16 / 18
第一章 初めてのパパ活
第16話 考えていなかったのかよ
しおりを挟む
「ジンさん、少しいいですか」
「ああ、いいぞ」
昼食を食べ終わった後にアルはジンに声を掛けると「お願いがあります」と告げてから話を続ける。その内容は凄く単純なもので、ジンの元で強くなりたいとうものだった。だが、ジンは嘆息するとアルの顔を見ながら話す。
「まあ、アルがしたいことは分かった」
「では「まあ、待て」……ですが」
「だから、気持ちは分からないでもないが、お前はまだ病み上がりだ。さっきも言ったがお前が焦る気持ちもなんとなく分かる」
「なら「だから、焦るな」……はい」
ジンはふぅと嘆息すると、アルの気持ちは分かったが、先ずは出すモノを出してからだと言う。
「まあ、そういう訳だ。だが、出したからって俺に見せる必要はないからな」
「しませんよ!」
「そうか。そっちのお嬢さんも一緒だ。それともう僕っ娘は止めてもいいんじゃないか。というか、止められるのなら止めて欲しい」
「僕に命令するのか!」
「ハァ~面倒くせぇ。これは命令じゃない。単なるお願いだ」
「イヤだ! 僕は僕だ!」
「そうか。なら、お前はアルに愛していると言われたら僕もと応えるのか? それってある種の人しか萌えないと思うがな」
「ば、バカを言うな!」
ジンが揶揄う様にオフィーリアに言えば、オフィーリアの顔がみるみる内に赤くなり、つられてアルも赤くなる。
「あ、アルもそう思うのか?」
「ん~そうだね、出来ればフィーには止めて欲しいかな。だって、それだけ綺麗なんだから勿体ないよ」
「そ、そうか。アルが言うなら、考えなくもない」
「うん、ありがと」
「ふふふ、いいですね。初々しくて」
「エミリアにも覚えがあるのか?」
「ありますよ。ですが、私の場合はお相手の方が私の好意を全て跳ね返すものですから、多少挫けそうになりますけどね」
「そ、そうなんだ」
アル達の様子を見たエミリアがはぁと溜め息と共にジンを見ながら、そう言えばジンもエミリアが何を言いたいのか分かってはいるものの、エミリアは妹なんだからと自分に言い聞かせる。
「私のことはいいですが、オフィーリアのお願いはいいんですか?」
「そ、そうだった。ぼ……私の願いも聞いて欲しい!」
「どうせ、言い寄ってくる婚約者候補をどうにかして欲しいとかそういう類だろ」
「な、なんで分かる?」
「お! 当たりか」
「だから、なんで分かったのかを聞いている!」
「なんだよ。急にお姫様になりやがって。まあ、なんでかはアルだ」
「僕?」
「ああ、姫様と護衛騎士が一緒になって逃げているんだ。そのくらいを予想するのは難しくない。あと、護衛騎士と一緒に逃げるならエルフの国が乱れているとか、戦火に晒されているとかを考えるが、そういう話も聞かない。だから答えはおのずと一つになる。だろ?」
「ええ、その通りです」
「アル!」
「フィー、僕はジンさん達に嘘を付くことは出来ない」
「でも……」
「安心しろ。俺がお前達をどうこうすることはない」
「だってさ、フィー」
「……分かったわよ」
「おいおい、そうじゃないだろ」
「そうね。アル君なら分かるんじゃない?」
「あ、そうですね。ジンさん、エミリアさん、これからよろしくお願いします」
「あ、アル?」
「ほら、フィーも」
「分かったわよ。お願いします。これでいいんでしょ」
「ったく。アル、やっぱり縁切りするなら早い方がいいぞ」
「……」
「ちょっと! アルも何を悩んでいるのよ。そんな必要はないって即答しなさいよ」
オフィーリアのお願いに対しジンが容易に当ててみせれば、オフィーリアは焦るがアルはジン達を頼りにする以上、嘘は付きたくないと態度を改め、お願いしますと頭を下げる。オフィーリアも渋々と頭を下げるのを見て、ジンはアルに縁切りを勧める。
「オフィーリアよ。俺は冗談じゃなくアルの為を思って言っているんだ」
「どこがよ!」
