勇者に復讐する為に生まれ変わる

生まれ変わる

第五話

あの後セドリックとマルコスが話し合って、俺が王都に旅立つ日は3日後に決まった。
その間はいつもの通りの日常を過ごしていた、そして旅立つ前日の夜
「セイン、今日が最後だから、一緒に寝ない」
とセレンが提案してきた
「やだよ、恥ずかしいし」
と俺が答えると、セドリックは笑いながら
「最後の日くらい良いじゃないか、一緒に寝ようぜ」
と言われ、若干嬉しいと思いつつ
「仕方ないなぁ」
と了承すると、その日は三人一緒のベットに寝た

次の日、起きようと少し目を開けて見ると、両親は悲しそうな表情を浮かべていたので
「よし！今日から王都に行くぞ、どんな所かな」
とわざと大きな声で言うと、
「セイン起きたのか」「セイン起きたの」
と両親が少し驚きながら同時言う、それを聞いた俺は少し笑いながら
「すごいね、同時に言うなんて」
と言うと両親も笑っていた、

そしてリビングに行き、いつもの通りセレンが作った朝食を食べ終わって、王都に旅立つ準備をしていると、玄関から
「セドリック殿、御子息を迎えに来ました」
と言う声が聞こえてきたので、俺は慌てて準備をしていると
「マルコスさん、ごめんなさいまだセインは準備をしているの」
と母親が対応すると
「申し訳ありません、来るのが早過ぎました、我々はいつでも出発する準備が出来ておりますので、セイン殿には焦らずじっくり準備してもいいとお伝えください」
と言うと、玄関から離れて行き村の入り口へ向かって行った
騎士の対応していたセレンは俺に
「セイン、準備は焦らないで大丈夫って、お母さん初めて話したけどマルコスさんって結構格好いい人よね」
と母親が言うので
「分かった、後お父さんにはお母さんがマルコスさん格好いいって言ってたって伝えとく」
と笑いながら言うと
「コラ、やめなさいの、お父さんが嫉妬するでしょ」
と笑いながら叱ると
「なんだなんだ、どうして2人とも笑っているんだ」
とトイレから戻ってきたセドリック不思議がっていた

そうこうしている内に旅支度を終え玄関から出ようとすると
「セイン、村の入り口まで、手を繋いで行きましょう」
と母親が提案してきて、すかさず父親も
「そうだぞ、三人仲良く手を繋いで行こうぜ」
と言ってきたので
「仕方ないなぁ」
と両親に手を差し出して、手を繋ぎ村の入り口へ向かって行った

村の入り口に着くとマルコスが迎えに来て
「準備終わりましたか」
と質問してくるので
「バッチリ準備してきたよ」
と返すと
「そうですか、後勇者殿、心残りは無いですか」
と聞いてきたので
「無いと思います」
と返すと
「そうですか、では勇者殿出発しましょうか」
と言うと、俺は両親から手を離しマルコスについて行こうとすると
後ろから両親が抱きついて来て
「セイン頑張れよ」「セイン体には気を付けてね」
と泣きながら言われ、
「うん、行って来る」
と振り返って涙声で返事をし、決意を持って前に歩き出すと
「勇者殿、もう良いのですか、もう少し良いですよ」
とマルコスが少し涙声で話すと
「ううん、良いよ絶対帰って来るから」
と言い馬車に乗ったのであった。