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お題 攻め受け 〜後編〜
しおりを挟む「くぅ.....っ、んっ、んんっ」
……気持ち悦い。上手いじゃないか。
調教は続けていたが、薫はあまり上手くない。どうも、舌使いとか、緩急つけるなどの感覚的なモノがよく分からないみたいだった。
しかしこの土壇場で、ようやくコツを掴んだようである。
実のところ、今の状態が薫にコツを掴ませていた。
毅の指示がなく、試行錯誤で愛撫する薫は、毅の身体の反応や表情からそれを察していた。
毅が反応する部分を執拗に責め、さぐっていたのだ。
まるで野生の動物のごとき勘を駆使する薫。無邪気な子供のような性格が、ここに来て役に立った。
しかし、熱くそそりたつ一物を満足げに見つめてから、ふと薫は途方に暮れた。
……ここからどうすれば良いの? イカせなきゃならないよね? アタシが乗れば..... いやいや、ショーだもの。観客に見えるよう出させないとダメだよね?
薫は千鶴に勧められて、毅と円香のショーを全部見ていた。
巧みに魅せる責めを行っていた毅。それを恍惚と受け入れていた円香。
ああいう淫靡で妖しいプレイをしないと。それで毅を極まらせないと。
無意識に毅のモノを扱き、その鈴口を指先で抉じ開けながら、薫は考えていた。
「あぐ……っ、ん……っ、んんっ、ふ…ぁ、は…っ」
その無意識の責めに、毅が涙眼で喘いで、観客らを興奮させているとも知らずに。
……毅ならどうする? 毅なら.....?
ふっと薫の頭の靄が晴れた。モノが男性というだけで、その行為そのものは自分達と変わらない。
啼かせてイカせる。それだけだ。
薫は棚を見渡して目的のモノを見つける。男性経験はほぼ皆無でも、彼女とて成人した女性なのだ。
そういった道具や行為くらいは雑学として知っていた。さらには部屋に備えられた本やDVDで勉強もしている。
薫が手にしたのはローション。それを掌にとり、ぐちゅぐちゅと毅の一物を扱き出した。
滑る指に絡み付かれ、なんとも言えない快感が毅を襲う。
その恍惚とした顔にキスを落とし、薫はローションでヌメヌメになった指を毅の狭い窄まりに潜りこませた。
「ふぐっ? うぐぐっ?!」
思わず弓なりにしなり大きく喘ぐ毅。
「ここって男性のが気持ち悦いんでしょ? 初めてやるけど、頑張るね?」
ニコニコ笑う無邪気な雌犬様。
……間違ってないっ! 間違ってないけどーーーっ!!
初めてまさぐられる前立腺に、毅はパニック状態である。
子供特有の容赦ない指先は深々と埋め込まれ、毅の中を激しく掻き回した。
二本、三本と増えていく指に屈服し、毅の中の溶鉱炉が滾り爆発する。
呑み込まれるような愉悦に溺れ、毅の頭の天辺まで凄まじい快感が突き抜けた。
「ぐうううぅぅーーっっ?! うっ、ううぅぅっ!!」
大きなどよめきが観客らから沸き起こり、何時ものドローンが毅の周りを飛びまくる。
びくんっびくんっと大きく震え、びゅるびゅる噴き出す淫猥な白い噴水。
それを撫で付けるように擦りながら、薫は満面の笑みで毅に微笑んだ。
「良く出来ました毅っ、凄いね、沢山出たねっ!」
ぬちゅぬちゅ先端を撫でまくる薫の指に余韻を刺激され、再び毅の一物がそそりたつ。
……分かったから、触るなぁぁぁっ! 悦過ぎて気が狂いそうだっ!!
激しく喘ぐ毅を余所に、薫は再び勃ち上がった一物を不思議そうに見つめた。
「足りなかった? まだイキたい?」
……違ぇっ! お前が触りまくるからぁぁぁーーっ!!
酷く喘ぐ毅の言葉は伝わらない。打ち振るった顔に浮かぶ汗やギャグの横から滴る涎が、彼を扇情的に彩っていた。
火照る身体をもてあまし、真っ赤な顔で涙ぐむ毅の嬌態は、その筋の玄人な観客らからみても艶かしく、どこからともなく固唾を呑む音が聞こえる。
「勃ってるし、もっかい抜けるよね? えーと?」
……もう良いっ! 終われっ! お前が考えると碌なことがないっ!!
