8 / 58
本編
第七話 天才と変人は紙一重②
しおりを挟む
アリーチェの母親は少し変わっていて、「自分のことは全て自分でできるように」が教育方針だった。そのため、普通の貴族令嬢であれば一生することなどないような、掃除から洗濯、料理までの家事を一通り覚えさせられていた。ついでに言えば、護身術も一通り習わされていたりする。
(……まさかお母様の趣味がこんなところで役に立つなんて……)
ここに来て一週間。大きな鍋をお玉で掻き回しながら、アリーチェはしみじみとした吐息を吐き出した。
『さすがに解呪は無理です』
まるで深刻さを感じない独特な声色でそう告げられた時には絶望しかけたが、その後の「……今すぐには」という呟きに、アリーチェは目を点にしてそのまま固まった。
『それにしても、また随分と興味深いものが……』
胸元の文様をじろじろと見られ、思わず平手打ちしたい衝動に駆られてしまったが、クロムのその視線には一欠片の情欲もなく、完全に面白い研究対象を前にした時の好奇心から来ているものだということがわかって、アリーチェはなんとも複雑な気持ちになってしまっていた。
『ここまで保存状態のいい魔法石はなかなかないですよ!?』
例の首飾りを手渡せば、クロムは興奮したように瞳を輝かせ、すぐにでも解析に移りたいと弾んだ声を上げていた。
“天才”で“変人”で“オタク”。まさにこの言葉は彼のためにあるようなものではないだろうか。
そんなわけで、無事彼の“研究対象”として認定されてしまったアリーチェは、研究施設に留まることを余儀なくされてしまった。元々その覚悟もしていたため、荷物の準備も万全だったが、なんとなくもやもやしてしまうのはなぜだろうか。
『このままだと、一カ月後にはあの世逝きです』
それは、じわじわと生命力を奪っていくようなものではなく、一カ月後に突然命を奪う類のものだという。だが、死期がすぐそこに迫っているというにも関わらず、いまいち実感がないこともあってか恐怖や焦りがまるで湧いていない。さらには、保証などどこにもないというのに、彼に任せておけばきっと大丈夫だろうと思えてしまうこの安心感はなんなのか。
そんなこんなでアリーチェは今、解析に明け暮れてほぼ部屋に籠りっぱなしのクロムと研究員たちのためにシチューを作っていた。
ここで一日を過ごしてまずびっくりしたのは、彼らの食事事情だ。当番制らしいのだが、空腹が満たせればなんでもいいといった程度の食事で、栄養バランスなどなにも考えられていない料理を前にして、アリーチェの顔は引き攣った。
そして仕方なく台所に立ち、今に至る。
どうせ特にすることもないのだ。早く解析を終わらせてもらうためにもより頭が働くように、アリーチェはまずは食事改善から取り組むことにした。
「あ! シチューだ……!」
時刻はすでにお昼時。匂いを嗅ぎつけてきたのか、童顔の青年が鼻をくんくんさせながらやってきたかと思うと、その後からぞろぞろと研究員たちも食堂に入ってくる。
「シチューなんて食べるの何年ぶりだろう……」
シチューほどバランスよく栄養を取りながら簡単に作れる食事もないと思うのだが、彼らは本当に今までどんなものを食べてきたのだろう。
「いやぁ~、はじめは居候なんて冗談じゃないと思ったが、毎日こんな食事が食べられるならずっと居てくれて構わねぇぞ?」
「いいですね! いっそここに住んじゃいます?」
がははと豪快に笑う中年男性に続き、先ほどの青年が明るく同意する。
「……僕はむしろ、アリーチェさんが戻られた後のことを考えると今から鬱になりそうなんですけど……」
「人間一度贅沢を覚えると元の生活には戻れないんだよっっ!」
「そうだ。それは大問題だ。俺たちの生死に関わる」
「もうあのくそ不味いメシなんか食えねぇぞ……」
すでに室内には全研究員の半分ほどの、二十人余りの人数がアリーチェお手製のシチューが並べられるのを今か今かと待っている。
「あ。僕、いいこと思いつきました」
そこでどこからか無邪気な声が響き、配膳に忙しいアリーチェを除くみんなの視線がそちらに向く。
「なんだ?」
「クロムさんと結婚してもらっちゃえばいいんじゃありません?」
その瞬間、アリーチェは熱々のシチューの入った皿を落としそうになった。
