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質問タイム2
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「あの~。のっぺらぼう先生はなんか~、黒板に文字書いたりしてるから、見えてるみたいじゃないですか~?どこで見てるんですか~?」
ぶつぶつ、なんだか呪文を唱えるような声です。
「ええと、それも実は股間です!!股間で見ています!!」
のっぺらぼう先生は元気よく答えます。妙子さんはちょっと顔を赤くして、むすっと微笑んでいます。
「すごいー!!目も見えるなんてー!!」
「すごすぎるー!!すごすぎる股間だー!!」
「万能じゃないか!!」
絶賛の声。盛り上がる教室。しかし、異議を唱えるものがいた。たかし君だ。
バン!!
机を叩き、立ち上がる。
「おかしい!!おかしいよ!!股間で見るなら、ズボンで隠れて外が見えないはずだよ!!おかしい!!おかしいよ!!」
怒っています。でも、もっともな反論です。
「ごめんなさいねたかしくん。誤解なんです。実はこのズボンはマジックミラーになっていて、外側から内側は見えなくても、内側から外側は見えるようになっているんです。そういう仕組みなんです。」
のっぺらぼうさんが答えました。
「すごいー!!すごいズボンだー!!」
「すごいズボンと股間だー!!」
「ワンダフルー!!ワンダフルー!!」
教室のボルテージは最高潮に達しています。サッカーのワールドカップ決勝のような空気です。
「すごいー!!すごいー!!」
「すごい股間ー!!すごい股間ー!!」
すごい、すごい空気です。爆発してしまいそうです。
「見せてよ!!」
鋭い声が空間を切り裂きました。たかしくん、再びたかしくんです。
「見せてよその股間!!僕に見せてよ!!」
力強い声。決して疑っているわけではないようです。ただ、ただ見てみたい。強い好奇心と意志がビンビンに伝わってきます。隕石のような力強さです。
「う~ん、それはちょっと、、、法的にちょっと、、う~ん。」
のっぺらぼうさんは困ってしまいました。困ってしまったのっぺらぼうさん、顔をうろうろさせて、里見先生の方を向きます。助けを求めているみたいです。
「う~ん。じゃあ、先生が確かめて判断しますね、じゃあちょっと、のっぺらぼうさん、すみません。」
のっぺらぼうの股間の辺りに目を向けます。
ビヨーン
のっぺらぼうさんは先程のマイクがついていたあたりを広げて見せます。
「指差し確認、いち~!!」
里美先生はそう事務的に叫び、指を指します。のっぺらぼうの股間のあたりを指差しし、覗き込みます。
チクタク、チクタク、チクタク、チクタク
束の間の、沈黙......。
顔を上げる先生。無言で黒板の方へ歩き出します。グッと息を飲む生徒たち。教室自体が息を潜めているようです。
カッカッカッカッカッ!!
白いチョークで小気味よく描き始める。そこには大きく「NG」の文字が.......。
「ええっ!!えええええっ!!」
落胆の声を上げるたかし。
メソメソメソメソメソメソメソメソメソ
周りの生徒たちは静かに涙を流しています、、、、、。
「くそっ!!見れると思ったのに!!くそっ!!」
一人感情を爆発させ、机を叩いているたかし。
しくしくしくしく、、、、
周囲のすすり泣きが一層たかしの激しさを際立たせます。
「もういいよっ!!」
バーンッ
机を蹴り、窓から外を眺めるたかし。目には涙が浮かんでいる。夕暮れ、夕焼け空が綺麗だ.....。
ツカツカツカ
のっぺらぼう先生が歩み寄っていく。
「大丈夫。夢は叶うよ。絶対にね。」
のっぺらぼうはそういうと、たかしの肩にぽんと、手を置いたのだった。
完
ぶつぶつ、なんだか呪文を唱えるような声です。
「ええと、それも実は股間です!!股間で見ています!!」
のっぺらぼう先生は元気よく答えます。妙子さんはちょっと顔を赤くして、むすっと微笑んでいます。
「すごいー!!目も見えるなんてー!!」
「すごすぎるー!!すごすぎる股間だー!!」
「万能じゃないか!!」
絶賛の声。盛り上がる教室。しかし、異議を唱えるものがいた。たかし君だ。
バン!!
机を叩き、立ち上がる。
「おかしい!!おかしいよ!!股間で見るなら、ズボンで隠れて外が見えないはずだよ!!おかしい!!おかしいよ!!」
怒っています。でも、もっともな反論です。
「ごめんなさいねたかしくん。誤解なんです。実はこのズボンはマジックミラーになっていて、外側から内側は見えなくても、内側から外側は見えるようになっているんです。そういう仕組みなんです。」
のっぺらぼうさんが答えました。
「すごいー!!すごいズボンだー!!」
「すごいズボンと股間だー!!」
「ワンダフルー!!ワンダフルー!!」
教室のボルテージは最高潮に達しています。サッカーのワールドカップ決勝のような空気です。
「すごいー!!すごいー!!」
「すごい股間ー!!すごい股間ー!!」
すごい、すごい空気です。爆発してしまいそうです。
「見せてよ!!」
鋭い声が空間を切り裂きました。たかしくん、再びたかしくんです。
「見せてよその股間!!僕に見せてよ!!」
力強い声。決して疑っているわけではないようです。ただ、ただ見てみたい。強い好奇心と意志がビンビンに伝わってきます。隕石のような力強さです。
「う~ん、それはちょっと、、、法的にちょっと、、う~ん。」
のっぺらぼうさんは困ってしまいました。困ってしまったのっぺらぼうさん、顔をうろうろさせて、里見先生の方を向きます。助けを求めているみたいです。
「う~ん。じゃあ、先生が確かめて判断しますね、じゃあちょっと、のっぺらぼうさん、すみません。」
のっぺらぼうの股間の辺りに目を向けます。
ビヨーン
のっぺらぼうさんは先程のマイクがついていたあたりを広げて見せます。
「指差し確認、いち~!!」
里美先生はそう事務的に叫び、指を指します。のっぺらぼうの股間のあたりを指差しし、覗き込みます。
チクタク、チクタク、チクタク、チクタク
束の間の、沈黙......。
顔を上げる先生。無言で黒板の方へ歩き出します。グッと息を飲む生徒たち。教室自体が息を潜めているようです。
カッカッカッカッカッ!!
白いチョークで小気味よく描き始める。そこには大きく「NG」の文字が.......。
「ええっ!!えええええっ!!」
落胆の声を上げるたかし。
メソメソメソメソメソメソメソメソメソ
周りの生徒たちは静かに涙を流しています、、、、、。
「くそっ!!見れると思ったのに!!くそっ!!」
一人感情を爆発させ、机を叩いているたかし。
しくしくしくしく、、、、
周囲のすすり泣きが一層たかしの激しさを際立たせます。
「もういいよっ!!」
バーンッ
机を蹴り、窓から外を眺めるたかし。目には涙が浮かんでいる。夕暮れ、夕焼け空が綺麗だ.....。
ツカツカツカ
のっぺらぼう先生が歩み寄っていく。
「大丈夫。夢は叶うよ。絶対にね。」
のっぺらぼうはそういうと、たかしの肩にぽんと、手を置いたのだった。
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