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第一章 初めてのパパ活
第13話 こんなん出ましたけど
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「ほう、それでお前達は手ぶらで帰ってきたと……そういう訳なんだな」
「も、申し訳ございません!」
「ふん!」
さっきジンを取り囲んだチンピラが紳士の前で跪き、ジンとのやり取りを報告し終わったところで、紳士が不満そうに口にするとチンピラ三人は『ゴン!』と音がする程、床に額を打ち付ける。
それを見ていたもう一人に対し「お前は何をしていたんだ?」と紳士が問えば、男は壁に背を付けたまま「何も」とだけ言う。
「何も……だと! お前はコイツらを監視していたのだろ。ならば、コイツらが役に立たなかった時点でお前が加勢するなり出来たのではないのか?」
「ふ……」
「何が可笑しい!」
「いえ、私への依頼はそこの三人がすることを監視するだけ……だったハズですが? それ以上のことをお望みでしたら最初にそう言って頂かないと」
「くっ……もういい! 下がれ!」
「では、私はお役御免で?」
壁際で自分には関係ないとばかりに腕を組み壁を背に立っていた男に対し紳士は言い掛かりとも言える言葉で男を責めるが、男は鼻で笑うと暗に依頼にはないことはしないと言う。紳士はそれを聞くと男に対し部屋から出ていけと言えば男は持たれていた壁から背を離し紳士に「終わりか」と確認する。
「ああ、約束の金は用意してある。ほら」
「確かに」
紳士は机の上に置かれていた革袋を男に投げると男はその中味を確かめると踵を返そうとしたところで「待て」と声を掛ける。
「まだ何か? もう、用はないかと「追加依頼だ」……ふぅなんでしょうか?」
「コイツらの始末を頼む」
「「「え!」」」
「ん~それは……」
「なんでだ! お前は裏専門だろうが!」
紳士が男にチンピラ三人の始末を追加依頼として頼めば、チンピラ三人は驚くが、男はそれを断りチンピラ三人は安堵する。だが紳士は男に対し裏専門のくせに何故だと激昂する。
「いや、そうですが。まだ陽も高いですし、それに街中での処分は結構、手間なんですよ」
「金か。金なら、言い値で出す」
「ん~でも別に私が処分するまでもなく奴隷に堕とせばいいじゃないですか」
「それでは私の気が済まん!」
「まあ、そういう気持ちは分からなくもないですが、失敗する度に始末していたらソレが回り回って旦那の依頼を受ける人がいなくなりますよ」
「ん……それもそうか」
「まあ、それに失敗したのですから、次はないとことを言い含めておけば、それこそ死に物狂いに頑張るんじゃないんですか」
「ふむ。お前達どう思う?」
「「「頑張ります! ですから、どうか……どうか、命だけは!」」」
男が処分するよりも奴隷商なのだから、奴隷にすればいいのではと提案するが、それでは紳士の気が収まらないと言われるが、男はチンピラ三人を擁護するつもりはないのだが、下手に始末すると紳士の依頼を受ける者がいなくなると釘を刺し、ついでにチンピラ三人も次がないとなれば死に物狂いでやり遂げるのではと助言する。
紳士は男からの提案を聞き、チンピラ三人にどうなのかと確認すれば、チンピラ三人は涙を流しながら紳士に頑張りますからと嘆願する。。
「分かった。ならば、今回は許してやる」
「「「ありがとうございます!」」」
「だが、次はないぞ」
「「「はい!」」」
男はその様子を見て「まあ、次も似たような結果になるでしょうね」と心の中でチンピラ三人の未来に合掌し部屋を出る。
ジンは屋台で皿を受け取ると、路地裏に入る。周囲に人の気配がないことを確認し、それを無限倉庫に収納する。
「さてと……」
