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執事長、マコトの日常 後編

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 俺の移動魔法を使い、20分ほどで帝都に到着した。この国は帝都を中心に広がっており、お飾りの王だけど帝王がトップとされている。まあ、1人で支配できるわけがないと政的問題以外はすべて地方の王に丸投げしているため威光はほとんどないと言える。
 だが、それはそれとして国の中心地。一番栄えていることには間違いなかった。
 セレス様は手ごろなお店に入るとカゴにどんどん衣服を入れて試着室に消えていった。
「ほら、これとか似合うじゃないかしら?」
「そうですね。いいと思いますよ」
 青を基調としたワンピース。いいと思う。金髪のバランスが取れたツインテールが見栄えしているし、いつものハチャメチャ感じが収まり落ち着いた印象を受ける。
「これは?」
「それも素晴らしいです」
 次は赤を主軸をしたドレス。先ほどとは着る場が違うが、お嬢様の破天荒なイメージにお似合いで情熱と言える愛らしさが際立っている。
「これも?」
「最高です」
 髪形に合わせた黄色の水着。ビキニタイプで、思わず口説きたくなるスタイルに魅了されてしまう。
「こっちは?」
「そちらも」
 最後は黒のパーカーにラフなズボン。ボーイッシュだが、お嬢様の女性らしさは隠せておらず、素晴らしい。
「……あなた、本当に思って言っているの?」
「お嬢様は何を着てもお似合いですよ」
 心の底からそう思う。
「ふんっ、心の中じゃ何を思っているのかわからないのが残念ね」
 俺もお嬢様がどんな答えを期待しているのか気になる。
「それで? あなたはどれが一番気に入ったの?」
「俺がですか?」
「ええ、そうよ。それを買うことに決めたから」
「そうなんですか……」
 青のワンピース。赤のドレス。黄色のビキニ。黒のパーカー。どれも甲乙つけがたいものであり、どれもセレス様に似合っていた。これは難題だ。機嫌を損ねるような選択をすればこの店一件丸ごと買うなんて言い出しかねない。
「…………」
「ねぇ」
 だが、どれが一番似合っていた? 個人的には赤のドレスは過激であるが、黄色のビキニも負けてはいない。清楚感を出すに青のワンピースもありだが、ラフな黒のパーカーは新たな開拓と言える。どれが正解なんだ……!?
「………………」
「ねぇ!!」
 ポカッと頭を叩かれて正気に戻る。気がつけば、セレス様は腕を組んで不機嫌になっている。
「はっ、な、なんでしょうか」
「どれだけ悩んでいるのよ。日が暮れてしまうわ」
「申し訳ありません」
「ふんっ、あなたのその優柔不断なのどうにかした方がいいわよ」
「……心に刻んでおきます」
 その後、結局4着ともすべて購入したセレス様と日が暮れるまで買い物をしてしまった。



 夜自室にて、仕事を終えた俺は乱雑に服を脱ぎ捨ててラフな格好でメイドのユキから報告を受け取り雑談を交わした。
「そう、災難でしたね」
「今日は疲れたよ」
 あの後、城ではユキが機転を利かせたらしく大事には至らなかった。大助かりだ。
 俺の方は晩御飯まで食べてすでに日付が変わろうとしている。早く寝なければ明日に響くだろう。
「ユキ、助かった。今日はもう休んでくれ」
「はい。それならゆっくりと眠りましょう」
「待て、それならどうして俺のベッドに入ってくる」
 いそいそと服を脱いでベッドの中に入ってきた。
「いいじゃないですか。そういう仲ですよ」
「だけどな……」
「もう、優柔不断ですね」
 ユキとは昔からの付き合いで一番最初の魔法を使った相手でもある。恋人同士には程遠いかもしれないが、大事な存在であり、ユキが誰かのお嫁さんになるのを嫌悪するくらいには好意を抱いている。
(素直になれないのは……あれのせいだよな)
 不用意に魔法の内容を確かめずに俺は惚れ魔法をユキに試してしまった。そこから少しずつ彼女への好意の歯車はずれてしまった。
 好きだけど、後ろめたいことがある。ユキは俺に惚れている。それは惚れ魔法を使ったからであり、本心ではないと思う。小さいころから知っている大事なものを俺は自分の手で傷つけてしまったのだ。だから、俺はユキに求められたら断ることができないし、ユキも断ることはない。
「では、私と勝負しましょう。私のフェラに耐えれたのならご褒美をあげます。耐えれなかったら、私がご褒美をもらいます」
「ご褒美の内容は?」
「私の身体を自由していいです。逆に私が勝ったらあなたの身体を自由に使わせてもらいます」
「それ……」
「その先を言葉に出すのは禁止です」
 ズボンを脱がされ、パンツからチンコが顔を出した。
 まるで犬のように這いつくばって、舌からぺろりっと肉棒に刺激が与えられる。ねっとりとした舌使いに意思とは関係なしに腰が跳ねる。
「うぐっ」
「感じやすいですね……もしかして溜まってました?」
「それは……」
 多分、その通りだと思った。かわいいセレス様の服選びに付き合っていたが大胆なモノ、水着のビキニとか誘っているのかと思うほどに色っぽかった。あの時はどうにか考えないようにしていたけど、本心では襲いたいと思っていた。
 あのセレスに惚れ魔法を使ったらどうなるのか何度も考えた。
「そういうことなら私がうってつけですよ? マコトなら私の身体を好きにし放題ですし、子供だって産んであげます」
「お前……こういう時にそういうのは卑怯だぞ」
「勝負ですから」
 頭の中でユキを犯しまくる想像をしてしまう。俺の肩までしかない低身長の彼女は一生懸命に支えてくれていることを知っている。彼女がどれだけ努力してメイドの仕事をしているのかわかっている。それなのに、彼女の人生そのもの壊すような激しい交尾をし、子供を孕ませてやりたい。泣きじゃくるまで犯しつくしたいと思ってしまう。
「おや、反応がよくなりましたね。降参しますか?」
「うっ、ぐっ……まだだ」
 ぺろぺろと小さな口で舌を出して奉仕される様子は一国の王にでもなった気分だった。
 幼い頃からお互いに支え切ってきた俺たちは弱点を知り尽くしている。相手が何を望み、何を嫌がっているのか手に取るようにわかる。だからこそ、この勝負は俺が勝つ。
「はぁ、あむっ……れろっ……んっ……あむっ……じゅるっ」
 丹念に壊れ物を扱うかのように丁寧に男性器を愛しむユキだが、その実態はすでに敗北しているかのように見える。
 彼女の肢体には女性器からあふれ出る愛液が溢れ出しメイド服を濡らしている。今すぐにでもいじってほしいのかくねくねと太ももを動かせて魅了して、見ているこっちが我慢できなくなりそうだ。
「は、早く……イッてくださいよ」
 頬にチンコをひっつかせて見上げる視線はすでに発情しきっている。呼吸が荒く、肩で息をしているのが丸わかりだ。
「これは勝負なんだろ? 時間制限もかけてなかったし、俺は負けを認めないぞ」
「あっ……」
 ユキは思い出したかのように息を吐いた。この勝負に時間制限を仕組まなかったのはユキの失敗だ。頑なに口だけで奉仕しようとしているのもフェラと限定したためであり、それだけならば耐えられる自信があった。
 もし、手を使っていいというルールだったら負けていたが、この勝負は俺の勝ちだ。なんて言ったってもうユキがフェラをやめて、口を近づけてきている。
「失敗しました。マコト、策士ですね」
「ユキが勝手に失敗しただけだろ。どうするんだ? 負けを認めるか」
「はい。負けを認めます。ですので……」
 スカートをたくし上げて中身を見せつけてきた。そこに女性器を隠した目の下着はなく、パクパクと寂しそうに口を開けるマンコだけが存在していた。
「どうぞ、私の身体を好きに使ってください」
 その言葉を聞いた時には体が動き出していた。
「ひゃぅ! や、やっぱりですが……ふ、ふといです……ね」
 ユキの肩を掴んだ俺は腰を下ろさせてチンコを挿入する。天までそそり立つほど硬さを得た俺の息子はすでに準備万端だった。いつもよりも我慢をし続けさせたせいか、ユキの膣内の感触がいつもよりもぎゅうぎゅうに感じられた。
「あっ…………あっ、あっ……す、好きにして、いいとは言いましたが……」
「嫌か?」
「……その質問は卑怯です」
 どうやら、嫌がっているわけではないみたいだ。ぐっちょぐっちょとお互いに卑猥な音を奏でながら抱きしめ合う。ユキのスレンダーな身体は俺の腕にしっかりと収まっている。強く抱きしめてしまえば壊れてしまいそうな身体を大切に扱い、胸の中央にある乳首が程よい刺激を胸板に与える。
「ひゃっ、うっ……」
「大丈夫か?」
「はい。それよりも……もう少し激しくしてほしいですね」
 精一杯の強がりを見せられ、求められたのなら答えるしかない。口から洩れる吐息が甘く切なく誘惑する。
 膣内の感触が限界まで高められた射精感を呼び起こさせる。これは……!
「ユキ……!」
「はい。中に出してください」
 まるで慈母のように受け止められる。抑えきれない衝動に身を任せて、ユキの膣内を穢す。
 ユキも感じているのか何度も体を揺らして頬がゆがんでいる。
 数秒の精液を出すと俺の逸物はまだまだ衰える気配はない。ここから……第2ラウンドが始まる。
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