62 / 184
アルファは神を殺す
1
しおりを挟む
強行軍、という言葉にふさわしい過密な行程で、ユリウスたちは馬を走らせた。
デァモントに向かうにはのこぎり山脈を越えるのが最短のルートではあったが、あいにくいまは冬である。山頂に雪の積もる山道を選択するのは、雪に慣れていないサーリーク王国の民としては避けたいところだった。
最終目的地はデァモントであったが、周辺諸国に対して根回ししておきたいこともあったため、ユリウスたちは山越えではなく、他国を抜ける迂回路を選んだ。
通常では七日ほどかかるところを、クラウス率いる騎士団は五日で踏破する予定だ。ユリウスは途中、別行動をするため、次兄とはデァモントで合流する手筈になっている。
サーリーク王国を出立して丸一日と少し。
夜空には爪痕のような細い月がある。
明日は新月。ゲルトの話では新月の日を挟んで十日は教皇は冬ごもりをしているとのことだったので、儀式の終了までにはギリギリで間に合うだろう。
半身をもがれるような思いでリヒトと別れた後、ユリウスは休憩時間にペンを持ち、猛烈な勢いでおのれの侍従に向けてリヒトに関する留意事項をしたためていった。
五感の弱いリヒトには、気をつけてあげなければならないことが山ほどある。
これまでそのほとんどすべてをユリウス自身が担っていたが……ここにきてそのツケが回ってきてしまった。
ふだんからもう少し他の人間……たとえばテオバルドなどにリヒトの世話を任せていたなら、これほど不安になることもなかったかもしれない。
しかし、自分以外の誰かがリヒトに食事を食べさせたりリヒトをお風呂に入れたりするなんてこと、想像するだけでも嫌だ。
「あ~。リヒトに会いたい~」
今頃リヒトはなにをしているだろうか。テオバルドはちゃんとリヒトを世話してくれているだろうか。
不安だ。
不安で不安で仕方ない。
なにが不安かって、リヒトはわりとすぐに他人に懐いてしまう。エミールがいい例だ。会うまで緊張していたのに、あっという間に仲良くなって、二人の秘密まで作ってしまったのだから!
ということは、だ。
ユリウスが屋敷に戻ったときには、テオバルドに身を預けきってるリヒト、というものを見せられるのかもしれない。
その可能性が大いにある。
「あ~、まずい。テオを殺したくなってきた」
「ひとの倅を殺さんでくださいよ」
ドン、という音とともに卓上にマグカップが置かれた。
チラと横目で見上げてみれば、ロンバードが眉間にしわを寄せてユリウスを見ていた。
「おまえはテオにリヒトが抱っこされてもいいっていうのか」
ユリウスも負けじと眉間を寄せて、厳つい男へと吐き捨てる。ロンバードが逞しい肩をそびやかし、ユリウスの隣に腰を下ろした。
王族であり外交長官であるユリウスに与えられた天幕は広い。しかし巨躯の男がひとり入ることでかなり窮屈になってしまう。
「俺はまぁ倅の味方なんで、あんたが倅に無実の罪を着せて処罰しようってんなら相手になりますよ」
「おまえもテオも僕の侍従だろう。主の意向が一番じゃないのか」
「主が暗君なら従う理由はないですねぇ」
「不敬罪だな」
ふん、と鼻を鳴らしたユリウスに、ロンバードが喉で笑った。
「で、あんたはさっきからなにをしてるんですか。さっさと寝た方がいいですよって言いにきたんですが」
「酒盛りに来た、の間違いじゃないのか?」
ユリウスは片眉を上げて、ロンバードが持ってきた木製のマグカップを手に取る。そこにはホットワインがなみなみとつがれていた。
「それは団長からの差し入れです」
「兄上から?」
「伝言もあります。あと一時間して灯りが落ちていなかったらここに団長が乗り込んでくるので、団長に見られてまずいものはそれまでに片付けておけ、と」
伝言を聞いたユリウスは思わず苦笑した。
クラウスに見られてまずいもの、というのはいま書いているこの手紙のことだ。
異国に出向く任務の際は、基本的に身内であっても詳細を告げることはゆるされていない。
行軍の最中に正式な文書であるならともかく、私的な手紙を出すことも一律に禁止されていた。
