上 下
11 / 30
5歳

おしおき ☆

しおりを挟む
ちょいえろ(?)です
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






お、お、おしおき?

む、鞭か?!
ここここわすぎるよ!

けど直哉兄様はそんな事する人じゃないし……多分……多分……

冷や汗が背中を伝う


「よし、このことはまた後でしっかり話すとして、今日は部屋でご飯を食べておやすみ優」

そう言って微笑んだ父様は、ゆっくり休むんだよと言って母様と部屋を出た。

「また明日ね優」

「優……おやすみ」

「馬鹿な真似はしてはいけないよ?……おやすみ」

茜、寿人、月都の順に俺の額にキスをして部屋を出た。

バタン
扉が閉まる音がする。


……

ん?

んん?

んんん?

「あの……なおや兄さまは行かないのですか?」

「……僕も一緒に夕飯食べるよ?病人なんだからゆうは大人しくしていなきゃ」 

「いや、あの、ぼくは1人で!」

「だーめ。僕の言うこと聞けるよね?」

ニコリと黒い笑みを浮かべる兄様にもう反論は出来ない。

怒らせてはダメランキング2位にランクインおめでとうございます直哉兄様!!
とても怖いです!!!!


コンコン

「入れ」

「失礼致します。御夕食をお持ち致しました。」
美紅さんが夕飯を持って部屋に来た

「みくさん!あのっ」
「ありがとう。あ、お風呂とか全部僕がするから今日はもう休んでいいよ」
俺の言葉を遮るように兄様は言う

「かしこまりました。では失礼致します。」

美紅さん……唯一の希望が……!!
バタンと扉を閉めた音で俺の希望が絶たれた。

「ゆーう?あのひとになんて言おうとしたのかな?」

いや、それは、あのぅ……
「……」

「まぁあいいや、ご飯食べようか。優はそこにいてベッドで食べるからね。僕が食べさせてあげる」

ベッドに座って膝に毛布をかけている俺にそう笑った。
兄様はテーブルに置いてあるご飯を取り、ベッドに近づくと近くの椅子を持ってきて俺の隣へと来る。

「兄さまはご飯たべないのですか?」

「あぁ。僕はゆうが寝てから食べるよ。まだお腹空いてないしね」

「お粥とサラダだね。さ!ゆう食べるよ」

……またお粥……しかもこのお粥味のないやつだし。

あの日熱が出てからずっとお粥だ。
消化のいいものを食べさせるのも分かるけどずっと塩の味しかしないと食べる気も失せる。スープの方がまだましだ。
あー肉たべてぇ


ーーーーーーーーーーーーー


結局最後まで食べさせられた。
俺がもぐもぐしているのを微笑んでいた兄様はいつもの兄様で少し安心した。
後は風呂入って歯磨きして寝るだけだしさっさと終わらせて早く寝よう。
……もしかしたら鞭が出てくるかもしれないし!

「では兄さまぼくはお風呂に入ってきます!」

「ん?何を言っているんだい?僕も一緒に入るんだよ?」


ん?

「え、でもお風呂はいつも1人で入ってるし……」

「大人しく……だよ?」

「…………はい……」
だめだ、逆らえない。
兄とお風呂なんて前世で入ったことはあるんだろうけど、もう覚えてないくらい小さい頃の話だ。
流石に恥ずかしい。
おれも物心の着いた時には美紅さんにお風呂の世話をされていたから羞恥心が芽生えた時に断固拒否した。
1人で入らせてくれなかったら死ぬ!って言うパワーワードで渋々頷いてくれた。
そしたら直ぐに、俺より背が高かった湯船が俺より背が低くなった。
どこからか取り寄せてくれて替えてくれたのだ。これもまた高そうで少し申し訳なかったのを覚えている。

「ほらゆう、ばんざーい!」

「ふ、服くらいじぶんでぬげます!」

そう?残念と言って自分の服を脱ぎ始める兄様

やっと意見が通ったよ……

風呂場に入るための大きなガラスのドアを開けると湯気がもんもんと立ち込める。
何故かガラス張りでお風呂の中が全部丸見えだ。
……なんで?ま、いっか

自分の服を脱ぎ終わると直哉兄様を待つ。俺の分と自分の分の脱ぎ終わった服をそれ専用の籠へとほおりこんだ。

うわ…かっこい

痩せているが少し鍛えられて腹直筋が少し見えてきている。
……前の方もしっかりしていて完全に負けた気がした。

「では入ろうか」

俺を持ち上げて中へと入ると白いバスチェアへと座らせた。


「気持ちいかい?」
俺の頭にシャンプーを掛けてくしゃくしゃと頭を搔く。

「きもちいいです!」
自分より少し強い力に気持ちよさを感じた。

「どこか痒いところはありませんかー?」

「ないでーす!」

キャッキャ
ははは

兄弟らしいことをしたことがないおれはとても楽しくて笑い声が出てしまう。

楽しい!

リンスをして、体も洗い湯船に俺を入れて直哉兄様は自分も洗う。

「ゆう?熱くなったら言うんだよ?」

「はい!わかりました」

直哉兄様がとても優しくてもっと好きになった。
その後は一緒に湯船に入ってゆっくりしたあとお風呂を出て体を拭いて髪を乾かした。髪を乾かしている時、今流行りの歌を一緒に歌ったりしてすごく楽しかった。兄様は歌も上手いし本当にかっこいい。


「兄さま!またいっしょにお風呂に入りましょーね!」

「あ、あぁ。そうだね……」
煮え切らない兄様に首を傾げる。

「では兄さまおやすみなさい!」


「……ゆう、忘れてないかい?」
そう言って俺をベッドに押し倒した。

「な、何をですか……?」

「おしおき」
その言葉を聞いてビクッと体が震える。
やっぱ鞭?鞭なの??

「ご、ごめ「んむっ」」
開いた口に兄様の小さな唇が触れ、舌が入ってくる

お、おれのファーストキッスが!!!!!!!!

「やっ……ぁあ…んっ………ぁは……」
息の仕方が分からなくて苦しい
胸を押すが、5歳の力じゃビクともしないので顔を横に逸らす。

ぷはっ

「こーら。ゆう逃げないの」

「で、でも兄さま、な、なんで」
何5歳にディープな方しちゃってんの?!てか兄弟!兄弟だよね?!

「だからお仕置きって言ったでしょ?後、鼻で息するんだよ?分かった?」

また顔が近づく

「ん……っ……にい……やぁ……」
上手く鼻呼吸出来なくて思考が止まる。

「………む……っ……はぁ」


兄様の唇が離れていき、やっと終わったと安堵した途端甘い声が響いた。





「ゆう、あと2回だからね?」











ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



直哉の優と話す際の呼び方を『ゆう』に変えました。
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

ある日、人気俳優の弟になりました。

ユヅノキ ユキ
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。 「俺の命は、君のものだよ」 初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……? 平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。

ある日、人気俳優の弟になりました。2

ユヅノキ ユキ
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。穏やかで真面目で王子様のような人……と噂の直柾は「俺の命は、君のものだよ」と蕩けるような笑顔で言い出し、大学の先輩である隆晴も優斗を好きだと言い出して……。 平凡に生きたい(のに無理だった)19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の、更に溺愛生活が始まる――。

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

愛され末っ子

西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。 リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。 (お知らせは本編で行います。) ******** 上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます! 上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、 上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。 上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的 上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン 上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。 てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。 (特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。 琉架の従者 遼(はる)琉架の10歳上 理斗の従者 蘭(らん)理斗の10歳上 その他の従者は後々出します。 虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。 前半、BL要素少なめです。 この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。 できないな、と悟ったらこの文は消します。 ※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。 皆様にとって最高の作品になりますように。 ※作者の近況状況欄は要チェックです! 西条ネア

弟は僕の名前を知らないらしい。

いちの瀬
BL
ずっと、居ないものとして扱われてきた。 父にも、母にも、弟にさえも。 そう思っていたけど、まず弟は僕の存在を知らなかったみたいだ。 シリアスかと思いきやガチガチのただのほのぼの男子高校生の戯れです。 BLなのかもわからないような男子高校生のふざけあいが苦手な方はご遠慮ください。

転生したら弟がブラコン重傷者でした!!!

Lynne
BL
俺の名前は佐々木塁、元高校生だ。俺は、ある日学校に行く途中、トラックに轢かれて死んでしまった...。 pixivの方でも、作品投稿始めました! 名前やアイコンは変わりません 主にアルファポリスで投稿するため、更新はアルファポリスのほうが早いと思います!

主人公の兄になったなんて知らない

さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を レインは知らない自分が神に愛されている事を 表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346

普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。

かーにゅ
BL
「君は死にました」 「…はい?」 「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」 「…てんぷれ」 「てことで転生させます」 「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」 BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。

処理中です...