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第5章 ついに始まった本当の戦い。
第74話 甘くはない。
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なにかに、柔らかく頭のこめかみを抑えられた。
気がつくと、かつて床だったものに寝ていた。
そして、何か柔らかいモノに押さえつけられている。
前話からの流れで、フェイク(フロンダーパ)vsフロント皇女の、姉vs異母妹のバトルだろうな~と、思ったみなさん。
申し訳ございません。
フェイクさんは、まだ日本にいます。
では、本編に戻りますね。
フェイクは、回想した。
何が起こった。
マイネのいる病院で、ある程度情報交換してとりあえず、あの正義顔をしている大罪人の異母妹を、自爆してでも一矢報いてやろうと富士山を横に、東名高速の上を飛んでそのまま近畿圏に入って、サービスエリアでいろいろ買って、廃遊園地の中に入って休んでいた…。
うん。そうだった。
この遊園地の開業の時を見ていたから、今の姿を見てなんとなく、他の実は(仮)管理者神見習いだったとわかった、クソムカつくけど黙って一緒に行動していた奴らの事とか、自分に重ねあわせていた。
この遊園地…。
今の東京ネズミーパークに対抗して、当時そのままコピーして出来た遊園地であった。
経営者は、ある鉄道会社。
第二次世界大戦の後の、強制的に国有化されたせいで、潰れた鉄道会社の路線をいくつも繋いて経営を始めた鉄道であった。
私鉄なのだが、日本制覇を考えていたらしい。
しかし、日本政府に止められた。
国鉄(今のJR)に競合する地域は、路線免許が出なかったらしい。
なので、かわりに旅行会社を全国展開し始めた。
かつて、この遊園地もアメリカ進出を目論んでの第一歩だと噂が出たが、今はこの有様。
フェイクは、そんな過程を見ていたからなんとなくため息がでた。
部下天使を増やしていたが、役に立たなかった。
世界を育てるのが面倒だから、資材(魂)を地獄に何回もいっている経歴の奴を、数だけ多ければいいと集めて、ある時は天界の魂再配部から押し付けられて、フェイクランドに入れては、後は時間をかけたらなんとか育つと放置したら、ガス魔王みたいにろくでもないクソな奴だらけになった。
ハァ~。
この廃遊園地そっくり!
全く、あの映画スタジオ経営の遊園地みたいに、企画を毎度考えなかったのと、投資しなかったからこんな事になった…。
まぁ、あの王妃や他の姉妹にぶっ殺されなくても、異世界衝突の時に見た奴らの世界の惨状からすると、どっちもどっちな世界だから天界に籠もったらしい上司達よりも、もっと上の存在に、カミナリで焼かれるだろうと今更ながら思った。
あのカザトって冒険者が、ぼやいていたけど、ファンダジーな世界じゃなくなっていたからね~。
それにしても、あの冒険者が言う旧友ってどんな奴だろうな?
まとめると武術や遊びなど、かなり濃い生活をしているようだな。
ファンダジーが足りないか~。
あ~。
私も、王妃とか姉妹達の事がなければ、楽しそうな世界を作れたのかな?
まぁ、この地球の文明のやり直しを見ていると、そんな甘くない。
みんな、どこを攻め滅ぼして~とか、殺人の記録でもある歴史ばかり。
は~。
コンビニの、少し冷めてしまったコーヒーを飲んで、ため息を吐く。
おにぎりは不況の味がした。
そして…
冒頭に戻るか、な?
ザクザクザク。
伸びっぱなしの草の中から、1人の女性が歩いてきた。
セーラー服?
ネコミミカチューシャ?
どこかで、見たような顔。
そうだった。
あのクソ異母妹に、人生を捻じ曲げられて生きるために投じた、初めての軍事作戦。
ある村を滅ぼす作戦。
それを立案した1人は、やはりあのクソ異母妹。
その時にいた素手の拳法で、殺人マシーンに機械化してまで改造した部隊を砕いて戦っていた、女のコの1人の顔に似ている。
忘れられない。
間違った事をしていると、あの時は自覚がまだあった時だ。
ネコ?
