121 / 174
廊下は走るな
しおりを挟む
廊下を走るぜ、タタッタター、タタッタタッター、タタタッター、ダッシュダーッシュ、ダダダッシューー!!
「こら、廊下を走るんじゃなーーーーい!!」
担任の校長先生が血走った目で叫んだ。そういえば廊下を走るのはいけないことだった。私は思い出す。走るのをやめた。
しかし、廊下とはどこだろうか。どこだ「ろうか」の「ろうか」は廊下だろうか。ホームルームで先生に聞いてみよう。
キーンコーンカーンコーン
ホームルームが始まる。
担任の校長先生が教壇に立っている。日直のともたろうくんと、たろこさんが進行役だ。
「いち、あいさつ。起立。」
ドタドタドター
「おはようございます。」
「おはようございます。」
「はい、おはよう。」
「着席。」
ドタドタドター
「に、先生のお話。」
「はい。」
前方右に立っていた先生が短く返事をし、教壇へ向かって歩いて行く。
「先生は昨日、ペットの亀に1080匹目のミミズをあげました。終わります。」
「先生、ありがとうございました。さん、みなさんから。」
みなさんから。ここは何か連絡があるときや質問したい時など、生徒が発表する時間。私はすかさず手を挙げた。
「はい、今手を挙げた人君。」
ともたろうくんが私を当てた。
「はい、先生。あの、先生先ほど廊下を走るなとおっしゃいましたが、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか?」
「ふむ。では、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか?」
質問を質問で返してきたぞ。質問を質問で返されたら、それもまた質問で返さなければいけない。それはもう、物が地球の中心に引っ張られるのと同じくらい、決まりきったことなのだ。
「では、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか?」
「ではでは、では、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか?」
そんなことをしている間に1時間目が終わり2時間目が終わり3時間目が終わり4時間目が終わり5時間目が終わった。
「先生さよ~なら~」
生徒たちは帰っていく。
それを尻目に、問い続ける。
「ではではでででででは、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか・・・・・・・・・・・のろうかは、廊下だろうか?」
キーンコーンカーンコーン
学校が閉まる時間になった。私たちは荷物を持ち教室を出て廊下を歩く。勿論問い続けながら。
「ではではでででででは、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、・・・・・・・・・・・・のろうかは、廊下だろうか?」
「君の信じるものが、廊下だよ。」
廊下が言いました。
パァ~~~~
私たちは廊下の呪いから解き放たれ、天国に登って行ったのでした。
完
「こら、廊下を走るんじゃなーーーーい!!」
担任の校長先生が血走った目で叫んだ。そういえば廊下を走るのはいけないことだった。私は思い出す。走るのをやめた。
しかし、廊下とはどこだろうか。どこだ「ろうか」の「ろうか」は廊下だろうか。ホームルームで先生に聞いてみよう。
キーンコーンカーンコーン
ホームルームが始まる。
担任の校長先生が教壇に立っている。日直のともたろうくんと、たろこさんが進行役だ。
「いち、あいさつ。起立。」
ドタドタドター
「おはようございます。」
「おはようございます。」
「はい、おはよう。」
「着席。」
ドタドタドター
「に、先生のお話。」
「はい。」
前方右に立っていた先生が短く返事をし、教壇へ向かって歩いて行く。
「先生は昨日、ペットの亀に1080匹目のミミズをあげました。終わります。」
「先生、ありがとうございました。さん、みなさんから。」
みなさんから。ここは何か連絡があるときや質問したい時など、生徒が発表する時間。私はすかさず手を挙げた。
「はい、今手を挙げた人君。」
ともたろうくんが私を当てた。
「はい、先生。あの、先生先ほど廊下を走るなとおっしゃいましたが、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか?」
「ふむ。では、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか?」
質問を質問で返してきたぞ。質問を質問で返されたら、それもまた質問で返さなければいけない。それはもう、物が地球の中心に引っ張られるのと同じくらい、決まりきったことなのだ。
「では、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか?」
「ではでは、では、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか?」
そんなことをしている間に1時間目が終わり2時間目が終わり3時間目が終わり4時間目が終わり5時間目が終わった。
「先生さよ~なら~」
生徒たちは帰っていく。
それを尻目に、問い続ける。
「ではではでででででは、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか・・・・・・・・・・・のろうかは、廊下だろうか?」
キーンコーンカーンコーン
学校が閉まる時間になった。私たちは荷物を持ち教室を出て廊下を歩く。勿論問い続けながら。
「ではではでででででは、廊下とはどこだろうか、どこだろうかのろうかは、廊下だろうか、の、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、廊下だろうか、のろうかは、・・・・・・・・・・・・のろうかは、廊下だろうか?」
「君の信じるものが、廊下だよ。」
廊下が言いました。
パァ~~~~
私たちは廊下の呪いから解き放たれ、天国に登って行ったのでした。
完
0
お気に入りに追加
7
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる