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魔物ハンターとサキュバス

咲宮(さきみや) 雫(しずく) 身長169cm B108 W59 H89 Eカップ ⑲

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 しぶしぶついていくと体育館からやけに離れた教室にたどり着いた。
 教室名は実験室Ⅱ。その中にはメイド服を着た少女が座って待っていた。

「待っていたわ。あなたが雫……さんね」
「そういうあなたは?」
「私は藤堂(とうどう)詩衣里(しえり)さん。理事長にお願いした生徒……いや、まだ生徒じゃないわね」

 なにやら意味深なことを言われたけど、詩衣里さんはこちらの質問の隙を与えずにしゃべり続ける。

「ムルトというインキュバスを成敗する方法を私は知っているわ」
「え! 本当ですか!?」
「ええ、ついてきなさい」

 教室の奥深く、そこには準備室につながる扉があった。
 詩衣里さんはカギを開けて、周囲を警戒したあと、扉を開けた。

「大丈夫よ。こっちに来て」

 中に案内されると部屋は暗く、日光を全く通さない窓一つない作りになっていた。
 詩衣里さんがスイッチを入れ、ようやく部屋の全貌が掴めると私は驚愕した。
 なぜなら、そこには巨大な水槽の中に少女がスライムらしき物体に犯されていた。

「………………」

 虚空を見つめるその瞳は生きているのか死んでいるのかわからない。
 身体だけが反応して、嬲(なぶ)れているのだけがわかります。

「助けないと!」
「だめっ!!」

 意識がない少女を犯しているさまを見て助けようとした足を詩衣里さんに止められました。
 止められた私は少し、頭を落ち着かせます。

「……あれは、彼女は一体どうなっているんですか?」
「あの子の名前は藤堂(とうどう)美羽(みう)。私の……大切な家族よ」
「いや、それよりもあのスライムは……」
「あれは愛水よ」
「愛水!? え、えっ、嘘ですよね?」
「いいえ、あれは私の愛水……意思を持ったサキュバススライムよ」
「サキュバススライム?」
「呼びやすいからそういっているわ。私もサキュバス様から力を分け与えてもらっているのだけど失敗したわ」

 自嘲気味に笑うその笑みはどこか悲しげです。
 私の知らない何かがあったのでしょう。

「私にはなかった……愛水を使う資格なんか、だから、家族を巻き込んでしまっている」
「それは――」

 彼女は私の手を取って語り掛けます。
 いつもなら、そう、いつもなら私はその手を振りほどいていたと思います。
 だけどーー私はメリナのぬくもりに触れました。

「だから、お願い。あなたのサキュバスの力であの子を解放してほしいの」
「――――わかりました。それが私にできることなら」

 たとえ、これが罠であっても私は全力を尽くすと決めました。 





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