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私の視点。
第5話、想い出ぽろぽろ。。。
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教室の前でばったりと出会した昴とスーパーマーケットで買い物をした。ここには色々な思い出が残っている。特にお菓子コーナーは思いで深い。私はここで迷子になったのだ。母親が少し目を離した隙をつき、お菓子コーナーへと走った。色んなお菓子に目を輝かせたけれど、母親が追いかけてこない事に気がついて、泣いた。心細くて寂しくて堪らなかった。どうして母親の手を離してしまったんだろう、って反省した。
あーんあーん!と大声で泣いてたら、パタパタパタと足音がこちらに近づいてきてひな!って私を呼ぶ声が聞こえて顔をあげた。
昴だった。昴も母親と買い物に来ていたのだ。
「もう、なくな。もう、だいじょうぶだ、よしよし」
私より背が低いのに昴はお兄さんの顔をして頭を撫でてくれた。いつも可愛い可愛い、って私が昴の頭を撫でているのに。変な感じがした。けど、とても安心して昴にぎゅ、と抱きついて今度は安心して泣いてしまった。昴は私が泣き止むまで頭を撫でてくれたのだ。思えばその時から昴を好きになり始めたのかもしれない。
買い物を済ませて一旦、家に戻る。明日の弁当の肉団子を作る。朝弱いので、弁当箱に詰めるだけにしておくのだ。
黒いティシャツにカレーの翔びはねを予測して黄色のパーカーを羽織る。買い置きしていたコンソメ味のポテトチップスとオレオを持って昴の家へと向かった。TSUTAYAでマーベルの新作を借りてきた、と言ってたし見せてもらうつもりだ。
何だか緊張する。告白したら、気まずくなってもうここには気安く来れなくなる。
最後かもしれない。今日は、何も考えずに幼馴染みの夜を楽しもうと決める。2階に明かりがついていた。昴の幹お姉ちゃんが帰ってきているんだ、と思いながらインターホンを鳴らした。
あーんあーん!と大声で泣いてたら、パタパタパタと足音がこちらに近づいてきてひな!って私を呼ぶ声が聞こえて顔をあげた。
昴だった。昴も母親と買い物に来ていたのだ。
「もう、なくな。もう、だいじょうぶだ、よしよし」
私より背が低いのに昴はお兄さんの顔をして頭を撫でてくれた。いつも可愛い可愛い、って私が昴の頭を撫でているのに。変な感じがした。けど、とても安心して昴にぎゅ、と抱きついて今度は安心して泣いてしまった。昴は私が泣き止むまで頭を撫でてくれたのだ。思えばその時から昴を好きになり始めたのかもしれない。
買い物を済ませて一旦、家に戻る。明日の弁当の肉団子を作る。朝弱いので、弁当箱に詰めるだけにしておくのだ。
黒いティシャツにカレーの翔びはねを予測して黄色のパーカーを羽織る。買い置きしていたコンソメ味のポテトチップスとオレオを持って昴の家へと向かった。TSUTAYAでマーベルの新作を借りてきた、と言ってたし見せてもらうつもりだ。
何だか緊張する。告白したら、気まずくなってもうここには気安く来れなくなる。
最後かもしれない。今日は、何も考えずに幼馴染みの夜を楽しもうと決める。2階に明かりがついていた。昴の幹お姉ちゃんが帰ってきているんだ、と思いながらインターホンを鳴らした。
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