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神魔邂逅編
トリトンさん、ついに復活するようですよ。
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「この!外しなさい。これ。くっ...!」
「暴れるな。暴れるとより食い込む仕様だ。」
魔法のロープ(意味深)で亀甲縛りなのです!カメさんチーム!進んでください!
「お姉様ぁ、やりましたぁ!褒めて下さい!眷属のこの私が!」
「よくやったけど、変なこと言うな。一応、彼女は俺の元同僚なんだから。恥ずい。」
「へっ!このババアサキュバスお前なんて価値がない。生きてて恥ずかしくない?っと、お姉様はおっしゃています。」
「なによそれ!酷いわクリムくん。」
「いってないの聞いてたでしょ!?」
「そうです。お姉様はお前のような駄肉をブルンブルンしてるよりも私のように完璧なプロポーションの女のほうが好みなのです。」
「ふとったことをそんなに言わなくてもいいじゃない。クリムくんの意地悪。」
「もう、知らねぇ。」
さて、真面目にいこうか。
「なんで、【魅了】が効いてないわけ?いくらロリコンだとしても、スキルは強制なのだけど。」
「ロリコンじゃないから。まぁな、この間の事件で偶然【魅了無効】の指輪を拾ってな。あと、ロリコンじゃない。」
「なによそれ。だとしても、この身体なら。そうか、ロリコンだった。」
「違うからほんと。」
「ふふふーん、私の体はお姉様好み~♪」
「さて、目的を話してもらおう.......なんだッ!!?!?この絶大な魔力!?」
窓の外。この方向は遺跡の方!?
「ふふふふふふふふふあはははははははははは!!!来た!来た!来た!我らが真なる王の復活よ!!!」
「王?........まさか、トリトンか!?」
◆
「解けた。あとはこれをこうして....。」
「我はどうすればいい?」
「よし。ここにできるだけ魔力を注げいいー。」
「任せておけ!我は魔王ぞ!」
「しかし、通路にこれほどの厳重なロック。なぜー?それに現代の失われた文字。たとえ当時の者でも開けるのは困難じゃないかなー。」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
ん?いや待て。困難どころか不可能だろう。なぜなら、知識だけでなく魔王ほどの魔力が必要。
つまり、開けられたくない。開けさせたくない。........トリトンの伝説かっ!?
「ザッハトルテ!魔力を注ぐのやめっ―――――。」
◆
「サキュバスであろうとなかろうとお前は美しい。」
「いいえ、どうせ貴方も【魅了】にあてられただけよ。」
「違う。なぜなら、俺はお前の心の形に惚れたからだ。」
「男はみんな口だけだわ。」
突然、頬に熱を感じた。少ししてからぶたれたのだと気が付いた。
「なにするの、ッ―――――。」
長い接吻のちに彼は語る。
「俺には夢がある。それは―――――。」
内容は実にバカらしい。それなのに、どこまでも真剣で
それでいて楽しそうに語ってくれた。
あぁ。いままで会ってきた男の中に、彼ほど体ではなく
私という心を見てくれたひとはいただろうか?
「その夢にお前が必要だ。お前はどう思う?」
「実にバカらしい。あなたらしくて、そして私らしい夢ね。」
◆
「計画がばれた。お前だけでも逃げろ!」
「嫌よ!私はあなたの女だもの!」
「俺は倒されない。絶対に。たとえ傷だらけになろうとも。だから、待っててくれ。」
「トリトン。トリトン様!トリトンさまーーーーーーーーーーーーー!!!」
◆
「なんだ!?この水。いや、海水か!?」
「この時を待っていた!復活の法螺貝を鳴らす!大海よ!我が命を祝福しろ!」
「【ヴォルカニック・ウォール】!」
飲み込まれそうになった4人をザッハトルテの炎の壁が守る。
「ん?これはこれはこの忌まわしい封印を解いてくれた小さき功労者たち。
....しかし、その様子から俺のことを知らなかったようだな。」
「わ、我は魔王。ザッハトルテ・モモディア・ゼラニウム。貴様に名乗ることを許そう。」
「魔王だと....?ふふふふふふ。あははははははははは!!!!」
「何が可笑しい!」
「あまりに皮肉でな。お前たちが復活させたこのトリトンは、魔王への復讐をするために生き延びてきたのだ!!」
「やはり、トリトン。貴方だったのですね。」
