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帰る方法
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「……そろそろ帰ろうか」
考えてみるとここでやりたいことなんてない。
僕はたまたま殺されてこの世界にやってきただけだ。
3年後に世界を滅ぼすことは確定しているみたいだし、その前に帰ることができるかもしれない。
「アリス。帰りたいんだが」
「……帰るですか?」
「うん」
「どこに?」
「ここに来る前にいた世界……えっと、死ぬ前のところっていったらいいかな」
アリスは考え込む仕草をし、すぐに結論を言った。
「無理ですね」
「……なんとなくは感じていたけど、やっぱり?」
「はい」
無表情で頷かれる。
ある意味では予想通り。でも、期待はまだ残っている。
「でも、僕は三年後に死ぬ前のところで人類を滅ぼすんだよ。ということは何かしらの方法があるんじゃない?」
「そうですね。人の世界に戻る方法は帰る以外の方法では二つほど方法があります」
やっぱりあった。
それにしても、その方法をすぐに言わないなんてどんな理由があるんだ?
「1つは端末を使う事。これは新しく生まれる生命に力を注ぎ込み、意識をこちら側にするという方法です」
「赤ちゃんを犠牲にする方法は無しだよ」
それは嫌だ。絶対に無しである。
「はい。では、これ以外の方法ですと、乗っ取る方法があります」
「…………へぇ」
考えてみるとここでやりたいことなんてない。
僕はたまたま殺されてこの世界にやってきただけだ。
3年後に世界を滅ぼすことは確定しているみたいだし、その前に帰ることができるかもしれない。
「アリス。帰りたいんだが」
「……帰るですか?」
「うん」
「どこに?」
「ここに来る前にいた世界……えっと、死ぬ前のところっていったらいいかな」
アリスは考え込む仕草をし、すぐに結論を言った。
「無理ですね」
「……なんとなくは感じていたけど、やっぱり?」
「はい」
無表情で頷かれる。
ある意味では予想通り。でも、期待はまだ残っている。
「でも、僕は三年後に死ぬ前のところで人類を滅ぼすんだよ。ということは何かしらの方法があるんじゃない?」
「そうですね。人の世界に戻る方法は帰る以外の方法では二つほど方法があります」
やっぱりあった。
それにしても、その方法をすぐに言わないなんてどんな理由があるんだ?
「1つは端末を使う事。これは新しく生まれる生命に力を注ぎ込み、意識をこちら側にするという方法です」
「赤ちゃんを犠牲にする方法は無しだよ」
それは嫌だ。絶対に無しである。
「はい。では、これ以外の方法ですと、乗っ取る方法があります」
「…………へぇ」
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