32 / 58
本編
第三十一話 月の翳りを取り払って③࿇
しおりを挟む
「は……っ、ぁ……、ふ……っ」
舌と舌とが絡み合い、吸い付くように貪られる口づけに、背筋がぞくぞくと痺れていく。
「ふ、ぁ……っ、ふ……」
隙間なく重なった唇に、呼吸がままならない苦しさから涙が滲む。
「ん……っ、んぅ……!」
それでも、その激しすぎる口づけさえ官能を煽る刺激にしかならなくて。
「……は、ん……っ」
ぴちゃ……っ、という淫猥な水音を響かせて離れた唇からは、細い銀糸が引いた。
「……俺だって男です」
今のアリーチェにはわかる。アリーチェを喰い尽くそうとするかのように光る獰猛な瞳の色に、ずくり、とお腹の奥が疼いた。
「煽ったのは貴女です」
どうなっても知りませんよ……? と耳元で囁かれ、背筋がぞくぞくと震えた。
「あ……っ、クロ、ム……ッ」
場所を入れ替えるようにしてソファに押し倒され、すぐに首筋に吸い付いてきたクロムの唇にびくりっ、と肩が反応する。
「あ……!」
すでに下着姿だったアリーチェの身体は隠された場所などほとんどなく、クロムの大きな掌に脇腹を直接撫でられ、甘い声が上がる。
「あ……っ、ゃ、あ……っ!」
そのまま這い上がってきた指先が下着の中に潜り込み、胸元の先端を探り当ててくる感触にびくっと背中が仰け反った。
「“嫌”、です?」
「あ……っ!」
くす、とからかうように笑いながら、嘘をついたお仕置きだとでも言うかのように胸の先端を強く摘まれて腰が浮く。
「違……、ぁ……っ」
嫌なのは、自分が自分でなくなりそうな感覚で、クロムから与えられる快楽ではない。
「だめっ、な、の……っ! 気持ちよすぎ、て……っ、……もっと、ゆっく、り……っ、ぁあ……っ、ん……!」
じわりと涙を滲ませながら訴えている最中に、もう片方の胸の果実に吸い付かれ、涙の雫が零れ落ちる。
「や……っ、意地、わ……っ、ぁあ、ん……っ!」
軽く歯を立てられ、もう片方は宥めるように転がされ、びくびくと腰が波打った。
「ク、ロム……ッ、だ、め……ぇ……っ!」
胸元から広がっていく熱は腹部へ到達し、脚の間がじわりと濡れる感覚があって、アリーチェは嫌々と首を振る。
この前より格段に強い快楽に襲われて、すでに思考回路が甘い色に染まっている。
「……っ、なにか……っ、きちゃ……っ、きちゃ、ぅ……っ、から……ぁ……!」
「これだけで達してしまうんですか? 相変わらず淫乱ですね」
過敏になっているのは魔力酔いのためで。酷いことを言われているはずなのに、きゅん、とお腹が疼く感じがするのはなぜなのだろう。
「いいですよ。好きなだけイってください」
「……イ、ク……? はぁ、ん……っ!」
クロムの大きくて器用な手は、胸の膨らみを揉みしだきながら指先で先端の果実を捏ねてきて、びくびくと内股が痙攣してしまう。
「はい。この前よりも酔いは強いでしょうから。我慢しなくていいです」
「あ……っ!」
舌先に敏感な胸の果実を舐め上げられ、また一雫快楽の涙が舞った。
「ゃ……っ、ほんと、に……っ、きちゃぅ、から……ぁ……!」
胸元への刺激だけで目の奥がちかちかし、がくがくと腰が揺れる。
「だから、イっていいですよ?」
「は、ん……っ!」
唇と指先での愛撫を入れ替えたクロムに双方の果実を摘ままれて、白い光が脳を走った。
「イ、ク……っ。イっちゃう……っ! イっちゃう、から……ぁ……!」
それが達することを意味する言葉だと理解しないまま、クロムの言葉を素直に繰り返す。
「ほんと、素直で可愛いです」
「あ……っ!」
くす、と洩らされたクロムの吐息に、びくん! と腰が大きく跳ね上がった。
「あっ、あ……っ、ぁぁあ……っ、ん……! イ、ク……っ、イっちゃ……ぁ……っ! クロ、ム……ぅ……っ、ほんと、に、イっちゃぁ……」
がくがくと腰が揺れ、次から次へと涙が溢れ出す。
「ひぁ……っ!?」
