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 神の思惑 4

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「ん……? あふ…っ? ……あっ! あっ! ちょっ!!」

「お? 起きたか? 勝手にやるから、ゆっくりしてろ」

「……ああ、可愛いな。寝てても構わないぞ?」

 身体中をまさぐる屈強な腕。それに乳首や一物を悪戯されまくられ、源之助は体内を巡る愉悦で眼を覚ました。
 しかも、深々と捩じ込まれる二本の御立派様。
 それに、ごちゅごちゅ内部を掻き回されて、寝ていられるわけがない。

 ……お前ら、まだヤってたのかぁぁーっ!!

 花街から脱出して辿り着いた岩壁。

 そこには六艘の大きな船が停泊しており、馬ごと乗り込んだナイジェル達を歓迎してくれた。
 何が起きたのか分からない源之助を抱き上げて、ナイジェルは慣れた足取りで船の中を歩き回ると、ある一室に少年を連れ込んだ。
 そこは大きな部屋で、絨毯の敷かれた床に応接セットや調度品が程よく配置され、中央に天蓋付きのベッドが置かれている。

 そして、そのベッドに座る見知った顔。

「……ナージャ? なんで?」

「おう。久しぶりだな。元気そうで良かった」

「親父が世話になったらしいな。……こっちの」

 ばりっとシャツをはだき、源之助のズボンを下着ごと引きずり下ろすと、ナイジェルが少年の柔らかな双丘を割り開く。
 そして、つ…っと最奥に指を滑らせて、その蕾を撫でられた源之助は言われた意味を悟り、羞恥に顔を赤らめた。

 ……親父って。ナージャのことか? え? ナイジェルと親子ぉぉーっ?!

 真っ赤な顔で惚ける源之助をベッドに投げ込み、狼狽える小さな子供にガタイの良い男二人がにじり寄る。

「息子の嫁が男娼をしているとはな。さすがに我が耳を疑ったわ」

「どういう経緯かは後でじっくり聞くから。とりあえずヤらせろ。もう、辛抱堪らん」

 阿吽の呼吸で源之助を拘束し、二人に思うがまま嬲られ、あれよあれよという間に源之助は快楽の海に呑み込まれた。

 ……ちょーっ?! うあ……っ! こいつら、手慣れすぎだろうぅぅーっ!!

 二人の剛直で貫きまくられ、喉が嗄れ果てるまで泣き叫んだ源之助は、ぷつんっと意識が途切れたまでを記憶している。
 しかし、そこからも彼らは続けていたらしく、目覚めた源之助は腹の奥底がジンジンと疼いていた。未だに最奥で暴れる二本の猛り。 
 熱くうねる柔肉を絡めながら、二人は前後で少年を挟み込み、その細い脚を深く折り曲げて広げていた。

「悦い……っ、おう…っ、中に中にと……呑み込みおって……っ! く…っ!」

「全然緩まねえしなぁ……っ、こんだけ挿れられて、どんな身体してんだよ、あ? きっつ……っ!」

 きゅんきゅん締まる極上の孔を堪能しつつ、二人は蕩けた声で吐息まじりに呟く。
 うっとり恍惚とした二人に、前後ろとびっちり挟まれた源之助は呼吸すらままならない。
 押し寄せる快感の荒波で、イクたびに脚がピンっと硬直し、その爪先までキュウウっと丸まらせ痙攣していた。

「は…がっ、ひっ! ~~~~~っ!! ひ…いぃっ! ま…っ…って……っ! ーーーーーっっ!!」

 吹き出す汗がびっしょりと少年を濡らし、気が狂ったかのように打ち振るわれる頭から共に飛び散る涙の飛沫。
 それは随喜の涙であり、桜色に染まった肌を扇情的に彩る。限界まで喉を仰け反らせて身悶える源之助の嬌態。
 いたく眼を射る艶めかしい光景に、ナージャとナイジェルは深い満足を得る。
 イかせることが愛情のバロメーターな世界で、彼らは正しく源之助に愛を注いだ。
 それこそ船がクイナ王国に着くまで、ナイジェル達のみならず、伴侶とした盗賊団の人間全てらが。

「……ああ、夢にまで見たよ、グエン。こうして再びお前を抱けることを……っ」

「可愛がってやる。……ずっとな、なあ? 気持ち悦いか?」

「うう……、すげえ悦いっ! もう、離れんなよ? 俺らのモンだ、お前はっ!」

 入れ代わり立ち代わり容赦ない底なしな愛情を叩きつけられ、瀕死になるまで責め立てられる源之助。

 ……こ、こいつら。……やべぇ、癖になるぅぅっ!

 限界を無理やり越えさる快感。朦朧とした意識のまま、抱き潰されることに慣らされた少年の身体は、上手に愉悦を拾いまくった。



《おぶ……っ! んううぅぅっ!》

 たっぷり送られる精を吐き出しながら、悶絶する神がいたのは余談だ。
 源之助同様、全身を仰け反らせつつ、だばだばと精を噴き出す巨大な一物。血管の浮き上がったソレは、ドクドク大きく脈打ち、絶え間なく白濁液を滴らせていた。

《う…はぁ…あ、あ……っ! ふ…はっ、はは……っ、やはり、あいつらが一番良い種馬だなぁ…… 今までの種馬らの中でも特に良い》

 人数は元より、源之助に対する愛情も申し分ない。

 そしてクイナ王国の王族は仲間意識が強く、非常に家族思いだ。基本は利害のみで動き、他人には切れるほど冷酷。
 その反動なのだろう。情を抱いた相手に沼ると、際限がない。
 リヒャルトやマーリンのように特筆する性癖もなく、源之助に対して真摯な恋慕を向けてくれる。純粋に与えられる濁りなき愛情は神の大好物だった。

《娼館にいた半年で千人斬りも終わったしね。後は…… 完成した源之助が成人するのを待つのみかな?》

 日に十人前後の客を相手にしてきた源之助だ。
 
 リピーターを含めても、契った男性は軽く千を越えている。後は心穏やかに暮らしてもらいたいと、神は源之助の持ち主をナイジェルに決めた。
 雌犬調教は彼の趣味を兼ねた仕事であって性癖ではない。嗜虐嗜好は、この世界の人間なら誰しもが多少は持っている。特筆すべき瑕疵ではない。
 何よりナイジェルには、平民じみた王族という一種独特な地位があった。

 この世界でも異質な国家、極賊国クイナ。

 荒くれ者を統べる凶暴な王族らが、源之助をどこまでも愛し、守ってくれるだろう。元は賊の集まりだ。下手な国の王家よりも、ずっと楽に源之助は暮らせるはずだ。

 安堵する神の視界には、クイナ王国で歓迎を受ける少年が映っていた。
 王族が集まる宴。それは嫁となった者を一族で輪姦し、たっぷりと胤を注ぐ宴である。これをすると結構な確率で卵を得られるため、蜜月の後に必ず行われる宴だった。
 
 嫁側には拷問でしかないのだが……
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