毅が責められて果てた。これでお題はこなしたはずだ。
「トップにならないとだしね。もっと過激な..... そうだっ!」
またもや棚に向かう薫に、嫌な予感しかしない毅。
「これ..... いや、こっち? あ。これが良いかも」
何事かをブツブツと呟きながら、薫が持ってきたのは、前後にモノの着いたバタフライ。
俗に女性同士の性交に使われる玩具である。
「毅が色っぽすぎて、アタシも疼いてたんだぁ。これなら二人とも気持ち悦いよね? 一緒にイこう?」
無邪気な笑顔が悪魔に見える。
思わず気が遠くなる毅の前で、薫は己の中に玩具を捩じ込んでいた。
本人が疼いていると言っていただけあって、何の潤滑油もなしに彼女の秘処は、ぐぷっと太い玩具を呑み込む。
「.....ぁぁ、.....ぁん、気持ち悦いぃ。これを..... なるほど、ベルトで固定出来るんだ。あとはこっちを毅に.....」
「ううーーーっ!! うっ、ぅぅ?! んんんんんーーーーっっ!!」
顔を強張らせて拒絶をしめす毅の狼狽えように、観客らは大興奮。彼の初花が散らされるのを、今か今かと待ちわびる。
そんな観客の期待を一身に背負い、薫は毅のお尻を掴んで、そっと玩具を潜り込ませた。
ゆっくりだか、けっこうな質量のソレが毅の括約筋を抉じ開けて限界まで拡げ、無理やり呑み込まされる。
無邪気な雌犬様は容赦も躊躇いもない。
「んーーーっっ! んんんんっ、んーーっっ!!」
激しく胸を上下させ、息を吐きながら激痛を逃す毅。苦悶に打ち振るわれる頭が汗や涙を飛び散らせ、とてつもなく艶めかしい。
さらには、思わずといった感じに頬を伝う彼の涙。普段、冷徹なまでに切れ、雌犬らを見下ろす毅の力ない姿は、視聴者らのヨダレを誘うほど扇情的だった。
うおおおおっっと沸き起こる観客達の雄叫び。だが、お互いに夢中な二人には何も聞こえていない。
「あああぁぁっ、気持ち悦いぃぃっ!! 毅君っっ、中がゴリゴリ当たるのぅぅっ!!」
どうやら毅に抜き差しするたび、薫の中にも振動が伝わり、刺激するらしい。
薫が腰を引けば薫の中のモノも引かれ、薫が毅を突き上げれば中のモノも押されて薫の最奥を穿つ。
極悪な玩具に佳がり狂い、恍惚とした顔で毅を突き上げる薫。
「ふぐっ、ふっ? ううーーっ?!」
痛みは一過性のモノ。それを知る毅は、上手く激痛の波を凌いだが、その先に待つ愉悦の波からは逃げられなかった。
激しい突き上げで抉り擦られる前立腺。しかもモノは玩具だ。太いソレは長くもあり、届いてはいけない辺りまで抉じ開け抉る。
横隔膜をも押し上げる凶器に再び屈し、毅は暖かな白い噴水を飛び散らせた。
「あああっ、凄いっ、毅っ、毅っ、アタシもぉぉぉーーっ!!」
ガクガクと腰を震わせ、薫も毅に腰を打ち付けながら、絶頂する。
うっとり御満悦な雌犬様を朦朧と見つめ、毅の身体は安堵に弛緩した。
……ねぇわぁぁぁっ! このバカ犬ぅぅぅっ!! 俺の初めては、全部、円香のモノなのにぃぃーっ!!
大絶賛の拍手や口笛がルームに響き渡る。興奮さめやらぬソレにリクエストの嵐が襲ってきた。
《最っ高おおおぉぉぉっ!! 見事な攻め受けでしたぁぁぁーーっ!! 毅君、処女ですよねっっ?! いやっ興奮しましたっ、もう、わたくし、これだけで三日は抜けますよぉぉーーーっ♪》
ゲラゲラ笑うブギーマンと視聴者達。
……勝手な事言いやがってぇぇーーーっ! 誰のせいだ、誰のーーーっ!!
沸騰する毅を余所に、薫がズラリと並ぶリクエストを、じっと眺めていた。
「リクエストって? どうしたら良いの? エネマ? 鞭? なんか一杯来てるよ?」
はっと顔を上げ、毅は首を横に振る。それを見て薫が首を傾げる。
……ヤバい、お題は攻めだ。つまり、どんなプレイでもリクエスト出来る。断われ、薫っ!!
必死に頭を振る毅。それを見て、薫は何となく拒絶を理解した。
「リクエストは受けない?」
ブンブンと頷く毅より先に、ブギーマンが薫へ話しかけた。
《リクエストを受けるか受けないか決めるのは攻める側ですよ、薫嬢♪》
「アタシ?」
そう呟きつつ、チラリと毅を見る薫。
毅が死物狂いで伝えようとするも、さらにブギーマンが薫に囁く。
《リクエストはお金になりますよ? 受けたら受けただけね》
「ホント?」
ばあっと顔を輝かせる雌犬様。
………アホかあぁぁぁーーーっ!
毅の心の絶叫も知らず、薫の受けたリクエストにより、さらなる悶絶に佳がり狂わせられる毅君だった。
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