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32 村人たち
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鳥の鳴き声で目が覚めたアレスは、体をゆっくりと起こした。どうやらぐっすりと眠っていたようだ。
動いても背中の痛みはそこまで感じないし、体にだるさはあるが、熱も下がっているようだ。
昨日は背中がずっと痛かった。心臓が動き血液を送り出す度に、体を動かす度に痛みを感じていたのだ。激痛なわけではなかったので顔には出さずに我慢できていたが、辛かった。昨日の薬草のお陰もあるのだろう、楽になって安心したアレスは、寝ているルーカスを起こさないように立ち上がり窓際までゆっくりと歩いた。フラフラすることもなくたどり着く。
外は明るく、昼を過ぎたころのようだ。雪のうっすらと積もった地面に太陽の光が当たり、白く反射している。空を見上げると、小鳥が数匹気持ちよさそうに飛んでいる。
これからの生活はきっと楽しいものになるだろうとの予感がして、アレスの口元には笑みが浮かんだ。
「――アレス!」
突然後ろから叫び声が聞こえて、アレスは驚いて振り返った。
ルーカスが上半身を起こし、こちらを向いている。目が合い、アレスが立っていることを確認した後、ルーカスは大きく息を吐き、胸を撫で下ろしていた。
「どうしたの?」
アレスは近づきながら声をかける。
「――いや、体の上から重みが消えてたから焦った」
「声をかけて起きればよかったね。ごめん。昨夜はありがとう」
「いや、大丈夫だ」
立ち上がったルーカスは一度体を大きく振ると伸びをして、アレスの額に手を伸ばしてくる。
「熱も下がったようだな。良かった」
「うん」
「今日は家でゆっくりしていよう。もう少し寝ててもいいんじゃないか?」
「ううん、もう大丈夫。少し体はだるいけど、動けるよ」
居間に置いてあった食料を食べ、家の中を見回った後は2人でゆっくりと過ごした。
******
次の日。今日も朝から天気が良く、アレスの体調も随分回復した。
「今日は村の中を見て回ろうよ」
「もう大丈夫なのか?」
「うん! 診療所にも行かないと」
「分かった。連れて行こう」
朝食を食べた後、早速出かけることにした。服を着込み履き物を身につけたが、ルーカスが抱き上げて移動すると言い譲らなかった。
「包帯が取れるまでは歩かない方がいい」
「……分かった」
集会所や診療所のあった広場まで向かうと、そこには4人の村人がいて話をしていた。
「やあ、2人とも。おはよう」
「おはよう!」
近づいて行った2人に声をかけてくれたのは、昨日集会所であった獣熊族のウルスと兎人族のクニーだ。
「おはよう」
「この2人が今話していた、獣狼族のルーカスと鳥人族のアレスだよ」
クニーがこちらを興味津々で見ていた2人へ紹介してくれる。
「俺は獣狐族ルナールで、こっちは番で猫人族のペッツァだ」
「初めまして! ペッツァよ」
よく見ると、アレス達が村の入り口で様子を見ていた時に猪を抱えて歩いていた2人だ。ルナールの方は黄色っぽい毛で三角耳に先の方が白い尻尾がある。ペッツァは小さめの三角耳に細長い尻尾で、色は黒と白と茶色のマダラ模様の女性だ。髪は黒で長く、後ろで一つに結んでいる。
「初めまして。アレスです」
「ルーカスだ」
笑顔で挨拶をしてくれたので、アレス達も笑顔で返した。
「あの雪山を越えてきたそうね、大変だったでしょう」
「しかも、獣鬣犬達にも襲われて食べられかけたんだって!? 無事でよかったよ!」
「ああ。命が助かっただけでも奇跡だ」
ルーカスの返事にアレスも大きく頷く。2人とも生きてこの村まで来れたことは本当に奇跡だ。
「獣鬣犬達の駆逐隊には、私も志願するつもりよ」
「え゛、ハニー正気?」
「ええ、本気よダーリン。この村に害がありそうなら自分で追い払うまでだわ」
「――こういうのは俺たち獣族がやるから、ハニーにはお家にいてほしいな、なんて思ってるんだけど……」
「は? 私だけ安全な場所で待ってろってこと? 猪だって自分で狩れるわ!」
「ハニーが強いのは分かってるけど……えっと……」
ルナールはペッツァを止めようとあたふたと説得するが、なかなかペッツァは諦めない。アレスとルーカスはそんな2人のやり取りを見て驚き、口を挟めずにいた。
そんな時、クニーがペッツァへ話しかけた。
「ペッツァ、多分獣族のみんなが村から出て行っちゃうと思うんだ。僕はこの村に残るんだけど、村に強い人がいなくなっちゃうと不安だから、ペッツァには残って守ってほしいな。ね、アレス」
「――あ、うん」
いきなり話を振られたが、アレスも空気を読んで頷いた。
「あら、仕方ないわね。そういうことなら村に残っててあげるわ」
「ありがとう」
ペッツァが村に残ることに決めると、ルナールはホッとした顔をしてクニーとアレスに向かって頭を下げた。
「じゃあ、そろそろ戻ろうかハニー」
「ええ、そうね」
広場を通って奥の道へと歩いていく2人を見送っていると、クニーが小声でアレスに話しかけてきた。
「ありがとう、ペッツァは弱いもの扱いされるのが嫌いだから助かったよ」
「あ、うん」
「クニー、不安だったのか? それなら俺は駆逐隊に参加せずに村に残ろうかな」
「ウルス、全然大丈夫に決まってるでしょ。もし変な奴が村に来たなら、僕が蹴りで追い払ってやるよ!」
「……心配だ」
ウルスは蹴りの構えをするクニーの頭を撫でながら、眉を下げている。
この村では人族であっても強い人が多いようだ。ウルスとクニーのやりとりを見ていると、ルーカスがアレスに話しかけてきた。
「アレスは大丈夫か?」
「うん! 村に残る人もいるみたいだし、大丈夫」
自分だけ怖がって不安がっていては駄目だと思い、大きく頷きルーカスへと返事をした。
「ルーカス、気をつけてね」
「ああ、今回は空腹状態でもないから一斉に飛びかかられたとしても問題ない。全員薙ぎ倒せる」
「全員!? すごいね!」
「ああ、あの時はアレスに不甲斐ない姿を見せてしまったな……本気を出せばもっと強いんだ」
「ふふっ、あの時も十分強かったよ。でも、本当はもっと強いんだね」
「ああ、そうだ」
******
「ねえ、あれで番じゃないって本当なの?」
クニーがウルスを見上げながら問いかける。
「まぁ、これから番になるかもしれないな。変に介入しないようにな、クニーが頑張ると余計こんがらがっていくからな……」
「もう、分かってるよ。ちゃんと見守ってあげるんだから」
ニヤニヤと笑うクニーを見下ろしながら、ウルスは少し不安になった。
動いても背中の痛みはそこまで感じないし、体にだるさはあるが、熱も下がっているようだ。
昨日は背中がずっと痛かった。心臓が動き血液を送り出す度に、体を動かす度に痛みを感じていたのだ。激痛なわけではなかったので顔には出さずに我慢できていたが、辛かった。昨日の薬草のお陰もあるのだろう、楽になって安心したアレスは、寝ているルーカスを起こさないように立ち上がり窓際までゆっくりと歩いた。フラフラすることもなくたどり着く。
外は明るく、昼を過ぎたころのようだ。雪のうっすらと積もった地面に太陽の光が当たり、白く反射している。空を見上げると、小鳥が数匹気持ちよさそうに飛んでいる。
これからの生活はきっと楽しいものになるだろうとの予感がして、アレスの口元には笑みが浮かんだ。
「――アレス!」
突然後ろから叫び声が聞こえて、アレスは驚いて振り返った。
ルーカスが上半身を起こし、こちらを向いている。目が合い、アレスが立っていることを確認した後、ルーカスは大きく息を吐き、胸を撫で下ろしていた。
「どうしたの?」
アレスは近づきながら声をかける。
「――いや、体の上から重みが消えてたから焦った」
「声をかけて起きればよかったね。ごめん。昨夜はありがとう」
「いや、大丈夫だ」
立ち上がったルーカスは一度体を大きく振ると伸びをして、アレスの額に手を伸ばしてくる。
「熱も下がったようだな。良かった」
「うん」
「今日は家でゆっくりしていよう。もう少し寝ててもいいんじゃないか?」
「ううん、もう大丈夫。少し体はだるいけど、動けるよ」
居間に置いてあった食料を食べ、家の中を見回った後は2人でゆっくりと過ごした。
******
次の日。今日も朝から天気が良く、アレスの体調も随分回復した。
「今日は村の中を見て回ろうよ」
「もう大丈夫なのか?」
「うん! 診療所にも行かないと」
「分かった。連れて行こう」
朝食を食べた後、早速出かけることにした。服を着込み履き物を身につけたが、ルーカスが抱き上げて移動すると言い譲らなかった。
