると思っているんでしょう」
「?」
「とぼけなくていいわよ。だって、もう男なら……いいえ、女でもいいかなって思い始めちゃってるわよ」
 あとはそう、マコトに犯してくれるのなら……文句は……。
「さあ、トロットロになったこのマンコに突っ込みなさいよ……お望み通り、惚れてあげるから」
「……何か、勘違いしているみたいだな」
 その声には怒気が含まれていた。なにもを身勝手に怒っているのか。こっちの方が怒りたいとかそんなことよりも……。
「これ以上焦らさない。だけど、これだけは知っておいてほしい」
「…………」
「俺は、惚れた女しか犯さない」
「っ!」
 その言葉でうれしくなる私はもう駄目だった。

 告白と共に、腰を押し付けられて私の大切なところに侵入される。
 それだけで軽く達した。
「……痛くは、ないか?」
「いた、いわよ……」
 めちゃくちゃ痛い。でも、どうしてだろう……いや、惚れているからだ。
 そうに決まってる。じゃないと私……痛いことに感じちゃう……変態じゃない……。
「うっ……ひぐっ……」
「…………」
 私の痛みが治まるのを待ってくれているのか動かないでいてくれる。
 その間、頭をなでてくれて少しだけ大人なマコトにイラついた。
「な、なによ……どうしたのよ……」
「いや、ちょっと意外だった」
 意外だった? まさか、こいつ……他の男にでも身体を許すとでも思っていたのだろうか。
「私が処女だっていうのが……遊びほうけているとでも思ったの」
「違う。貫いた感覚はあったし、血が出てるからわかってる……そうじゃなくて……」
 目と目が合い、軽いキスを重ねる。甘まったるい、私には似合わないキスは頬を緩めて……。
「笑顔になっているぞ」
「へっ?」
 自覚もなしに、私は笑顔になっていたらしい。
「おらっ」
「はひんっ!!」
 唐突に、奥を突かれて変な声が出る。
 情けなさ過ぎる声に自分に嫌気が刺す。
「へっ、へんなところで……はじめないでよ……」
「……うん。やっぱりそうだな。セレス、お前はやっぱりいじめられている方がかわいいよ」
「へっ?」
 今、こいつは……マコトはなんて言った?
 いじめられている方がかわいい……??
 マコトが何を言っているのか……いや、薄々は気づいていたけど……認めたくなかった。
「ほら、こうやって腰を引くと……」
「や、あああぁぁぁ……」
 力が強制的に抜変えそうになる。反射的に膣内を締めて、マコトの男性器をより感じてしまう。
「吸い付くし……もしかして、Mか?」
「違うわよ!!」
「でもなぁ……」
 納得いかない様子だ。このままだと攻められて、あっけなく私はMだということを認めてしまいそうだ。
「わ、私から動くからマコトはじっとしてなさい!」
「ああ、わかった」
 体位を変えて、腰を動かす。痛みはもう感じなかった。
「ん、んん!!」
 純然たる行為に愛しさを感じ、ただ自慰行為では得られなかった充実感が私を包み込む。
 たくましいマコトの胸板に手を置きながら、精一杯腰を振りつける。
「はぁ……はぁ……はぁん!」
「……すごいな」
 脈を打つマコトの肉棒を本能的に気持ちいいとわかっている場所にこすりつける。
 オナニーするときもずっとそこをいじり、マコトのことを考えていた。今、ようやく本物が手に入り喜びで満ち溢れそうだ。
「どうよ……私のテクニックは……」
「気持ちいいよ。そろそろ出すがいいか?」
「ふんっ……どうせ、いつかは出すんだからいっぱい出しなさいよね」
「わかった」
 パンパンとお互いの腰を押し付け合って音を奏でる。
 ぐちょぐちょに濡れた私の大事なところはもう、いつでもマコトのものを受け入れる準備はできていた。
 ドクドクと男性器が膨れ上がり、射精した。
「んっ……ひゃぁ……ひううぅぅぅぅぅ!!」
 だくだくと精液が私の子宮を穢し、奥まで押し付けられる。
 射精されたわずかな衝撃で私の腰は動かなくなり、あっけなくマコトのもたれかかる。
 私の限界を悟ったのか倒れてくる私をマコトは抱きしめてくれた。
 淡雪のように残る快感を体感しながら、マコトは呟いた。
「気持ちよかったよ」
 その言葉が効けたことがうれしいと思った。
 だけど、素直になれない私はいつも通りに答えてしまう。
「そう、なら早く抜いて……」
「ここからが本番だろ」
「へっ?」
 ……頭がついていかない。
 そんな中でマコトの私を抱きしめる強さは増した。
「抜かずに5回は硬いな」
「ま、待って……」
「大丈夫。十分に濡れているし、すぐに虜になるさ」
「や……やめ……」
 マコトの男らしい過ぎるところを体験した。

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