ユリウスは外交長官という立場上、国王宛や相手国に宛てた書類を作成することも多く、ペンを握っていても誰にも咎められない。
それを利用して、ものすごく私的な『リヒトに関する留意事項』をしたためているのだから、たしかにクラウスに見つかるわけにはいかなかった。
「もう終わる。あとすこしだけ」
「なにをそんな熱心に……って、うわ。やべぇ」
パラリ、と敷布に落ちた一枚の用紙を手に取って、ロンバードが至極素直な感想を漏らした。
「やばいとはなんだ」
「いや、前からあんたの独占欲はやべぇと思ってたんですが、いっそ気持ち悪いぐらいっすね」
「不敬罪だな。罰としておまえが早馬を手配しろ。出来次第出す」
「へぇへぇ、了解しました」
自分の分のワインをぐびりと飲んだロンバードが、適当な返事を寄越した。
ユリウスはそれを横目で睨んで、ペンを進める。
留意事項はあらかた書き終えたので、次はリヒトへの手紙に取り掛かった。
手紙の中でも、胸の中でも、幾度もおのれのオメガの名を呼ぶ。
リヒト。リヒト。リヒト。
あの子の目が治れば、僕を顔を見てなんて言うだろうか。
あの子の耳が治れば、僕の声を聞いてなんて言うだろうか。
あの子の嗅覚が治れば……僕の匂いを嗅いで、なんて言うだろうか。
アルファの匂いがわかれば、あるいはあの子は、オメガとして成熟するのだろうか。
いまのままでも、もちろんユリウスにとっては充分なのだけれど。
感情のままにペンを走らせて書きあげた手紙は、誰がどう見ても明らかな恋文で、ユリウスはそれを一読してから、リヒト自身が手紙を読めないことを思い出した。
リヒトの目は、物を近づけても遠ざけても常にぼやけていて、輪郭すら捉えるのが難しい。
その彼が文字など読めるはずがない。
ということはこの手紙は誰かが代読することとなる。
誰か、というのはリヒト付きの侍従に任命したテオバルド以外にはないことになるが……。
ちょっと待って、テオが僕のリヒトに、『僕のリヒトへ』って呼びかけるわけ?
それはダメだ。それはない。代読でも嫌だ。
ユリウスは書いたばかりの手紙を一度破棄し、新たに作成し直した。
代読するのはテオ以外で、可能ならエミールを呼ぶようにという文言を追記する。
そしてもう一度内容をチェックしてから、丁寧に便箋を折って、封筒へ入れた。
そのタイミングで、ぬ、と大きな手が差し出される。
ユリウスはロンバードの手に、リヒトへの手紙と分厚い『リヒトに関する留意事項』を預けた。
「早く灯りを消さないと団長が来ますよ」
「おまえに預けたことで証拠隠滅だ。せっかくの兄上からのワインも飲まないといけないしね。もう少し付き合え」
ユリウスがマグカップを掲げると、ロンバードがおのれのカップをカツッとぶつけてきた。
二人は残りのワインを呷り、きれいに飲み干してから各々動き出した。
ユリウスは、寝る準備を。ロンバードは早馬の手配を。
天幕を出てゆく男の背を見送って、ユリウスは寝袋に入りごろりと横になる。
しばらくはリヒトと離れ離れだ。
腕の中におのれのオメガが居ない、というさびしさは途方もなかったが、それ以上の成果が、この遠征で得られるはずだった。
「おやすみ、僕のオメガ」
ユリウスは口の中で小さく呟いた。
おやすみなさい、ユーリ様。
そんな返事が聞こえた気がして、ユリウスは微笑みながら目を閉じた。
デァモントに向かうにはのこぎり山脈を越えるのが最短のルートではあったが、あいにくいまは冬である。山頂に雪の積もる山道を選択するのは、雪に慣れていないサーリーク王国の民としては避けたいところだった。
最終目的地はデァモントであったが、周辺諸国に対して根回ししておきたいこともあったため、ユリウスたちは山越えではなく、他国を抜ける迂回路を選んだ。
通常では七日ほどかかるところを、クラウス率いる騎士団は五日で踏破する予定だ。ユリウスは途中、別行動をするため、次兄とはデァモントで合流する手筈になっている。
サーリーク王国を出立して丸一日と少し。
夜空には爪痕のような細い月がある。
