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7 side王太子

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◇◇◇
(side 王太子)

「あーあ、あんな言い方して。嫌われちゃいますよ?」

 隣の部屋からひょこりと顔を出したセインが、クスクスとかみ殺しきれない笑いを浮かべた。セイン・コネクトス魔法伯子息。宰相の息子で、僕の幼馴染み兼側近だ。

「素直に好きだって言っちゃえばいいのに」

 セインの後ろから顔を出した、グネトスも無言で頷く。こっちはオーストリッジ騎士伯子息、つまり騎士団長の息子で、僕の護衛兼友人。

「だって悔しいじゃないか。気付いているか? リーシャ、いくら言っても、僕を名前で呼ぼうとしないんだ。今まで僕にすり寄ってきた令嬢は、ちょっとでも親しくなると、すぐに色目を使って名を呼びたがったのに。ひょっとして、僕の名前自体覚えてないんじゃないかと、時々思うよ」

「まさか。でも、そんなところが気に入ったんでしょう? 殿下、逃げられると追いかけたくなるタチですもんね」

 幼馴染みだけあって、痛いところを突いてくる。
 僕も最初は、リーシャのことを、高位貴族にすり寄って来る他の令嬢と似たり寄ったりの令嬢だと思っていた。
 けれど、彼女は、ある一定からピタリと距離を保ったまま、自分から距離を詰めようとはしてこなかった。名を呼ぶようにと何度水を向けても、『王太子殿下』と堅い敬称を付けたまま。
 それが気になって、いつの間にか自分の方から声をかけるようになっていった。
 戯れに、『何か欲しいものはないか?』と問うてみた。ここで、『ドレス』とか『宝石』とか『デート』という答えが返ってきたならば、早々に僕の興味も失せていたことだろう。それなのに、彼女の答えは『魔獣討伐に行きたい』だった。
 治癒魔法専門の彼女が何故? と疑問には思ったものの、ひょっとしたら治癒魔法の能力の高さを僕にアピールしたいのかもしれない、と軽い気持ちで騎士団の演習に同行させた。
 そこで、僕が見たものは。
 まるで、自分自身の価値など、全くないと思っているかのような。生き急ぐという言葉でしか言い表せないようなリーシャの姿だった。
 貴族令嬢が、そうでなくとも年頃の娘が、自らの体が、顔が傷つくことなどまったくのお構いなしで魔獣に突っ込んでいく。強いならまだしも、剣の腕も攻撃魔法の腕もからっきしだ。王都の近くの森で、そう強い魔獣はいなかったから即死こそまぬがれたが、致命傷に近い傷は何度も負った。そのたびに治癒の淡い光と共に傷は癒え、けれど元に戻らない服はボロボロになっていく。
 癒やすのだから、死にたいわけではないらしい。
 僕も騎士たちも、最初の頃はもちろん止めた。けれどその手を振り切って、彼女は駆けだしてしまう。『誰も死なせたくないの』『この魔法を完成させなきゃ』『~までわたしは死なない』そんな言葉が切れ切れに聞こえた。
 彼女がそこまで何に追い詰められているのか。
 鬼気迫る表情に、僕らはただ彼女の元に魔獣が殺到しないよう間引き、牽制することしか出来なかった。
 何度もねだられて、僕は渋々と魔獣討伐に付き合った。
 僕が嫌だといえば、彼女は一人でも魔獣の森へと出かけて行くだろう。いくら治癒魔法に長けたリーシャといえど、自分で治癒魔法をかけられないほどの大怪我を負ってしまえば死んでしまう。彼女を管理し、連れ戻す人間が必要だった。片時でも目を離せば、すぐにでも消えてなくなってしまいそうな危うさ。彼女は、まるで自分の命に頓着しない。死なないとでも思っているのか。死んでも構わないと思っているのか。
 彼女が言うように、セインやグネトスに任せる? いやとんでもない。僕以外に、このトンチキな存在を、死の淵から引きずり戻せる者がいるものか。
 

 そんなとき、僕は叔父上、ベアトルト王弟に呼び出された。
 そこで改めて紹介されたのは、もっさりした公爵令嬢、ルミカーラ嬢だった。

「聖女? リーシャ・サイゼルが、聖女だと言うのか?」

「ええ、そうですわ。言い換えれば、神の恩寵を得ている……とでも申しましょうか。彼女は、人にはない知識と発想を持ち、その上――未来を視たようですの」

「未来視だと?」

 未来視の聖女。とんでもない眉唾だ。王家を騙そうというカタリの常套句。だが、フォルゲンシュタイン公爵令嬢が、子爵家のリーシャを聖女だと騙る真意が分からない。そこに叔父上まで絡むとなると余計に意味不明だ。
 
「彼女のここ半年の異常な振る舞いはご承知でしょう? わたくしとリーシャさんが親しくしているのは殿下もご存じですわね? わたくしだけにこっそりほんの少し教えてくれたのです。リーシャさんは半年前、とある悲劇を未来視し、その悲劇を防ぐべく奔走しているのだと。けれど、リーシャさんの努力と、わたくしの微々たる協力だけでは、完璧に防ぐには力及ばず……王太子殿下に、是非ともご協力をお願いしたいのですわ」
 
 そこで、公爵令嬢は赤い唇の両端を吊り上げて、悪巧みをする叔父上と良く似た顔でニッと笑った。

「無事にコトが成された暁には――ご尽力の報酬として、『聖女』をお贈りするのもやぶさかではありませんわ、殿下」


 そうして迎えた卒業パーティ。
 僕に与えられた役割はただ、大勢の前で渡された台本の暗記した台詞を言うだけ。
 ただ、フォルゲンシュタイン公爵令嬢との婚約破棄を演じる、という内容には参った。何故なら彼女は、叔父上のお気に入り。僕と最も身分・年齢の釣り合う令嬢でありながら、婚約者候補の「こ」の字にも挙がらなかったのは、偏に叔父上が本人にも知られないよう丁寧に丁寧に囲っていたから。それを今さら、こんな場所で。
 フォルゲンシュタイン公爵令嬢に婚約破棄を告げる間、僕はすがるようにリーシャの手を握りしめていた。令嬢の後ろに立つ叔父上からの、じっとりとした視線に冷や汗が伝う。
 フォルゲンシュタイン公爵令嬢は、いつものもっさりとした様子とは打って変わって凜々しく装っていたけれど、うっかり鼻の下でも伸ばした日には、叔父上の制裁が待っている。騎士団で、軽々に公爵家の婿になりたいなどと口走って、辺境砦に左遷された伊達男の顛末は記憶に新しい。
 僕は台本以上に、僕とフォルゲンシュタイン公爵令嬢との婚姻はあり得ないと強調して、リーシャの義父であるサイゼル子爵を呼び出した。
 これから、追い詰められたサイゼル子爵が隣国の秘技である召喚術を使うだろうと聞いている。
 召喚獣は強いという話だったが、これでも僕は王子ながらに騎士団と共に魔獣討伐にも行っているし、武術も魔術も天才の呼び名を欲しいままにしている。リーシャを守り、配置しておいた騎士団と連携して討伐するのにそう無理はないだろう。……フォルゲンシュタイン公爵令嬢は、どうせ叔父上が守るだろうし。

 そんなことを、思っていた時もあった。

 ドンっ、と感じた衝撃に、何事かと思った。
 守ろうと引き寄せた相手に突き飛ばされたのだ、と理解したときには、球形の防御壁に閉じ込められていた。
 リーシャの魔法、だ。
 守ろうとしていた相手に守られた。その事実に、屈辱と――込み上げる喜色にカァッと熱くなる顔を、僕は右手で覆って俯いた。
 リーシャが僕を庇った。
 この卒業パーティで、リーシャが『視た』という悲劇を、フォルゲンシュタイン公爵令嬢も叔父上も言葉を濁してはっきりとは言わなかったけれど。リーシャの行動で、僕は確信した。
 リーシャの視た未来で、おそらく僕は死んだのだろうと。
 リーシャが、あれほどに身を削って鍛錬し、避けたかった未来というのは、僕が死ぬことだった。リーシャの、生き急ぐような、まったく己を顧みない無謀な行動の数々は、僕のため。
近くで見続けていた僕だからこそ、胸に迫るものがあった。
 あそこまでされて、惚れないはずがない。

 僕が何とか赤面と動機を抑えて顔を上げると、防御壁の向こうでは、リーシャが召喚獣とおぼしき怪物と戦っていた。
リーシャが魔獣討伐で試しまくっていた反転治癒魔法。最終的には、騎士数十人がかりで挑むSランク魔獣すら斃せるようになっていた。まぁ、倒せたところで素材が全く残らないのが、最大の難点ではあるが。
 そのリーシャの反転治癒魔法が、怪物の腕一本を潰しただけで消滅した。
 ……つまり、あの怪物はSランク魔獣よりかなり強いということ。
 リーシャが怪物の注意を引きつけている隙に、避難誘導に当たっている以外の騎士が攻撃を仕掛けているが、まるで歯が立たない。うるさそうな後ろ足の一撃で吹き飛ばされていた。

「この防御壁を解け! 騎士団員ここにいるものの中で一番攻撃力のあるのは僕だ!」

 防御壁を叩いて叫ぶものの、防御壁は音を通さないのか、こちらに背を向けたリーシャが振り向くことはない。そういえば、あちらの音も一切聞こえてこない。
 リーシャ自身に防御壁を解かせるのは諦め、僕は防御壁の綻びを探した。通常、防御壁というものは、外からの攻撃には堅固だが、内側からの干渉には弱い。編み込まれた術式のとっかかりさえ見つけられれば、大抵の防御壁は解除出来る。
 ところが、リーシャの張った防御壁は、内側までもまるで鏡面仕上げのようにツルツルで、ひっかかりの一つもない。
 内側をぐるりと一週手のひらで撫で確認した後、僕はとある結論に達した。

「これは……古い文献にあった、時限式の隔絶結界か」

 通常の防御壁は、術者の意図で解除したり強化したりすることが出来る。そのため、術者の指示を『聞く耳』を持っている。それこそが、術のほころびであり、中にいる人間が術者の意図関係なく防御壁を解くためのとっかかりになるのだが――この隔絶結界は、一度張られたが最後、術者の指示を受け付けない。指定された時間まで、内と外とを隔て続ける。
 古い昔に失われたはずの術式だが――何より、そこから感じられるのは、絶対に僕を守るのだという強い意志と……自分は死ぬだろうという覚悟。そう、この術式の最大の特徴は、術者が死んだ後も消えないということ。

「馬鹿な……」

 国王と王妃の一人息子という立場がら、昔から人に守られるのには慣れていた。僕を守って怪我をした騎士も少なからずいた。
 けれど……

「君は、違うだろう? 君は、騎士じゃない。僕の側近でもない。ただの……ただの?」

 そこで僕は、リーシャと僕の関係を表すのに適した言葉がないことに気付いた。
 知人? 後輩? 学友? 
 僕がちょっかいをかけて、君が無茶をして、僕が振り回されて、目が離せなくて。
 君は……君は。僕の。

「君は僕の好きな人だ! 僕が一番守りたい人だ! ついさっき婚約者にだってなったんだ! ここから僕を出せ! 君を……リーシャを、僕に守らせて……」

 痛いほどに叩いた拳の音は、防御壁の外には伝わらない。
 クロスボウを投げ捨てナイフを構えたリーシャの前に、怪物が迫り――……


 そこから先は、思い出したくもない。
 さっきまでの僕とリーシャの悲壮さをどうしてくれるんだと言いたくなるような、コケティッシュで馬鹿馬鹿しい展開だった。全騎士団員を投入したとしても多大な被害を出しただろう怪物は、フォルゲンシュタイン公爵令嬢の召喚獣にあっさりと吹っ飛ばされ、踏み潰され、引きちぎられた。次々と呼び出される怪物も、フォルゲンシュタイン公爵令嬢に鼻で笑われ、むしろ哀れみの目でさえ見られて、まるで大人と子どもの喧嘩のように殲滅された。

 さて。この防御壁だが。
 
『ごめんなさい。六時間かかります』

 声は聞こえないが、防御壁の外で申し訳なさそうにしているリーシャの唇を読むに、おそらくそう言っている。
 ……六時間。 
 卒業パーティの会場から、参加者が避難し。
 サイゼル子爵が騎士団によって拘束され。
 フォルゲンシュタイン公爵令嬢と叔父上が、召喚獣を連れて去り。
 騎士団長の指示で、騎士団がグチャグチャになった怪物の後始末に奔走し。
 学園の給仕スタッフが割れたグラスやひっくり返った料理を片付け。
 清掃スタッフが怪物の血肉のこびりついたクロスや絨毯、カーテンを外して撤去し。
 ガランとしたホールで、丸い防御壁の中、僕は地べたにあぐらをかいて座り込み、頬杖を付いていた。
 既に時刻は真夜中。
 視界には、動かせない王太子の警護のために残された数人の騎士の後ろ姿が映るだけ。
 怪物と戦い、消耗していたリーシャも既にフォルゲンシュタイン公爵令嬢と共に帰らされた。

「ふふ、ふふふふ……」

 王太子である僕は、パーティ中も簡単には席を外せない。だから朝から水分は控えめにしていたが、それがこんなところで役に立つとは思わなかった。
 それにしても、飲まず食わず、腰を下ろす椅子もトイレもない場所に閉じ込められての六時間。
 酸素は大丈夫だろうな? 防御壁の中で窒息死とか笑えないぞ。と思ったのは三時間前。どうやら今まで何とか保っているようだ。ひょっとしたら、防御壁の術式に酸素の供給式が組まれているのかもしれない。
 まぁ、時限式隔絶結界の運用法としてはおそらく正しい。
 自分が死ぬことを想定して張る防御壁だ。
 被保護者が魔獣の群れの真っ只中にいた場合など、確実に周りから魔獣がいなくなると想定される時間、防御壁が続かなくては意味がない。術者が死ななかった場合でも、時限式という性質故、未だ戦闘が続く中に突然解除されてしまったら目も当てられない。長めに設定するのは必然だ。
 ただ、今回、フォルゲンシュタイン公爵令嬢の召喚獣のおかげで、リーシャが想定したよりもはるかに早く戦闘が終結してしまった、というだけで。

「道化だ。まごう事なき道化だ。この国の王太子を捕まえて……」

 音のやり取りが出来ないのも、振動という音の性質上仕方のないことだし、逆に外が見えることは、隔絶結界が解けた瞬間、未だ戦闘が続いていた場合の身の振り方を考える上で必然だろう。
 しかし。外から中が見える必要性はないんじゃないだろうか。
 学園始まって以来の魔術の天才と謳われながら、自ら戦うこともせず、女性に守られて、防御壁を解くことも出来ずにポツーンと立ち尽くす王太子。バッチリ見られた。同級生とその親たちに。何なら騎士団員全員に。叔父の騎士団長とか、こっちを指差してゲラゲラ笑ってたし。

「まさかリーシャ……僕にこれだけの赤っ恥をかかせて……逃げられるなんて思ってないよね……?」

 会場のシャンデリアは怪物に破壊されてしまった。
 ポツポツと灯る薄暗い非常ランプの下。
 僕にはリーシャを捕まえる算段を練る時間だけは、たっぷりあった。


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