「ん?お嬢さん。どこかで?...........忘れてしまったな。気にするな。」
「三叉矛はどこかに行ってしまったが、この法螺貝があれば、いまの魔力を使い切った魔王なんぞ余裕さ。」
「ごめんなさい。私がもっと早く気が付いていれば。神様なのに。忘れていたなんて。」
「今は謝ってる時間じゃねぇだろ!」
「ふんッ!法螺貝につぶされろ!」
「く。魔力を吸われさえしていなければ....!」
崩れる足場の中、魔王と残りの3人とで分断される。
「【エクリプス・ダークネス】!」
湧き出した闇がトリトンに巻き付く。
「効かぬ!ハッ!」
「【スターゲイザー・バスター】!」
天から降りてきた無数の光が全方位からトリトンを襲う。
「腐っても魔王だな!だがッ!まだ甘い。」
ぶおおおおおおおおおおおお
笛の音と共に地面から大量に海水が湧き出す。
それが無数の光線を全て妨げる。
圧倒的な戦闘経験により防がれる魔王の攻撃。
「くそ、あたしも加勢して。」
「無駄だねー。魔王ですらあれだ。君は虫程度にすら認識されない。」
「じゃあ、見逃せっていうのかよ!」
「クリムを呼ぶのが最善ー。」
「できないことを最善とは言わないんだぜ!?って、海水が!あ、ジンくーん!あれ、力が。」
「このタイミングで覚醒切れー!?」
足を踏み外した二人を、ヘカテは受け止める。
「ありがとう。」
「うっ....。」
「少年。気が付いたか。いまさらー。」
「クリムおねーちゃんはなんで助けにこないの!?」
◆
「今すぐ向かう。ラミスはこいつを見てろ。」
「そうはさせない!!!!」
「そんなこと言っても俺には【魅了】は効かないから従わないぞ。」
「ふ。あなたはそうだとしても。あなた以外のひとはどう?」
「なに?うわっ!ラミス。やめろ!」
「えへへ~。」
直後、部屋の扉が破られる。
入ってきたのは魅了にかかったバリンガムの住民だった。
「ふふふ!!!街中があなたの敵。ワープなんて魔力消費のでかい魔法を使ったら、トリトン様に勝てるかわからない。」
「卑怯だぞ。住民を盾に取るなんて。」
「わたしはたかがサキュバスでありながら、†七つの大罪†まで上がってきた。この卑怯さだけでね!」
くそ!!みんなすぐに行くからな!ちょっと待ってろ!
「暴れるな。暴れるとより食い込む仕様だ。」
魔法のロープ(意味深)で亀甲縛りなのです!カメさんチーム!進んでください!
「お姉様ぁ、やりましたぁ!褒めて下さい!眷属のこの私が!」
「よくやったけど、変なこと言うな。一応、彼女は俺の元同僚なんだから。恥ずい。」
「へっ!このババアサキュバスお前なんて価値がない。生きてて恥ずかしくない?っと、お姉様はおっしゃています。」
「なによそれ!酷いわクリムくん。」
「いってないの聞いてたでしょ!?」
「そうです。お姉様はお前のような駄肉をブルンブルンしてるよりも私のように完璧なプロポーションの女のほうが好みなのです。」
「ふとったことをそんなに言わなくてもいいじゃない。クリムくんの意地悪。」
「もう、知らねぇ。」
さて、真面目にいこうか。
「なんで、【魅了】が効いてないわけ?いくらロリコンだとしても、スキルは強制なのだけど。」
「ロリコンじゃないから。まぁな、この間の事件で偶然【魅了無効】の指輪を拾ってな。あと、ロリコンじゃない。」
「なによそれ。だとしても、この身体なら。そうか、ロリコンだった。」
「違うからほんと。」
「ふふふーん、私の体はお姉様好み~♪」
「さて、目的を話してもらおう.......なんだッ!!?!?この絶大な魔力!?」
窓の外。この方向は遺跡の方!?
「ふふふふふふふふふあはははははははははは!!!来た!来た!来た!我らが真なる王の復活よ!!!」
「王?........まさか、トリトンか!?」
◆
「解けた。あとはこれをこうして....。」
「我はどうすればいい?」
「よし。ここにできるだけ魔力を注げいいー。」
「任せておけ!我は魔王ぞ!」
「しかし、通路にこれほどの厳重なロック。なぜー?それに現代の失われた文字。たとえ当時の者でも開けるのは困難じゃないかなー。」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
ん?いや待て。困難どころか不可能だろう。なぜなら、知識だけでなく魔王ほどの魔力が必要。
つまり、開けられたくない。開けさせたくない。........トリトンの伝説かっ!?