クロムの空いた片手がアリーチェの腹部を愛撫して、指先に脇腹の性感帯を辿られて悲鳴が上がる。
クロムが触れてくる場所は、どこも善すぎて。
過ぎる快楽におかしくなる。
「イク……っ、イ……っ、ちゃ……ぁ……っ」
「胸だけで達するやらしい姿、見せてください」
「あ……!」
恥ずかしいことを言われても、お腹の奥から止めどなく襲ってくる快楽の波に、もう逆らうことはできなかった。
きゅ、と胸の果実を摘ままれて、クロムの温かな口の中に吸い付かれ。
「イ……っ、っぁぁああ……っ!」
それだけの刺激で背筋へ雷に打たれたような感覚が走り抜けていき、アリーチェは甲高い悲鳴を上げていた。
「あ……っ、あ、あ……っ」
絶頂の波はすぐには引かず、アリーチェは呆然と身体を震わせる。
そこでようやく胸への愛撫に満足したらしいクロムが身体を起こし、まるで陸に打ち上げられた魚のように跳ねるアリーチェの姿を見下ろして濡れた唇を舐め取った。
「蕩け切った顔をして……。ダメですよ? そんな表情を簡単に見せたら」
「ん……っ」
眦から流れる涙を親指で掬いながらさらりと頬を撫でられて、ぴくり、と肩が反応する。
「抑えが、利かなくなります」
「……ぁ……っ」
欲の覗く囁きに、なぜかじわじわとした歓喜がお腹の奥から湧き上がってくる。
それは、本能のままに手酷く貪り尽くしてほしいような、恐ろしすぎるほど貪欲な感覚。
「こんなに甘い薫りを振りまいて、俺をどうしたいんですか」
「そ、んな、の……っ、知らな……ぁ……っ」
責めるように囁きながら、上半身を余すことなく滑っていく掌に、全身がぞくぞくと粟立った。
アリーチェの白い肌は毒々しい呪いに侵されているというのに、全く気にすることなく繰り返される柔らかな愛撫に、その事実だけで泣きたいほどの安堵に満たされる。
否。アリーチェの肌を執拗に愛撫するクロムの動きは、むしろ呪いの刻印を消そうとしているかのようでもあって。
「全身で、俺を誘っているでしょう?」
「ん……っ」
太腿に移った掌に脚の筋を愛撫され、びくっ、と腰が反応する。
「そんなに、食べられたいですか?」
「あ……っ!」
脚の間に潜り込みながら囁かれ、思わず頷いてしまいそうになった。
クロムに触れられるとどこもかしこも善すぎて。
全身を食べ尽くされたらどれほどの快楽を得られるのだろうかと思ってしまう。
「自分から脚を開いて腰を振るなんて……、可愛すぎます」
「ゃ、あ……っ!」
そんなつもりは全くなかったのに、クロムの動きに合わせて無意識に開いてしまった膝に、アリーチェは羞恥で全身を薔薇色に染め上げる。
「ほら。腰、揺れてます」
「あ……!」
内股の際どい部分にちゅ……っ、と吸い付くようなキスを落とされ、腰が大きく跳ね上がった。
勝手に揺れてしまう腰は、もうアリーチェの意思ではどうにもならなかった。
クロムにもっと触れてほしくて……。もっと気持ちよくなりたくて。それだけを感じてアリーチェの細腰は揺れ動く。
「ひ、ぁ……っ!?」
内股の肌の薄い部分に舌先を這わされて、一際大きな快楽の波に甲高い悲鳴が上がる。
「あ……っ、だ、め……ぇ……っ! そ、んな……っ、待……っ」
唇と掌で内側の脚の付け根を焦らすように愛撫され、腰ががくがくと打ち震える。
「また……っ、きちゃ……っ」
蜜口がひくひくとした呼吸を繰り返し、次々と愛液が溢れ出ていくのがわかって嫌々と首を振る。
「またイっちゃう……っ、から……ぁ……!」
昇り詰め、一度引いたはずの熱は、クロムの手にかかればすぐにまた再熱する。
「ぁぁあ……っ!」
下着の上から蜜口の割れ目を辿られて、脳内に白い光が散った。
「……びしょびしょじゃないですか」
「ゃ、ん……っ、だ、って……っ」
くす、と引き上がったクロムの唇に、全身を小刻みに震わせながら快楽の涙を零す。
「気持ちぃ……っ、から……ぁ……!」
下着の上から花芽をゆるゆると愛撫され、がくがくと腰が揺れる。
「ぁぁあ……っ! それ……っ、だ、め……っ、イっちゃ、ぅ……っ」
「……本当に、素直で可愛い人ですね」
与えられる刺激を全て受け止めて身悶えるアリーチェの姿に、クロムは嬉しそうな笑みを零す。
「これ、気持ちいいですか?」
「ん……っ、ぃい……っ! 気持ち、ぃ……っ」
花芽を優しく擦られて、アリーチェは胸を突き出すように背中を逸らし、こくこくと首を縦に振る。
「こんなふうにされるのは?」
「ぁぁあ……っ! い、ぃ……っ、いい、の……ぉ……っ」
敏感な部分を柔らかく揉み込まれ、指の腹で蜜口を撫でられると目の奥がちかちかと白くなる。
「気持ち、ぃ……っ」
お腹の奥から次から次へと官能が溢れ出し、上り詰めることしか考えられなくなってくる。
「も……っ、と……っ。クロ、ム……っ」
もっと、触れてほしくて。
もっと、気持ちよくなりたくて。
「もっと、ほし……っ」
もっと、深いところまでクロムを感じたくて。
「指、入れてもいいですか?」
楽しそうに目を細めたクロムに尋ねられ、その意味をよく理解しないままこくこくと頷いた。
その直後。
「ひぁ……っ!?」
下着をずらしたクロムの指先が、蜜口の浅い場所へつぷり……っ、と潜り込んできて、アリーチェの身体は大きく揺れた。
舌と舌とが絡み合い、吸い付くように貪られる口づけに、背筋がぞくぞくと痺れていく。
「ふ、ぁ……っ、ふ……」
隙間なく重なった唇に、呼吸がままならない苦しさから涙が滲む。
「ん……っ、んぅ……!」
それでも、その激しすぎる口づけさえ官能を煽る刺激にしかならなくて。
「……は、ん……っ」
ぴちゃ……っ、という淫猥な水音を響かせて離れた唇からは、細い銀糸が引いた。
「……俺だって男です」
今のアリーチェにはわかる。アリーチェを喰い尽くそうとするかのように光る獰猛な瞳の色に、ずくり、とお腹の奥が疼いた。
「煽ったのは貴女です」
どうなっても知りませんよ……? と耳元で囁かれ、背筋がぞくぞくと震えた。
「あ……っ、クロ、ム……ッ」
場所を入れ替えるようにしてソファに押し倒され、すぐに首筋に吸い付いてきたクロムの唇にびくりっ、と肩が反応する。
「あ……!」
すでに下着姿だったアリーチェの身体は隠された場所などほとんどなく、クロムの大きな掌に脇腹を直接撫でられ、甘い声が上がる。
「あ……っ、ゃ、あ……っ!」
そのまま這い上がってきた指先が下着の中に潜り込み、胸元の先端を探り当ててくる感触にびくっと背中が仰け反った。
「“嫌”、です?」
「あ……っ!」
くす、とからかうように笑いながら、嘘をついたお仕置きだとでも言うかのように胸の先端を強く摘まれて腰が浮く。
「違……、ぁ……っ」
嫌なのは、自分が自分でなくなりそうな感覚で、クロムから与えられる快楽ではない。
「だめっ、な、の……っ! 気持ちよすぎ、て……っ、……もっと、ゆっく、り……っ、ぁあ……っ、ん……!」
じわりと涙を滲ませながら訴えている最中に、もう片方の胸の果実に吸い付かれ、涙の雫が零れ落ちる。
「や……っ、意地、わ……っ、ぁあ、ん……っ!」
軽く歯を立てられ、もう片方は宥めるように転がされ、びくびくと腰が波打った。
「ク、ロム……ッ、だ、め……ぇ……っ!」
胸元から広がっていく熱は腹部へ到達し、脚の間がじわりと濡れる感覚があって、アリーチェは嫌々と首を振る。
この前より格段に強い快楽に襲われて、すでに思考回路が甘い色に染まっている。
「……っ、なにか……っ、きちゃ……っ、きちゃ、ぅ……っ、から……ぁ……!」
「これだけで達してしまうんですか? 相変わらず淫乱ですね」
過敏になっているのは魔力酔いのためで。酷いことを言われているはずなのに、きゅん、とお腹が疼く感じがするのはなぜなのだろう。
「いいですよ。好きなだけイってください」
「……イ、ク……? はぁ、ん……っ!」
クロムの大きくて器用な手は、胸の膨らみを揉みしだきながら指先で先端の果実を捏ねてきて、びくびくと内股が痙攣してしまう。
「はい。この前よりも酔いは強いでしょうから。我慢しなくていいです」
「あ……っ!」
舌先に敏感な胸の果実を舐め上げられ、また一雫快楽の涙が舞った。
「ゃ……っ、ほんと、に……っ、きちゃぅ、から……ぁ……!」
胸元への刺激だけで目の奥がちかちかし、がくがくと腰が揺れる。
「だから、イっていいですよ?」
「は、ん……っ!」
唇と指先での愛撫を入れ替えたクロムに双方の果実を摘ままれて、白い光が脳を走った。
「イ、ク……っ。イっちゃう……っ! イっちゃう、から……ぁ……!」
それが達することを意味する言葉だと理解しないまま、クロムの言葉を素直に繰り返す。
「ほんと、素直で可愛いです」
「あ……っ!」
くす、と洩らされたクロムの吐息に、びくん! と腰が大きく跳ね上がった。
「あっ、あ……っ、ぁぁあ……っ、ん……! イ、ク……っ、イっちゃ……ぁ……っ! クロ、ム……ぅ……っ、ほんと、に、イっちゃぁ……」
がくがくと腰が揺れ、次から次へと涙が溢れ出す。
「ひぁ……っ!?」
クロムの空いた片手がアリーチェの腹部を愛撫して、指先に脇腹の性感帯を辿られて悲鳴が上がる。
クロムが触れてくる場所は、どこも善すぎて。
過ぎる快楽におかしくなる。
「イク……っ、イ……っ、ちゃ……ぁ……っ」
「胸だけで達するやらしい姿、見せてください」
「あ……!」
恥ずかしいことを言われても、お腹の奥から止めどなく襲ってくる快楽の波に、もう逆らうことはできなかった。
きゅ、と胸の果実を摘ままれて、クロムの温かな口の中に吸い付かれ。
「イ……っ、っぁぁああ……っ!」
それだけの刺激で背筋へ雷に打たれたような感覚が走り抜けていき、アリーチェは甲高い悲鳴を上げていた。
「あ……っ、あ、あ……っ」
絶頂の波はすぐには引かず、アリーチェは呆然と身体を震わせる。
そこでようやく胸への愛撫に満足したらしいクロムが身体を起こし、まるで陸に打ち上げられた魚のように跳ねるアリーチェの姿を見下ろして濡れた唇を舐め取った。
「蕩け切った顔をして……。ダメですよ? そんな表情を簡単に見せたら」
「ん……っ」
眦から流れる涙を親指で掬いながらさらりと頬を撫でられて、ぴくり、と肩が反応する。
「抑えが、利かなくなります」
「……ぁ……っ」
欲の覗く囁きに、なぜかじわじわとした歓喜がお腹の奥から湧き上がってくる。
それは、本能のままに手酷く貪り尽くしてほしいような、恐ろしすぎるほど貪欲な感覚。
「こんなに甘い薫りを振りまいて、俺をどうしたいんですか」
「そ、んな、の……っ、知らな……ぁ……っ」
責めるように囁きながら、上半身を余すことなく滑っていく掌に、全身がぞくぞくと粟立った。
アリーチェの白い肌は毒々しい呪いに侵されているというのに、全く気にすることなく繰り返される柔らかな愛撫に、その事実だけで泣きたいほどの安堵に満たされる。
否。アリーチェの肌を執拗に愛撫するクロムの動きは、むしろ呪いの刻印を消そうとしているかのようでもあって。
「全身で、俺を誘っているでしょう?」
「ん……っ」
太腿に移った掌に脚の筋を愛撫され、びくっ、と腰が反応する。
「そんなに、食べられたいですか?」
「あ……っ!」
脚の間に潜り込みながら囁かれ、思わず頷いてしまいそうになった。
クロムに触れられるとどこもかしこも善すぎて。
全身を食べ尽くされたらどれほどの快楽を得られるのだろうかと思ってしまう。
「自分から脚を開いて腰を振るなんて……、可愛すぎます」
「ゃ、あ……っ!」
そんなつもりは全くなかったのに、クロムの動きに合わせて無意識に開いてしまった膝に、アリーチェは羞恥で全身を薔薇色に染め上げる。
「ほら。腰、揺れてます」
「あ……!」
内股の際どい部分にちゅ……っ、と吸い付くようなキスを落とされ、腰が大きく跳ね上がった。
勝手に揺れてしまう腰は、もうアリーチェの意思ではどうにもならなかった。
クロムにもっと触れてほしくて……。もっと気持ちよくなりたくて。それだけを感じてアリーチェの細腰は揺れ動く。
「ひ、ぁ……っ!?」
内股の肌の薄い部分に舌先を這わされて、一際大きな快楽の波に甲高い悲鳴が上がる。
「あ……っ、だ、め……ぇ……っ! そ、んな……っ、待……っ」
唇と掌で内側の脚の付け根を焦らすように愛撫され、腰ががくがくと打ち震える。
「また……っ、きちゃ……っ」
蜜口がひくひくとした呼吸を繰り返し、次々と愛液が溢れ出ていくのがわかって嫌々と首を振る。
「またイっちゃう……っ、から……ぁ……!」
昇り詰め、一度引いたはずの熱は、クロムの手にかかればすぐにまた再熱する。
「ぁぁあ……っ!」
下着の上から蜜口の割れ目を辿られて、脳内に白い光が散った。
「……びしょびしょじゃないですか」
「ゃ、ん……っ、だ、って……っ」
くす、と引き上がったクロムの唇に、全身を小刻みに震わせながら快楽の涙を零す。
「気持ちぃ……っ、から……ぁ……!」
下着の上から花芽をゆるゆると愛撫され、がくがくと腰が揺れる。
「ぁぁあ……っ! それ……っ、だ、め……っ、イっちゃ、ぅ……っ」
「……本当に、素直で可愛い人ですね」
与えられる刺激を全て受け止めて身悶えるアリーチェの姿に、クロムは嬉しそうな笑みを零す。
「これ、気持ちいいですか?」
「ん……っ、ぃい……っ! 気持ち、ぃ……っ」
花芽を優しく擦られて、アリーチェは胸を突き出すように背中を逸らし、こくこくと首を縦に振る。
「こんなふうにされるのは?」
「ぁぁあ……っ! い、ぃ……っ、いい、の……ぉ……っ」
敏感な部分を柔らかく揉み込まれ、指の腹で蜜口を撫でられると目の奥がちかちかと白くなる。
「気持ち、ぃ……っ」
お腹の奥から次から次へと官能が溢れ出し、上り詰めることしか考えられなくなってくる。
「も……っ、と……っ。クロ、ム……っ」
もっと、触れてほしくて。
もっと、気持ちよくなりたくて。
「もっと、ほし……っ」
もっと、深いところまでクロムを感じたくて。
「指、入れてもいいですか?」
楽しそうに目を細めたクロムに尋ねられ、その意味をよく理解しないままこくこくと頷いた。
その直後。
「ひぁ……っ!?」
下着をずらしたクロムの指先が、蜜口の浅い場所へつぷり……っ、と潜り込んできて、アリーチェの身体は大きく揺れた。
2
お気に入りに追加
138
あなたにおすすめの小説
年下夫の嘘
クマ三郎@書籍発売中
恋愛
結婚して三ヶ月で、ツェツィーリエは一番目の夫を亡くした。朝、いつものように見送った夫は何者かに襲われ、無惨な姿で帰ってきた。
それから一年後。喪が明けたツェツィーリエに、思いもよらない縁談が舞い込んだ。
相手は冷酷無慈悲と恐れられる天才騎士ユリアン・ベルクヴァイン公爵子息。
公爵家に迎え入れられたツェツィーリエの生活は、何不自由ない恵まれたものだった。
夫としての務めを律儀に果たすユリアンとの日々。不満など抱いてはいけない。
たとえ彼に愛する人がいたとしても……
みんなに優しい王子様に求婚されました
能登原あめ
恋愛
* 終盤よりR18のほんのりラブコメ風味(最終的に甘め)です。タグ変更してますので確認して下さいね。
第二王子のノア殿下が、王位継承権を放棄した。
公爵となり、領地を治めることが決まっている。
みんなに優しくて、誰から見ても理想の結婚相手。
そんな彼からひっそり暮らしていた公爵令嬢のイーディスに求婚状が届いた。
* 飲み物片手に気楽に読むお話です。
* 1話1500字前後でおよそ20話+おまけ小話2話の予定です。
* Rシーンは終盤、※印つけました。
* 表紙はCanvaさまで作成した画像を使用しております。
破滅はどうぞお一人で。貴方を捨てて私は幸せになります。
田太 優
恋愛
婚約者から大切な話があると呼び出された。
何を伝えたいのかは予想できる。
だから私も準備した。
勝手に共犯者にされるのは全力でお断りします!
