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 ❇閑話❇ 神の悪戯 

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「んあっ?!」

「グエン様?」

 深く微睡み、すやすや寝ていた源之助が、突然大きく身じろいだ。そしてピクピクと痙攣し、また甘い嬌声をあげる。

「きゃあっ? あ……、ま…っ、……ああぁんっ!」

 明らかに愉悦を示して身悶える少年。

「グエン様? いかがなさいましたか? グエン様っ!」

 激しく揺さぶられて、ふっと源之助の眼が開く。そこに烟る真っ黒な瞳。
 潤み悩ましいソレに見つめられ、ルドラの奥底からぶわりと劣情が巻き起こった。

「うなされておられましたよ? 夢見が悪かったのですか?」

「うな……さ……? え……? んぅ……そっかな? 覚えてないや」

 そう言いながら起き上がった源之助は、己の身体の異常を感じてピタッと硬直する。

 ……え? 嘘だろ?

 それに気づきもせず、さっと抱き上げたルドラは、地味に抵抗しようとする少年の温かな湿り気に眼を丸くする。

「や…っ、ちょっと、離して? ルドラぁっ!」

「………夢精ですか? ふはっ、お元気なようで安心しましたよ」

 う~~~っと仰け反り、源之助は真っ赤な顔を拳で隠した。恥ずかし過ぎて、とてもルドラの顔を直視出来ない。
 耳どころが首筋まで真っ赤に染めて恥じらう少年を宥め、ルドラは綺麗にしましょうと浴室に向かった。

 そんな二人が浴室でいちゃいちゃしていた頃。



《やっぱり使えたか…… ふふ。可愛いね、源之助》

 天上界から少年を見守る神は、横のテーブルに置いたサルボボモドキな人形を見つめる。
 その人形の股間に刺された太い針。それをグリグリと動かしてやると、現実世界の源之助が悲鳴をあげた。

『ひゃあぁんっ! あっ、あっ! ルドラっ! 僕、おかしいぃぃっ!』

『よろしいのですよ? 気持ち悦いのでしょう? さ、スッキリしてくださいませ』

 そうではないと説明したいのだが、ルドラが与える快感に便乗して、鈴口から根元まで劈く愉悦。それが何度も少年を襲い、極まらせる。

『……すごいですね? まだイくのですか?』

『ちひゃ……ひぃがぅぅ……っ、あひっ?! きゃーっ!!』

 身を縮まらせて佳がる源之助。

《……ああ、可愛い。気持ち悦いかい?》

 うっとり呟く神の手には例の人形。

 そのお尻に深々と針を突き立て、神は執拗にぶすぶすと何度も乱れ刺す。

『あひぃぃっ! イくっ! イ……っ! ……いいいぃぃっ!!』

 淫らな少年の姿に堪らず、ルドラがその身体を組み敷いていた。

『そんなに欲しかったのですか? 仕方ない子ですね。ほら、差し上げますよ?』

『ひぃが……っ、あーっ!』

 源之助の口を封じるように、神の指が二本の針を器用に動かす。体内奥深くを針先に弄られ、突き抜ける愉悦に少年は言葉も紡げない。
 心のこもった贈り物。それを神は源之助に身体と繋げたのだ。

《ああ、これで私も毎日君を可愛がれる。ほら、もっと乱れてみせて?》

 人形を掌に掴み、神はチクチクと胸のあたりを針でつついた。すると現実の少年も、必死に頭を打ち振るう。

『きゃーっ! らめぇっ! や……っ! やだぁぁ……っ! うええぇぇんっ!』

『そんなに佳がって…… ああ、堪りませんね。もっとですか? もっとして欲しいんですね?』

 ぷっくりと膨らんだ源之助の乳首。これが悦びの証と知るルドラは大興奮。
 神の望むまま大量の精を放ち、彼は源之助をとことん可愛がってくれた。

《くう……っ、悦いっ! ふはは、思わぬ結果だが、こうして好きな時に源之助を発情させ、精を搾り取らせるのも悪くないな》

 針を突き刺し過ぎて傷んだ人形を元の状態に復元し、心の底から嬉しげに笑う神様。
 こうして、意図的に発情させられるようになった源之助は、神の気まぐれで佳がり狂わされる。



「あひぃんっ? ま……っ、またぁぁっ?!」

「ああ、いつものですね? はいはい、お漏らしするぐらい可愛がって差し上げますよ」

 ……それは要らねぇぇーっ!

 原因不明の発情に、ひいひい泣き喚く少年を、いそいそ抱きかかえるルドラ。
 神の協力を得て、ルドラは源之助のトイレトレーニングに成功する。

「はい、しーしー。さ、出しましょうねぇ?」

「やだぁ……、も……っ、ひうっ? やめっ、あっ、あっ!」

《駄目だ。出しなさい。ほら……》

 源之助を失禁させるために、神も針で股間の中を優しく撫でた。
 さわさわ蠢く柔らかい愉悦。それに膀胱を舐めるように刺激され、全身を仰け反らせながら源之助は失禁する。

「ひぃぃ……ぅ、うう……ぅ、う~~~っ!」

 トロトロにされた身体は、はしたない決壊を止められない。ちょろちょろ零れる温かな雫を手に受け止め、ルドラがその可愛らしい御立派様を撫でまくっていた。

「よく出来ましたぁ。お上手になりましたね? 今度、王子にも見ていただきましょう」

 ……嫌だぁぁ~~~~っ!!

 全身を駆け巡る羞恥に歯を食いしばり、いやいやと首を振る少年が愛しくて堪らないルドラ。火照った小さな身体が酷く艶めかしい。

「大丈夫。とてもお可愛らしいです。ご褒美をあげなくてはね。ほら……」

 ずんっと撃ち込まれる彼の一物。源之助の恥ずかしい姿を堪能したソレはガチガチにおっ勃ち、柔らかな肉孔を容赦なく衝き上げた。

「ひゃあぁぁっ! ルドラ……っ! ひゃうんっ?!」

 それにも合わせて針を穿つ神。小さな人形のお尻をつぷつぷ刺しつつ、ルドラの一物では届かい最奥まで、その針先で掻き回した。

《ふふ、ここかな? それともこっち?》

 ちゅくちゅく動かされる針に反応して蕩け、あっ、あっと艶かしく喘ぐ少年。

 ……うっそぉっ! まてっ、おかしいってぇぇっ! 腹の中が……っ! 深……っ! 

 胸のすぐ下まで侵す快感。それに半狂乱になって、源之助は獣のように叫びまくった。
 己の手によって嬲れる興奮。その至福に酔いしれ、神は昼夜問わず少年に悪戯する。

《……気づくかな? 気づいて欲しいな》

 人には与えられぬ最奥の快楽。

 それの理由を源之助が理解したのは、しばらくしてからだった。



『お前の仕業かぁぁーっ! ーーーっ! にゃふうぅぅっ?! や……っ、やめぇ……ぇ!』

《ははは、そう。私が毎日、君を可愛がっていたんだよ。こうしてね?》

 いつもの森に拉致られた源之助の前に浮かぶ、例のサルボボもどき。それは敏感な部分全てに針が穿たれ、悲惨な姿になっていた。
 今の源之助を激しく疼かせている箇所だ。触手に外側から嬲られ、内部は人形に刺された針にいたぶられ、少年は息も継げぬ快楽の海に投げ込まれる。

《イきっぱだね? 脳が焼き切れてるかな? ふふふ、ああ、なんて素敵なんだ、私の贄は……》

『は……っ! ひぐ……ぅ! ひゃれ……て……っ、ーーーーーっ!!』

 宙に浮かせた人形をわざと揺さぶり、神は、穿たれた内部の針を激しく動かした。

『ひゃあぁぁ……っ! ひ……ぁあっっ!』

 眼を裏返しつつ、過呼吸を起こしたかのように激しく身悶える源之助。それを恍惚とした顔で眺め、舌舐めずりして、じっくり少年の身体を堪能する神。
 ぎゅんぎゅん締め付ける温かな柔肉の律動。呑み込むような動きで伸縮し、絡まる凄まじい心地好さには、思わず神ですら屈伏してしまう。

《~~~~~~~~っっ!! 君はあっ! どこまで私を魅せたら気が済むのさぁぁーっ!!》

 どちゅばちゅと、最奥を穿つ巨大な一物に悶絶しながらも、少年の真っ白な頭に浮かぶ悪態。
 じゅぶじゅぶ濡れた音が響き渡る森の中で、苦悶の表情でありながら、うっとり夢中で腰を動かす神に、少年の頭が怒りで爆散した。

 ……お前にだけは言われたくないわぁぁーっ!! てめぇが、こんな身体にしたんだろうがぁぁーっ!!

 淫らに深く絡まり、お互いの精や汗でドロドロになり、神の気が済むまで貪欲に貪られる源之助。

『……似たもの同士ですやん、あんたら』

 いつもの森に響く憐れな絶叫。それを聞きながら、溜め息しか出ないコフィンである。
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