私を押さえつけたのは、ネコらしい。
私は、ネコよりも弱かったか。
なら、自爆しても奴(異母妹 フロント皇女)に傷すらつけられないだろう。
観念した、フェイク(フロンダーパ)は力を抜いた。
ごめんね。
弱すぎて、あなたの強さの糧にすらならない。
そして、フェイクは意識を手放した。
ガバッ!
ここは?
知らない部屋だ。
いや、事務ソファである。
オフィス?
「にゃ~ん」
え?
ネコ?
ここは?
ネコミミカチューシャの女性
「久しぶりだね。フロンダーパ王女。
飲む?」
コーヒーだ。
美味しい。
ここは、通販会社らしい。
彼女の、名前は猫間。
え?
すっごく、どこかで聞いたような。
上司から持たされて、同僚達と一緒に覚えるまで声に出して復唱させられた[決して敵対するな! 逃げろ!]リストだ!
そうか…。
猫間
「病院の外まで、聞こえていたらしいよ。
あの、世紀末ゴミ(フロント皇女の事)と自爆するつもりの言動だったって。
まぁ、あの女はまだまだ反省してないから、何度死んでも無駄だと思う。
しっかりと反省させないと。」
フェイク(フロンダーパ)
「逃げられますか…。
まだ、反省してませんか…。
でしょうね。
私も、昨日、やっと作りたかった世界に気がついて、情けなくなっていたところです。
自首します。」
天界
天界 魂再配所
所長
「は?
自首した?」
運命局
臨時課長代理
「は? 自首だと!
奴になすりつける罪の分は、どうするのだ!」
特殊第四室
「まだ、未確認の情報です!
室長!落ち着いて下さい!」
「大変です!
王妃!王妃の奴が、逮捕されているのは本当だったみたいです。」
室長
「管理者神ゲルドー達の連絡はまだかーーーーーー!
早く、様子を見てこい!
そして、そうだ管理者神ザーギガー!
行ってこい!
そして、フロンダーパが逮捕されていたら、他の王女にフロンダーパのマネをさせて、なんとか、管理者神試験を合格させろ。」
管理者神サギール
「嫌です!
(名前間違えるなよ!)
そんな困難な仕事は、嫌です!」
室長
「お前の、中立派の家族がどうなってもいいのだな?
わかっているな!」
管理者神サギール
「行ってきます…。」
天界上層部 会議室
あるピエロ
「え?意外だって?」
中立派のある幹部
「すまんが、奴を釈放してくれんか?」
あるピエロ
「許可が、出ると思う?」
中立派のある幹部
「そこをなんとか…、まだ天界にも地獄にも行っていないということは、そちらに捕まったと言うことだ。
こちらも、遊びで頼んでいるのではない。」
中立派の別の幹部
「こちらの頼み事を聞いてくれないと言うなら、こちらにも考えがあります。」
あるピエロ
「頼み事ばっかりじゃないか?
釈放しろって言うけど、誰を?
済まないね。
君たちと違って、奴と仲良くなかったのと、容姿がきにいられなく、無能にされたぼく達は超能力なんてないからね。
釈放してほしいって者の名前すらないと、わからないのだよ。」
中立派のある幹部
「(まずい。このいい方。
完全に怒らせてしまったな。
もう、黙ろう。)
中立派の別の幹部
「貴様!
おい!ルーフォ!黙ってないで何か言え!」
ルーフォという名の中立派のある幹部は、首を横に振って、話すことを拒否した。
あるピエロ
「名前すら無いの?
つまり人かな?
まさか、お前!
今、うちの派閥を怒らせている魔王 ゴン太みたいに、誰かを襲って産ませたとかか?
わかっていると思うけど、うちの女性陣を怒らせると、俺でもやばいのよ!
なぁ?ルーフォさん。」
うんうんと、うなずく中立派の幹部ルーフォ。
中立派の幹部ルーフォ
「おい、そう言えば聞いてなかったが、名前は釈放しろと言えばわかるとか言っていたが、お前? 外道滅殺拳派にケンカ売ると言うなら、本当に冤罪なのだろうな?
俺を騙したら、ブッ殺すといったよな。
本当に冤罪なのだろうな?」
中立派の別の幹部
「クッ…。」
あるピエロ
「この席に、僕が座っているというのは、ある程度なら聞くと言うことだよ?
