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 閑話 お仕置き 〜円香〜

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「うっわ…… なんだ、これ」

 一フロアでも、某アミューズメントパークより広かったビルの内部。そしてそれより広いだろう地下には、毅の常識で測れない空間が存在していた。

「奴隷達の訓練用施設です。本気で他言無用ですよ?」

 そこで初めて、毅はユートピアに隠された真の実態を知る。
 
 



 一通りの説明を聞き、毅は地下フロアを後にした。

 最上階から一般のフロアへ入り、再びエレベーターに乗って鑑賞フロアに戻ると、そこには先程まで見なかった人物がいる。
 ここは調教ショーが始まるまで無人なのだ。他のエリアは賑わっていたが、何の面白みもないここに、なぜ人が? と、毅は少し眼を見開く。

「えっ? 君って毅君だよねっ?! えっ?」

 座席に座っていた女性が眼を丸くして毅を見つめる。

「...............」

 無言で横を通りすぎてホールから出ようとした毅の腕を掴み、女性というより少女といったほうが良い彼女が、にんまりと卑な笑みを浮かべた。

「あんた奴隷でしょうっ? 客の言う事、聞きなさいよっ!」

 奴隷と呼ばれはしているが、まだ奴隷ではない。そう呼んで良いのは、大枚払ってゲームに参加してくれているお客様のみだ。

「俺はショーの出演者であって、お前らにサービスする義理はない」

 にべもなく腕を振り払った毅に、女性は指を三本立てる。

「三本出すわっ! ベッドに付き合いなさいっ!!」

 うわあ..... っと、渋面を隠しもしない毅。
 それに驚き、女性は狼狽えたかのように捲し立てた。

「なっ..... 何よっ! あんたみたいな奴隷に抱かせてあげようっていってんのにっ!」

「引くわー。何様だ、お前。たかが三本で俺を買おうってか?」

「たかがっ? 大金でしょ、あんたにはっ!! お金稼がないと奴隷落ちなんでしょっ!!」

 なるほど、ある程度は知っているようだが.....

 観客ならば知っているはずの事情は知らないようだ。呆れたかのように眼をすがめる毅。

「俺が一時間のショーで幾ら稼いでいるのか知らないのか?」

「え?」

「億だよ、億。その俺から時間を買い、さらにはサービスさせて三本? 笑えねーよ」

「.....億ぅぅっ?!」

「そ。桁が違うね。出直しな」

 ひらひらと手を振り、毅は網膜認証でルームの扉を開けると、そのまま閉じてしまった。
 このホール外周には幅ニメートルほどの廊下がグルリと巡らされ、それぞれのプレイルームに出入りする扉がある。

 部屋に出入口の扉が無かった理由だ。

 出入口はプレイルームの方にあったのだ。奥にあたる通常の部屋は袋小路。
 自分の部屋にあたるプレイルームの扉を網膜認証で開けて毅は部屋に戻った。



「あれ? 円香?」

 部屋に円香がいない。右の家畜小屋は七海が寝ているはずだ。となれば.....

 毅は左の千鶴達の部屋へ向かう。

「円香、いるかー?」

「あ、毅ぃ、お帰りー」

「毅君ばっか出掛けてさぁ、ズルいよーっ」

 そこは女子会真っ盛り。

 酒が入ってるようで、ほにゃりと笑う円香。

 他にもオードブルや軽食が並び、華やかな女の子達が、きゃっきゃ、うふふとしている。毅が、その他大勢としか認識していない新犬五人だ。
 確か名前は、右から恵、千花、楓、鈴子。名字は覚えていない。

「おまっ! 円香に呑ませたのかっ?!」

「すこぅしだよぉ。梅ちゅーはいぃ」

 転がる缶は十本以上。この内どれほど呑んだのか。毅の眼がみるみる険しくギラついていく。
 それに怯え、件の五人が、ぴゃっと仰け反った。
 しかし、慣れている薫は動じない。千鶴は眠っているようだった。

「毅君、過保護すぎぃー、君だって呑んだことないわけじゃないでしょー?」

 ブスくれた顔の薫に、毅は唾棄するかのように吐き捨てる。

「無い」

「ふぇ?」

「成人したら一緒に呑みに行こうと円香と約束したからな。呑んだことは一度もない」

 薫の顔から酒気が抜け、さーっと青ざめた。
 毅はふにゃふにゃな円香を抱き上げ、ぎろりと眼球だけ動かして薫を睨めつける。

「.....覚えてろよ?」

「ひえっ?! 毅君っ?!」

 慌てて口を開いた薫を無視して、毅は部屋の扉を閉めた。そして、がちゃりと鍵をかける。

「.....薫さん、やっちゃいましたか?」

 千花が気の毒そうな顔で薫を見た。

「.....かも」

 唖然とした薫の呟きは毅には聞こえない。



「約束したのに..... 悪い子だな、円香ぁ」

 ふにゃふにゃな円香をベッドに寝かせ、毅は服を脱がすと毛布をかぶって抱き締める。
 仄かなアルコールの匂いが円香から漂い、呑んでもいないのに熱く滾る毅の身体。

「円香..... お仕置きしようね?」

 抱き締めながら全身を撫で回し、毅はベッド横のサイドテーブルに用意してある道具に手を伸ばす。
 それは吸引式の玩具。乳輪ごと乳首を吸い込み先端を擽るよう作られた面白い道具だ。
 他にも幾つか玩具を取り出し、毅はベッドの脚に付けてある鎖で円香の両手を繋ぐ。
 そしてローションを塗って円香のお尻にバイブを捩じ込んだ時、ようやく彼女の酒気が醒めてきた。

「痛っ?! んっ? ふあっ?!」

「.....酒が醒めた?」

「なに? 毅? ふあぁぁっ?!」

 深々と捩じ込んだバイブをハーネスで固定し、毅はスイッチを入れる。
 身悶えた円香は、そこでようやく両手が固定されている事に気がついた。

「え? なんで? 毅ぃ?」

「お仕置き。円香、お酒呑んだだろ? .....約束してたのに」

「あ.....」

 狼狽える円香に吸引式の玩具を取り付け、毅はそちらもスイッチを入れる。
 うにうにと回転しながら乳首を刺激する玩具に、円香は顔を仰け反らせた。

「ひぃあっ?! きゃあぁんっ!! んんんんっ!!」

 腰を捩らせながら喘ぐ円香の乳房を揉み、うっとりと毅は舐め回す。

「大きくなったよね? 小さい頃から丹念に揉んであげた甲斐があったよ」

 自分が揉んで育ててきたおっぱいである。こうして触れると、この数ヵ月でさらに大きくなった気がした。
 お尻と乳首を玩具で虐めつつ、毅は円香の脚を開脚縛りで固定する。

「ああ、ここも。だいぶ大きくなったよね? 前は完全に皮をかぶってたのに、今ははみ出てる。もっと大きく育てないとね?」

 玩具の刺激で蜜を垂らす花弁をぐちゅぐちゅと掻き回し、毅はギンギンに滾る己の一物を撫でた。

「ひうぅぅんっ! 毅ぃっ、ごめんなさいぃぃっ!!」

 ………はあ。佳がり狂う円香が可愛い。ホントにもう、俺の嫁はどこまで可愛いんだっ!!

 ぬちぬちと親指でお豆をこすりつつ、毅は中指と人差し指で、ふっくらと充血する恥骨の裏あたりを抉る。
 ゴリゴリと容赦なく抉られ、円香はガクガク腰を痙攣させた。
 無理やりイカされつつも、満足しない身体に驚く円香。

 理由はすぐに分かった。

「毅ぃぃっ、毅のが欲しいよぅぅ!!」

 お尻のバイブが奥を掻き回すため、円香の子宮が裏から刺激され、ずくりと重く疼きだす。
 その疼きが奥に溜まり、円香はソコを突き上げて欲しくて仕方がないのだ。
 ぅんぅんっと涙目で喘ぐ円香に毅の雄が猛り狂う。

「ダメだよ、お仕置きだもの。気持ち悦いでしょ? イキなよね?」

「やだぁぁぁっっ! 毅のがいーーっ!!」

 お豆でイッても子宮の疼きはおさまらない。ガンガン突き上げて穿って欲しい。
 腰を突き出すかのように揺らす円香の嬌態に、毅は一物が暴発しそうだった。

 くあああぁぁーーっっ!! 俺を欲しがって腰を振るとかあぁぁーーーっ!! どんだけ可愛いんだ、俺の嫁ぇぇぇっ!!

「じゃ、もうひとつ玩具をつけてあげよう」

 毅は円香のお豆を摘まみ、ピンチで挟むとそれに付属したローターのスイッチを入れる。

「きゃああああーーーっ!」

 絶叫する円香の振動するお豆を優しく撫でて、毅は興奮気味に呟いた。

「大きく育てよ? ほら、こんなに赤く気持ち悦さそうに膨らんで。円香は恥ずかしい事が大好きだねぇ♪」

 ピンチで挟まれたままの陰核に舌を這わせ、毅はピチャピチャと舐め回す。

「ひいいぃぃぃっ! ひあぁぁんっ! んんーーっ!!」

 びくびく痙攣してイキまくる円香。
 それでも腹の奥に深くに愉悦が溜まるだけで満足感とは程遠い。
 淫らに躾けられた雌犬様は、御主人様のいやらしい肉棒を渇望した。

「あらら。こんなにお汁を垂らして。だらしのないおまんこだねぇ。しかたない、俺ので塞いであげるよ」

 興奮に上ずった声。熱く蕩けた柔肉に、毅はゴムをつけた己の猛りを呑み込ませる。
 ずくずくと抜き差ししながら入ってくる灼熱の猛りに、円香が嬌声をあげた。
 中が満たされる幸福感。それに、うっとりとした顔で喘ぐ嫁。

 ううううっ! メチャクチャに掻き回して突き上げまくってやりてぇぇぇっ!!

 リアルあへ顔は何度もさせてきた。失神しても無理やり起こして犯しまくった。それでも全く足りない毅である。
 もっともっとと逸る劣情を抑え込み、毅は奥に届くちょい前で一物を止めた。

 渇望するものが与えられず、円香は身悶える。

「お仕置きだからね。玩具にイカせてもらいなさい。俺が見ててあげるから」

 優しく微笑む悪魔。

「やああぁぁぁっっ!! 毅が欲しいよぅぅ! ぅぇぇえんっ!!」

 うっわーーーーっ!! 俺を欲しがってガチ泣きとかぁぁーーーーっ!! 眼福ですっ!! ありがとうございますっ!!

 毅は散々焦らしまくって、玩具で感覚が無くなったころ、ようやく円香の中を突き上げてやった。
 佳がり狂いながら、夢にまで見たものを与えられ、随喜に溺れる嫁を毅は堪能する。
 そして今度は、もう無理だと泣きわめく円香を延々犯しまくった。

「お仕置きだからね。まだイケるよね? 円香ぁ?♪」

「.....無理ぃ、.....死んじゃうぅぅっ」

 リアルあへ顔頂きました♪ 俺の嫁、サイコーーー!!

 失神しても無理やり起こし、半白眼で虫の息になるまで円香を離さない毅である。

 絶倫、ここに極まれり。

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