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自主トレ お尻調教 〜後編〜
しおりを挟む「力抜いて? 入れるよ?」
浴槽の縁を円香に掴ませ、膝立で突き出したお尻に、毅は少し丸く膨らんだシリンジの先を呑み込ませる。
くちゅっと円を描くように差し込み、長めの注入口を全部入れた。
そしてショーの時とは違い、一気に薬液を呑み込ませる。
あのときは薬液を温める時間がなかった。しかし、ここは浴室で、円香にビー玉を入れる前から、毅は洗面器の中で薬液を温めていたのだ。
「どのくらい呑めるかなぁ? 全部呑めたら御褒美をあげるよ? 呑めなかったら、お仕置きね♪」
うっとりと円香のお尻を見つめる毅の手には、一番大きなシリンジ。
自分の腕ほどもあるシリンジは、千五百CCサイズ。
この五百の差が、実は雲泥の差なのだ。
円香はギリギリ一リットルをショーで呑み込んだ。
これを呑めたら、次の調教では二リットル。我慢と共に教え込もう。あああ、もう、ゾクゾクが止まらないな。
SMとは、何も苦しめたりいたぶったりするだけのモノではない。
如何に相手を従わせられるか。言いなりに出来るか。それが重要なのだ。
甘く囁き、時には脅し、本人がやりたくなるように仕向ける。それが嬉しくて気持ち悦くて仕方無くなるよう躾る。
無理強いするのは美しくない。それに愉悦を覚える者もいるのだろうが、毅はそれでは物足りないのだ。
大事な大事な円香。
常に円香を撫で回したくて、仕方のない毅である。
一気に半分くらいまで呑み込ませたところで、シリンジが圧を感じた。中が一杯で注ぎにくくなる。
「円香? 力を抜いて? まだ呑めるよね?」
「もっ、無理ぃぃっ、出ちゃうぅぅっ!」
「出したら最初からやり直しだからね? 我慢して?」
それも良い。こうして、円香を何度でも辱しめて愉しめる。
はあはあと大きく息を荒らげ、必死に我慢する円香のお尻をくちゅくちゅと掻き回し、毅は力任せに薬液を注入した。
一杯いっぱいだった下腹部にトドメを刺され、円香は絶叫する。
「あっ、.....ぁあああっ! もう、ダメぇぇぇっっ!!」
バリバリと唸る御腹を抱えて円香のお尻が決壊した。
噴き出す淫猥な薬液とともに、コココンっと光るビー玉も飛び出してくる。
なんと淫らで淫靡な光景か。
「あーぁ。誰が粗相をしても良いって言ったの? 我慢してって頼んだのにぃ。やり直しだね、円香?」
困ったような顔で微笑む毅を、円香は絶望的な顔で見つめていた。
「.....御腹痛ぁぃ..... 毅ぃぃ」
「うん、痛いねー。でも我慢して? お仕置きだからね」
毅はソファーの手摺を背凭れにして座り、脚の間に円香を挟み込んで大切そうに抱き締めている。
毅の胸にぐったりと持たれ込み、ひぃひぃと喘ぐ円香。
今の円香の中には五十CCのグリセリン。
毅が良いというまで我慢させている。
浴室で、散々やり直しをさせられても薬を呑み込めず、すぐ決壊してしまう可愛い円香のお尻。
それをうっとりと撫で回して、未だに薬液の滴る蕾を毅は指で掻き回した。
「初心者だものね。まあ、よく頑張ったかな。でも、お仕置きだからね?」
優しく円香の頭を撫で、毅は小さなイチジクさんを彼女に渡す。
「これね。自分で入れてみて? あとは我慢してね。ほんの少しだから我慢出来るよね?」
先程までの溺れるような量と比べたら、本当に少ししかない小さな浣腸に、円香は安堵した。
ショーといい、今といい、無茶苦茶をやられたため、円香の判断基準がおかしくなっているのだが、本人は気がつかない。
これを狙っての無茶苦茶である。
酷い行為をされた後だからこそ、これが優しい行為に見えるのだ。ただの錯覚なのだが、円香は嬉しそうに笑っていた。
しかし、少しだろうが、小さかろうが、浣腸は浣腸である。
決壊するほどの量でないと言うだけで、その効果は抜群だった。
お尻を高く上げさせ、円香が自ら浣腸をする姿を堪能し、毅達は服に着替えると何時もの生活に戻る。
いつもと違うのは、円香の御腹におぞましい薬が呑み込まれているだけ。
グルグルと唸る御腹を押さえてふらつく円香を心配し、毅はその腰にバスタオルを巻いて、ソファーで抱き締めた。
襲いくる排泄感に身悶える円香が、実に愛らしい。
「これから毎日、イチジクさんで練習しようね。頑張れるね? 円香?」
優しく頭を撫でられて、酷く痛む御腹を抱えながらも、円香はコクンと頷く。
うわーーっ! 可愛ぇぇっ!! 浣腸だよっ? それを自分で入れて、我慢だよっ?? すげぇ、いやらしい眺めーーーっ!!
ふぅふぅと真っ赤な顔で我慢する円香が可愛くて思わず心でガッツポーズをする毅。
こうして自ら、毎朝の浣腸による強制排泄を、じっくりと躾られていく円香ちゃんだった。
「一億近くとか..... 有り得ないよな、ホント」
毅達の所持金は、今にも一億に届きそうである。
あれからショーは週に一回となった。
最初の一ヶ月、毎日ショーがあったのは、慣れない調教を学ばせるためと奴隷らに所持金を持たせるためで、まとまった所持金を各々が確保出来たので、ショーの回数が減らされるようになったらしい。
「毎日なんて、本来ならしちゃダメなんですよ。あんな過激な事は、それなりの休息を挟んでルーティンしないとね♪」
ブギーマンの言葉に、うんうんと頷く毅。
だが、他の男性らは違ったらしい。
「そんな悠長なことしてられるかっ! 稼がないと売られるんだろうがっ!!」
「休むとか必要ないです。やれるだけやって、お金にしないと」
……やるだけだろうが、お前らは。
思わず眼を据わらせた毅だが、目の前にいるブギーマンも同じように眼を据わらせていた。
「女性らも同意見ですかぁ? 毎日やりたい方は挙手を願います~」
.....誰も挙手しない。
当たり前である。稼ぐうんぬん以前に壊れて死んでしまうわ。
毅は、にんまりとほくそ笑んだ。
時間があるなら、色んな調教を練習しよう。どんな顔で恥ずかしがるかな? 泣いちゃうかもな。あーもーっ、想像するだけで堪らないっ!!
一人ニマニマする毅を、ブギーマンが呆れたように見ていたのを、彼は知らない。
「なんで手を挙げなかったったんだよっ!!」
ある部屋で男性が女性の髪を掴み、振り回していた。
「痛い、痛いぃぃーーっ!」
涙目の女性は加東千鶴。某大学二年生である。
彼女は、サークルの先輩である目の前の男性、望月仁志とともに拉致拐取された。
最初は優しく励ましてくれていた仁志だが、ショーが進むにつれ、だんだんと自暴自棄になる。
奴が理不尽な暴力を彼女に振るいだすまで、然したる時間はかからなかった。
今では完全な暴君で、ブギーマンに釘を刺されるまで殴る蹴るは日常茶飯事。
今も傷を負わせない程度の暴力は平気で振るう。
「くそぅ..... あと少しで一千万になるのに」
仁志の所持金は八百万ちょい。千鶴の方が多く、九百万ちょっと。
これは、娯楽的なモノを千鶴が購入しないためついた差だ。
仁志はタバコも吸うし、食事にも拘る。所持金を分けられる前は、そういった負担が千鶴にものし掛かっていた。
食事も仁志の食べ残ししか貰えず、逆らえば縛り上げて折檻された。
浴室で水責めされた時には、本当に殺されると思った千鶴である。
でも、コイツは私を殺せない。何があっても。
パートナーを失えばゲームは強制終了だ。仁志は地獄に落ちる。
それに千鶴が気づいたのは雌犬品評会の時。
ブギーマンの辛辣な言葉に、男どもは震えあがった。
思い出しただけでも滑稽だ。今まで溜まっていた溜飲が下がる。
そしてふと、千鶴は一人だけ震えていなかった男性を思い出した。
まだ若い。子供にも見える男の子。
彼はパートナーの子に可愛らしい着物を着せていた。
クローゼットには無かったモノだ、彼女のために購入したのだろう。
.....羨ましい。
あのあと、着物の彼女の売買を叫んだ男がいたが、それを即座にカウンターしていた彼。
迷うことなくお金を注ぎ込む、その姿が眩しかった。
着物の彼女が即答で売買を拒絶したのにも頷ける。
二人には絆があるのだろう。誰もつけいれる事のない関係が。
そして、あの二人がトップランカーなのにも驚いた。
まだ子供なのに、こんな卑猥なゲームで稼いでいるとは。
この部屋にはテレビがある。DVD専用で、多くの映画やバラエティーが観られるものだ。
調教に関してのモノも多数ある。仁志はそれを見ながら千鶴を縛ったり、道具の使い方を覚えたりしていた。
その中には、ショーの録画もあった。
他の人のモノも閲覧出来て、思わず千鶴はショックを受けた。
一番最初のフェラチオの時。仁志は恐怖に怯え勃たなかった。千鶴も混乱し、必死に奉仕して、ようやくお題をこなしたが、あの二人は違った。
まるで秘めやかな隠れ事のように優しく艶かしく触れあう二人。
そっと頭を撫で回す少年の手に、言われるまま舌を這わせる幼気ない少女。
少年が苦しげに眉を寄せ、喘ぎ、吐息をもらす姿の扇情的だったこと。
少女の愛撫に身悶える彼から、千鶴は眼を離せなかった。
そして少年が少女の頭を掴み、極まった時の蕩けたような顔。恍惚とした表情で、少女の唇を深々と犯し、その熱い吐息がこちらにも伝わるようだった。
千鶴は腹の奥が酷く疼き、無意識にそこを撫でる。
そうして、少女は精を飲み干し、さらに舌を這わせて少年のモノを綺麗にしてあげていた。
袋まで口に含んで、幸せそうな少女の顔。
最後はキスで終わり、自分のモノを呑み込んだ少女の唇を厭うことなく、少年は優しく口付けていた。
まるで映画のワンシーンみたいな濡れ場。
二人が幼気ない容貌なのもあいまり、やらせではないかと思うほど自然で淫靡な一時。
アレに投げ銭が集まるのも納得である。
それからも多くのお題に立ち向かう二人。
魅せる立ち回りの上手い少年と、素直に言われるがまま従う少女。
すごく絵になる甘美な時間を披露し、観客らから絶賛されていた。
行為は凄まじいのに、その端々から感じる、明らかな労りと愛情。
彼等は恋人同士なのだろう。深いところで繋がる信頼が痛いほど伝わってくる。
.....羨ましい。
リクエストとかは、お金を払った本人にしか視聴出来ないらしいが、彼等には毎回のようにリクエストが入る。
良い稼ぎになると聞くが、そのリクエストを、前回、少年は全て断った。
理由は、少女に負担をかけたくないから。
あの時、確かに彼女は限界を越えているように見えた。
意識を失い、だらりと吊られた少女を抱き寄せ、少年は柔らかに微笑んだのだ。
大切にされている少女が、千鶴は羨ましくて仕方なかった。
「おいっ! 練習だっ! 縛るぞっ!!」
この男は練習と称して千鶴を虐待する。
練習用にと購入されたモノは千鶴を痛め付けるモノばかり。
鞭や蝋燭、浣腸に拘束具。面白半分に蝋燭で足の裏を炙られたこともあり、千鶴が絶叫しているところへブギーマンらが飛び込んできた。
『傷をつけるのは御法度ですつ!! お題でない限り、不必要な嗜虐は行わないようにっ!!』
これで監視カメラの存在に気がついた仁志は、千鶴に傷をつけることに気をつけはじめた。
暴君なのは変わらないが。
.....彼に買われたい。売買してくれないかしら。所持金全て払っても良いわ。
このままゲームがすすめば、千鶴は身代金分を稼げるだろう。
しかし、この男に長々と陵辱されるのは耐えられない。それくらいなら、今すぐにでも売られた方がマシだった。
そんな千鶴の気持ちも知らぬ相手は、今日も彼女に絶叫を上げさせている。
傷をつけぬとも人間を痛め付け、苦しめる方法は幾らでもあるのだ。
彼女を恐怖で従わせるためにされる行為だが、それは逆に千鶴の反骨を育て、見えない亀裂を生み出していた。
明日のショーで、それは如実となる。
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