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本編
第三十四話 古代遺跡へ①
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石畳の広く長い道に、岩を切り出して作った石で建てられた家々。
天井まで残された建物はほとんどないものの、修繕すればそのまま住めてしまえそうなほど古代の生活を残した巨大な遺跡がそこには広がっていた。
「……す、ごい……。これが古代遺跡……」
「数ある古代遺跡の中でも、この国にあるこの遺跡は最も規模が大きく貴重なものになっています」
小さな集落や一つの施設などではなく、古代の王都がほぼそのまま遺されているのだと言って、クロムもまた広い遺跡をぐるりと見渡した。
「でも、こんな中からどうやってその魔道具を見つけ出すの……?」
一つの建物の中を探索するのとでは規模が違いすぎる。街一つ分の広い空間からどうやって目的のものを探すのかと不安そうな顔を向けたアリーチェへ、クロムは淡々とした様子で胸元からなにかを取り出した。
「その点は心配無用です」
「……それ……」
クロムが手にした、ガラスかなにかでできていると思われる掌大の球体の中には、例の魔石が入っていた。
「作りました」
「……そ、そう……」
今さらクロムのすることに説明を求めたりはしない。
全方位感知可能な羅針儀のようなものだと言って、クロムは手にした探知機を覗き込む。
「……」
どういう仕組みでできているのかはさっぱりだが、中央に浮く針が僅かに震え、一方向を指し示し……、たようだった。
「……こっち、ですね」
行きましょう。という先導の声に、半歩ほど遅れて付いていく。
手元の羅針儀の動きを確認しつつ、古代遺跡の空気に気後れすることなく歩いていく背中を意識しながらも、アリーチェは興味津々に辺りの様子を窺っていた。
広い石畳の道は、王都の中央通りかなにかだろうか。
左右に並ぶ建物は、民家というよりもきっとなにかの店だったに違いない。
そう思えば目の前に人々の賑わう大昔の光景が見えてくる気がして、アリーチェは知らず感嘆の吐息を零す。
筆頭公爵家の令嬢であり、王太子の婚約者だったアリーチェも、王家管轄の古代遺跡に足を踏み入れたことは一度もない。
(こんなふうになっていたなんて……)
巨大遺跡は丸々高い塀に囲まれていて、周りは常に警備の目が光っている。
侵入者を感知するような術も仕掛けられているようで、正面の正規ルート以外からではとても侵入できない仕組みになっているらしかった。もちろん上空から遺跡を覗き込めるような場所に高い建物を建てることは法律で禁じられているほどの徹底ぶりだ。
そんな厳戒態勢の中、気配や姿を隠したり、壁を飛び越えることのできる魔道具を駆使させて、クロムはここまでの侵入を果たしていた。
もはやその点に関してアリーチェが突っ込むことはなにもない。
アリーチェの中ではすでに、全ては「クロムだから」の一言で片付いてしまうくらいささいな問題だ。
石が敷き詰められている遺跡全体は、ところどころ苔のようなものは見えても、雑草の無法地帯になっているような場所はない。ただ、あちこちに緑の木々は見えていて、樹齢はどれくらいなのだろうかとふと思ってしまったくらいだ。
そうして無言のクロムの後に付いて歩いてしばらくたった頃。
「クロム?」
ぴたりと足を止めたクロムの背中にぶつかりそうになってしまい、アリーチェは慌てて足を止めていた。
「どうし……」
「ここ、ですね」
手元の羅針儀を確認しつつ、クロムが立った場所。
「……ここ?」
広場の中央らしき光景に、アリーチェはぱちぱと瞳を瞬かせる。
周りには元々なにか建っていたのであろう遺跡はあるものの、この場所自体にはなにもない。
否、針の動きを確認したクロムの視線が向く先は。
(……足元……?)
「この下です」
「“下”、って……!」
まさに地面を凝視しているクロムの答えに、アリーチェの瞳は驚きで丸くなる。
「つまりは、どこかに地下へ繋がる入口があるわけですね」
「!」
確かに、そう考えれば針が下を指し示している理由は理解できる。
だが。
「そんなの……」
どこから繋がっているのかわからない入口を、どうしたら見つけることができるのか。
最悪、全く違う場所に在るということすら考えられる。
顔を上げたクロムが赤い目を細めながら辺りを見回して、アリーチェもまたつられるように周りの様子を窺った。
爽やかな風が吹き、少し離れた場所で緑の木の葉が揺れている姿が見えた。
広がるのは、どこも代わり映えしない石の遺跡群。
右へ左へと鋭い視線を走らせたクロムの動きが、そこで静かに止まった。
「……」
アリーチェは、その視線の先をゆっくりと追いかけて――。
「……祠?」
歪なドーム状の建物を見つけ、窺うようにクロムの方へと振り返る。
「行ってみましょう」
可能性は高いと言って、クロムは先を急くようにして歩いていく。
この遺跡が栄華を極めていた頃であれば、きっと目立たずひっそりと佇んでいたのであろう祠は、今はむしろ浮世離れしているような雰囲気を醸し出していた。
ぽっかりと空いた口の周りには苔が生えており、光が届かないせいか、一歩中に足を踏み入れるとひやりとした空気が肌に触れた。
決して広くはない薄暗い空間で、アリーチェはそれらしきなにかがないかと壁や天井に目を凝らす。
「特になにも見つからないけれど……」
暗闇の中ではよくわからないが、隠し扉のような継ぎ目が壁にあるようにも思えない。
「あ」
と、そこですっかり忘れていたことを思い出し、アリーチェは右手の掌を上に向けていた。
「!」
そうしてふわっ、と灯った光に、クロムの目が驚いたように見張られる。
「普段はなんの役にも立たない魔術だから、すっかり忘れていたわ」
魔力持ちのアリーチェが使える、初歩も初歩過ぎる光の魔術。
暗闇を照らすくらいしか役に立たない魔術は、まず必要に迫られることのない生活を送っているアリーチェには意味のないものだ。
「人生で一度くらい努力したかいがあったと思えることがあってよかったわ」
魔力持ちだからというだけで魔術が使えるわけではない。魔術を使うためには多少のコツがいり、かつてのアリーチェはそれなりの努力をしたのだ。だが、努力をした結果使えるようになった魔術はこの程度のもので、なんの役にも立たない力に正直落ち込んだこともあったのだ。
それがこうして役に立つ機会を得て、少しだけ努力が報われた気がした。
「……アリーチェさんらしい、優しい光ですね」
「っ」
手の中の光を優しい瞳で見つめられ、アリーチェの頬は僅かに熱を持つ。
「や、優しくなんて……っ」
照れ隠しだとしても、どうしてこう素直になれないのか。
つい顔を背けてしまうアリーチェにくすりと笑う気配があり、光の灯った祠の中をクロムの鋭い瞳が見回した。
「魔道具だけではなく宝玉の類も納められているとしたら、入口も魔術で隠されているでしょうから」
じ、と目を凝らしながら壁に触れ、クロムは端から端まで余すことなく、なにか変わった場所がないかを慎重に探っていく。
「恐らくここは、今で言う教会の一角、というところかと見受けられます」
大昔の教会がどうだったのかは知らないが、現在の教会は主に平民向けの共同墓地が併設されている場合がほとんどだ。
「しかも」
時折壁をコツコツと叩きながら、クロムは神妙な表情になる。
「恐らく、王族の墓に繋がっている」
「え……」
王族、というのがどこまでの範囲を示しているのかはわからないが、少なくとも今現在の常識で考えれば、一国の王の墓がこんなところに作られるようなことはありえない。
つまりは、傍流の王族か、もしくは王家の血を汲む高貴な身分の巫女や神官か。
どちらにしても当時の資料は残っておらず、こういった古代遺跡に遺された文字は読み解くことができずにいるため、本当のところはわからない。
「! ありました」
そこで完全に岩の中に埋もれた魔法石らしきものを見つけたクロムが、羅針儀――正しくは、呪いの魔法石だろう――を持った手を翳す。
すると、その直後。
「!?」
――ゴゴゴゴゴ……ッ!