ジンはもう一度、周囲の気配を確認し人がいないこと、余計な監視がいないことを確認してからゲートを出して潜る。
「お帰り、ジン兄!」
「おう、ただいま」
「ジン兄、お土産は?」
「ちゃんと買ってある。で、お前達は……」
「そんなことより、お土産!」
「その様子からして……」
「「「な、なんだよ……」」」
ジンが家の中に入ると三人の子供が走り寄ってくるが、すぐにお土産を確認する。ジンは駆け寄ってきたギル、ビル、ジルの三人の様子からやるべきことをサボったのではと疑いの目で見れば、三人は慌て出す。
「ジン兄、言っとくけど俺達が悪いんじゃないよ」
「そうだよ! エミー姉ちゃんが相手してくれなかったんだからな」
「そうだぜ、文句ならエミー姉ちゃんに言いなよ!」
「ん? そりゃ、どういうことだ?」
ジンは三人の言っていることが分からず、困り顔で台所の方に目を向ければ昼の用意を終わらせたエミリーと目が合う。
「あら、お帰りなさいジンさん」
「ああ、ただいま。あのな、今さっきあの三人から話を聞いたんだが、エミリアが何も教えてくれなかったと言っていたが、どういうことなんだと思ってな」
「あ~そのことですか」
「ん?」
「いえね、アル君達の擬装について説明していたら、いつの間にかお昼も近くなってしまったので、三人の相手は出来ませんでした。すみません」
「いや、そういうことなら別にいい。で、話しちゃったのか?」
「はい。つい……」
「そうか。で、二人は?」
「今、ティアから初歩を習っていますよ」
「初歩からか。あまり無理はさせるなよ」
「分かってます。ただ……」
「ただ?」
「見せられました……」
「ん? なんのことだ?」
「だから、見せられたんです! スッゴく立派なアレを」
「立派なアレ? アルのなら「違います!」……なら、なんだ?」
「ふふふ、ジンさんも見ますか? 二人がジンさんにも見せたいって、残してますよ」
「残してるって……まさか……」
「はい、そのまさかです。ジンさんが立派なモノを出すまで食事をパン粥にするって言うからですよ」
「マジかよ……面倒くせぇ」
「も、申し訳ございません!」
「ふん!」
さっきジンを取り囲んだチンピラが紳士の前で跪き、ジンとのやり取りを報告し終わったところで、紳士が不満そうに口にするとチンピラ三人は『ゴン!』と音がする程、床に額を打ち付ける。
それを見ていたもう一人に対し「お前は何をしていたんだ?」と紳士が問えば、男は壁に背を付けたまま「何も」とだけ言う。
「何も……だと! お前はコイツらを監視していたのだろ。ならば、コイツらが役に立たなかった時点でお前が加勢するなり出来たのではないのか?」
「ふ……」
「何が可笑しい!」
「いえ、私への依頼はそこの三人がすることを監視するだけ……だったハズですが? それ以上のことをお望みでしたら最初にそう言って頂かないと」
「くっ……もういい! 下がれ!」
「では、私はお役御免で?」
壁際で自分には関係ないとばかりに腕を組み壁を背に立っていた男に対し紳士は言い掛かりとも言える言葉で男を責めるが、男は鼻で笑うと暗に依頼にはないことはしないと言う。紳士はそれを聞くと男に対し部屋から出ていけと言えば男は持たれていた壁から背を離し紳士に「終わりか」と確認する。
「ああ、約束の金は用意してある。ほら」
「確かに」
紳士は机の上に置かれていた革袋を男に投げると男はその中味を確かめると踵を返そうとしたところで「待て」と声を掛ける。
「まだ何か? もう、用はないかと「追加依頼だ」……ふぅなんでしょうか?」
「コイツらの始末を頼む」
「「「え!」」」
「ん~それは……」
「なんでだ! お前は裏専門だろうが!」
紳士が男にチンピラ三人の始末を追加依頼として頼めば、チンピラ三人は驚くが、男はそれを断りチンピラ三人は安堵する。だが紳士は男に対し裏専門のくせに何故だと激昂する。
