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第3章 爆闘!魔王の墳墓と呼ばれたダンジョン

第10話 魔王の墳墓ダンジョン・旧魔王城大広間での決闘1

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 旧魔王城大広間

 普通、城と言うのは攻められてしまう事を想定して入り組んだ作りにするのが定石なのだが、この城は入った途端に大広間と来た。

 何を考えているのか~。

 これでは、昔のRPGゲームの城と同じじゃないか!?

 アレは、データーをできるだけ減らす為に、あんな簡素な作りになっているだけで、真面目な戦国の城なんて、古今東西入り組んだ城とかだよな~!

 まぁ、最近の悪(わる)の城(高層ビル)とかは、レーザー光線のトラップの廊下とか、毒ガスとかの為にわざとスッキリとした作りにする事もあるけど、よっぽど強すぎるか、それとも芸術レベルで勝負とかの国では無いと、こんこんな簡単な作りにしないぞ!


 出てきたのは、「悪霊の騎士」というモンスターであった。

その数80!
鑑定では、古代ガス王国騎士団長とか、ゲルー・リーンゴ・アッロガーンスとかの、各王国の歴代騎士団長達が悪霊となって、モンスターとなったらしい。

うわ~!
前勇者達に斬られたとか、うちのご先祖を殺そうとして返り討ちにあったとか、書いてあるやつもいるな~。

録画しておこう!
フェイクの部下が、旧魔王城を守る「悪霊の騎士」となって、現れている。

うん?
あ!
そうか!
もう、無限回牢を斬ったから、ここは通常空間のフェイクワールドなのだった!

今なら出来そうだな…!
やってみるか!
恐らく…派生スキルの(感覚共有)を使えば、あの魔導珠に接続できるな!

確か、ホワイトマーキュリーを探知して…
出来たな!
その横の[精霊の館]に置いてある魔導珠を探知して…よし!出来た!接続!

では、始めようか!
生贄投棄された、冒険者カザトの旧魔王城ダンジョンの戦闘の実況ライブ配信の始まり!始まり!

鑑定結果を、使って眼の前モンスター名前も文字で表記しておく。

そして、その来歴である元ガス王国騎士団長とかの肩書と、フェイクの言うことを生前よくきいていたという従者としての来歴もわかるように表示しておく。

そして、戦闘が始まった!
相手の両手剣は、あまり見たことない剣だ!

もちろん、1対1ではない!

1対80!

二刀流で対応する。
左伝攻撃を、捌いて右で斬る!

激闘の幕開けだ!



□□□□□□□□□□

遡る事かなり前、ベイントス公国とドワーフ王国の緩衝地帯であり、カザトの工房では時間が動き出していた!

トワイライトは、フェイクのカミナリを防いでいるカザトを確認していた!

加勢する!
トワイライト達は、魔力を練りだしていた。
大精霊達が、フェイクに最大攻撃をしようとした時に、それは起こった!

フェイクが、無限回牢の札を(切り札を)使用したのだ!

空間が歪んで、カザトが消えた!
パサリ!

カザトの着ていた服や物が地面に落ちた。
一瞬トワイライト達は、絶望に落とされそうになるが、パートナースキルがカザトが生きていることを教えてくれる。

[ダイジョウブ イキテイル ムゲンカイロウダンジョン ノ トウハニ ハイル]

電文らしき、メッセージがトワイライト達に入ってきた。

生きているらしい。
トワイライト達は、ホッとしていたがフェイクは?!

フェイクは、魔神達に攻撃を受けて逃げて行ったのだが、そこからおかしな事が起こって来た。

身体の動きが、ゆっくりとなって行っていき、時間が止まってしまったのだ!


トワイライト達は、コスモ1の補助を受けて意識まで時間停止を完全に受けなくて、ゆっくりとだが動けるようになったから、すぐにカザトの物とかを回収して、防御体制にはいる。

その後、コスモ1からカザトの状態を聞いてすぐに、旧魔王城に攻め込む準備に入った!


▼▼▼▼▼▼▼

時は、かなり遡る。

フェイクは、下界の時間が止まってしまっていて、指令を出すにはだ出したが、ガス国王や勇者達は、動けないからなんとかしてくれという苦情を受ける。

フェイクは…
はっきりと言うと、部分的に時間を止める事はできるが、フェイクワールド全体なんて無理だった。
(フェイクが出来ない原因は、修業をサボった為)

フェイクは、始め原因がわからなかったが、執事天使から、切り札の札帳の(取り扱い説明書)に全て使う事態になると、緊急事態が発生したとして、時間を止めてしまうという機能があると、書いてあると指摘されてムカついていた。



フェイク執務室空間では、その間に本当の執務室の中央制御室を探すことになった。

サブ制御室の、本当の制御システム稼働までのカウントダウンは、かなりゆっくりとなったが、あと7ヶ月しかない!

フェイクは、時々やってくる魔神達の攻撃から執務室空間を守るために、結界を再構築する事に3ヶ月費やして、その後すぐに有るはずの本当の中央制御室を探し事に参加した。

しかし、この管理システムの計器や機材がどんな仕組みで動いているのか不明であり、下手にさわれない。

そして、その配置はあまりにも迷路!
そう!ラビリンス!

そして、フェイクは思い出していた。
この世界に赴任して初日に、この制御執務室に来たときに、掛け軸があったのだ!

[日々是、修業也]
(毎日の動作すら、修業とせよ!)

性格的に、ムカついたフェイクはカミナリで焼いたのだが、そのことを思い出していた。

まさか…
この制御室すら、ダンジョンなのか?

そして、制御執務室探索が始まって6ヶ月を少し過ぎた頃…







見つからなかった…
全く見つからない!
フェイクは、へばっていた。
どうなっているの?

もう、怒る気力すら無かった。
(そんな状態なので、トワイライト達の行動なんて全く気が付かなかった。

魔王達は、動けたのでもし気がついていても、防御だけで精一杯なので、何もできなかったのだが)


そして、事が起る!

ズシン!
ズシン!
ズシン!




スパン!

パン!


風船が割れたような音がして、魔王の墳墓の地から、5つの黒い柱が立って消えていき、地上の時間が動き出した!

そして、フェイクが大切に身につけている札帳から、出火してフェイクは慌てた。

何が起こったのか?
冷や汗ダラダラのフェイクは、ただ画面を見ていた。


ガコン!
フェイクは、地上の時間が動き出した音を聞いてしまった!


ハァ?

慌てて、札帳を見るが…
やはり…火がついている。
それは、切り札である、踏破という概念が存在しない(無限回牢ダンジョン)の踏破!
そして、無限回牢ダンジョンの消滅の意味を物語るのである。


最悪の場合!
無限回牢ダンジョンに閉じ込めた、フェイクの討伐義務のある魔神・邪神5体が追加されるということだ!

真っ青になったフェイクは、自分の立場が危ういと感じて、副執事長天使一人をこの世界運営の留守番に任命して、自分の後ろ盾の上司がいるという地球ヘと、急遽出発した。
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