と、足元に地震のような振動が響き、地面からなにかが突き出てきた。
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「……す、ごい……。これが古代遺跡……」
「数ある古代遺跡の中でも、この国にあるこの遺跡は最も規模が大きく貴重なものになっています」
小さな集落や一つの施設などではなく、古代の王都がほぼそのまま遺されているのだと言って、クロムもまた広い遺跡をぐるりと見渡した。
「でも、こんな中からどうやってその魔道具を見つけ出すの……?」
一つの建物の中を探索するのとでは規模が違いすぎる。街一つ分の広い空間からどうやって目的のものを探すのかと不安そうな顔を向けたアリーチェへ、クロムは淡々とした様子で胸元からなにかを取り出した。
「その点は心配無用です」
「……それ……」
クロムが手にした、ガラスかなにかでできていると思われる掌大の球体の中には、例の魔石が入っていた。
「作りました」
「……そ、そう……」
今さらクロムのすることに説明を求めたりはしない。
全方位感知可能な羅針儀のようなものだと言って、クロムは手にした探知機を覗き込む。
「……」
どういう仕組みでできているのかはさっぱりだが、中央に浮く針が僅かに震え、一方向を指し示し……、たようだった。
「……こっち、ですね」
行きましょう。という先導の声に、半歩ほど遅れて付いていく。
手元の羅針儀の動きを確認しつつ、古代遺跡の空気に気後れすることなく歩いていく背中を意識しながらも、アリーチェは興味津々に辺りの様子を窺っていた。
広い石畳の道は、王都の中央通りかなにかだろうか。
左右に並ぶ建物は、民家というよりもきっとなにかの店だったに違いない。
そう思えば目の前に人々の賑わう大昔の光景が見えてくる気がして、アリーチェは知らず感嘆の吐息を零す。
筆頭公爵家の令嬢であり、王太子の婚約者だったアリーチェも、王家管轄の古代遺跡に足を踏み入れたことは一度もない。
(こんなふうになっていたなんて……)
巨大遺跡は丸々高い塀に囲まれていて、周りは常に警備の目が光っている。
侵入者を感知するような術も仕掛けられているようで、正面の正規ルート以外からではとても侵入できない仕組みになっているらしかった。もちろん上空から遺跡を覗き込めるような場所に高い建物を建てることは法律で禁じられているほどの徹底ぶりだ。
そんな厳戒態勢の中、気配や姿を隠したり、壁を飛び越えることのできる魔道具を駆使させて、クロムはここまでの侵入を果たしていた。
もはやその点に関してアリーチェが突っ込むことはなにもない。
アリーチェの中ではすでに、全ては「クロムだから」の一言で片付いてしまうくらいささいな問題だ。
石が敷き詰められている遺跡全体は、ところどころ苔のようなものは見えても、雑草の無法地帯になっているような場所はない。ただ、あちこちに緑の木々は見えていて、樹齢はどれくらいなのだろうかとふと思ってしまったくらいだ。
そうして無言のクロムの後に付いて歩いてしばらくたった頃。
「クロム?」
ぴたりと足を止めたクロムの背中にぶつかりそうになってしまい、アリーチェは慌てて足を止めていた。
「どうし……」
「ここ、ですね」
手元の羅針儀を確認しつつ、クロムが立った場所。
「……ここ?」
広場の中央らしき光景に、アリーチェはぱちぱと瞳を瞬かせる。
周りには元々なにか建っていたのであろう遺跡はあるものの、この場所自体にはなにもない。
否、針の動きを確認したクロムの視線が向く先は。
(……足元……?)
「この下です」
「“下”、って……!」
まさに地面を凝視しているクロムの答えに、アリーチェの瞳は驚きで丸くなる。
「つまりは、どこかに地下へ繋がる入口があるわけですね」
「!」
確かに、そう考えれば針が下を指し示している理由は理解できる。
だが。
「そんなの……」
どこから繋がっているのかわからない入口を、どうしたら見つけることができるのか。
最悪、全く違う場所に在るということすら考えられる。
顔を上げたクロムが赤い目を細めながら辺りを見回して、アリーチェもまたつられるように周りの様子を窺った。
爽やかな風が吹き、少し離れた場所で緑の木の葉が揺れている姿が見えた。
広がるのは、どこも代わり映えしない石の遺跡群。
右へ左へと鋭い視線を走らせたクロムの動きが、そこで静かに止まった。
「……」
アリーチェは、その視線の先をゆっくりと追いかけて――。
「……祠?」
歪なドーム状の建物を見つけ、窺うようにクロムの方へと振り返る。
「行ってみましょう」
可能性は高いと言って、クロムは先を急くようにして歩いていく。
この遺跡が栄華を極めていた頃であれば、きっと目立たずひっそりと佇んでいたのであろう祠は、今はむしろ浮世離れしているような雰囲気を醸し出していた。
ぽっかりと空いた口の周りには苔が生えており、光が届かないせいか、一歩中に足を踏み入れるとひやりとした空気が肌に触れた。
決して広くはない薄暗い空間で、アリーチェはそれらしきなにかがないかと壁や天井に目を凝らす。
「特になにも見つからないけれど……」
暗闇の中ではよくわからないが、隠し扉のような継ぎ目が壁にあるようにも思えない。
「あ」
と、そこですっかり忘れていたことを思い出し、アリーチェは右手の掌を上に向けていた。
「!」
そうしてふわっ、と灯った光に、クロムの目が驚いたように見張られる。
「普段はなんの役にも立たない魔術だから、すっかり忘れていたわ」
魔力持ちのアリーチェが使える、初歩も初歩過ぎる光の魔術。
暗闇を照らすくらいしか役に立たない魔術は、まず必要に迫られることのない生活を送っているアリーチェには意味のないものだ。
「人生で一度くらい努力したかいがあったと思えることがあってよかったわ」
魔力持ちだからというだけで魔術が使えるわけではない。魔術を使うためには多少のコツがいり、かつてのアリーチェはそれなりの努力をしたのだ。だが、努力をした結果使えるようになった魔術はこの程度のもので、なんの役にも立たない力に正直落ち込んだこともあったのだ。
それがこうして役に立つ機会を得て、少しだけ努力が報われた気がした。
「……アリーチェさんらしい、優しい光ですね」
「っ」
手の中の光を優しい瞳で見つめられ、アリーチェの頬は僅かに熱を持つ。
「や、優しくなんて……っ」
照れ隠しだとしても、どうしてこう素直になれないのか。
つい顔を背けてしまうアリーチェにくすりと笑う気配があり、光の灯った祠の中をクロムの鋭い瞳が見回した。
「魔道具だけではなく宝玉の類も納められているとしたら、入口も魔術で隠されているでしょうから」
じ、と目を凝らしながら壁に触れ、クロムは端から端まで余すことなく、なにか変わった場所がないかを慎重に探っていく。
「恐らくここは、今で言う教会の一角、というところかと見受けられます」
大昔の教会がどうだったのかは知らないが、現在の教会は主に平民向けの共同墓地が併設されている場合がほとんどだ。
「しかも」
時折壁をコツコツと叩きながら、クロムは神妙な表情になる。
「恐らく、王族の墓に繋がっている」
「え……」
王族、というのがどこまでの範囲を示しているのかはわからないが、少なくとも今現在の常識で考えれば、一国の王の墓がこんなところに作られるようなことはありえない。
つまりは、傍流の王族か、もしくは王家の血を汲む高貴な身分の巫女や神官か。
どちらにしても当時の資料は残っておらず、こういった古代遺跡に遺された文字は読み解くことができずにいるため、本当のところはわからない。
「! ありました」
そこで完全に岩の中に埋もれた魔法石らしきものを見つけたクロムが、羅針儀――正しくは、呪いの魔法石だろう――を持った手を翳す。
すると、その直後。
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――ゴゴゴゴゴ……ッ!
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