上 下
47 / 76
第2章   邪神殲滅への準備     (邪神コリンの暴走)

ルビィの覚醒 【後編】

しおりを挟む
  轟音とともに出現したのは、巨大な一つ目キュプロス大きさは100メートルを超している。ここは、いつもとは違う次元街02周りにいる生徒は恐怖でおびえている。先ほどの少女はなぜかわからないけれども、祈りをささげていた。勝利を願ってのことだと思う。いつものリッキーがいれば、こんな奴は一発で倒せなくもないのだが、自分には己の拳しか武器はない。どんな厳しい戦いになるなんて想像はしていなかった。しかし、先ほどまでリッキーたちの温かみを感じていたのに、感じなくなった。これは、別次元空間に移動したのか、それともリッキーが油断して死んでしまったかのどちらかに気がしかしない。この戦いを終わらせてリッキーたちと合流するためにこいつを倒す。そのために、力を使わなければいけない。そうであるならば、選択肢は一つ、ルビィは地面を思いっきり蹴り上げ、一つ目キュプロスの唯一無二の弱点である、目に向かって飛び始める。

 タイラントキュプロス、キュプロスの中では、まだ弱いほうの部類に入るが、現在のルビィにとっては、強敵な相手だ。こいつの弱点は、ただ一つ・・・。たった一つの目である。けれども、こいつは一番弱いやつ化は進化している。彼の弱点は目ではない。

 ルビィは、目に近づいたところで、雷を拳に宿し

「おりゃああああ。」

とぱんちしたものの、全く意味がなかったのか。彼は痛むような感じでもなければ、ダメージが入った状態でもない。ルビィは戸惑った。目ではなかったら、どこが弱点なのか。キュプロスは、ルビィを頭でぶつけようと落ちてくる。それを上手にとらえていなかった。ルビィは、激突したルビィは、対角線上の方面に吹き飛んでいく。地面をえぐりつつそして、彼女には全く力を発揮できないようなデバフを与えられて飛んで行ったのである。飛距離はおよそ、100メートルほど。

 ルビィは、全身に苦痛を感じる。そして、体が金縛りにあって動くことができない。これは、しんでしまう。このままでは、結界の外にいた生徒たちは、更に顔が青ざめて

「もうおしまいだあああ。」

「俺たちは死んでしまう。」

「さっきの呪術師に殺されておけばよかった。」

などと、わめいている。ルビィは、なんで私一人だけでこんなところに来たのだろう。このまま一人では死にたくない。リッキーと一緒に最後を共にするために。けど体が動かない動かないのではなくて、金縛りにあっているような感じなのだ。自分は、戦いたいと思っても体が動かなければどうすることもできないし、敵も待ってくれない。これが、戦いなんだなと思ってしまうルビィ。

 そんな彼女にも救いの手がやってくる。絶望で騒がしくなり始めていた生徒たちを沈めたのは先ほどの生徒会長にルビィに助けられたと思われる一人の少女。生徒会長は、

「このままで、死にたくないんだろう。この高校は、カトリック、神を信じ敬い続ければいつか救いが現れる。それが、彼女だと思う。しかし、私たちが思っているより彼女は心が強い、我々が弱くてどうするっていうんだ。しかも、彼女は俺たちと同じ人間だ。勝利を信じて祈り続ければいけると、これから証明しよう。この戦いが終われば、今私たちが置かれている状況を確認しようと思う。」

 そして、一人の少女が一本の旗を取り出す。これは、・・・ヨーロッパで昔起こっていたとされる百年戦争と呼ばれるこの大戦において活躍した一人の少女が使っていたとされるフランス軍の旗である。その旗を持っている彼女は、今は亡きジャンヌダルクの意志が刻まれた旗どのような原理でできているのかはわからないけれども、これはいずれか必要になると思って生徒会長が保管していたものとされる。それにしても、この旗はフランス軍のものなのになぜここに本にあるのか時になるだろう。この高校ができる時に、当時のフランス政府がこの高校の校長から多額の支援をもらい経営していたとされる時代が一年か二年あったとされ、それに関してフランス大統領が感謝のためにこのフランス軍の旗を送ったとされる。この旗は、昔使われ古い旗だから使わないといわれていたが、その旗が送られてきたその年の生徒達そして先生たちの夢にジャンヌダルクが現れ彼女の人生を夢で見ることがあったのだということだ。それから、この旗はジャンヌダルクの意志の眠る旗とされ学校の中で宝とされてきた。

この旗を見せつけられた生徒たちはそれが、いまここにあるということはその力を使う時なんだなと思い。彼女を見る。この少女は何とも偶然なのか。ジャンヌダルクの親戚の親戚が日本に来ておこした一家の血を継ぐ少女なのだ。

その少女が、

「私たちの前に現れ私たちを勝利に導こうとしてくれる彼女に力を与えたまえ。」

というと周りの生徒も祈るように深くお辞儀して
 
「「「「「お願いします!!!!」」」」」

と叫ぶ、すると奇跡が起き始める。


 ルビィは死を覚悟した時だった。

<<初めましてかしらね。ルビィさん。>>

と声がしたルビィは

「えっと、誰なの。」

と聞くと、その声の主はこう答える。

<<私は、キリスト教カトリックでは聖女と今は言われている。ジャンヌダルクと申します。この度は、皆さんに彼女に力を与えてくれという依頼のもと参上しました。>>

という、ルビィはあの人たちは何かわからないけどすごいことをしてくれたんだと思っていたら、ジャンヌダルクの意志が衝撃なことを伝える。

<<なんで呼ばれたのでしょうね。私は、ゼウスに呼ばれて神殿の近くの待機場所で待っていたら、いきなり魔法が発生したり、巨大な蛇が現れたりと驚いていたのです。次はこのようによばれるんですもの。>>

