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 理不尽でない暮らし 6

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 ☆ルドラの性癖が発覚します。けっこうコアなので、御注意ください。ヒント・オムツ。



「るろ……、ぁ……っ、ひゃん……っ」

「……はい、グエン様? どうされました?」

 分かっていながら尋ねる執事に、源之助は悔しげな眼を向ける。

 今日も今日とて可愛がられる御嫁様。

 ふうふう途切れ途切れな甘い息。それをさらに蕩かすように、ルドラはにちゅにちゅと少年の愛らしい御立派様を手の中に握り込んだ。

「ひゃ……っ、ぁ……、あっ、あっ!」

「ふふ…… 駄目ですよ、ほら。ちゃんと前を見て? 残したら…… どうしましょうか? お仕置きとして玩具を増やしますか?」

 背後から耳元を舐めるように囁かれ、源之助はあまりの興奮で呼吸が止まる。
 腹の奥深くまで捩じ込まれた太い一物。今にも弾けそうなほどガチガチにそそり立つソレは、臍の上まで届き、中で熱く脈打っていた。
 そしてさらには源之助のモノを握り込んで悪戯する極悪なルドラの両手。片手はゆるゆると上下に扱き、もう片手で下の袋をやわやわ揉みまくる巧みな指先。
 イきそうに、きゅうぅっと玉が上がるたび、ルドラはソレを痛いくらいゴリゴリ擦り合わせ、源之助に悲鳴をあげさせた。

「痛っ! やめっ、やめてぇっ!」

 気をやらせないために与える痛み。ちゃんと食べ終えるまで出させてはもらえない。

「食事が先ですよ? ほら、召し上がってください。残さず食べられたら、ご褒美に、ここを可愛がってさしあげますから……」

 はひはひ眼を見開いて喘ぐ源之助が、力なく震える手を動かし何とか食べようとするたびに、ルドラは意地悪く少年の身体を嬲る。
 与えられる快感が気持ち悦すぎて、源之助の手から力が抜けてしまい、ちゃり…っと落ちるカトラリーを見て、にんまりほくそ笑むルドラ。
 
「仕方ありませんねぇ…… わたくしが食べさせてさしあげましょう。赤ちゃんみたいで、とても可愛いですよ?」

「んぶ……っ、ま…って……、んぐ……っ、……んんんっ?!」

 中に突っ込んだまま身体を捻らせ、ルドラは源之助を横抱きにする。彼は赤子を抱くように腕を回すと、少年の顎を掴んで口を開けさせた。
 そして口に匙を運んでスープを流し込む。色欲に蕩けた体内は凄まじくうねり、早く精を注いで欲しいと痛いくらい疼きまくるっているのに。
 あっ、あっ、と涙目で喘ぐ少年。その光景に恍惚とした顔でルドラは源之助の食事を続けた。

 ……悦い顔をしますね。男を惑わす妖精の顔だ。わたくしも惑わされた一人か。ふふ、なら蜜月を愉しみましょう。
 
 伴侶でないルドラは、実際の蜜月を行うことは出来ない。……が、源之助の私生活全てを仕切る彼には、毎日の慰めが許されている。
 ならばそれを最大限に利用しようと、午前中のトレーニングに私的な愛情をたっぷりと込めた。

「ほら、口を開けて? ちゃんと食べられたら、うんと優しく甘やかしてあげますよ?」

 甘イキし過ぎで、イヤイヤと佳がりまくる少年を宥めすかして食事させ、ルドラは源之助にスープを飲み干させるのに一時間近くもかけた。
 しかしそれで終わらず、次々と運ばれる前菜やメインも残すことを許さないルドラ。
 甘やかな彼の笑顔と強引な給餌によって、結局、源之助は二時間近くも虐め抜かれる。
 えぐえぐ泣き伏し、口の端からこぼしながら必死に食べる少年。その、あられもない姿に興奮したルドラの一物は欠片も萎えない。

 ……ああ、お可愛らしい。辛いですか? 気持ち悦くて、食べるどころではないのですよね? ふふ、もっと感じてください。ほら……

「……お口がお留守ですよ? ああ、またこぼして…… 本当に赤ちゃんみたいですねぇ? ふふふ……」

 最後のデザートな葡萄を指先で源之助の唇に運び、その唇の中に指を突っ込んで舐めさせる。
 ちゅ、ちゅと吸い付く小さな舌が堪らない。無意識なのだろう。少年はルドラの手を掴み、とろんと蕩けた眼差しで、その指に垂れた果汁を舐め取っていた。

 ……また、そういう……っ! 煽ることだけは素晴らしくお上手ですねっ?!

 はふっと息を詰め、ぷるぷる震える小さな子供の愛らしさ。

 辛抱堪らず、ルドラは源之助を抱き上げると、己のモノで串刺しにしたまま浴室に飛び込んだ。

「一杯こぼして汚れてしまいましたし…… 綺麗にしましょうね?」

「はにゃ……? るろらぁ…… やだぁ……」

「……? やだ? お風呂がですか?」

 前抱きで抱っこするルドラは、ずっぷり源之助の中に己を埋め込んでいる。それを、ぎゅぎゅと締め上げられ、一瞬固まった。

「おふよ、いやなぃ…… いっひゃぃ…… ……ひよ?」

 ……一杯、しよ? ……しよって。~~~~っ!

 小刻みな震えに見舞われ、ルドラは身体を反転させると寝室に行く先を変える。

 ……しよって、しよ…… うわああぁぁっ!! もーっ、しますともっ!! 泣いても許しませんからぁぁぁーっ!!

 ふにゃあぁぁんっと泣きぐずる源之助を喜んで組み敷き、玩具のことも忘れ、ルドラは午前中丸っと淫蕩に耽る。
 やっていることは変わらずとも、そのデロ甘な囲い込みに少年もトロトロだった。

 ……ふあ……っ、ルドラ、優しいぃぃ…… すっげ、気持ち悦ぃ…… ずっとこのままでいたいなぁ……

 毎日、たっぷりと愛されて幸せそうな少年は、心地好い溺愛に沈められる。
 十分な精に満たされ、安心して気をやれる満足感。体内に溢れる温かな精のおかげで神のカウンターも怖くない。
 むしろその凄まじい愉悦を、淫らな身体は歓迎して受け入れた。

「るろら、しゅごい…… ひもち……い……ぃぃ、はぅ…っ!」

「……わたくしも、です…っ、あ……っ、グエン様ぁっ!」

 どちゅん、ばちゅんっとはしたない濡れた音を響かせて絡み合う二人。
 キツキツな肉孔が赤く捲れあがり、白く泡立つローションがぬちゃりと細く滴りつつ、淫らなシミをシーツに作っていた。
 お互い貪るよう求め合いながら、爛れた深い愉悦に酔いしれる。

 ……ご飯くらいは普通に食べさせて欲しいけど。

 あれもまた、ルドラの興奮するプレイなのだろう。

 欲情を、より濃く深く練り上げるための前戯。

 赤ちゃんプレイみたいなことをさせられる方の源之助も、羞恥に赤らみ興奮してしまう。
 しかも、それがお気に入りになってしまったらしいルドラは、事あるごとに少年を抱き上げて構い倒す。



「はい、あ~んして?」

「……ま……っ、待って? 歯磨きくらい自分で……っ、もがっ!」

 問答無用で顎を掴み、口を開けさせるルドラ。

 にこにこ満面の笑みで口の中を磨く彼の指に反論を封じられ、大人しく磨かせるしかない源之助は、その指に上顎や舌の根本あたりを執拗に弄りまくられ、否応なく昂らされる。

「ふぐぅっ! うっ、うぐっ! んうぅぅーっ!」

「おやぁ? どうしましたか? ふふ、顔が真っ赤ですよ?」

 分かっていて煽る容赦のなさ。

 ……勘弁してくれぇぇーっ! こいつも、コアなタイプかよぉぉーっ!!

 優しい優しいルドラ。しかしてその正体は、エイジマニアだったようだ。
 甘えられたり、相手の恥ずかしい姿に酷く興奮を煽られるタイプ。
 本人に自覚があるのか分からないが、給餌やこうしたお世話が大好きそうなあたり、間違いはないだろう。
 口中を厭らしく弄られて狼狽える源之助を、うっとり見つめるその眼差しが良い証拠。

『……あんさん、妙なことばっか詳しおすな』

 ……姉貴のせいだぁぁっ! あの腐れ外道の漫画に、そういうのが沢山あったんだよぅぅーっ!

 腐女子な源之助の姉。その原稿を否応なく手伝わされていた源之助が見たソレは、愛する者にオムツをさせたり、哺乳瓶でミルクを与えたりとか無理やりして、羞恥に泣き叫ぶのを今のルドラ同様、うっとり見つめていた。

 色んなプレイで満ち満ちていた実姉の背徳の森。

 過去の黒歴史的な漫画の内容と己の今が重なり、思わず、うわああぁぁーっと脳内で絶叫する少年。

 理不尽ではないが、理不尽になりつつある今の暮らしに、一抹の不安が過る源之助である。
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