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第5章 ついに始まった本当の戦い。

第56話 予選開始 第1戦 2 (ルール違反は処刑)

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メイン戦出場権勝ち取り予選
第一回戦予定表
1.ガス国王侵攻軍vs旧グランド王国エルフ軍
2.旧ニャントゥ王国軍vs旧アッガローンス国王貴族軍
3.不倫ガス国王妃を頭領とする悪徳令嬢軍vs前ドワーフ国王軍

□□□□□□□□□

 ドンガラガッシャーーーン!

 壮絶な落雷があり、黒焦げになるニャントゥーン旧ニャントゥ王国女王と、旧アッガローンス国王と貴族達と、ガス貴族たち。


 啞然とする対戦相手。
 

時を遡る。
 あの封印された闇の柱を、カザトが拳で思いっきりぶっ叩いて、カンターレの封印を破壊して、新技の空間爆破を使ってフェイクの封印を解くと、カザト達にだけアナウンスがあった。

 [第7試練の塔]らしい。
 タワー型のダンジョンみたいだ。
 すぐに乗り込んだカザト達一行。

 
 その頃、カザトを取り込んだら勝ちだと考えていたのは、ニャントゥーン女王達やアッガローンス旧国王達もであった。

 そして、アッガローンス旧国王はある人物を人質にしていた。
 カザトに親切にしていた、ガス王都での飲み友のある小国の王の弟だ。

 弟さんは、隙あらば自爆して兄の負担にならないようにする決心を既にしていた。
 しかし、拘束されてそれが出来ない。

 アッガローンス旧国王は、その小国にカザトを説得させるつもりだった。

 そして、ニャントゥーン旧女王達も、自分の従姉妹を人質にしていた。
 そう、カザトの元に逃げたネコ獣人の2人に説得をさせるという魂胆だ。
 もちろん、この従姉妹はグルだ。
 喚いて、悲惨な人質を演じていたが、演技がなっていないので、すぐにグルだとバレていた。

 二勢力は、ガス国王達の決着がつくまで時間があると、思っていたのだが…。

バトルフィールドアナウンス
「それでは、第二戦も行います。
 リングパフォーマンス時間は、30分です。」

 なんて、アナウンスで焦って魔導通信で両勢力がカザトに脅しをかける。

なぜ焦るか?
 戦闘場は、ガス王都付近。
 そう!戦闘場は仕切られてなかった!
 エルフ軍と、ガス王国軍の流れ弾が飛び交っていたのだ。

 ニャントゥーン旧女王
「もっと喚け!ムチを入れて本気で泣かせろ!さもないと、私達は蹂躪されて殺されるぞ!
 悲鳴をあげて、カザトを動かさせろ!」

アッガローンス国王
「フフ、カザトを動かして、国を再建して覇王になるのは私だ!
 聞こえているだろう!
 こいつを殺されたくなければ、早く説得しろ!
 我が軍門に降れと!
 ヒャッハッハハハハハハ!」

 ポーン!
 そんなバトルアリーナ(戦闘場)に何かのアナウンスの音がした。

バトルフィールド アナウンス
「冒険者カザトは、勇者の試練と呼ばれた塔に挑んでいます。
 バトルアリーナでの、リングパフォーマンスは許されますが、人質を使った戦力の削減行為や、増強行為は禁止されております。
 只今、援軍は禁止事項です。
 だだし、先程届けられた出場選手拘束から漏れていた選手の参加は認めます。
 あなた達の控えエリアに入った時の注意事項によって通知済みです。
 そして、冒険者カザトは出場選手ではありません。
 特殊免除されております。
 違法に冒険者カザトに強制する行為の確認もしました。
 ルール違反です。
 制裁をします。」

 そして、冒頭に戻る。
 ガス貴族達も、拉致した一般人を人質にするつもりだったらしい。


 黒焦げになったニャントゥーン旧女王達に代って、宰相達が突撃の合図をだす!

 アッガローンス側も、突撃だ!
 だが、アッガローンス国王軍は貴族などのコネ入隊した上役ばっかりで、本当に強い精強な者達は既にベイントス公国の正規兵や新生ガス国王軍に軍属していた。

 アッガローンス側が押されだした。
 ニャントゥ側は獣人の捕虜を解放して、馬を与えて新生ガス王国の方面に逃した。

 ニャントゥーンが、復活した?!
 
