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第2章 新天地を求めて
第20話 色んなコトが出来ます
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『もう、二度とこういうことはナシにして頂きたいものです』
「はぁ……でも、コレばっかりは俺の思う通りにならないというか……ねぇ、セツ」
『主ぃ~多分、今度からは大丈夫だと思うよぉ~』
「え?」
先輩を褒めた後に「そう言えば」とぷぅのことを思い出し、セツに頼んでぷぅの再起動をお願いすると、間髪入れずにオジーから、『至急直接会ってお話ししたい!』とメモが送られて来たのでぷぅは無事に再起動出来た様だけど、俺に一言言っておきたいのか直接会って文句の一つでも言いたいのだろうと、いつもの場所に転移するとそこには既にオジーが待ち構えていた。
「オジー、どうしたの? 目と目の周りがやたら赤くなっているけど、大丈夫?」
「な、泣いてなどおりません!」
「いや、でも「私は泣いておりません!」……そう、で話って何?」
「では、言わせて頂きます。いいですか……」
そう言ってオジーが俺に苦情と言うか文句を言い出したのが冒頭の部分で、今は話せるようになったぷぅにべったりだ。
「それで、セツ。今度は大丈夫ってのはどういうことなの?」
『ん~よくよく分からないけどぉ~多分、大丈夫だよぉ~』
「そっか。だ、そうだから」
「……ヒロ様。そういうことでは」
『オジー、大丈夫だよ。今度は僕が教えるからね』
「ぷぅ……お前……」
『だから、もう泣かないでね』
「な、何を言っているんだ。私は泣いてなど『だって、聞いてたもん』……え?」
『僕が少しずつ意識を失いかけている時にオジーが両目から涙を一杯零しながらずっと僕の名前を呼んでいたよね』
「ど、どうだったかなぁ~」
オジーはぷぅから言われたことを否定し明後日の方向を向きながら「ぷひゅぅ」と拭けない口笛を吹いて誤魔化していたが、ぷぅはその時の映像をセツに転送し終え、それを見たセツがオジーに対し『心配を掛けてごめんなさい』と頭を下げる。
セツが身体を伸ばして中ほどから折れるようにしたのは、頭を下げたと思っていいんだよなと思いながらオジーに対し「オジー、そういうことだから」と言えば、「私は泣いてなどない!」と反論し話が全く前に進まない。
だから、俺はセツ達に関する話はこれまでと締めくくり「ある程度準備出来たみたいだよ」とオジーに先輩達のことを報告する。
「あ~やっとなんですね」
「まあね。でもさ、殆ど手探りでやっているんだから早い方だと思うよ」
「確かにそうだとは思いますが……それで、宰相様にはご報告しても?」
「ん~まだ、ちゃんと確認した訳じゃないからぬか喜びになるのは避けたいかな」
「ハァ~では、まだ私に矢面に立てと」
「うん、ごめんね」
「いいです。適当に話を合わせて帰ってもらいますから」
「ありがとう。当分はそれでお願いね」
「分かりました。では、今日はこの辺で」
「うん、そうだね。じゃ……」
オジーと挨拶を済ませ転移で御屋敷に帰ろうとしたところで、急に背中がゾクッとしたので慌てて御屋敷に転移した。
それと同時にオジーは背中を振り返り帯刀していた剣を抜き構えると「何者か!」と茂みの向こうに声を掛けると「ヒロ様は?」と声が聞こえた。
すると茂みをかき分け出て来たのは、御屋敷の回りをうろつき様子を探っていたと思われる冒険者ギルドの受付嬢だった。
オジーは気を取り直して受付嬢に声を掛ける。
「ヒロ様? 貴様はヒロ様をお捜しか?」
「探す? ううん、待ってるの。ヒロ様は私の……」
「私の?」
「いいえ、なんでもありません。ヒロ様がいないのであれば、もうここには用はありません。失礼します」
「待て!」
「なんですか?」
「屋敷を監視しているのは貴様だな!」
「それが何か?」
「開き直るか。で、目的はヒロ様か……ああ、聞くまでもないな」
「なら「だが、止めておいた方がいい」……それはどういう意味?」
「隠していても何れ分かることだから言うが、ヒロ様には既にじょ「何?」せ……え? 私がこの距離を一瞬で詰められた?」
「いいから、ヒロ様が何?」
「あ、いえ。私の勘違いだったようです」
「そう、じゃ……あ、それと私のことを下手に口外しないようにお願いね」
「……」
「返事は?」
「は、はい!」
「ふふふ、いい返事。さすがはS級に近いオジーね」
「あ!」
オジーの目の前で急に消えた様にしか見えなかったが、首筋に着けられた一筋の傷を擦りながら「面倒ごとは自分でなんとかして下さいね、ヒロ様」とだけ呟くと王都の御屋敷へとぷぅを撫でながら歩くのだった。
そんなやり取りがあったなんて知らなかった……と、言えればいいんだけど、ぷぅからミーとオジーとのやり取りのほぼ全部をぷぅから転送されたのをセツから見せられゲンナリする。
「ま、どうにかなるかな」
「何が?」
「え? あ、いたんですか」
「いるわよ! あんな頭を撫でただけでどうにか出来るなんて思ってないでしょうね!」
「え、いや、それはせん……ウララがそうしろと「言ってない!」……はぁ分かりました。で、何をすればいいんですか?」
「ごにょごにょ……」
「え?」
「だから、えい!」
「え?」
部屋に戻ると先輩はまだ部屋の中にいて、俺のぼやきに対しツッコんできたので、思わず「いたんだ」と言えば、それが地雷だったみたいでぶわぁ~っと色々捲し立てられたが、結果的に先輩は意を決した様に両手を広げると頬を真っ赤に染めながら、「えい!」と俺にしがみついてきた。
「えっと、どうすればいいのかな。これは?」
『録画中です』
「はぁ……でも、コレばっかりは俺の思う通りにならないというか……ねぇ、セツ」
『主ぃ~多分、今度からは大丈夫だと思うよぉ~』
「え?」
先輩を褒めた後に「そう言えば」とぷぅのことを思い出し、セツに頼んでぷぅの再起動をお願いすると、間髪入れずにオジーから、『至急直接会ってお話ししたい!』とメモが送られて来たのでぷぅは無事に再起動出来た様だけど、俺に一言言っておきたいのか直接会って文句の一つでも言いたいのだろうと、いつもの場所に転移するとそこには既にオジーが待ち構えていた。
「オジー、どうしたの? 目と目の周りがやたら赤くなっているけど、大丈夫?」
「な、泣いてなどおりません!」
「いや、でも「私は泣いておりません!」……そう、で話って何?」
「では、言わせて頂きます。いいですか……」
そう言ってオジーが俺に苦情と言うか文句を言い出したのが冒頭の部分で、今は話せるようになったぷぅにべったりだ。
「それで、セツ。今度は大丈夫ってのはどういうことなの?」
『ん~よくよく分からないけどぉ~多分、大丈夫だよぉ~』
「そっか。だ、そうだから」
「……ヒロ様。そういうことでは」
『オジー、大丈夫だよ。今度は僕が教えるからね』
「ぷぅ……お前……」
『だから、もう泣かないでね』
「な、何を言っているんだ。私は泣いてなど『だって、聞いてたもん』……え?」
『僕が少しずつ意識を失いかけている時にオジーが両目から涙を一杯零しながらずっと僕の名前を呼んでいたよね』
「ど、どうだったかなぁ~」
オジーはぷぅから言われたことを否定し明後日の方向を向きながら「ぷひゅぅ」と拭けない口笛を吹いて誤魔化していたが、ぷぅはその時の映像をセツに転送し終え、それを見たセツがオジーに対し『心配を掛けてごめんなさい』と頭を下げる。
セツが身体を伸ばして中ほどから折れるようにしたのは、頭を下げたと思っていいんだよなと思いながらオジーに対し「オジー、そういうことだから」と言えば、「私は泣いてなどない!」と反論し話が全く前に進まない。
だから、俺はセツ達に関する話はこれまでと締めくくり「ある程度準備出来たみたいだよ」とオジーに先輩達のことを報告する。
「あ~やっとなんですね」
「まあね。でもさ、殆ど手探りでやっているんだから早い方だと思うよ」
「確かにそうだとは思いますが……それで、宰相様にはご報告しても?」
「ん~まだ、ちゃんと確認した訳じゃないからぬか喜びになるのは避けたいかな」
「ハァ~では、まだ私に矢面に立てと」
「うん、ごめんね」
「いいです。適当に話を合わせて帰ってもらいますから」
「ありがとう。当分はそれでお願いね」
「分かりました。では、今日はこの辺で」
「うん、そうだね。じゃ……」
オジーと挨拶を済ませ転移で御屋敷に帰ろうとしたところで、急に背中がゾクッとしたので慌てて御屋敷に転移した。
それと同時にオジーは背中を振り返り帯刀していた剣を抜き構えると「何者か!」と茂みの向こうに声を掛けると「ヒロ様は?」と声が聞こえた。
すると茂みをかき分け出て来たのは、御屋敷の回りをうろつき様子を探っていたと思われる冒険者ギルドの受付嬢だった。
オジーは気を取り直して受付嬢に声を掛ける。
「ヒロ様? 貴様はヒロ様をお捜しか?」
「探す? ううん、待ってるの。ヒロ様は私の……」
「私の?」
「いいえ、なんでもありません。ヒロ様がいないのであれば、もうここには用はありません。失礼します」
「待て!」
「なんですか?」
「屋敷を監視しているのは貴様だな!」
「それが何か?」
「開き直るか。で、目的はヒロ様か……ああ、聞くまでもないな」
「なら「だが、止めておいた方がいい」……それはどういう意味?」
「隠していても何れ分かることだから言うが、ヒロ様には既にじょ「何?」せ……え? 私がこの距離を一瞬で詰められた?」
「いいから、ヒロ様が何?」
「あ、いえ。私の勘違いだったようです」
「そう、じゃ……あ、それと私のことを下手に口外しないようにお願いね」
「……」
「返事は?」
「は、はい!」
「ふふふ、いい返事。さすがはS級に近いオジーね」
「あ!」
オジーの目の前で急に消えた様にしか見えなかったが、首筋に着けられた一筋の傷を擦りながら「面倒ごとは自分でなんとかして下さいね、ヒロ様」とだけ呟くと王都の御屋敷へとぷぅを撫でながら歩くのだった。
そんなやり取りがあったなんて知らなかった……と、言えればいいんだけど、ぷぅからミーとオジーとのやり取りのほぼ全部をぷぅから転送されたのをセツから見せられゲンナリする。
「ま、どうにかなるかな」
「何が?」
「え? あ、いたんですか」
「いるわよ! あんな頭を撫でただけでどうにか出来るなんて思ってないでしょうね!」
「え、いや、それはせん……ウララがそうしろと「言ってない!」……はぁ分かりました。で、何をすればいいんですか?」
「ごにょごにょ……」
「え?」
「だから、えい!」
「え?」
部屋に戻ると先輩はまだ部屋の中にいて、俺のぼやきに対しツッコんできたので、思わず「いたんだ」と言えば、それが地雷だったみたいでぶわぁ~っと色々捲し立てられたが、結果的に先輩は意を決した様に両手を広げると頬を真っ赤に染めながら、「えい!」と俺にしがみついてきた。
「えっと、どうすればいいのかな。これは?」
『録画中です』
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