だけどね~。
誰だかわからないのは困るね~。
まだ、捕まって無いのは…まさかマイネ?
真っ黒だね~。」
中立派の別の幹部
「ち!違う!
人だ!人間だ!早く出せ!」
あるピエロ
「人間?
ちょっと待ってね。
メールじゃなくて、電話で聞くよ。
もしもし?
なぁ、今うちの管轄で、人間の生きて逮捕している奴なんている?
いない。
死んだ奴は、1人収監して今取り調べ中?
あ~あいつか。
それだけ?
わかった。
1人。世紀末的ゴミの義母 王妃だ。」
中立派の別の幹部
「違う!ウソをつくな!」
中立派の幹部ルーフォ
「貴様!ウソだと言うなら、そこの情報端末に貴様のIDで入力して、その魂の居場所を出せ!
秘密にしたから駄目だというのはダメだぞ。」
中立派の別の幹部
「嫌だ!クソ!」
中立派の別の幹部2
「何をしている! 早く釈放しろ!」
変な奴が、乱入してきた。
ピエロが、そいつの手を捻じ曲げて確認センサーに無理矢理触れさせる。
IDが認証されました。
中立派の幹部ルーフォ
「押せ!そして、調べろ!
これは、命令だ。
できないという、やましい事をするなら俺の派閥は中立派を抜ける。」
しぶしぶ押す、幹部。
[お答えします。
その魂は、今旧フェイクランドにいます。
バトルフィールドの約束事に違反した為に、天界法で処罰のハズでしたが、今は保留中で今回の勇者召喚男子組として、怨霊として試練の塔に封印中。]
あるピエロ
「ハァ?
勇者召喚男子組だと!
貴様!」
その時入ってくる他の中立派の幹部達が、睨んでやってきた。
だが。
中立派の幹部ルーフォ
「なんてこった。
今、問題になっている地球絡みのことと、フェイクランドはの事両方かよ。
うちの派閥は、活動停止だ。」
待ってくれ!とか、他の幹部から言われるが、ルーフォさんは決めたらしい。
そして、二人の幹部を殴って、あるピエロに迷惑をかけた罪として、引き渡した。
二人の幹部の床に指を指すと、どこかに落ちて行った。
それを見ても、余裕の幹部3がいた。
中立派の幹部3
「管理者神サギール殿が、フェイクランドにいったらしいよ?
さぁ、奴を引き止めるように口利きしてやろう。
あの二人と、こちらの指定する奴をフェイクランドから連れて来てもらおうか?」
あるピエロ
「それ?君達からの宣戦布告?
別にいいけど?
上層部のもっと上に許可を取った、[物凄く平和に進める計画]が、君達のせいで壊れることが、ほぼ決定したようなものだから、もう平和の為に介入はしないよ。
君達の熟考した末の判断なのだから、最後まで責任を取れよ。」
ルーフォ以外の襲いかかる中立派の幹部は、いつの間にか来ていたコスモの側近の1人に、叩きのめされて鎮圧された。
側近
「すいません。目障りだったので掃除しました。」
あるピエロ
「構わない。
コイツラも、送っておこう。
さて、どうした事か。
やってくれたね。
管理者神サギールか。
まぁ、奴のメッキを剥がれるな。
そして、フェイクランドは火の海になる。
異世界衝突の臨界点を突破する時の火の海の前に、それよりも恐ろしい火の海になる。
俺達は、もう止めない。
計画第二発動だね。」
側近
「フェイクの自首でも、起こりますか?」
コスモ
「この子、意外だって言うのですよ。」
あるピエロ
「1人だけ泣いていたらしいよ。
うちの村を襲った奴の中で1人だけ。
だから、他の(仮)管理者神見習いとか名乗っても、うちのダークリストに乗っていたけど、やつだけは観察対象リストだっただろ?
結局、自首したのも奴だけだった。
あ~、そのね、問題は管理者サギール本人の行動と出自なのよ。
まぁ、火の海になる。
なぜ、サギールなんて登録名になったのか、考えたことある?
まぁ、あの特殊第四室の室長は、それしか手がないけど完全にサギールの正体の事を忘れているな。」
コスモ
「ですね。
だから、元々燃えるバトルフィールドを、この為に用意したのですから。」
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