「じゃあ、聞くがな。お前が国に戻った場合、アルはどうなる?」
「どうなるも何も私の護衛騎士に決まっているじゃないの。バカなの?」
「ほう、そうか。お前の国ではお姫様を国外に連れ出した男を無罪にするのか?」
「え……あ!」
「やっと分かったか。お花畑の頭でも少し考えれば分かることだろ。それにな、お前もそのままって訳にはいかないだろうな。よくてそのイヤなヤツとの婚姻か、幽閉だろうな。まあ、アルがどう考えていたかは分からないが、護衛すべき姫であるお前が無茶してなんとしてでも国外に出ようとするのは分かっていたんだろうな。ならば、自分を犠牲にしてでもとか考えて、ここまで来たんだろうよ。ホントに大した男だよ」
オフィーリアはジンが言った内容を頭の中で反芻し、理解すると共に自分がしたことでアルに取り返しのつかないことをしてしまったことも理解する。
「アル……ホントなの?」
「フィー、そうだね。フィーがあんなヤツの元に嫁がされるのはイヤだったけど、イチ護衛騎士の立場じゃモノが言えなかった。でも、フィーが国を出るって言うから、僕はそれを手伝った。もし国からの使いに捕まったらどうなるかを考えなかった訳じゃない。でも、それよりもフィーが自由になるのを手伝いたかったんだ」
「アル……ごめんなさい! 私が……私がワガママを言ったばかりに……グスッ」
「フィー、泣かないで。僕は自分で選んで大好きなフィーと一緒にいるんだから。ね」
「アル!」
アルに抱き着くオフィーリアを見て、エミリアが「羨ましい」と呟きジンを見るが、ジンは気付かない振りをしてアル達に声を掛ける。
「でだ。話は変わるがお前達は奴隷商に追われているのは分かるか」
「え?」
「なんで? 逃げられたハズじゃ」
「そうか、知らなかったか。お前達があの街にいたこと、そして俺が連れていることは知られていると思った方がいいだろうな」
「じゃあ、ここに居たら捕まるんじゃ……アル! 早く逃げましょ」
「フィー、落ち着いて。それに逃げるにしても僕達はまだ快復していないじゃない」
「あ……」
「それにこの森のことは知っているでしょ。僕達の力じゃ無理だよ」
「なら「だから、落ち着けって」……はい」
ジンがアル達に奴隷商に執拗に追われていることを説明すれば、オフィーリアは途端に焦り出すが、アルは反対に落ち着いている。そんなオフィーリアをジンが一喝して黙らせた後に自分達が住んでいる家と、その周辺について説明するからと言うと誰かを呼び出す。
「って訳で出番だ。アリー、聞いているんだろ!」
「は~い、呼んだ?」
「「え?」」
「ああ、いいぞ」
昼食を食べ終わった後にアルはジンに声を掛けると「お願いがあります」と告げてから話を続ける。その内容は凄く単純なもので、ジンの元で強くなりたいとうものだった。だが、ジンは嘆息するとアルの顔を見ながら話す。
「まあ、アルがしたいことは分かった」
「では「まあ、待て」……ですが」
「だから、気持ちは分からないでもないが、お前はまだ病み上がりだ。さっきも言ったがお前が焦る気持ちもなんとなく分かる」
「なら「だから、焦るな」……はい」
ジンはふぅと嘆息すると、アルの気持ちは分かったが、先ずは出すモノを出してからだと言う。
「まあ、そういう訳だ。だが、出したからって俺に見せる必要はないからな」
「しませんよ!」
「そうか。そっちのお嬢さんも一緒だ。それともう僕っ娘は止めてもいいんじゃないか。というか、止められるのなら止めて欲しい」
「僕に命令するのか!」
「ハァ~面倒くせぇ。これは命令じゃない。単なるお願いだ」
「イヤだ! 僕は僕だ!」
「そうか。なら、お前はアルに愛していると言われたら僕もと応えるのか? それってある種の人しか萌えないと思うがな」
「ば、バカを言うな!」
ジンが揶揄う様にオフィーリアに言えば、オフィーリアの顔がみるみる内に赤くなり、つられてアルも赤くなる。
「あ、アルもそう思うのか?」