明日は新月。ゲルトの話では新月の日を挟んで十日は教皇は冬ごもりをしているとのことだったので、儀式の終了までにはギリギリで間に合うだろう。
半身をもがれるような思いでリヒトと別れた後、ユリウスは休憩時間にペンを持ち、猛烈な勢いでおのれの侍従に向けてリヒトに関する留意事項をしたためていった。
五感の弱いリヒトには、気をつけてあげなければならないことが山ほどある。
これまでそのほとんどすべてをユリウス自身が担っていたが……ここにきてそのツケが回ってきてしまった。
ふだんからもう少し他の人間……たとえばテオバルドなどにリヒトの世話を任せていたなら、これほど不安になることもなかったかもしれない。
しかし、自分以外の誰かがリヒトに食事を食べさせたりリヒトをお風呂に入れたりするなんてこと、想像するだけでも嫌だ。
「あ~。リヒトに会いたい~」
今頃リヒトはなにをしているだろうか。テオバルドはちゃんとリヒトを世話してくれているだろうか。
不安だ。
不安で不安で仕方ない。
なにが不安かって、リヒトはわりとすぐに他人に懐いてしまう。エミールがいい例だ。会うまで緊張していたのに、あっという間に仲良くなって、二人の秘密まで作ってしまったのだから!
ということは、だ。
ユリウスが屋敷に戻ったときには、テオバルドに身を預けきってるリヒト、というものを見せられるのかもしれない。
その可能性が大いにある。
「あ~、まずい。テオを殺したくなってきた」
「ひとの倅を殺さんでくださいよ」
ドン、という音とともに卓上にマグカップが置かれた。
チラと横目で見上げてみれば、ロンバードが眉間にしわを寄せてユリウスを見ていた。
「おまえはテオにリヒトが抱っこされてもいいっていうのか」
ユリウスも負けじと眉間を寄せて、厳つい男へと吐き捨てる。ロンバードが逞しい肩をそびやかし、ユリウスの隣に腰を下ろした。
王族であり外交長官であるユリウスに与えられた天幕は広い。しかし巨躯の男がひとり入ることでかなり窮屈になってしまう。
「俺はまぁ倅の味方なんで、あんたが倅に無実の罪を着せて処罰しようってんなら相手になりますよ」
「おまえもテオも僕の侍従だろう。主の意向が一番じゃないのか」
「主が暗君なら従う理由はないですねぇ」
「不敬罪だな」
ふん、と鼻を鳴らしたユリウスに、ロンバードが喉で笑った。
「で、あんたはさっきからなにをしてるんですか。さっさと寝た方がいいですよって言いにきたんですが」
「酒盛りに来た、の間違いじゃないのか?」
ユリウスは片眉を上げて、ロンバードが持ってきた木製のマグカップを手に取る。そこにはホットワインがなみなみとつがれていた。
「それは団長からの差し入れです」
「兄上から?」
「伝言もあります。あと一時間して灯りが落ちていなかったらここに団長が乗り込んでくるので、団長に見られてまずいものはそれまでに片付けておけ、と」
伝言を聞いたユリウスは思わず苦笑した。
クラウスに見られてまずいもの、というのはいま書いているこの手紙のことだ。
異国に出向く任務の際は、基本的に身内であっても詳細を告げることはゆるされていない。
行軍の最中に正式な文書であるならともかく、私的な手紙を出すことも一律に禁止されていた。
ユリウスは外交長官という立場上、国王宛や相手国に宛てた書類を作成することも多く、ペンを握っていても誰にも咎められない。
それを利用して、ものすごく私的な『リヒトに関する留意事項』をしたためているのだから、たしかにクラウスに見つかるわけにはいかなかった。
「もう終わる。あとすこしだけ」
「なにをそんな熱心に……って、うわ。やべぇ」
パラリ、と敷布に落ちた一枚の用紙を手に取って、ロンバードが至極素直な感想を漏らした。
「やばいとはなんだ」
「いや、前からあんたの独占欲はやべぇと思ってたんですが、いっそ気持ち悪いぐらいっすね」
「不敬罪だな。罰としておまえが早馬を手配しろ。出来次第出す」
「へぇへぇ、了解しました」
自分の分のワインをぐびりと飲んだロンバードが、適当な返事を寄越した。
ユリウスはそれを横目で睨んで、ペンを進める。
留意事項はあらかた書き終えたので、次はリヒトへの手紙に取り掛かった。
手紙の中でも、胸の中でも、幾度もおのれのオメガの名を呼ぶ。
リヒト。リヒト。リヒト。
あの子の目が治れば、僕を顔を見てなんて言うだろうか。
あの子の耳が治れば、僕の声を聞いてなんて言うだろうか。
あの子の嗅覚が治れば……僕の匂いを嗅いで、なんて言うだろうか。
アルファの匂いがわかれば、あるいはあの子は、オメガとして成熟するのだろうか。
いまのままでも、もちろんユリウスにとっては充分なのだけれど。
感情のままにペンを走らせて書きあげた手紙は、誰がどう見ても明らかな恋文で、ユリウスはそれを一読してから、リヒト自身が手紙を読めないことを思い出した。
リヒトの目は、物を近づけても遠ざけても常にぼやけていて、輪郭すら捉えるのが難しい。
その彼が文字など読めるはずがない。
ということはこの手紙は誰かが代読することとなる。
誰か、というのはリヒト付きの侍従に任命したテオバルド以外にはないことになるが……。
ちょっと待って、テオが僕のリヒトに、『僕のリヒトへ』って呼びかけるわけ?
それはダメだ。それはない。代読でも嫌だ。
ユリウスは書いたばかりの手紙を一度破棄し、新たに作成し直した。
代読するのはテオ以外で、可能ならエミールを呼ぶようにという文言を追記する。
そしてもう一度内容をチェックしてから、丁寧に便箋を折って、封筒へ入れた。
そのタイミングで、ぬ、と大きな手が差し出される。
ユリウスはロンバードの手に、リヒトへの手紙と分厚い『リヒトに関する留意事項』を預けた。
「早く灯りを消さないと団長が来ますよ」
「おまえに預けたことで証拠隠滅だ。せっかくの兄上からのワインも飲まないといけないしね。もう少し付き合え」
ユリウスがマグカップを掲げると、ロンバードがおのれのカップをカツッとぶつけてきた。
二人は残りのワインを呷り、きれいに飲み干してから各々動き出した。
ユリウスは、寝る準備を。ロンバードは早馬の手配を。
天幕を出てゆく男の背を見送って、ユリウスは寝袋に入りごろりと横になる。
しばらくはリヒトと離れ離れだ。
腕の中におのれのオメガが居ない、というさびしさは途方もなかったが、それ以上の成果が、この遠征で得られるはずだった。
「おやすみ、僕のオメガ」
ユリウスは口の中で小さく呟いた。
おやすみなさい、ユーリ様。
そんな返事が聞こえた気がして、ユリウスは微笑みながら目を閉じた。
137
お気に入りに追加
3,251
あなたにおすすめの小説
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
【完結】虐げられオメガ聖女なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
旦那様と僕
三冬月マヨ
BL
旦那様と奉公人(の、つもり)の、のんびりとした話。
縁側で日向ぼっこしながらお茶を飲む感じで、のほほんとして頂けたら幸いです。
本編完結済。
『向日葵の庭で』は、残酷と云うか、覚悟が必要かな? と思いまして注意喚起の為『※』を付けています。
BL団地妻~淫乱人妻(♂)、濡れ濡れ内助の孔~
夕凪
BL
酔っぱらって眠る夫の隣で、夫の部下と×××……
AVっぽい話を書こうと思って始めたBL団地妻。
おととなななさんと同一世界観で書いているお話です。
男なのに「奥さん」で「団地妻」なおバカな設定ですので、なんでも許せるひと向けです。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
魔王討伐後に勇者の子を身篭ったので、逃げたけど結局勇者に捕まった。
柴傘
BL
勇者パーティーに属していた魔術師が勇者との子を身篭ったので逃走を図り失敗に終わるお話。
頭よわよわハッピーエンド、執着溺愛勇者×気弱臆病魔術師。
誰もが妊娠できる世界、勇者パーティーは皆仲良し。
さくっと読める短編です。
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる