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◆頭からダイブしました
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以前にキャシーさん達を迎える為に立ち寄った街道脇の空き地へとゲートを繋ぐ。
「ここからなら、それほど時間はかからないと思うけど、どうだろうね。」
「まあ、馬車とは違い歩きだからな。だが、ケインの言う様にそんなには掛からないと思うぞ。何、遅い様ならアレを出してもいいんじゃないか?」
「なるべく目立たない方向でお願いします。」
って言いながらも、これだけの美人と子供が歩いているだけでも十分に目立つよな。
後はリーサさんが人前で暴走しない様に気を付ければ多分、平穏に過ごせるだろう…と思う。
そんなことを思いつつ、他愛もない話をしながら街道を進むと王都の城壁が見えて来た。
「もう、お昼ちょい過ぎたけど、やっと城壁が見えるくらいの位置か。あとどのくらい掛かるのかな~って、あれ何?いっぱい並んでない?」
「ああ、あれは審査待ちの行列だな。ケインは知らなかったのか?」
「知らない…何を見せればいいの?」
「まあ、ギルド発行のカードがあれば通れるぞ。ほら、こういうのだ。」
リーサさんがカードを見せてくれた。
「あ、そんなのもらった様な…」
記憶とインベントリの中を探って、探って、探って…出た。
「これでいいのかな?」とリーサさんに見せると「ああ、大丈夫だ。」との回答。
「じゃあ、並びますか。」
審査待ちの行列の最後尾に並んで、順番が来るのを大人しく待つ。
だが、行列は遅々として進まない。
「やっぱり、こういうのはパパッとはいかないよね。」
「そうだな、大人しく待つしかない。ここで問題を起こすと入るどころか、衛兵に突き出されて別の場所に入ることになるからな。」
「あ~あるよね。「だから、教えてくれって言ってるだけだろうが。」あんな風にね。」
「そうだな、あまり「だから、そのバイクって乗り物がここから出て行ったってのは聞いたんだから。」ああやって目立ちたくなないよな。」
「でもさ、何だかフラグが「何で教えてくれないんだよ。」立ち始めた気がするんだけど。」
「そのフラグ「じゃいい!この街道を進んでいけば、そのバイクってのが分かるんだろ。もうそれだけで十分だ。ふん!」ってのは分からないがな。」
衛兵とやりあっていた奴がこちらへと歩いて来る。
どうも先ほどの衛兵との話の流れから、この街道を進み領都を目指すみたいだ。
しかも騒いでいたのは言葉遣いと遠目に見た感じから少年かと思っていたが、俺の横を通って行ったのは鱗見たいな肌をした女性だった。
種族特性のせいで歳は分からないが、少なくとも俺よりは年上だと思う。
だって、俺より背も高かったし、双丘もリーサさんよりあった。
「ケイン、私が悲しくなるようなことを考えていないか?」
「そ、そんなことないですよ…」
リーサさんとそんなやり取りをしていると、件の女性と目が合う。
「なあ、あんたらはここに並んでいるってことは、この街道を進んで来たんだよな。」
「ああ、そうだが何か用か?」
「ならさ、『バイク』って乗り物の事を聞いたことはないか?」
「バイクか、そ「ねえ、バイクって何のことかは分からないけど、もうお昼過ぎているから、急いだ方がいいんじゃない?」…ケイン、何をするんだ。この方がバ「ほら、早く急がないと。」」
リーサさんがフラグを立てる前に何とか折ることが出来た…と思うんだけど。
「もしかして、何か知っているみたいだな。」
「だから、知っているもな「さあ、そもそもバイクって物を知らないし…」…ぷはっ、ケインいきなりはやめてくれ。バイクのことなら「あ~あ~あ~」」
「ふふふ、私の勘が騒いでいる。ここでお前達を逃さない方がいいとな。」
「ほら~もうフラグどころか、面倒事に頭からダイブしちゃってるよ…」
「さっきから、ケインは何を言っているんだ?おかしいぞ。」
「いいさ、知りたいことは聞けそうだからな。じっくりとお相手してもらおう。そう言えば紹介がまだだったな。私の名はモニカと言う。種族は見た目通りの竜人だ。そちらは?」
「私はエルフのリーサ、こっちは旦那のケインだ。」
「随分と小さい旦那だな。まあいい、よろしくな。ついでに城門を抜けるまで、バイクについて知っていることを話してもらえないか?」
「ああ、それならこのケインに聞くがいい。何せ作った本人だからな!」
「「「「「え~!」」」」」
「リ、リーサさん?な、何を言っているのかな?ほら、皆んな見ちゃってるじゃない。」
「何だケイン、何を恥ずかしがる必要がある。ドワーフタウンではあんなに堂々としているのに。」
「待て『ドワーフタウン』だと。噂で聞いたことがある。見たこともない乗り物が走り、見たこともない高い建物が聳え立ち、飲んだことがない酒精の強い酒があるとか。そうかその街から来たのか。だから、リーサはバイクの事も知っていると言うことなんだな。」
「いやいや、知っているどころか、作った本人がそこにいると言っているだろ?」
「作ったと言うが、どこからどう見ても少年じゃないか。何をどうすれば、そんな物を作れると言うのだ。まあいい。何か知っているらしいと言うことは確信に変わった。もう少し付き合ってもらうぞ。」
「(リーサさん、どうすんの?こんな面倒臭い人を引いちゃって。)」
「(どうした?バイクの事を知りたがっているだけじゃないか。何が問題何だ?)」
「(だから、バイク自体はもうどうでもいいけど、俺が作ったとか言っちゃダメじゃん。まだそこはぼやかしているんだから。)」
「(それはデューク坊やが頑張って何とかするんじゃないのか?)」
「(だから、まだそれが十分に終わってないのに『俺』だってバラしちゃダメでしょうが!)」
「(ああ、なるほど。じゃ間違いでしたってことで納得してもらうか。)」
「(は~この残念エルフは…今更何を言っても好奇心を強めるだけだから、もう何を言っても悪い方向に転がるから、無視するのが一番だからね。)」
「(ケイン、『残念』は言い過ぎじゃないか。いいのか?こんな所で私が泣いたら、凄く目立つぞ。)」
「(もう、十分目立ったから、今更だよ。)」
「ム~ッ」
「お~い、小声で会話していても私には丸聞こえたからな、無駄だぞ。観念するんだな。」
「あ~もう、ほら~どうすんの?」
「何がだ?普通に対応するだけだろ?」
「いいの?今日明日は二人っきりの予定だったはずだけど、そこにこのモニカさんが入って来たんだよ。どうすんのさ、俺は別に三人でも構わないけどね。」
「な、何を言うんだ。困る、それは困る。どうすんだ、どうすればいいんだ、ケイン!」
「どうするも何もリーサさんが呼んだんでしょうに。」
「ああ、困る困ったぞ。予定していたアレもコレもダメになってしまうじゃないか。よし、私達は何も知らないし見ていない聞いていないだ。これでいこう。」
「『これでいこう』じゃないだろ。何を当人の目の前で無視することにしましたって宣言してんの?ねえ聞こえてるんでしょ?その長い耳は飾りじゃないんでしょ?本当に無視するの?ねえ、悲しくなるから、やめてもらえるかな?ねえ、そこのボクもそんなことするのは嫌だよね?ねえ、何とか言ってよ。ねえ、二人とも何でそんな死んだ目をしているの?何で私のことが見えなくなってるの?ほら、周りの人は生温い目で見てくれてるよ、私はここにいるんだから、お願いだから、見てよ~話を聞いてよ~」
「「………」」
「ケイン、私が悪かった。だが、このままでは私たちが悪者扱いされるぞ。衛兵もさっきまではチラ見程度だったのに今はガン見だ。もうこのモニカを引き取る手しかないと思うぞ。」
「ハァ~分かったよ。モニカさん、落ち着いて聞いてもらえますか?」
「見えるんだな!私が見えるんだな!そうなんだな!」
『むぎゅっ』と双丘で押し潰されながら、ニヤけているとリーサさんに剥がされた。
「もう気が利かない。」
「ケイン、私が後でしてあげるから。」
「ムリッ。」
「うん、無理だね。」
「「「「「うん、無理だな。」」」」」
うわ、モブな人達まで肯定しちゃったよ。
リーサさんを見ると涙目になっていたので、「ほら、前が空いたから進むよ。」と促すが、もう少しで決壊しそうだ。ヤバい。
「リーサさん、もうお昼を回ってるから、急がないと時間がなくなるよ。ほら、行こう。」
「むぅ納得いかないが、確かに時間がなくなるな。だがケイン、このことは忘れないぞ。」
「はい…」
衛兵とモニカの間での言い合いが終わったことで行列はスムーズに進み遂に自分達の番になった。
「なあ、その竜人はお前達と一緒に行動するってことなんだな。もうさっきの様な騒動は止めてくれよ。」
「「「はい。」」」
「ここからなら、それほど時間はかからないと思うけど、どうだろうね。」
「まあ、馬車とは違い歩きだからな。だが、ケインの言う様にそんなには掛からないと思うぞ。何、遅い様ならアレを出してもいいんじゃないか?」
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って言いながらも、これだけの美人と子供が歩いているだけでも十分に目立つよな。
後はリーサさんが人前で暴走しない様に気を付ければ多分、平穏に過ごせるだろう…と思う。
そんなことを思いつつ、他愛もない話をしながら街道を進むと王都の城壁が見えて来た。
「もう、お昼ちょい過ぎたけど、やっと城壁が見えるくらいの位置か。あとどのくらい掛かるのかな~って、あれ何?いっぱい並んでない?」
「ああ、あれは審査待ちの行列だな。ケインは知らなかったのか?」
「知らない…何を見せればいいの?」
「まあ、ギルド発行のカードがあれば通れるぞ。ほら、こういうのだ。」
リーサさんがカードを見せてくれた。
「あ、そんなのもらった様な…」
記憶とインベントリの中を探って、探って、探って…出た。
「これでいいのかな?」とリーサさんに見せると「ああ、大丈夫だ。」との回答。
「じゃあ、並びますか。」
審査待ちの行列の最後尾に並んで、順番が来るのを大人しく待つ。
だが、行列は遅々として進まない。
「やっぱり、こういうのはパパッとはいかないよね。」
「そうだな、大人しく待つしかない。ここで問題を起こすと入るどころか、衛兵に突き出されて別の場所に入ることになるからな。」
「あ~あるよね。「だから、教えてくれって言ってるだけだろうが。」あんな風にね。」
「そうだな、あまり「だから、そのバイクって乗り物がここから出て行ったってのは聞いたんだから。」ああやって目立ちたくなないよな。」
「でもさ、何だかフラグが「何で教えてくれないんだよ。」立ち始めた気がするんだけど。」
「そのフラグ「じゃいい!この街道を進んでいけば、そのバイクってのが分かるんだろ。もうそれだけで十分だ。ふん!」ってのは分からないがな。」
衛兵とやりあっていた奴がこちらへと歩いて来る。
どうも先ほどの衛兵との話の流れから、この街道を進み領都を目指すみたいだ。
しかも騒いでいたのは言葉遣いと遠目に見た感じから少年かと思っていたが、俺の横を通って行ったのは鱗見たいな肌をした女性だった。
種族特性のせいで歳は分からないが、少なくとも俺よりは年上だと思う。
だって、俺より背も高かったし、双丘もリーサさんよりあった。
「ケイン、私が悲しくなるようなことを考えていないか?」
「そ、そんなことないですよ…」
リーサさんとそんなやり取りをしていると、件の女性と目が合う。
「なあ、あんたらはここに並んでいるってことは、この街道を進んで来たんだよな。」
「ああ、そうだが何か用か?」
「ならさ、『バイク』って乗り物の事を聞いたことはないか?」
「バイクか、そ「ねえ、バイクって何のことかは分からないけど、もうお昼過ぎているから、急いだ方がいいんじゃない?」…ケイン、何をするんだ。この方がバ「ほら、早く急がないと。」」
リーサさんがフラグを立てる前に何とか折ることが出来た…と思うんだけど。
「もしかして、何か知っているみたいだな。」
「だから、知っているもな「さあ、そもそもバイクって物を知らないし…」…ぷはっ、ケインいきなりはやめてくれ。バイクのことなら「あ~あ~あ~」」
「ふふふ、私の勘が騒いでいる。ここでお前達を逃さない方がいいとな。」
「ほら~もうフラグどころか、面倒事に頭からダイブしちゃってるよ…」
「さっきから、ケインは何を言っているんだ?おかしいぞ。」
「いいさ、知りたいことは聞けそうだからな。じっくりとお相手してもらおう。そう言えば紹介がまだだったな。私の名はモニカと言う。種族は見た目通りの竜人だ。そちらは?」
「私はエルフのリーサ、こっちは旦那のケインだ。」
「随分と小さい旦那だな。まあいい、よろしくな。ついでに城門を抜けるまで、バイクについて知っていることを話してもらえないか?」
「ああ、それならこのケインに聞くがいい。何せ作った本人だからな!」
「「「「「え~!」」」」」
「リ、リーサさん?な、何を言っているのかな?ほら、皆んな見ちゃってるじゃない。」
「何だケイン、何を恥ずかしがる必要がある。ドワーフタウンではあんなに堂々としているのに。」
「待て『ドワーフタウン』だと。噂で聞いたことがある。見たこともない乗り物が走り、見たこともない高い建物が聳え立ち、飲んだことがない酒精の強い酒があるとか。そうかその街から来たのか。だから、リーサはバイクの事も知っていると言うことなんだな。」
「いやいや、知っているどころか、作った本人がそこにいると言っているだろ?」
「作ったと言うが、どこからどう見ても少年じゃないか。何をどうすれば、そんな物を作れると言うのだ。まあいい。何か知っているらしいと言うことは確信に変わった。もう少し付き合ってもらうぞ。」
「(リーサさん、どうすんの?こんな面倒臭い人を引いちゃって。)」
「(どうした?バイクの事を知りたがっているだけじゃないか。何が問題何だ?)」
「(だから、バイク自体はもうどうでもいいけど、俺が作ったとか言っちゃダメじゃん。まだそこはぼやかしているんだから。)」
「(それはデューク坊やが頑張って何とかするんじゃないのか?)」
「(だから、まだそれが十分に終わってないのに『俺』だってバラしちゃダメでしょうが!)」
「(ああ、なるほど。じゃ間違いでしたってことで納得してもらうか。)」
「(は~この残念エルフは…今更何を言っても好奇心を強めるだけだから、もう何を言っても悪い方向に転がるから、無視するのが一番だからね。)」
「(ケイン、『残念』は言い過ぎじゃないか。いいのか?こんな所で私が泣いたら、凄く目立つぞ。)」
「(もう、十分目立ったから、今更だよ。)」
「ム~ッ」
「お~い、小声で会話していても私には丸聞こえたからな、無駄だぞ。観念するんだな。」
「あ~もう、ほら~どうすんの?」
「何がだ?普通に対応するだけだろ?」
「いいの?今日明日は二人っきりの予定だったはずだけど、そこにこのモニカさんが入って来たんだよ。どうすんのさ、俺は別に三人でも構わないけどね。」
「な、何を言うんだ。困る、それは困る。どうすんだ、どうすればいいんだ、ケイン!」
「どうするも何もリーサさんが呼んだんでしょうに。」
「ああ、困る困ったぞ。予定していたアレもコレもダメになってしまうじゃないか。よし、私達は何も知らないし見ていない聞いていないだ。これでいこう。」
「『これでいこう』じゃないだろ。何を当人の目の前で無視することにしましたって宣言してんの?ねえ聞こえてるんでしょ?その長い耳は飾りじゃないんでしょ?本当に無視するの?ねえ、悲しくなるから、やめてもらえるかな?ねえ、そこのボクもそんなことするのは嫌だよね?ねえ、何とか言ってよ。ねえ、二人とも何でそんな死んだ目をしているの?何で私のことが見えなくなってるの?ほら、周りの人は生温い目で見てくれてるよ、私はここにいるんだから、お願いだから、見てよ~話を聞いてよ~」
「「………」」
「ケイン、私が悪かった。だが、このままでは私たちが悪者扱いされるぞ。衛兵もさっきまではチラ見程度だったのに今はガン見だ。もうこのモニカを引き取る手しかないと思うぞ。」
「ハァ~分かったよ。モニカさん、落ち着いて聞いてもらえますか?」
「見えるんだな!私が見えるんだな!そうなんだな!」
『むぎゅっ』と双丘で押し潰されながら、ニヤけているとリーサさんに剥がされた。
「もう気が利かない。」
「ケイン、私が後でしてあげるから。」
「ムリッ。」
「うん、無理だね。」
「「「「「うん、無理だな。」」」」」
うわ、モブな人達まで肯定しちゃったよ。
リーサさんを見ると涙目になっていたので、「ほら、前が空いたから進むよ。」と促すが、もう少しで決壊しそうだ。ヤバい。
「リーサさん、もうお昼を回ってるから、急がないと時間がなくなるよ。ほら、行こう。」
「むぅ納得いかないが、確かに時間がなくなるな。だがケイン、このことは忘れないぞ。」
「はい…」
衛兵とモニカの間での言い合いが終わったことで行列はスムーズに進み遂に自分達の番になった。
「なあ、その竜人はお前達と一緒に行動するってことなんだな。もうさっきの様な騒動は止めてくれよ。」
「「「はい。」」」
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