「いや、そうですが。まだ陽も高いですし、それに街中での処分は結構、手間なんですよ」
「金か。金なら、言い値で出す」
「ん~でも別に私が処分するまでもなく奴隷に堕とせばいいじゃないですか」
「それでは私の気が済まん!」
「まあ、そういう気持ちは分からなくもないですが、失敗する度に始末していたらソレが回り回って旦那の依頼を受ける人がいなくなりますよ」
「ん……それもそうか」
「まあ、それに失敗したのですから、次はないとことを言い含めておけば、それこそ死に物狂いに頑張るんじゃないんですか」
「ふむ。お前達どう思う?」
「「「頑張ります! ですから、どうか……どうか、命だけは!」」」
男が処分するよりも奴隷商なのだから、奴隷にすればいいのではと提案するが、それでは紳士の気が収まらないと言われるが、男はチンピラ三人を擁護するつもりはないのだが、下手に始末すると紳士の依頼を受ける者がいなくなると釘を刺し、ついでにチンピラ三人も次がないとなれば死に物狂いでやり遂げるのではと助言する。
紳士は男からの提案を聞き、チンピラ三人にどうなのかと確認すれば、チンピラ三人は涙を流しながら紳士に頑張りますからと嘆願する。。
「分かった。ならば、今回は許してやる」
「「「ありがとうございます!」」」
「だが、次はないぞ」
「「「はい!」」」
男はその様子を見て「まあ、次も似たような結果になるでしょうね」と心の中でチンピラ三人の未来に合掌し部屋を出る。
ジンは屋台で皿を受け取ると、路地裏に入る。周囲に人の気配がないことを確認し、それを無限倉庫に収納する。
「さてと……」
ジンはもう一度、周囲の気配を確認し人がいないこと、余計な監視がいないことを確認してからゲートを出して潜る。
「お帰り、ジン兄!」
「おう、ただいま」
「ジン兄、お土産は?」
「ちゃんと買ってある。で、お前達は……」
「そんなことより、お土産!」
「その様子からして……」
「「「な、なんだよ……」」」
ジンが家の中に入ると三人の子供が走り寄ってくるが、すぐにお土産を確認する。ジンは駆け寄ってきたギル、ビル、ジルの三人の様子からやるべきことをサボったのではと疑いの目で見れば、三人は慌て出す。
「ジン兄、言っとくけど俺達が悪いんじゃないよ」
「そうだよ! エミー姉ちゃんが相手してくれなかったんだからな」
「そうだぜ、文句ならエミー姉ちゃんに言いなよ!」
「ん? そりゃ、どういうことだ?」
ジンは三人の言っていることが分からず、困り顔で台所の方に目を向ければ昼の用意を終わらせたエミリーと目が合う。
「あら、お帰りなさいジンさん」
「ああ、ただいま。あのな、今さっきあの三人から話を聞いたんだが、エミリアが何も教えてくれなかったと言っていたが、どういうことなんだと思ってな」
「あ~そのことですか」
「ん?」
「いえね、アル君達の擬装について説明していたら、いつの間にかお昼も近くなってしまったので、三人の相手は出来ませんでした。すみません」
「いや、そういうことなら別にいい。で、話しちゃったのか?」
「はい。つい……」
「そうか。で、二人は?」
「今、ティアから初歩を習っていますよ」
「初歩からか。あまり無理はさせるなよ」
「分かってます。ただ……」
「ただ?」
「見せられました……」
「ん? なんのことだ?」
「だから、見せられたんです! スッゴく立派なアレを」
「立派なアレ? アルのなら「違います!」……なら、なんだ?」
「ふふふ、ジンさんも見ますか? 二人がジンさんにも見せたいって、残してますよ」
「残してるって……まさか……」
「はい、そのまさかです。ジンさんが立派なモノを出すまで食事をパン粥にするって言うからですよ」
「マジかよ……面倒くせぇ」
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