ニャントゥーン
「ふ~ふ~ふ~、ニャンゲのバカ従姉妹を胃に封印していて良かった。
 キズとダメージをあいつに肩代わりさせることが出来たな。
 ハイポーションを出して!」

 ハイポーションを飲むニャントゥーン。
 胃の中のニャンゲを回復させる。
 基本彼女は、国民が困らなければ無茶苦茶な事は言わない。
 
ニャントゥーン
「そう言えば、アッガローンスの国王に妾になれとか言われたことがあったな!
 ここで止めをさして、あの時の恨みを晴らすか!」
 
 そんな会話も、全てモニターされている。
 正規の女王が、戻った事によってニャントゥ軍の士気は高くなっていた。

アッガローンス貴族
「ファイヤーボール!ファイヤーボール!
 たかがネコ!
 焼けば逃げる!
 焼け!焼くのだ!」

ニャントゥ兵士
「行くぞファイヤーキャット形態!
 食らえ!炎のキャットクロー!」

 火ダルマなるなら、始めっから燃えて攻撃だ!
 脳筋的な発想だが、火属性の攻撃魔法しか使えない魔法使いには、なかなかの効率良い戦略だ。
 アッガローンス貴族には、火力魔法信仰という、軍事戦略家が聞けば訳のわからん火魔法が使える者は、神の遣いなんて戦略信仰がある。

 別に、攻撃するなら火魔法でなくても良くないか?
 というのが普通の見解なのだが、火遊びが大好きな国王とかの王族は、様々な火遊びをしすぎて、出来上がったのがこんな変な戦略の軍だ。

 様々な火遊び?
 そう!この軍隊!
 よく見てよ!
 み~んな、顔がよく似てないか?
 そう!300人の父親は国王!
 つまり300人兄弟!
 後の2000人もそっくり!
 そう!王弟とか、年の離れた国王の兄弟とかみ~んな、親戚です!

 そして、鍛錬なんてしていません!


 そして…30分後。
 2戦目が終わった。
 元ニャントゥ王国の勝利である。
 ニャントゥーンは、体力を回復させてガス王国軍の様子を確認させる。
 隙あらば、ガス国王とホビット大王も倒す。
 ニャントゥ宰相は、アッガローンス側の捕縛を終えて戻ってきた。
 ニャントゥーンは周囲を計画している。
 いつバトルアリーナ(闘技場)から隔離されるかわからないからだ。

 しかし、バトルフィールド アナウンスの勝ち判定のアナウンスが無い。

ニャントゥーン元女王
「アナウンスさん?どうなっているの?」

バトルフィールド アナウンス
「予選では対戦相手の死亡、または隷属をもって勝利が決められます。」

 それを聞いたニャントゥーン女王は、アッガローンス側の貴族を生きた盾として、ガス王国軍の後ろをついて、まずはホビット大王を殺りに行く。

  アッガローンス貴族兵士
「や、やめろ!撃つな!俺は国王の隠し子だぞ!」

 しかし、ホビット大王の近衛防衛隊はなんとか境地を抜け出すために攻撃する。
 だがガス国王の命令でホビット族は全て攻撃に出ている。
 ガス宰相の所まで逃げるしか無い。
 ガス国王は、未だにエルフ軍の包囲から抜けられていなかった。
 隷属させられたホビット族は、大王の命令を聞かないので、大王の為に戻っては来ないので、大王自らが逃げるしか無いのだ。
 
 そして、ついに包囲されたホビット大王。
 
ニャントゥーン元女王
「食らえ、異世界スキル[スレイブ]」

ホビット大王
「そんな、嫌だ!やめろー!」

 ホビット大王は、ガス国王達とニャントゥーン元女王の奴隷になってしまった。

ニャントゥーン元女王
「この抵抗する感じは、大王も隷属化されている?
 おいクズ大王、他にお前の主人に登録されているの誰だ!」

 そこで、ニャントゥーンはガス王国事情とガス防衛隊の真実を知った。
 
 次の戦略を立てるニャントゥーン!
 しかしそこに、影が!
 ブラック・レイダーだ!
 
ブラック・レイダー(元グランド王国王太子位)
「面白いことをしているね!クソネコ!
 久しぶりに、遊んでやる。
 誰が、貴様の主人か教えてやろう!」

ニャントゥーン元女王
「お前は、(嫁に行けない姫)レイダー!
 まさか、私の居ない間に本当に怪獣になっていたとは!なんだ?その禍々しい赤い闘気は!
 エルフの肉体の形は残っているが、中身は別物だな!
 邪魔をするなら斬る!」

ブラック・レイダー
「何が、嫁に行けない姫だ!
 変な二つ名をつけるな!
 厳しいしつけが必要だな。
 ブラック ウインドバインド!」

ニャントゥーン元女王
「二つ名をつけたのは、貴様の腹心の冒険者ギルド本部だぞ!いや、今は元本部だったか!
 フン!ネコ分身の術!」

 ブラック・レイダーとニャントゥーンが、ガス王都横の平原で戦ってた頃。
 
 ガス国王は、全身レイピアで斬られて逃げ惑っていた。
 やっと、ホビット族の部隊が見えてきた!
 ガス国王は、走って駆け出していく。

 その時である。

バトルフィールド アナウンス
「これより、本線前に試運転を始めます。…
 


つづく

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