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令嬢とストーカーの結婚
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「エイナル……その。私本当は、そんなに出来たご令嬢じゃ」
「ええ、もちろん最初のイメージのような貴女ばかりではありませんでした。だけど知れば知るほど……トイニのことが好きになったのです」
エイナルの言葉に頬が熱くなる。
昔から……私のことをそんなふうに思ってくれていたなんて。
言ってくれれば良かったのに、と少し拗ねた気持ちにもなるわね。『恥ずかしかった』とエイナルは言ったけれど、エイナルと知らずにさんざん浮かれたところを見せてしまった私だって恥ずかしい。
「……今までは遠くから見つめているだけで満足だったんです。だけど今は貴女の人生が欲しい。貴女を一番近くで観測できる人間に俺はなりたい」
エイナルは甘い声音で言うと、伸び上がってキスをする。そしてまた、私の膝に頬を擦り寄せ始めた。黒髪を撫でると金色の瞳が細められる。続けて耳の裏を撫でてみると、忍び笑いが彼の唇から零れた。
「もっと撫でてください、トイニ」
甘えるように囁かれ、私はエイナルの頭や首筋を撫でる。彼は触れるたびに、吐息を漏らしたり、くすぐったいのか少し身を捩ったりした。膝の上で身動きされる私もくすぐったいのだけど。
……エイナルって猫みたい。
ゴロゴロと喉が鳴っていないのが不思議なくらいに、エイナルは気持ち良さげな様子だ。
可愛い。私よりも年上の男の人に、こんなに母性本能をくすぐられるなんて。
「トイニ。『エディ』ではなく『エイナル』の……妻になってくれますか?」
エイナルはじっと私を見上げる。
うう、好き。好きよ、もう降参。だけど――
「将来の約束をする前に、一つ訊きたいことがあるの」
「なんでも訊いてください」
甘い声音で答えられ、布越しに太ももに口づけられる。口づけは何度か繰り返されて際どいところまで差し掛かろうとしたので、私はエイナルの頭を押した。エイナルは不満げな顔でこちらを見上げるけれど……止めないと、婚前にやったらアウトなところまで行きそうな気がするのよ!
「……断罪の場で。どうして私の行動を細かに把握していたの? お父様に頼まれていた?」
私の言葉を聞いたエイナルの瞳が、満月のようにまんまるになる。そして気まずげに逸らされた。
「いえ、その。トイニの観察は完全なる俺の趣味でして」
エイナルはそう言うと、叱られるのを待つ子供のように上目遣いで私を見上げた。
「趣味」
私はエイナルの言葉を、思わず繰り返していた。私の観察が趣味って……なんなんだ。
「趣味です。好きな方のことを、よく知りたかったので」
「えっと、それって。趣味であそこまで私の行動を把握していたってこと?」
「……そうです」
鉛のように重い沈黙が、部屋に訪れた。
エイナルのことは好きだ。好きだけれど……
それってもしかしなくても『ストーカー』というヤツなんじゃないの!?
――バサリ。
音につられてそちらを見ると、本棚から一冊の本が床に転がり落ちていた。
それは表になって開かれ、びっしりと文字のようなものが書かれている。遠目から見て、それは手書きのようだ。
その本が気になって立ち上がろうとすると……エイナルにがっしりと足を押さえられた。
「……エイナル?」
「えっと。その……」
エイナルはあきらかに焦った様子で、私を見上げて泣きそうな顔をする。ぐっ、可愛い。しかしそんな顔をするってことは、あれはきっとストーカー行為に関するものなのだろう。
「エイナル。あの本を見せて!」
「い、嫌です!」
ぶんぶんと彼は必死に頭を振る。このまま彼に足を押さえられたままでは、身動きの一つも取れない。
「エイナル。見せてくれないと嫌いになるから!」
「見たらもっと、嫌いになります!」
涙ぐんでふるふると頭を振るばかりのエイナルを見ていると可哀想だという感情が湧き、『別に見なくていいんじゃないか』という気持ちにもなってくる。
だけど……どんなことが書いてあるのか確認したい。だって私自身に関することなのよ!
エイナルの頬を両手で包む。すると彼は不安げな様子でこちらを見つめた。
「隠し事をする、エイナルは嫌い!」
「ト、トイニ!」
金色の瞳が涙で潤んで、ポロポロと透明な涙が溢れる。美形は泣き顔も綺麗だな……いや、そうじゃなくて。
「……見せて」
「うう」
一際低い声で私が言うと、エイナルはようやく私から離れ……なぜか窓に向かって走った。
そして窓を開けて身を乗り出そうとする。こ、ここは三階なんだけど!
私は慌ててエイナルの元へと走り、その細い腰を強く抱き込んだ。
「ちょちょちょ! エイナル!? なにしてんの!」
「トイニに嫌われたら、死ぬしか」
「バ、バカなのー!!」
叫んで全体重をかけて引っ張ると、エイナルの体がぐらりと揺れる。そして彼は、私を下敷きにするようにして倒れ込んだ。エイナルがいくら細身だからって、男の人と床に挟まれたら痛いに決まっている。
体中にじんじんと鈍い痛みが広がった。うう、怪我はなさそうだけど……
「痛い……」
「トイニ、大丈夫ですか!?」
エイナルが慌てて起き上がり、私の様子を確認した。頬に大きな手で触れられて、じっと瞳を覗き込まれる。
待って、これじゃ……エイナルに押し倒されてるみたいじゃない!
顔に一気に熱が集まる。涙目で彼を見つめていると、エイナルの口元がふっと緩んだ。
「……そうか。嫌われる前に、奪ってしまえばいいんですよね。貴女が俺から逃げられなくなるように……」
エイナルの瞳が怪しく光る。これは、まずい気がする……!
「う、奪うって。その、ダメよ! エイナル、エイナルー!?」
軽々と抱き上げられ、寝台に優しく下ろされて。
……その後の私は、まな板の上の魚のような有様だった。
私の想い人は、強引で、だけど時々気弱で……いろいろ、すごかった。
さんざん『好きだ』『愛してる』と聞かされた後に、エイナルがようやく床に落ちた本――想像はしていたけれど、私の観察記録のうちの一冊だった――を見せてくれたけれど。
そこにびっしりと書き込まれた、私の日々の行動を目にしても……
「嫌いに、なりました?」
そう言って素敵なお顔で悲しそうな顔をされると、私はなにも言えなくなってしまうのだ。
……これが噂の、惚れた弱みというやつなのか。
へろへろになって寮に戻ると、私の様子を見てすべてを察したシャンタルが……エイナルに鋭い蹴りを入れた。
そして、いろいろと人には言えないことをした翌日。
エイナルと私はお父様に結婚の許可を取りに行った。
父はまったく反対をせず……それどころか『粗忽な娘をもらってくれてありがとう!』と何度も頭を下げられた。
可愛い娘が嫁に行くというのに……解せぬ!
エイナルは実家のマロニエ商会の経営の一部を受け持っているらしく、我が家もその恩恵に預かることになりそうだと知って母と兄も飛んで喜びガッツポーズをしていた。
……みんな、もっと純粋な気持ちで娘の結婚を喜んでもいいのよ。
ちなみにエミリー様は断罪騒動とアンジェリーヌ嬢いじめの件で、アルバン王子に強いお叱りを受けたらしい。だけど二人の婚約は解消されることはなく、アンジェリーヌ嬢は王子の側室に収まることが決まったのだとか。
……本当の泥沼は、これからなのかもしれない。
とにかく。
断罪されて平民落ちするかもしれなかった私は、学園卒業と同時にストーカー系従者のお嫁さんになったのだ。
私の夫のストーカー癖は、結婚後も治ることがなく……
「エイナル! もう記録はつけないって約束したでしょう!?」
「いいえ、俺は頷いてないです!」
そんなケンカをしつつも、増えていく分厚い記録帳が夫からの愛のようで嬉しいのもまた事実なのだ。
「ええ、もちろん最初のイメージのような貴女ばかりではありませんでした。だけど知れば知るほど……トイニのことが好きになったのです」
エイナルの言葉に頬が熱くなる。
昔から……私のことをそんなふうに思ってくれていたなんて。
言ってくれれば良かったのに、と少し拗ねた気持ちにもなるわね。『恥ずかしかった』とエイナルは言ったけれど、エイナルと知らずにさんざん浮かれたところを見せてしまった私だって恥ずかしい。
「……今までは遠くから見つめているだけで満足だったんです。だけど今は貴女の人生が欲しい。貴女を一番近くで観測できる人間に俺はなりたい」
エイナルは甘い声音で言うと、伸び上がってキスをする。そしてまた、私の膝に頬を擦り寄せ始めた。黒髪を撫でると金色の瞳が細められる。続けて耳の裏を撫でてみると、忍び笑いが彼の唇から零れた。
「もっと撫でてください、トイニ」
甘えるように囁かれ、私はエイナルの頭や首筋を撫でる。彼は触れるたびに、吐息を漏らしたり、くすぐったいのか少し身を捩ったりした。膝の上で身動きされる私もくすぐったいのだけど。
……エイナルって猫みたい。
ゴロゴロと喉が鳴っていないのが不思議なくらいに、エイナルは気持ち良さげな様子だ。
可愛い。私よりも年上の男の人に、こんなに母性本能をくすぐられるなんて。
「トイニ。『エディ』ではなく『エイナル』の……妻になってくれますか?」
エイナルはじっと私を見上げる。
うう、好き。好きよ、もう降参。だけど――
「将来の約束をする前に、一つ訊きたいことがあるの」
「なんでも訊いてください」
甘い声音で答えられ、布越しに太ももに口づけられる。口づけは何度か繰り返されて際どいところまで差し掛かろうとしたので、私はエイナルの頭を押した。エイナルは不満げな顔でこちらを見上げるけれど……止めないと、婚前にやったらアウトなところまで行きそうな気がするのよ!
「……断罪の場で。どうして私の行動を細かに把握していたの? お父様に頼まれていた?」
私の言葉を聞いたエイナルの瞳が、満月のようにまんまるになる。そして気まずげに逸らされた。
「いえ、その。トイニの観察は完全なる俺の趣味でして」
エイナルはそう言うと、叱られるのを待つ子供のように上目遣いで私を見上げた。
「趣味」
私はエイナルの言葉を、思わず繰り返していた。私の観察が趣味って……なんなんだ。
「趣味です。好きな方のことを、よく知りたかったので」
「えっと、それって。趣味であそこまで私の行動を把握していたってこと?」
「……そうです」
鉛のように重い沈黙が、部屋に訪れた。
エイナルのことは好きだ。好きだけれど……
それってもしかしなくても『ストーカー』というヤツなんじゃないの!?
――バサリ。
音につられてそちらを見ると、本棚から一冊の本が床に転がり落ちていた。
それは表になって開かれ、びっしりと文字のようなものが書かれている。遠目から見て、それは手書きのようだ。
その本が気になって立ち上がろうとすると……エイナルにがっしりと足を押さえられた。
「……エイナル?」
「えっと。その……」
エイナルはあきらかに焦った様子で、私を見上げて泣きそうな顔をする。ぐっ、可愛い。しかしそんな顔をするってことは、あれはきっとストーカー行為に関するものなのだろう。
「エイナル。あの本を見せて!」
「い、嫌です!」
ぶんぶんと彼は必死に頭を振る。このまま彼に足を押さえられたままでは、身動きの一つも取れない。
「エイナル。見せてくれないと嫌いになるから!」
「見たらもっと、嫌いになります!」
涙ぐんでふるふると頭を振るばかりのエイナルを見ていると可哀想だという感情が湧き、『別に見なくていいんじゃないか』という気持ちにもなってくる。
だけど……どんなことが書いてあるのか確認したい。だって私自身に関することなのよ!
エイナルの頬を両手で包む。すると彼は不安げな様子でこちらを見つめた。
「隠し事をする、エイナルは嫌い!」
「ト、トイニ!」
金色の瞳が涙で潤んで、ポロポロと透明な涙が溢れる。美形は泣き顔も綺麗だな……いや、そうじゃなくて。
「……見せて」
「うう」
一際低い声で私が言うと、エイナルはようやく私から離れ……なぜか窓に向かって走った。
そして窓を開けて身を乗り出そうとする。こ、ここは三階なんだけど!
私は慌ててエイナルの元へと走り、その細い腰を強く抱き込んだ。
「ちょちょちょ! エイナル!? なにしてんの!」
「トイニに嫌われたら、死ぬしか」
「バ、バカなのー!!」
叫んで全体重をかけて引っ張ると、エイナルの体がぐらりと揺れる。そして彼は、私を下敷きにするようにして倒れ込んだ。エイナルがいくら細身だからって、男の人と床に挟まれたら痛いに決まっている。
体中にじんじんと鈍い痛みが広がった。うう、怪我はなさそうだけど……
「痛い……」
「トイニ、大丈夫ですか!?」
エイナルが慌てて起き上がり、私の様子を確認した。頬に大きな手で触れられて、じっと瞳を覗き込まれる。
待って、これじゃ……エイナルに押し倒されてるみたいじゃない!
顔に一気に熱が集まる。涙目で彼を見つめていると、エイナルの口元がふっと緩んだ。
「……そうか。嫌われる前に、奪ってしまえばいいんですよね。貴女が俺から逃げられなくなるように……」
エイナルの瞳が怪しく光る。これは、まずい気がする……!
「う、奪うって。その、ダメよ! エイナル、エイナルー!?」
軽々と抱き上げられ、寝台に優しく下ろされて。
……その後の私は、まな板の上の魚のような有様だった。
私の想い人は、強引で、だけど時々気弱で……いろいろ、すごかった。
さんざん『好きだ』『愛してる』と聞かされた後に、エイナルがようやく床に落ちた本――想像はしていたけれど、私の観察記録のうちの一冊だった――を見せてくれたけれど。
そこにびっしりと書き込まれた、私の日々の行動を目にしても……
「嫌いに、なりました?」
そう言って素敵なお顔で悲しそうな顔をされると、私はなにも言えなくなってしまうのだ。
……これが噂の、惚れた弱みというやつなのか。
へろへろになって寮に戻ると、私の様子を見てすべてを察したシャンタルが……エイナルに鋭い蹴りを入れた。
そして、いろいろと人には言えないことをした翌日。
エイナルと私はお父様に結婚の許可を取りに行った。
父はまったく反対をせず……それどころか『粗忽な娘をもらってくれてありがとう!』と何度も頭を下げられた。
可愛い娘が嫁に行くというのに……解せぬ!
エイナルは実家のマロニエ商会の経営の一部を受け持っているらしく、我が家もその恩恵に預かることになりそうだと知って母と兄も飛んで喜びガッツポーズをしていた。
……みんな、もっと純粋な気持ちで娘の結婚を喜んでもいいのよ。
ちなみにエミリー様は断罪騒動とアンジェリーヌ嬢いじめの件で、アルバン王子に強いお叱りを受けたらしい。だけど二人の婚約は解消されることはなく、アンジェリーヌ嬢は王子の側室に収まることが決まったのだとか。
……本当の泥沼は、これからなのかもしれない。
とにかく。
断罪されて平民落ちするかもしれなかった私は、学園卒業と同時にストーカー系従者のお嫁さんになったのだ。
私の夫のストーカー癖は、結婚後も治ることがなく……
「エイナル! もう記録はつけないって約束したでしょう!?」
「いいえ、俺は頷いてないです!」
そんなケンカをしつつも、増えていく分厚い記録帳が夫からの愛のようで嬉しいのもまた事実なのだ。
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