あなたたちのことなんて知らない
gacchi
恋愛
母親と旅をしていたニナは精霊の愛し子だということが知られ、精霊教会に捕まってしまった。母親を人質にされ、この国にとどまることを国王に強要される。仕方なく侯爵家の養女ニネットとなったが、精霊の愛し子だとは知らない義母と義妹、そして婚約者の第三王子カミーユには愛人の子だと思われて嫌われていた。だが、ニネットの悪評を広げた義妹のおかげで婚約は解消される。それでも解放されずに国王の命令で次の婚約者を選ぶことになる。そこで出会ったのは、ニネットの本当の姿が見える公爵令息ルシアンだった。
【書籍化決定! 引き下げ予定】私を嫌う公爵令息がツンから極デレに進化して溺愛してくる ~一夜限りのはずなのに、媚薬の効果が切れません!~
宝羽茜
恋愛
※書籍化決定しました。10/25にKADOKAWAジュエルブックス様より発売予定。
書籍化にあたって、アルファポリスからは引き下げる予定です。
「俺に助けられるのが嫌なら――おまえが俺を助けろ」
騙されて媚薬を飲んだシェリイ・ロット男爵令嬢に手を差し伸べたのは、初恋の公爵令息オリヴァー。
嫌われているのはわかっていたが、自身も媚薬を飲んだオリヴァーを救うために一夜限りの関係を持つ。
しかし翌朝、元通り嫌われて終わりのはずが、オリヴァーがとんでもないことを言い出した。
「正式にロット男爵に婚約を申し込んだ。これでシェリイは俺の婚約者だ」
媚薬の効果が切れていないことに焦ったシェリイは元に戻す方法を模索するが、オリヴァーはそれまでの態度が嘘のようにデレデレに……いや、極デレに進化して溺愛してきた。
媚薬で極デレ進化した公爵令息と効果が切れないことに焦る男爵令嬢の、すれ違いと勘違いのお話です。
※小説家になろう(ムーンライトノベルス)にも掲載しています。
[R18]引きこもりの男爵令嬢〜美貌公爵様の溺愛っぷりについていけません〜
くみ
恋愛
R18作品です。
18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。
男爵家の令嬢エリーナ・ネーディブは身体が弱くほとんどを屋敷の中で過ごす引きこもり令嬢だ。
そのせいか極度の人見知り。
ある時父からいきなりカール・フォード公爵が婚姻をご所望だと聞かされる。
あっという間に婚約話が進み、フォード家へ嫁ぐことに。
内気で初心な令嬢は、美貌の公爵に甘く激しく愛されてー?
殿下の愛は要りません。真実の愛はそこら辺に転がっていませんから。
和泉 凪紗
恋愛
貧乏伯爵令嬢のクレアは名門の学園に特待生として入学した。
そこで王子と運命的?な出会いをしてしまい、王子は婚約者に婚約破棄を告げる。
「アシュレイ、君との婚約は破棄する。わたしは真実の愛を見つけたのだ。このクレア嬢と結婚する」
「殿下、どういうおつもりですか?」
「へっ? どういうことですか?」
待って。そんな話聞いていない。わたしはそんなこと望んでませんから!
【R18】悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
春瀬湖子
恋愛
娼館・ノースィルの新米娼婦であるサシャは、いつか来るだろうデビューの為に日々勉強する毎日。
そんな彼女の元に現れたのは、相手が誰であろうと気に入らなければどんな手段を使ってでも排除すると有名なユクル公爵家からの使いだった。
しかも彼は初夜を終えれば妻を実家へ追い返すとも有名で、ついたあだ名は『悪徳公爵』。
そんな悪徳公爵の閨係として買われることになったサシャだが、実際に対面した彼はとても悪徳だなんて思えなくて……?
処女狂いと噂の悪徳公爵×処女の娼婦のいちゃ多め溺愛ストーリーです。
※他サイト様でも公開しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる