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処女のサキュバス

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 魔王に宣言した俺はリリームを連れ出して部屋に案内させた。
「ここがリリームの部屋か」
「そうだよ」
 天蓋付きのベッド。クマを模した巨大なぬいぐるみが傍に置かれている。それ以外は普通だがところどころ女性を連想させるような品が置かれてあり、リリームも女の子なんだなと思った。
「し、城では恥ずかしかったけど、ここだと私の方が強いから!」
「そうか」
「よ、余裕でいられるのもいまの内だしっ!!」
 非力な力で背中を押されて、俺はベッドの上に押し倒される。はあはあと荒い息に無理をしていることが丸わかりだ。
(これはもう、惚れ魔法を使ってもいいじゃないか?)
 惚れ魔法を使うのには条件がある。相手が発情していないと効果がない。
 リリームは息が荒く、これからの行為を想像しているのか目が血走っている。誰がどう見ても発情している。
 正直、このまま惚れ魔法を使えば手玉にとれる気がする。
「服は邪魔だな」
「えっ、あ、うん。そうだね」
 俺の上に跨っているリリームをどかして服を脱ぐ。やたらと好奇な目線を向けられるのは初めての経験だ。
 男の裸を見て何が楽しいのかわからないが、俺がリリームの普段の裸体を見て想像してしまうのと一緒なのかもしれない。
 パンツを脱ぎ捨てるとまだ息子は臨戦態勢になっておらず、へにゃっている。
 寝転びもう一度、腰の上に載ったリリームは自身の女性器を広げて――――。
「い、いれさせてもらうね~」
「待て待て待て!!」
「へっ?」
 止めた。嘘だろっと思った。 
「リリーム、1つ聞きたいんだが……もうSEXするつもりか?」
「うん。交尾して射精してもらうつもり」
「…………」
 言葉を失った。いや、聞き方がおかしいかもしれないが多分確信を得ていると思う。
 俺は動揺しながらどんなふうに聞けばいいかと考えているとリリームの身体を見て、あっと思った。
 彼女の身体はあまりにも汚れを知っている感じがしなかった。
 傷跡一つない裸体。ぷっくりと膨れた筋一本のマンコ。小動物のようなうるんだ瞳。その姿にいつもの軽い口調の裸痴女の姿はなかった。あるのは初めてを捧げようとしているいたいけな少女の姿だ。
(まさか……処女なのか!?)
 状況的判断だが、間違っていないだろう。その証拠に、勃起していないチンコを淹れようとしてきた。どこまで性知識があるのか疑わしいところだ。
 普段の彼女の痴女ぶりを見て、経験豊富な印象を受けていたが中身はピュアそのもの。
 サキュバスの血を引く彼女が処女だと知って、俺は生唾を飲みこんだ。
(ある意味、最高の展開かもしれない)
 経験をしたことがないということは俺の行為に疑問を持つことはないだろう。惚れ魔法を使うことで俺に依存させて、計画の邪魔になることはない。むしろ、手伝ってもらう方向にもっていきやすい。
 生唾を喉を鳴らして飲みこんだ。
「な、なに? へんなことでもした?」
「そうだな。まずは前戯というものを教えてやるよ」
「前戯?」
 そこからか……と天を仰ぎたくなったが根気よく頑張ることにした。
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