「なるほど。それはいい考えだな」
「な……、なななな……っ?」
うんうん、と頷く男たちに、アリーチェは目を見開いて動揺する。
男は胃袋を掴むのが一番だ、と、理解不能な理論を振りかざしていた母親の言葉はあながち間違っていなかったということか。
「王太子と婚約してるんだっけか? 王子様と結婚なんて、そんな面倒くさそうなこと止めちまえよ」
「どうですか? クロムさん、悪くないと思いますけど」
「な……、なにを言って……?」
ぐるりと顔を向けられて、アリーチェはぱくぱくと口を泳がせる。
「まぁ、いいのは顔だけだけどな」
「あと、なにげに身体もじゃねぇ? 全然運動してないのにな」
「あぁ、でも絶対浮気はしないタイプだろ」
「むしろ研究が恋人だし」
「あれはただの魔道具オタクだ」
ここに当の本人がいないこともあってか、男たちは言いたい放題だ。
「案外似合いだぜ? アンタら」
「どこがよ……っ!」
そうして豪快な男からニヤリと笑われて、アリーチェは思わず反論する。が。
「ちょっーとばかり気位の高い御令嬢と研究オタク」
「意外といいコンビじゃね?」
「なに勝手なことを……!」
確かに顔と頭は良いかもしれないが、あんな変人とお似合いなどと、薄ら寒さに身体を震わせながら抗議しても、彼らには全く通じない。
「だってそうすれば僕らはこれから先ずっと美味しいご飯を食べられるわけですし、いいことづくめじゃないですか」
「私になんのメリットが……!」
彼らの目当ては美味しいご飯。
ずっとここにいてほしいと思っていることは嘘ではないかもしれないが、アリーチェにはなんの得もない。
「メリット……?」
「……アイツと結婚する利点……?」
「……」
「……」
案の定首を捻り合う彼らの姿に、アリーチェの方がイライラしてしまう。
「一つくらい思いつかないの!? お友達でしょう……!」
人に勧めておいてその反応はどうなのか。少しくらい庇ってみせろと声を上げたアリーチェに、けれど、最初の童顔な青年から真面目な顔が向けられる。
「でも、なにげにらぶらぶじゃないですか」
「!? なに馬鹿なこと言って……」
いつの間にかシチューの皿を運ぶ手伝いをはじめた数人が、アリーチェの傍で楽しそうに笑う。
「だって、この前いちゃいちゃしてるところ見ちゃいましたし」
「あぁ、あれだろ? 『はい、あーん』ってバカップル丸出しなヤツ」
「っ! そ、それは……っ、あの人が手が空いてないって言うから仕方なく……っ!」
研究に没頭すると寝食を忘れてしまうらしいクロムは、いつまでたっても一人だけ食堂に顔を出さなかった。仕方なくお盆に載せた昼食を持っていったのだが、手が離せないから食べさせてくれと言われたのだ。そこに色恋などという甘い空気は全くない。クロムにしてみれば、食べるために手を動かすよりも魔道具を解析する方に使いたいというだけのこと。
どれだけ研究オタクなのだと呆れてしまったアリーチェだが、一秒でも早く呪いを解いてほしいと願っている身としては、クロムの手を煩わせるわけにもいかなかった。
結果、甘い恋人同士というよりも、まるで小さな子供にご飯を食べさせるようにクロムの口元へ食事を運ぶアリーチェの姿が出来上がっていたというわけだ。
「はいはい」
「だから……!」
あんな人と冗談ではないと訴えても軽く流されて、むかむかとした気持ちが湧いてくる。
(解呪のお礼に専属料理人でも派遣してあげようかと思ったけど止めようかしら……!?)
あまりにも酷い食事事情と、アリーチェの簡単な手料理でさえ狂喜乱舞する彼らの反応に、ついそんなことを考えてしまっていたのだが、考えを改めたくなってくる。
「つーか、早く食おうぜ」
と、そこで「冷めちまう」という声がどこからか聞こえ、いつの間にか食事の準備が整っていることに気づかされる。
「そ、そうね……」
テーブルの上には、シチューにパンとサラダというオーソドックスなお昼ご飯が人数分。
「じゃあ、いただきます……!」
もう待ちきれないとばかりの声が上がり、すぐにカチャカチャというカトラリーの音があちこちから響いてくる。
だが、そんな中で、一つだけぽっかりと目立った空席の持ち主は……。
(あぁぁぁ……! もうっ、あの人は……!)