ということであった。ゼウスは何を考えて呼んだのかはわからないけれども10個の椅子があるのはこのように歴史上で偉大なる人物を呼ぶために用意された椅子なんだと思うことにする。けれども、この危険な状況であることは変わりない。

「あのー、あそこにいたのは私の仲間の技なんです。蛇は敵なんですけどね。」

というと、ジャンヌダルクの意志は、納得した感じで

<<そうでしたか。これだと何かの偶然なんでしょうね。>>

と、いう。さすがに、ルビィは目の前のキュプロスがこっちを見つけて近づいてくるので

「あのー、力を分けてください。あのキュプロスを倒してリッキーたちに合流したいんです。」

というと、ジャンヌダルクの意志は

<<そうでしたね。とっとと、早く終わらせて彼らに合流できるように力を授けると思いましょう。目をそっとつむってください。>>

といわれ、ルビィはそっと目をつむると

<<ルビィに私の無限にある力の一部を授けます。この力を使い強大な敵を打ち破ってくださいね。>>

そういったかと思うと、彼女に力があふれてくる彼女の服装は、大事なところだけ隠されている半ばエロい姿であったが、全身が軽鎧に包まれそして武器から力があふれてくるのも感じる。先ほどまで、体が動かなかったのに動けるようになった。すると、

<<戦闘神の覚醒段階が一つ上がりました。アイアンパンチが使用可能になります
それに加えて、空中浮遊の常時使用が可能になりました。>>

アナウンスとともに、タイラントキュプロスがパンチしてくる。それを、ルビィは軽々とよけて、空中へと浮かぶ。そのときに、ジャンヌダルクの意志が

<<私は、あなたがこの戦いが終わり次第リッキーのもとに送るけど、かれらも十分絶体絶命のピンチだわ。あなたの力で彼らを救ってあげなさい。>>

そのように言ってくれた。そして、リッキーたちがさらに危険にさらされているということを理解してなおさら一発で終わらせようと思ったルビィは、

「オーディンの娘、そして雷神トールの妹ルビィが命じる。このものに、裁きの鉄鎚を、IRONPUNCH!!!!」

これこそ、彼女が覚えた現段階の最高の技である。キュプロスの真上に飛んだルビィをキュプロスが眺めたとたんに、ルビィの拳が鉄のように固くなり、周りに電気を帯びたかと思うと、それがキュプロスを貫通するように落下し、股下までいったら、タイラントキュプロスの片足をえぐり逃げるように200メートルほど離れるとタイラントキュプロスは叫びながら消滅していった。そしたら、ジャンヌダルクの意志が、

<<転移門用意できました。目の前の空間からワープしてください。>>

というと、目の前に小さな門が現れたのでそのまま、入るとリッキーたちがメリンさんも含めて3人で円陣を組んでいた。団結力を高めるためにやっているのだろう。それに、魔導障壁を貫通すると思われるシャドードラゴンが炎を吹いてリッキーたちを消し飛ばそうとしているところだった。それを止めるために、

「リッキーーーーーー―あぶなあああああああい!!!」

と叫んで、パンチでシャドードラゴンを吹き飛ばしたのであった。それを見たリッキーは、少しきょとんとしている様子だった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

2度追放された転生元貴族 〜スキル《大喰らい》で美少女たちと幸せなスローライフを目指します〜

フユリカス
ファンタジー
「お前を追放する――」  貴族に転生したアルゼ・グラントは、実家のグラント家からも冒険者パーティーからも追放されてしまった。  それはアルゼの持つ《特殊スキル:大喰らい》というスキルが発動せず、無能という烙印を押されてしまったからだった。  しかし、実は《大喰らい》には『食べた魔物のスキルと経験値を獲得できる』という、とんでもない力を秘めていたのだった。  《大喰らい》からは《派生スキル:追い剥ぎ》も生まれ、スキルを奪う対象は魔物だけでなく人にまで広がり、アルゼは圧倒的な力をつけていく。  アルゼは奴隷商で出会った『メル』という少女と、スキルを駆使しながら最強へと成り上がっていくのだった。  スローライフという夢を目指して――。

ズボラ通販生活

ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!

死にたくない、若返りたい、人生やり直したい、還暦親父の異世界チート無双冒険譚

克全
ファンタジー
田中実は60歳を前にして少し心を病んでいた。父親と祖母を60歳で亡くした田中実は、自分も60歳で死ぬのだと思ってしまった。死にたくない、死ぬのが怖い、永遠に生きたいと思った田中実は、異世界行く方法を真剣に探した。過去に神隠しが起ったと言われている場所を巡り続け、ついに異世界に行ける場所を探し当てた。異世界に行って不老不死になる方法があるかと聞いたら、あると言われたが、莫大なお金が必要だとも言われた。田中実は異世界と現世を行き来して金儲けをしようとした。ところが、金儲け以前に現世の神の力が異世界で使える事が分かり、異世界でとんでもない力を発揮するのだった。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

処理中です...