「ん~そうだね、出来ればフィーには止めて欲しいかな。だって、それだけ綺麗なんだから勿体ないよ」
「そ、そうか。アルが言うなら、考えなくもない」
「うん、ありがと」
「ふふふ、いいですね。初々しくて」
「エミリアにも覚えがあるのか?」
「ありますよ。ですが、私の場合はお相手の方が私の好意を全て跳ね返すものですから、多少挫けそうになりますけどね」
「そ、そうなんだ」
アル達の様子を見たエミリアがはぁと溜め息と共にジンを見ながら、そう言えばジンもエミリアが何を言いたいのか分かってはいるものの、エミリアは妹なんだからと自分に言い聞かせる。
「私のことはいいですが、オフィーリアのお願いはいいんですか?」
「そ、そうだった。ぼ……私の願いも聞いて欲しい!」
「どうせ、言い寄ってくる婚約者候補をどうにかして欲しいとかそういう類だろ」
「な、なんで分かる?」
「お! 当たりか」
「だから、なんで分かったのかを聞いている!」
「なんだよ。急にお姫様になりやがって。まあ、なんでかはアルだ」
「僕?」
「ああ、姫様と護衛騎士が一緒になって逃げているんだ。そのくらいを予想するのは難しくない。あと、護衛騎士と一緒に逃げるならエルフの国が乱れているとか、戦火に晒されているとかを考えるが、そういう話も聞かない。だから答えはおのずと一つになる。だろ?」
「ええ、その通りです」
「アル!」
「フィー、僕はジンさん達に嘘を付くことは出来ない」
「でも……」
「安心しろ。俺がお前達をどうこうすることはない」
「だってさ、フィー」
「……分かったわよ」
「おいおい、そうじゃないだろ」
「そうね。アル君なら分かるんじゃない?」
「あ、そうですね。ジンさん、エミリアさん、これからよろしくお願いします」
「あ、アル?」
「ほら、フィーも」
「分かったわよ。お願いします。これでいいんでしょ」
「ったく。アル、やっぱり縁切りするなら早い方がいいぞ」
「……」
「ちょっと! アルも何を悩んでいるのよ。そんな必要はないって即答しなさいよ」
オフィーリアのお願いに対しジンが容易に当ててみせれば、オフィーリアは焦るがアルはジン達を頼りにする以上、嘘は付きたくないと態度を改め、お願いしますと頭を下げる。オフィーリアも渋々と頭を下げるのを見て、ジンはアルに縁切りを勧める。
「オフィーリアよ。俺は冗談じゃなくアルの為を思って言っているんだ」
「どこがよ!」
「じゃあ、聞くがな。お前が国に戻った場合、アルはどうなる?」
「どうなるも何も私の護衛騎士に決まっているじゃないの。バカなの?」
「ほう、そうか。お前の国ではお姫様を国外に連れ出した男を無罪にするのか?」
「え……あ!」
「やっと分かったか。お花畑の頭でも少し考えれば分かることだろ。それにな、お前もそのままって訳にはいかないだろうな。よくてそのイヤなヤツとの婚姻か、幽閉だろうな。まあ、アルがどう考えていたかは分からないが、護衛すべき姫であるお前が無茶してなんとしてでも国外に出ようとするのは分かっていたんだろうな。ならば、自分を犠牲にしてでもとか考えて、ここまで来たんだろうよ。ホントに大した男だよ」
オフィーリアはジンが言った内容を頭の中で反芻し、理解すると共に自分がしたことでアルに取り返しのつかないことをしてしまったことも理解する。
「アル……ホントなの?」
「フィー、そうだね。フィーがあんなヤツの元に嫁がされるのはイヤだったけど、イチ護衛騎士の立場じゃモノが言えなかった。でも、フィーが国を出るって言うから、僕はそれを手伝った。もし国からの使いに捕まったらどうなるかを考えなかった訳じゃない。でも、それよりもフィーが自由になるのを手伝いたかったんだ」
「アル……ごめんなさい! 私が……私がワガママを言ったばかりに……グスッ」
「フィー、泣かないで。僕は自分で選んで大好きなフィーと一緒にいるんだから。ね」
「アル!」
アルに抱き着くオフィーリアを見て、エミリアが「羨ましい」と呟きジンを見るが、ジンは気付かない振りをしてアル達に声を掛ける。
「でだ。話は変わるがお前達は奴隷商に追われているのは分かるか」
「え?」
「なんで? 逃げられたハズじゃ」
「そうか、知らなかったか。お前達があの街にいたこと、そして俺が連れていることは知られていると思った方がいいだろうな」
「じゃあ、ここに居たら捕まるんじゃ……アル! 早く逃げましょ」
「フィー、落ち着いて。それに逃げるにしても僕達はまだ快復していないじゃない」
「あ……」
「それにこの森のことは知っているでしょ。僕達の力じゃ無理だよ」
「なら「だから、落ち着けって」……はい」
ジンがアル達に奴隷商に執拗に追われていることを説明すれば、オフィーリアは途端に焦り出すが、アルは反対に落ち着いている。そんなオフィーリアをジンが一喝して黙らせた後に自分達が住んでいる家と、その周辺について説明するからと言うと誰かを呼び出す。
「って訳で出番だ。アリー、聞いているんだろ!」
「は~い、呼んだ?」
「「え?」」
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
鑑定能力で恩を返す
KBT
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。
彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。
そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。
この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。
帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。
そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。
そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
何度も死に戻りで助けてあげたのに、全く気付かない姉にパーティーを追い出された 〜いろいろ勘違いしていますけど、後悔した時にはもう手遅れです〜
超高校級の小説家
ファンタジー
武門で名を馳せるシリウス男爵家の四女クロエ・シリウスは妾腹の子としてプロキオン公国で生まれました。
クロエが生まれた時にクロエの母はシリウス男爵家を追い出され、シリウス男爵のわずかな支援と母の稼ぎを頼りに母子二人で静かに暮らしていました。
しかし、クロエが12歳の時に母が亡くなり、生前の母の頼みでクロエはシリウス男爵家に引き取られることになりました。
クロエは正妻と三人の姉から酷い嫌がらせを受けますが、行き場のないクロエは使用人同然の生活を受け入れます。
クロエが15歳になった時、転機が訪れます。
プロキオン大公国で最近見つかった地下迷宮から降りかかった呪いで、公子が深い眠りに落ちて目覚めなくなってしまいました。
焦ったプロキオン大公は領地の貴族にお触れを出したのです。
『迷宮の謎を解き明かし公子を救った者には、莫大な謝礼と令嬢に公子との婚約を約束する』
そこそこの戦闘の素質があるクロエの三人の姉もクロエを巻き込んで手探りで迷宮の探索を始めました。
最初はなかなか上手くいきませんでしたが、根気よく探索を続けるうちにクロエ達は次第に頭角を現し始め、迷宮の到達階層1位のパーティーにまで上り詰めました。
しかし、三人の姉はその日のうちにクロエをパーティーから追い出したのです。
自分達の成功が、クロエに発現したとんでもないユニークスキルのおかげだとは知りもせずに。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる