94 / 171
偽りの国 6
しおりを挟む
「ショウヘイ、てめぇ!」
カンザキが怒る
それはいままでキャサリンやミナリが見たことがない程の怒りだ
「カンザキ!そいつじゃない!後ろだ!」
はっとする
そうか、ショウヘイは操られてる可能性がある!
ばっと後ろを向いてみるとその女は
「ショウヘイこっち!護って!」
「はい・・イヨさま・・」
ショウヘイがくるりと回ってイヨとカンザキの間に立った
カンザキが後ろを見ると、キャサリンとミナリがソシアとナートの治療にあたっている
だが一瞬で治療ができるような魔法やアイテムを使っているようだが、ほんのわずかしか改善していないように見える
手がはなせそうにない・・か
「イヨ・・だったか・・ショウヘイに何をした?お前の目的は何だ?」
カンザキは睨みながら問いかける
そう、理由だ・・なにが目的だ
イヨが答える
「ふん、何をしたかなんてどうでもいいでしょ。目的は日本に帰ること・・・この街ごとね」
ん?そんなことでか・・お前らだけで帰ればいいじゃないか・・
「もういいわ!潮時ね、ショウヘイ。日本に帰るわよ!」
「はい・・・」
シュンと・・・二人は消えた
は?
なんだこれ・・・理由がぜんぜんわかんねぇぞ・・・
あ、そうだナート!
くるりと後ろを向く
すると傷はふさがり気絶している二人
キャサリンとミナリは力を使い果たして息切れをしている
あの剣に斬られてしまうとかなりのダメージを受けてしまうのだろう
「終わったみたいねー」
みにゅうが近づいてくる
「あの剣に斬られたら私でも消滅しちゃうから近づけなかったから。ごめんねー」
神ですらか
「まあ、あの2人はもといた世界に転移したみたいだしもう大丈夫。2度と来れないようロックしたし異世界転移によるスキル剥奪もされてるから」
え?てことはもう本当に終わったのか!?
「あなた達が追い詰めたお陰で街ごと転移なんて言うルール違反も無かったから助かったわ」
俺は何にもしていないがな・・・
怒りもナート、ソシアが助かった事で治まっている
「あとは事後処理ね。とりあえず、まだこの世界に呼ばれた人達は希望を聞きながら元いた世界に帰してあげるわ」
「出来るのか?」
「ほとんどそこで寝てる召喚スキル持ちが呼んだ人達だしこの街には帰りたい人が集まっているんでしょ?」
どうやら召喚スキルにより呼ばれた人たちは女神みにゅうによって帰還が出来るらしい
それ以外の迷い込んだ人たちもついでに送り返せるのだとか
帰還する際には、召喚された日時にしか帰れないが1つだけ才能というボーナス付きで帰れるという
その才能は自由には選べず、適正にある才能一覧から選ぶのだとか
ちなみにこの街の住人は皆、異世界出先・出雲大社という神社に集められ、元々結界を貼っていたスキル使いが守る様にしてさらに結界を張っていたようだ
だがイヨのスキルが異世界転移で剥奪されたことにより、付与されたスキルも消えた模様
「私は帰りますが、カトーは残るんですね。皆さまご迷惑をお掛けしました、私は女神のおかげで向こうに帰ります。営業の才能というものも頂けましたし、思い残すことはありませんね」
タナカはそう言って帰って行った
残るカトーはというと
「うーん。異世界転生ものってあこがれじゃないですかーだからもうちょっとこの世界で遊びたいんですよね」
ちなみに彼女はしばらくラスクロを拠点に活動するようだ
スキルが使えないため、一から魔法を勉強するとか言っていた
みにゅう曰く、彼女はこの世界適正が高いため問題なく生活できると言っていたな
結果、この街に居た約500人はほぼ全員が日本に帰ることとなったという
残ったのは、召喚スキル持ちだったヒミコ、カトーとあと他に2名だけとなった
ああそうだキヨマサも残っているな。彼はあの村でそのまま暮らすといっていた
ちなみにキヨマサもスキル持ちで、なんと転生のスキルだった。
考えるととんでもないスキルなのだが植物を転生させ、品種改良していたらしい
現状すでにスキルによる改良はおわっていてあとは自力で頑張ると言っていた
彼があの村を離れられないといっていた理由は、他の人間によるスキルで食糧生産の為に縛られていたらしい。
およそ1週間ほどかけて全員が帰ったあとみにゅうはくたくたになったらしく、しばらく天界に戻って休養すると言っていた
こうして、ショウヘイを探すという依頼は未達成のまま終わりを告げたのだった
ナートとソシアはあの時のショックから未だ立ち直れずにいる・・
◇
ショウヘイのスキル
「異世界転移」
そのスキルにより強制的に日本に転移したイヨとショウヘイにはみにゅうが関わらず転移した事もあり転移ボーナスは付与されていない。
それどころか魂レベルでの異世界転移、転生ブロックとさらにはスキル剥奪もされている
その結果
「ちくしょう!アイツら絶対許さねぇ!」
イヨは憤慨する
あともう少しで街ごと、いや島ごと日本に転移してそこからスキルを使い世界を牛耳るつもりだったからだ
ショウヘイのスキルで一時退避したが、すぐに戻ってあのミナリだったかを殺してやる
「ショウヘイ、もう一回スキルだ!皆殺しにしてやる」
次は後ろから一人づつ始末してやる
ニヤリとイヨは笑う
だが
「は?なんだここ?」
イヨのスキルは・・「日本人」にスキルを付与する事が出来る引き換えにイヨの命令に従う。また一度付与したスキルは変更、取り消しは出来ない。付与されるスキルは本人の資質によりランダムに決定される
スキル付与される者は「日本人」であること、また力無き者である
だがイヨのスキルが剥奪されたことによりショウヘイのスキルも同時に失われる
さらに洗脳に近い状態にあったことも無かったことになっている
ショウヘイはきょろきょろと周りを見回す
あれは・・・札幌の時計台か!?
雪こそは降っていないものの、確かに肌寒い・・
「日本に・・帰ってきたのか?」
「おい!ショウヘイ!」
どかっと背中を蹴られてよろめくショウヘイ
「いってぇ!」
なんだと思って振り向くとそこには小柄な女の子が居た
「早く戻るぞ!スキルつかえよ!」
なんだ?と思っていると
「はやくあのクソ女どもを殺しに行くぞ!」
物凄い罵倒されているな・・・俺・・
クソ女?・・・?
あ・・
だんだんと記憶が戻ってくる
意識はなかったのだが、自分がしたことの記憶は鮮明に覚えていた
「ナート!ソシア!!!」
焦る・・そしてイヨの言うスキルを使おうと思っても
「スキルが・・使えない・・・」
「はぁ?何言ってんだテメェ!」
そこでイヨも気づくショウヘイの洗脳が解けている事に
「ちょっとまて・・マジか!クソが!」
きょろきょろと周りを見回すと一組のカップルがいた
その男のほうに、スキル付与スキルを使おうとしたが発動しない
「え・・・」
青ざめるイヨ
そして膝をつき絶望するショウヘイ
彼らは今、日本に帰れたことだけが残ったのだ
異世界で築き上げたものすべてを失って、記憶だけが残った
色々と考えてショウヘイは魔法を使う
「ライティング」
ほんのわずか、小さな光が指先に灯る
魔法が、使える・・・
その記憶は嘘ではなかった
それだけが、救いのような気がしている
ソシア・・ナート・・
想えば涙はあふれてくるが、それでは前に進めない
ショウヘイは札幌の街の中に消えていく。自身が何が出来るかを考えながら
イヨは絶望をする
日本に帰ってきたというのにだ
ショウヘイはふらふらと街へと消えていった
「はぁ・・・もういいや・・・」
彼女は・・いや、彼はすべてをもう諦める
生きることすらももう、どうでもよくなってしまった
・・3日後・・
「最後に・・ハンバーガー食べたいなぁ・・・」
しきりに降る雪を避けて、橋の下で段ボールに包まって横になっている
公園で寝泊まりをしていたのだが、あそこだと色々な人に声をかけられるのでうっとおしくなって移動した
きっとこのまま死んでしまうのだろうと思う
でももう気力がないのだ空腹だけが感じる最後の感覚
目を瞑ろう・・寝てしまえば空腹もきっと感じない
「イヨ、起きろ。起きてくれ!」
だれだ・・うるさいなぁ・・
ぼんやりと目を開けるとショウヘイがいた
「良かった!生きてたか!」
「助けてくれないか?僕一人じゃ生きて行けそうにないんだ」
うん?私を頼るの・・?でももう動けないから・・
「何でもするから助けてくれ・・ここは・・俺の知らない日本なんだ」
そっか・・あんな酷いことしたのにまだ私を頼るんだ・・しょうがないな・・でもお腹すいて・・
「はん・・ばーが・・食べ・・た・・」
声すら上手く出ないね
「わかった!ハンバーガーだな!買いにこう!日雇いの仕事したから、ちょっとなら金はあるんだ」
そう言ってショウヘイはイヨを背負う
「ばか・・だな・・ショウヘイは・・」
「自分でもそう思う・・けどここは俺の知らない日本で独りぼっちなんだ・・イヨも一緒に居てくれると心強いんだ」
ああ・・ショウヘイの背中は暖かいな・・・
そして二人は札幌の街へ消えていったのだった
ーーーーーー
ソシアとナートを切り裂いた剣ですが、ほかのスキル能力者が作り出した剣です。
強力な治癒不能の呪い効果があるので回復がほぼできませんでしたが、イヨのスキルはく奪に伴うスキルを付与された人間が解放されたので即座に呪い効果も消えました。
切られた事実はありますので回復手段がもしもなければ死んでいました。
ミナリが無双していたのは「スキルブレイカー」のスキルによるものです
発動条件は目の前に発動能力者がいる場合、その発動しているスキルを無効化・または破壊出来るです。
ただし姿の見えない遠隔攻撃に弱いという側面があります
あと、目の前に居る1名限定でしか使えませんので、作中であの時ヒミコのスキルを無効化していたためショウヘイとイヨは逃げてしまいました。
さらにナートの傷を治す時は呪い効果を使っている剣を破壊すれば治るはずだと対象をショウヘイの剣に移していたんですが、別の能力者の作った剣であったために効果は発揮されませんでした。
強力なスキルのような気もしますが、その逆に弱点も多いのです。そのあたりでバランスが取れているかなーと
ちなみにショウヘイが知らない日本と言ったのは、もともと居た日本と比べて20年ほど経っていたからです。
あとイヨは男の娘です。
カンザキが怒る
それはいままでキャサリンやミナリが見たことがない程の怒りだ
「カンザキ!そいつじゃない!後ろだ!」
はっとする
そうか、ショウヘイは操られてる可能性がある!
ばっと後ろを向いてみるとその女は
「ショウヘイこっち!護って!」
「はい・・イヨさま・・」
ショウヘイがくるりと回ってイヨとカンザキの間に立った
カンザキが後ろを見ると、キャサリンとミナリがソシアとナートの治療にあたっている
だが一瞬で治療ができるような魔法やアイテムを使っているようだが、ほんのわずかしか改善していないように見える
手がはなせそうにない・・か
「イヨ・・だったか・・ショウヘイに何をした?お前の目的は何だ?」
カンザキは睨みながら問いかける
そう、理由だ・・なにが目的だ
イヨが答える
「ふん、何をしたかなんてどうでもいいでしょ。目的は日本に帰ること・・・この街ごとね」
ん?そんなことでか・・お前らだけで帰ればいいじゃないか・・
「もういいわ!潮時ね、ショウヘイ。日本に帰るわよ!」
「はい・・・」
シュンと・・・二人は消えた
は?
なんだこれ・・・理由がぜんぜんわかんねぇぞ・・・
あ、そうだナート!
くるりと後ろを向く
すると傷はふさがり気絶している二人
キャサリンとミナリは力を使い果たして息切れをしている
あの剣に斬られてしまうとかなりのダメージを受けてしまうのだろう
「終わったみたいねー」
みにゅうが近づいてくる
「あの剣に斬られたら私でも消滅しちゃうから近づけなかったから。ごめんねー」
神ですらか
「まあ、あの2人はもといた世界に転移したみたいだしもう大丈夫。2度と来れないようロックしたし異世界転移によるスキル剥奪もされてるから」
え?てことはもう本当に終わったのか!?
「あなた達が追い詰めたお陰で街ごと転移なんて言うルール違反も無かったから助かったわ」
俺は何にもしていないがな・・・
怒りもナート、ソシアが助かった事で治まっている
「あとは事後処理ね。とりあえず、まだこの世界に呼ばれた人達は希望を聞きながら元いた世界に帰してあげるわ」
「出来るのか?」
「ほとんどそこで寝てる召喚スキル持ちが呼んだ人達だしこの街には帰りたい人が集まっているんでしょ?」
どうやら召喚スキルにより呼ばれた人たちは女神みにゅうによって帰還が出来るらしい
それ以外の迷い込んだ人たちもついでに送り返せるのだとか
帰還する際には、召喚された日時にしか帰れないが1つだけ才能というボーナス付きで帰れるという
その才能は自由には選べず、適正にある才能一覧から選ぶのだとか
ちなみにこの街の住人は皆、異世界出先・出雲大社という神社に集められ、元々結界を貼っていたスキル使いが守る様にしてさらに結界を張っていたようだ
だがイヨのスキルが異世界転移で剥奪されたことにより、付与されたスキルも消えた模様
「私は帰りますが、カトーは残るんですね。皆さまご迷惑をお掛けしました、私は女神のおかげで向こうに帰ります。営業の才能というものも頂けましたし、思い残すことはありませんね」
タナカはそう言って帰って行った
残るカトーはというと
「うーん。異世界転生ものってあこがれじゃないですかーだからもうちょっとこの世界で遊びたいんですよね」
ちなみに彼女はしばらくラスクロを拠点に活動するようだ
スキルが使えないため、一から魔法を勉強するとか言っていた
みにゅう曰く、彼女はこの世界適正が高いため問題なく生活できると言っていたな
結果、この街に居た約500人はほぼ全員が日本に帰ることとなったという
残ったのは、召喚スキル持ちだったヒミコ、カトーとあと他に2名だけとなった
ああそうだキヨマサも残っているな。彼はあの村でそのまま暮らすといっていた
ちなみにキヨマサもスキル持ちで、なんと転生のスキルだった。
考えるととんでもないスキルなのだが植物を転生させ、品種改良していたらしい
現状すでにスキルによる改良はおわっていてあとは自力で頑張ると言っていた
彼があの村を離れられないといっていた理由は、他の人間によるスキルで食糧生産の為に縛られていたらしい。
およそ1週間ほどかけて全員が帰ったあとみにゅうはくたくたになったらしく、しばらく天界に戻って休養すると言っていた
こうして、ショウヘイを探すという依頼は未達成のまま終わりを告げたのだった
ナートとソシアはあの時のショックから未だ立ち直れずにいる・・
◇
ショウヘイのスキル
「異世界転移」
そのスキルにより強制的に日本に転移したイヨとショウヘイにはみにゅうが関わらず転移した事もあり転移ボーナスは付与されていない。
それどころか魂レベルでの異世界転移、転生ブロックとさらにはスキル剥奪もされている
その結果
「ちくしょう!アイツら絶対許さねぇ!」
イヨは憤慨する
あともう少しで街ごと、いや島ごと日本に転移してそこからスキルを使い世界を牛耳るつもりだったからだ
ショウヘイのスキルで一時退避したが、すぐに戻ってあのミナリだったかを殺してやる
「ショウヘイ、もう一回スキルだ!皆殺しにしてやる」
次は後ろから一人づつ始末してやる
ニヤリとイヨは笑う
だが
「は?なんだここ?」
イヨのスキルは・・「日本人」にスキルを付与する事が出来る引き換えにイヨの命令に従う。また一度付与したスキルは変更、取り消しは出来ない。付与されるスキルは本人の資質によりランダムに決定される
スキル付与される者は「日本人」であること、また力無き者である
だがイヨのスキルが剥奪されたことによりショウヘイのスキルも同時に失われる
さらに洗脳に近い状態にあったことも無かったことになっている
ショウヘイはきょろきょろと周りを見回す
あれは・・・札幌の時計台か!?
雪こそは降っていないものの、確かに肌寒い・・
「日本に・・帰ってきたのか?」
「おい!ショウヘイ!」
どかっと背中を蹴られてよろめくショウヘイ
「いってぇ!」
なんだと思って振り向くとそこには小柄な女の子が居た
「早く戻るぞ!スキルつかえよ!」
なんだ?と思っていると
「はやくあのクソ女どもを殺しに行くぞ!」
物凄い罵倒されているな・・・俺・・
クソ女?・・・?
あ・・
だんだんと記憶が戻ってくる
意識はなかったのだが、自分がしたことの記憶は鮮明に覚えていた
「ナート!ソシア!!!」
焦る・・そしてイヨの言うスキルを使おうと思っても
「スキルが・・使えない・・・」
「はぁ?何言ってんだテメェ!」
そこでイヨも気づくショウヘイの洗脳が解けている事に
「ちょっとまて・・マジか!クソが!」
きょろきょろと周りを見回すと一組のカップルがいた
その男のほうに、スキル付与スキルを使おうとしたが発動しない
「え・・・」
青ざめるイヨ
そして膝をつき絶望するショウヘイ
彼らは今、日本に帰れたことだけが残ったのだ
異世界で築き上げたものすべてを失って、記憶だけが残った
色々と考えてショウヘイは魔法を使う
「ライティング」
ほんのわずか、小さな光が指先に灯る
魔法が、使える・・・
その記憶は嘘ではなかった
それだけが、救いのような気がしている
ソシア・・ナート・・
想えば涙はあふれてくるが、それでは前に進めない
ショウヘイは札幌の街の中に消えていく。自身が何が出来るかを考えながら
イヨは絶望をする
日本に帰ってきたというのにだ
ショウヘイはふらふらと街へと消えていった
「はぁ・・・もういいや・・・」
彼女は・・いや、彼はすべてをもう諦める
生きることすらももう、どうでもよくなってしまった
・・3日後・・
「最後に・・ハンバーガー食べたいなぁ・・・」
しきりに降る雪を避けて、橋の下で段ボールに包まって横になっている
公園で寝泊まりをしていたのだが、あそこだと色々な人に声をかけられるのでうっとおしくなって移動した
きっとこのまま死んでしまうのだろうと思う
でももう気力がないのだ空腹だけが感じる最後の感覚
目を瞑ろう・・寝てしまえば空腹もきっと感じない
「イヨ、起きろ。起きてくれ!」
だれだ・・うるさいなぁ・・
ぼんやりと目を開けるとショウヘイがいた
「良かった!生きてたか!」
「助けてくれないか?僕一人じゃ生きて行けそうにないんだ」
うん?私を頼るの・・?でももう動けないから・・
「何でもするから助けてくれ・・ここは・・俺の知らない日本なんだ」
そっか・・あんな酷いことしたのにまだ私を頼るんだ・・しょうがないな・・でもお腹すいて・・
「はん・・ばーが・・食べ・・た・・」
声すら上手く出ないね
「わかった!ハンバーガーだな!買いにこう!日雇いの仕事したから、ちょっとなら金はあるんだ」
そう言ってショウヘイはイヨを背負う
「ばか・・だな・・ショウヘイは・・」
「自分でもそう思う・・けどここは俺の知らない日本で独りぼっちなんだ・・イヨも一緒に居てくれると心強いんだ」
ああ・・ショウヘイの背中は暖かいな・・・
そして二人は札幌の街へ消えていったのだった
ーーーーーー
ソシアとナートを切り裂いた剣ですが、ほかのスキル能力者が作り出した剣です。
強力な治癒不能の呪い効果があるので回復がほぼできませんでしたが、イヨのスキルはく奪に伴うスキルを付与された人間が解放されたので即座に呪い効果も消えました。
切られた事実はありますので回復手段がもしもなければ死んでいました。
ミナリが無双していたのは「スキルブレイカー」のスキルによるものです
発動条件は目の前に発動能力者がいる場合、その発動しているスキルを無効化・または破壊出来るです。
ただし姿の見えない遠隔攻撃に弱いという側面があります
あと、目の前に居る1名限定でしか使えませんので、作中であの時ヒミコのスキルを無効化していたためショウヘイとイヨは逃げてしまいました。
さらにナートの傷を治す時は呪い効果を使っている剣を破壊すれば治るはずだと対象をショウヘイの剣に移していたんですが、別の能力者の作った剣であったために効果は発揮されませんでした。
強力なスキルのような気もしますが、その逆に弱点も多いのです。そのあたりでバランスが取れているかなーと
ちなみにショウヘイが知らない日本と言ったのは、もともと居た日本と比べて20年ほど経っていたからです。
あとイヨは男の娘です。
0
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる