猫と暮らす日々

ももがぶ

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時間限定の猫

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朝、起きてベッドの上に座ったまま、ボーッとしているといつもの様に膝の上に乗ってきてゴロゴロ鳴らしている。

こうやって書くと、いつも甘えているような感じだが、この猫が甘えて来るのは、起きてからベッドの上に座っているだけのこの時間のみ。なので、一日の内の正味五分にも満たないくらいの時間だけ甘えて来る。

この時間は触ろうが撫でようがなにをしても逃げない。

それどころかゴロゴロと喉を鳴らしながら、自ら体を擦り寄せて来る。

そして、私がベッドから降りるとサービスタイムは終了のようで、名前を呼んでも、こちらの顔は見るが寄ってはこない。

他の猫はすぐに寄って来たり、尻尾で返事したりとあるが、この猫は尻尾で返事するほどの長さもないボブテイル。

ひょっとして嫌われているのかなと思ったが、気付けば膝の上に座っている。

でも、こちらから触ろうとすると上目遣いで逃げる機会を窺っている。

別に酷いことをした覚えもないし、それほどひどく怒った覚えもない。

だが、この猫は家に来た時からずっと上目遣いで私の様子を伺うようにしていた。

朝限定とはいえ、自ら甘えて来るだけでも進歩と言えるのだろう。

そして、また朝になり短いサービスタイムが始まる。

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