「包帯が取れるまでは歩かない方がいい」
「……分かった」
集会所や診療所のあった広場まで向かうと、そこには4人の村人がいて話をしていた。
「やあ、2人とも。おはよう」
「おはよう!」
近づいて行った2人に声をかけてくれたのは、昨日集会所であった獣熊族のウルスと兎人族のクニーだ。
「おはよう」
「この2人が今話していた、獣狼族のルーカスと鳥人族のアレスだよ」
クニーがこちらを興味津々で見ていた2人へ紹介してくれる。
「俺は獣狐族ルナールで、こっちは番で猫人族のペッツァだ」
「初めまして! ペッツァよ」
よく見ると、アレス達が村の入り口で様子を見ていた時に猪を抱えて歩いていた2人だ。ルナールの方は黄色っぽい毛で三角耳に先の方が白い尻尾がある。ペッツァは小さめの三角耳に細長い尻尾で、色は黒と白と茶色のマダラ模様の女性だ。髪は黒で長く、後ろで一つに結んでいる。
「初めまして。アレスです」
「ルーカスだ」
笑顔で挨拶をしてくれたので、アレス達も笑顔で返した。
「あの雪山を越えてきたそうね、大変だったでしょう」
「しかも、獣鬣犬達にも襲われて食べられかけたんだって!? 無事でよかったよ!」
「ああ。命が助かっただけでも奇跡だ」
ルーカスの返事にアレスも大きく頷く。2人とも生きてこの村まで来れたことは本当に奇跡だ。
「獣鬣犬達の駆逐隊には、私も志願するつもりよ」
「え゛、ハニー正気?」
「ええ、本気よダーリン。この村に害がありそうなら自分で追い払うまでだわ」
「――こういうのは俺たち獣族がやるから、ハニーにはお家にいてほしいな、なんて思ってるんだけど……」
「は? 私だけ安全な場所で待ってろってこと? 猪だって自分で狩れるわ!」
「ハニーが強いのは分かってるけど……えっと……」
ルナールはペッツァを止めようとあたふたと説得するが、なかなかペッツァは諦めない。アレスとルーカスはそんな2人のやり取りを見て驚き、口を挟めずにいた。
そんな時、クニーがペッツァへ話しかけた。
「ペッツァ、多分獣族のみんなが村から出て行っちゃうと思うんだ。僕はこの村に残るんだけど、村に強い人がいなくなっちゃうと不安だから、ペッツァには残って守ってほしいな。ね、アレス」
「――あ、うん」
いきなり話を振られたが、アレスも空気を読んで頷いた。
「あら、仕方ないわね。そういうことなら村に残っててあげるわ」
「ありがとう」
ペッツァが村に残ることに決めると、ルナールはホッとした顔をしてクニーとアレスに向かって頭を下げた。
「じゃあ、そろそろ戻ろうかハニー」
「ええ、そうね」
広場を通って奥の道へと歩いていく2人を見送っていると、クニーが小声でアレスに話しかけてきた。
「ありがとう、ペッツァは弱いもの扱いされるのが嫌いだから助かったよ」
「あ、うん」
「クニー、不安だったのか? それなら俺は駆逐隊に参加せずに村に残ろうかな」
「ウルス、全然大丈夫に決まってるでしょ。もし変な奴が村に来たなら、僕が蹴りで追い払ってやるよ!」
「……心配だ」
ウルスは蹴りの構えをするクニーの頭を撫でながら、眉を下げている。
この村では人族であっても強い人が多いようだ。ウルスとクニーのやりとりを見ていると、ルーカスがアレスに話しかけてきた。
「アレスは大丈夫か?」
「うん! 村に残る人もいるみたいだし、大丈夫」
自分だけ怖がって不安がっていては駄目だと思い、大きく頷きルーカスへと返事をした。
「ルーカス、気をつけてね」
「ああ、今回は空腹状態でもないから一斉に飛びかかられたとしても問題ない。全員薙ぎ倒せる」
「全員!? すごいね!」
「ああ、あの時はアレスに不甲斐ない姿を見せてしまったな……本気を出せばもっと強いんだ」
「ふふっ、あの時も十分強かったよ。でも、本当はもっと強いんだね」
「ああ、そうだ」
******
「ねえ、あれで番じゃないって本当なの?」
クニーがウルスを見上げながら問いかける。
「まぁ、これから番になるかもしれないな。変に介入しないようにな、クニーが頑張ると余計こんがらがっていくからな……」
「もう、分かってるよ。ちゃんと見守ってあげるんだから」
ニヤニヤと笑うクニーを見下ろしながら、ウルスは少し不安になった。
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