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とわくん小学生のお話~低学年編~
とわくん、入学式の前の春休み
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「武村さん、お招きありがとう」
「こちらこそ、来てくれて嬉しいわ。水上さん」
ひだまり保育園を卒園した
水上永遠くん、武村敦子ちゃん。
春休みの土曜日、ふたりのお母さんが向かい合って
リビングで紅茶の入ったティーカップに
口をつけています。
とわくん、あっちゃんはお庭で遊んでいます。
「永遠くんのおかげで敦子は明るくなったわ」
「武村さん…」
「ありがとう、本当に永遠くんには感謝してるのよ」
「こちらこそ!あっちゃんには仲良くしてもらえて永遠もかわったのよ」
「パワーアップしたよね、ちびっこヒーロー
」
「あははっ!ヒロインのあっちゃんが永遠を強くさせたのよ」
ふたりのお母さんはお茶を飲みながら
とわくん、あっちゃんのふたりを見守りつつ、
保育園での思い出話に華を咲かせていました。
「そうだ、水上さん!これだけは伝えたいわ」
とわくんのお母さんはティーカップをテーブルに置き、「なに?」と
あっちゃんのお母さんの言葉に耳を傾けました。
「敦子がクラスの男の子たちに大根ってからかわれていたときあったじゃない?」
「……え、ええ」
運動会の時に砂場でしゅんくんやゆうくんたちにからかわれていた
あの日のことに、あっちゃんのお母さんが口を開きました。
「とわくんが、あっちゃんは大根じゃない!かわいい女の子だよって言ってくれた。
あのとき、敦子もどんなに嬉しかったか」
「武村さん…」
「敦子本人は気づいてないかもしれないけど、あの時から初恋が芽生えたと思う。
同じ女としてのカンね(笑)」
「うふふ。あれから、あっちゃんの笑顔が増えてきたよね。
永遠もいつからかは分からないけど、あっちゃんに恋してたのは確かだわ」
お庭からはとわくんとあっちゃんの
楽しそうな笑い声が聞こえてきます。
「ふたりが1年生になっても同じクラスになるといいね」
「そうね。ヒーローにまた守ってもらいたいものね(笑)」
お母さん2人もクスッと顔を合わせた後
庭のほうを見つめました。
とわくんたちの入学式も、桜の開花も、
もうすぐそこまでやってきています。
「こちらこそ、来てくれて嬉しいわ。水上さん」
ひだまり保育園を卒園した
水上永遠くん、武村敦子ちゃん。
春休みの土曜日、ふたりのお母さんが向かい合って
リビングで紅茶の入ったティーカップに
口をつけています。
とわくん、あっちゃんはお庭で遊んでいます。
「永遠くんのおかげで敦子は明るくなったわ」
「武村さん…」
「ありがとう、本当に永遠くんには感謝してるのよ」
「こちらこそ!あっちゃんには仲良くしてもらえて永遠もかわったのよ」
「パワーアップしたよね、ちびっこヒーロー
」
「あははっ!ヒロインのあっちゃんが永遠を強くさせたのよ」
ふたりのお母さんはお茶を飲みながら
とわくん、あっちゃんのふたりを見守りつつ、
保育園での思い出話に華を咲かせていました。
「そうだ、水上さん!これだけは伝えたいわ」
とわくんのお母さんはティーカップをテーブルに置き、「なに?」と
あっちゃんのお母さんの言葉に耳を傾けました。
「敦子がクラスの男の子たちに大根ってからかわれていたときあったじゃない?」
「……え、ええ」
運動会の時に砂場でしゅんくんやゆうくんたちにからかわれていた
あの日のことに、あっちゃんのお母さんが口を開きました。
「とわくんが、あっちゃんは大根じゃない!かわいい女の子だよって言ってくれた。
あのとき、敦子もどんなに嬉しかったか」
「武村さん…」
「敦子本人は気づいてないかもしれないけど、あの時から初恋が芽生えたと思う。
同じ女としてのカンね(笑)」
「うふふ。あれから、あっちゃんの笑顔が増えてきたよね。
永遠もいつからかは分からないけど、あっちゃんに恋してたのは確かだわ」
お庭からはとわくんとあっちゃんの
楽しそうな笑い声が聞こえてきます。
「ふたりが1年生になっても同じクラスになるといいね」
「そうね。ヒーローにまた守ってもらいたいものね(笑)」
お母さん2人もクスッと顔を合わせた後
庭のほうを見つめました。
とわくんたちの入学式も、桜の開花も、
もうすぐそこまでやってきています。
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