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第3章 世界編

第76話 アクトルダンジョン(1)

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「好き?なのかもね!」

メリアが照れながら笑う。

「そろそろのぼせちゃうし上がりましょ!」



男子風呂にて…

「なぁアート、今の聞いたか…?」

「ちゃんと聞いたよルイス…」

「まさかメリアが俺___」

「まさかシシーが僕___」

「「___のこと好きだったなんて…!?」」

「今の聞き間違いじゃないよな…?」

「僕だって信じられないよ…」

女子風呂からメリア達の声が聞こえたから、ついつい気になって聞いてみたら…まさか恋バナをしていて、おまけに俺らのことが好きだって!?

そんなことあるのか!
夢じゃないよな!?

「大して温泉に浸かってないのにのぼせそうだ…」

「僕も…」

俺たちは温泉とは別の物にのぼせ、温泉を出た。

翌朝…

「あの話が気になりすぎて一睡も出来なかった…」

「僕もだよ…」

俺たちは昨日、メリア達の話の内容が気になりすぎて眠りにつくことが出来なかった。

「2人ともおはよう!昨日はよく寝れた?」

メリアが朝から元気に挨拶をする。

「ま、まぁ、お陰様で…」

「そ、そうだね…」

「寝れたなら良かった!」

寝れなかったの誰のせいだと思ってるんだ全く…

俺たちは席について朝食を食べ始めた。

「今日はアクトルダンジョンに行きたいと思うわ!」

「いいね。力をつけるためにも賛成だ」

「僕も異論は無いよ」

「じゃあ決まりね!ご飯を食べた後、準備出来次第早速出発するわよ!」

「僕はすこしだけ準備したい物があるから遅れる」

「1時間くらいで終わる?」

「30分あれば終わると思うよ」

「わかったわ!じゃあ30分後に集合ね!」

「「「おおー!!」」」

次はどんな能力を手に入れるんだろうか。
アクトルダンジョンを攻略するのが楽しみだ!

そんなこんなで、俺たちはアクトルダンジョンへと向かった。

「じゃあ扉を開けるわよ!」

メリアがダンジョンの扉を押し開ける。

ピチャッポチャッ

ダンジョンの天井から水が滴っている。

「嘘でしょ!?びしゃびしゃじゃない!?」

天井から垂れた水によって地面は水溜まりだらけになっていた。

アクトル王国は半魚人の国、即ち水の国だ。
つまり、水の国のダンジョンに水が無いわけがない。

「これじゃ思ったように動けないじゃないの!」

「水嫌…」

「これは困った…」

「かなり厄介そうだ…」

多少水溜まりがあったとしても行けるだろうと思っていたが、まさかこんなに水が張ってるとは思わなかった。

けれど、水があったとしても足元だけだ。
何とか進むことは出来るだろう。

「じゃあ進むよ!」

メリアを先頭に俺、アート、シシーの順で奥に進む。

ピチャッ

「なにか来るわ!戦闘準備!」

奥から水溜まりを踏みながら魔物が近づいてくる。

ピチャッピチャッピチャッ

「クルゥックー」

奥から現れたのはとても愛らしい見た目をしたペンギンの魔物だった。

「何あれ!可愛い!!」

メリアがペンギンの魔物の可愛さに惚れ、中腰で近づく。

「あの魔物は確か、水辺に生息するペンギンの魔物ペンギーだね。
特徴としては、その可愛さから相手を騙してその隙を着く悪いやつらしい」

「じゃあつまり…」

「キャー!?」

メリアの悲鳴がダンジョンに響き渡る。

「メリア!」

俺はメリアの方に視線を向ける。

「あれがペンギー…?」

そこには、先程の可愛さの欠けらもないほどに醜い姿になったペンギーの姿があった。

「グルゥッグゥゥ!」

ペンギーの口が裂けメリアに噛み付こうとする。

「こんなの全く可愛くないじゃないの!こないで!」

メリアは醜いペンギーによっぽど近寄られたくなかったのか、噛み付こうとするペンギーを剣で切り裂く。

「グル…」

ボトッボトッボトッ

ペンギーの肉片がサイコロのように崩れ落ちていく。

メリアさん!?あなた女の子ですよね!?
怒らせたら俺もああなってしまうのか…

俺は今後メリアを怒らせないようにしようと誓った。

「またペンギーだわ!」

「今度は僕が!【ウィンドエッジ】!」

アートの放った【ウィンドエッジ】はペンギーを簡単に両断する。

1階層はペンギーしか出現せず、大して強い魔物でもないため簡単に突破出来た。

そして2階層…

「そっちに1匹行ったわよ!」

「こっちは俺が相手するから3人でそっちを頼んだ!」

「2匹をまとめる!【ウィンドストーム】!」

「【ヘルフレイム】…」

2階層は1階層とは比べ物にならないほど難易度が上がった。

俺たちが今相手にしているのはジャイアントフロッグ3体だ。

あまり強い魔物では無いがその巨体から発せられる丸呑み攻撃は厄介だった。

しかし俺たちの前では相手では無い。

「トドメだ!」

俺たちの完璧な連携によりジャイアントフロッグを簡単に制圧した。

「次は3階層ね!」

3階層はリザードが出現した。
リザードは素早さで有名な魔物だが、強くなった俺たちにとっては遅く感じられるほどだった。

俺たちは戦闘も苦戦することなく次々と階層を進んで行った。

問題が起きたのは4階層からボス部屋である5階層に向かう時だった…

「なにこれ…」

「行き止まりか?」

「これじゃ進めない…」

俺たちは5階層へ続く階段を見つけた。

しかし、5階層へ続く階段は水によって埋もれてしまっていた。


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