「ザッハトルテ!魔力を注ぐのやめっ―――――。」
◆
「サキュバスであろうとなかろうとお前は美しい。」
「いいえ、どうせ貴方も【魅了】にあてられただけよ。」
「違う。なぜなら、俺はお前の心の形に惚れたからだ。」
「男はみんな口だけだわ。」
突然、頬に熱を感じた。少ししてからぶたれたのだと気が付いた。
「なにするの、ッ―――――。」
長い接吻のちに彼は語る。
「俺には夢がある。それは―――――。」
内容は実にバカらしい。それなのに、どこまでも真剣で
それでいて楽しそうに語ってくれた。
あぁ。いままで会ってきた男の中に、彼ほど体ではなく
私という心を見てくれたひとはいただろうか?
「その夢にお前が必要だ。お前はどう思う?」
「実にバカらしい。あなたらしくて、そして私らしい夢ね。」
◆
「計画がばれた。お前だけでも逃げろ!」
「嫌よ!私はあなたの女だもの!」
「俺は倒されない。絶対に。たとえ傷だらけになろうとも。だから、待っててくれ。」
「トリトン。トリトン様!トリトンさまーーーーーーーーーーーーー!!!」
◆
「なんだ!?この水。いや、海水か!?」
「この時を待っていた!復活の法螺貝を鳴らす!大海よ!我が命を祝福しろ!」
「【ヴォルカニック・ウォール】!」
飲み込まれそうになった4人をザッハトルテの炎の壁が守る。
「ん?これはこれはこの忌まわしい封印を解いてくれた小さき功労者たち。
....しかし、その様子から俺のことを知らなかったようだな。」
「わ、我は魔王。ザッハトルテ・モモディア・ゼラニウム。貴様に名乗ることを許そう。」
「魔王だと....?ふふふふふふ。あははははははははは!!!!」
「何が可笑しい!」
「あまりに皮肉でな。お前たちが復活させたこのトリトンは、魔王への復讐をするために生き延びてきたのだ!!」
「やはり、トリトン。貴方だったのですね。」
「ん?お嬢さん。どこかで?...........忘れてしまったな。気にするな。」
「三叉矛はどこかに行ってしまったが、この法螺貝があれば、いまの魔力を使い切った魔王なんぞ余裕さ。」
「ごめんなさい。私がもっと早く気が付いていれば。神様なのに。忘れていたなんて。」
「今は謝ってる時間じゃねぇだろ!」
「ふんッ!法螺貝につぶされろ!」
「く。魔力を吸われさえしていなければ....!」
崩れる足場の中、魔王と残りの3人とで分断される。
「【エクリプス・ダークネス】!」
湧き出した闇がトリトンに巻き付く。
「効かぬ!ハッ!」
「【スターゲイザー・バスター】!」
天から降りてきた無数の光が全方位からトリトンを襲う。
「腐っても魔王だな!だがッ!まだ甘い。」
ぶおおおおおおおおおおおお
笛の音と共に地面から大量に海水が湧き出す。
それが無数の光線を全て妨げる。
圧倒的な戦闘経験により防がれる魔王の攻撃。
「くそ、あたしも加勢して。」
「無駄だねー。魔王ですらあれだ。君は虫程度にすら認識されない。」
「じゃあ、見逃せっていうのかよ!」
「クリムを呼ぶのが最善ー。」
「できないことを最善とは言わないんだぜ!?って、海水が!あ、ジンくーん!あれ、力が。」
「このタイミングで覚醒切れー!?」
足を踏み外した二人を、ヘカテは受け止める。
「ありがとう。」
「うっ....。」
「少年。気が付いたか。いまさらー。」
「クリムおねーちゃんはなんで助けにこないの!?」
◆
「今すぐ向かう。ラミスはこいつを見てろ。」
「そうはさせない!!!!」
「そんなこと言っても俺には【魅了】は効かないから従わないぞ。」
「ふ。あなたはそうだとしても。あなた以外のひとはどう?」
「なに?うわっ!ラミス。やめろ!」
「えへへ~。」
直後、部屋の扉が破られる。
入ってきたのは魅了にかかったバリンガムの住民だった。
「ふふふ!!!街中があなたの敵。ワープなんて魔力消費のでかい魔法を使ったら、トリトン様に勝てるかわからない。」
「卑怯だぞ。住民を盾に取るなんて。」
「わたしはたかがサキュバスでありながら、†七つの大罪†まで上がってきた。この卑怯さだけでね!」
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