もうこれで何度目のことになるかわからない。先ほどの揶揄を思い出して頭を抱えつつ、それでも解呪のためには仕方がないと、アリーチェは一人前の食事をお盆に載せていく。
「クロムのヤツ、いい嫁さん見つけたなぁ~」
「だから嫁じゃありません……!」
これ以上のことを言うようでしたらもうご飯作りませんよ!? と眉根を吊り上げれば男たちは口を噤み、アリーチェは食堂を後にする。
そうして今や出入り自由になった研究室の一室に行けば、案の定例の魔石の解析に夢中になっているクロムがいて、今日もまたアリーチェは雛に餌を与える親鳥のようにクロムの口元に食事を運ぶことになるのだった。
(……まさかお母様の趣味がこんなところで役に立つなんて……)
ここに来て一週間。大きな鍋をお玉で掻き回しながら、アリーチェはしみじみとした吐息を吐き出した。
『さすがに解呪は無理です』
まるで深刻さを感じない独特な声色でそう告げられた時には絶望しかけたが、その後の「……今すぐには」という呟きに、アリーチェは目を点にしてそのまま固まった。
『それにしても、また随分と興味深いものが……』
胸元の文様をじろじろと見られ、思わず平手打ちしたい衝動に駆られてしまったが、クロムのその視線には一欠片の情欲もなく、完全に面白い研究対象を前にした時の好奇心から来ているものだということがわかって、アリーチェはなんとも複雑な気持ちになってしまっていた。
『ここまで保存状態のいい魔法石はなかなかないですよ!?』
例の首飾りを手渡せば、クロムは興奮したように瞳を輝かせ、すぐにでも解析に移りたいと弾んだ声を上げていた。
“天才”で“変人”で“オタク”。まさにこの言葉は彼のためにあるようなものではないだろうか。
そんなわけで、無事彼の“研究対象”として認定されてしまったアリーチェは、研究施設に留まることを余儀なくされてしまった。元々その覚悟もしていたため、荷物の準備も万全だったが、なんとなくもやもやしてしまうのはなぜだろうか。
『このままだと、一カ月後にはあの世逝きです』
それは、じわじわと生命力を奪っていくようなものではなく、一カ月後に突然命を奪う類のものだという。だが、死期がすぐそこに迫っているというにも関わらず、いまいち実感がないこともあってか恐怖や焦りがまるで湧いていない。さらには、保証などどこにもないというのに、彼に任せておけばきっと大丈夫だろうと思えてしまうこの安心感はなんなのか。
そんなこんなでアリーチェは今、解析に明け暮れてほぼ部屋に籠りっぱなしのクロムと研究員たちのためにシチューを作っていた。
ここで一日を過ごしてまずびっくりしたのは、彼らの食事事情だ。当番制らしいのだが、空腹が満たせればなんでもいいといった程度の食事で、栄養バランスなどなにも考えられていない料理を前にして、アリーチェの顔は引き攣った。
そして仕方なく台所に立ち、今に至る。
どうせ特にすることもないのだ。早く解析を終わらせてもらうためにもより頭が働くように、アリーチェはまずは食事改善から取り組むことにした。
「あ! シチューだ……!」
時刻はすでにお昼時。匂いを嗅ぎつけてきたのか、童顔の青年が鼻をくんくんさせながらやってきたかと思うと、その後からぞろぞろと研究員たちも食堂に入ってくる。
「シチューなんて食べるの何年ぶりだろう……」
シチューほどバランスよく栄養を取りながら簡単に作れる食事もないと思うのだが、彼らは本当に今までどんなものを食べてきたのだろう。
「いやぁ~、はじめは居候なんて冗談じゃないと思ったが、毎日こんな食事が食べられるならずっと居てくれて構わねぇぞ?」
「いいですね! いっそここに住んじゃいます?」
がははと豪快に笑う中年男性に続き、先ほどの青年が明るく同意する。
「……僕はむしろ、アリーチェさんが戻られた後のことを考えると今から鬱になりそうなんですけど……」
「人間一度贅沢を覚えると元の生活には戻れないんだよっっ!」
「そうだ。それは大問題だ。俺たちの生死に関わる」
「もうあのくそ不味いメシなんか食えねぇぞ……」
すでに室内には全研究員の半分ほどの、二十人余りの人数がアリーチェお手製のシチューが並べられるのを今か今かと待っている。
「あ。僕、いいこと思いつきました」
そこでどこからか無邪気な声が響き、配膳に忙しいアリーチェを除くみんなの視線がそちらに向く。
「なんだ?」
「クロムさんと結婚してもらっちゃえばいいんじゃありません?」
その瞬間、アリーチェは熱々のシチューの入った皿を落としそうになった。
「なるほど。それはいい考えだな」
「な……、なななな……っ?」
うんうん、と頷く男たちに、アリーチェは目を見開いて動揺する。
男は胃袋を掴むのが一番だ、と、理解不能な理論を振りかざしていた母親の言葉はあながち間違っていなかったということか。
「王太子と婚約してるんだっけか? 王子様と結婚なんて、そんな面倒くさそうなこと止めちまえよ」
「どうですか? クロムさん、悪くないと思いますけど」
「な……、なにを言って……?」
ぐるりと顔を向けられて、アリーチェはぱくぱくと口を泳がせる。
「まぁ、いいのは顔だけだけどな」
「あと、なにげに身体もじゃねぇ? 全然運動してないのにな」
「あぁ、でも絶対浮気はしないタイプだろ」
「むしろ研究が恋人だし」
「あれはただの魔道具オタクだ」
ここに当の本人がいないこともあってか、男たちは言いたい放題だ。
「案外似合いだぜ? アンタら」
「どこがよ……っ!」
そうして豪快な男からニヤリと笑われて、アリーチェは思わず反論する。が。
「ちょっーとばかり気位の高い御令嬢と研究オタク」
「意外といいコンビじゃね?」
「なに勝手なことを……!」
確かに顔と頭は良いかもしれないが、あんな変人とお似合いなどと、薄ら寒さに身体を震わせながら抗議しても、彼らには全く通じない。
「だってそうすれば僕らはこれから先ずっと美味しいご飯を食べられるわけですし、いいことづくめじゃないですか」
「私になんのメリットが……!」
彼らの目当ては美味しいご飯。
ずっとここにいてほしいと思っていることは嘘ではないかもしれないが、アリーチェにはなんの得もない。
「メリット……?」
「……アイツと結婚する利点……?」
「……」
「……」
案の定首を捻り合う彼らの姿に、アリーチェの方がイライラしてしまう。
「一つくらい思いつかないの!? お友達でしょう……!」
人に勧めておいてその反応はどうなのか。少しくらい庇ってみせろと声を上げたアリーチェに、けれど、最初の童顔な青年から真面目な顔が向けられる。
「でも、なにげにらぶらぶじゃないですか」
「!? なに馬鹿なこと言って……」
いつの間にかシチューの皿を運ぶ手伝いをはじめた数人が、アリーチェの傍で楽しそうに笑う。
「だって、この前いちゃいちゃしてるところ見ちゃいましたし」
「あぁ、あれだろ? 『はい、あーん』ってバカップル丸出しなヤツ」
「っ! そ、それは……っ、あの人が手が空いてないって言うから仕方なく……っ!」
研究に没頭すると寝食を忘れてしまうらしいクロムは、いつまでたっても一人だけ食堂に顔を出さなかった。仕方なくお盆に載せた昼食を持っていったのだが、手が離せないから食べさせてくれと言われたのだ。そこに色恋などという甘い空気は全くない。クロムにしてみれば、食べるために手を動かすよりも魔道具を解析する方に使いたいというだけのこと。
どれだけ研究オタクなのだと呆れてしまったアリーチェだが、一秒でも早く呪いを解いてほしいと願っている身としては、クロムの手を煩わせるわけにもいかなかった。
結果、甘い恋人同士というよりも、まるで小さな子供にご飯を食べさせるようにクロムの口元へ食事を運ぶアリーチェの姿が出来上がっていたというわけだ。
「はいはい」
「だから……!」
あんな人と冗談ではないと訴えても軽く流されて、むかむかとした気持ちが湧いてくる。
(解呪のお礼に専属料理人でも派遣してあげようかと思ったけど止めようかしら……!?)
あまりにも酷い食事事情と、アリーチェの簡単な手料理でさえ狂喜乱舞する彼らの反応に、ついそんなことを考えてしまっていたのだが、考えを改めたくなってくる。
「つーか、早く食おうぜ」
と、そこで「冷めちまう」という声がどこからか聞こえ、いつの間にか食事の準備が整っていることに気づかされる。
「そ、そうね……」
テーブルの上には、シチューにパンとサラダというオーソドックスなお昼ご飯が人数分。
「じゃあ、いただきます……!」
もう待ちきれないとばかりの声が上がり、すぐにカチャカチャというカトラリーの音があちこちから響いてくる。
だが、そんな中で、一つだけぽっかりと目立った空席の持ち主は……。
(あぁぁぁ……! もうっ、あの人は……!)
もうこれで何度目のことになるかわからない。先ほどの揶揄を思い出して頭を抱えつつ、それでも解呪のためには仕方がないと、アリーチェは一人前の食事をお盆に載せていく。
「クロムのヤツ、いい嫁さん見つけたなぁ~」
「だから嫁じゃありません……!」
これ以上のことを言うようでしたらもうご飯作りませんよ!? と眉根を吊り上げれば男たちは口を噤み、アリーチェは食堂を後にする。
そうして今や出入り自由になった研究室の一室に行けば、案の定例の魔石の解析に夢中になっているクロムがいて、今日もまたアリーチェは雛に餌を与える親鳥のようにクロムの口元に食事を運ぶことになるのだった。
1
お気に入りに追加
139
あなたにおすすめの小説
腹黒王子は、食べ頃を待っている
月密
恋愛
侯爵令嬢のアリシア・ヴェルネがまだ五歳の時、自国の王太子であるリーンハルトと出会った。そしてその僅か一秒後ーー彼から跪かれ結婚を申し込まれる。幼いアリシアは思わず頷いてしまい、それから十三年間彼からの溺愛ならぬ執愛が止まらない。「ハンカチを拾って頂いただけなんです!」それなのに浮気だと言われてしまいーー「悪い子にはお仕置きをしないとね」また今日も彼から淫らなお仕置きをされてーー……。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【R-18】逃げた転生ヒロインは辺境伯に溺愛される
吉川一巳
恋愛
気が付いたら男性向けエロゲ『王宮淫虐物語~鬼畜王子の後宮ハーレム~』のヒロインに転生していた。このままでは山賊に輪姦された後に、主人公のハーレム皇太子の寵姫にされてしまう。自分に散々な未来が待っていることを知った男爵令嬢レスリーは、どうにかシナリオから逃げ出すことに成功する。しかし、逃げ出した先で次期辺境伯のお兄さんに捕まってしまい……、というお話。ヒーローは白い結婚ですがお話の中で一度別の女性と結婚しますのでご注意下さい。
【R18】殿下!そこは舐めてイイところじゃありません! 〜悪役令嬢に転生したけど元潔癖症の王子に溺愛されてます〜
茅野ガク
恋愛
予想外に起きたイベントでなんとか王太子を救おうとしたら、彼に執着されることになった悪役令嬢の話。
☆他サイトにも投稿しています
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
王太子殿下が好きすぎてつきまとっていたら嫌われてしまったようなので、聖女もいることだし悪役令嬢の私は退散することにしました。
みゅー
恋愛
王太子殿下が好きすぎるキャロライン。好きだけど嫌われたくはない。そんな彼女の日課は、王太子殿下を見つめること。
いつも王太子殿下の行く先々に出没して王太子殿下を見つめていたが、ついにそんな生活が終わるときが来る。
聖女が現れたのだ。そして、さらにショックなことに、自分が乙女ゲームの世界に転生していてそこで悪役令嬢だったことを思い出す。
王太子殿下に嫌われたくはないキャロラインは、王太子殿下の前から姿を消すことにした。そんなお話です。
ちょっと切ないお話です。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる