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「ごきげんよう、ジュリエッタ!元気にしてたかい?ああ、今日も君の空色の瞳は素晴らしいほど透き通っているね!少し焼けたかい?陶器の様に白い君の肌も素敵だけど、赤みが入った君の頬も随分と魅力的だね!うんうん、健康なことで何より!お、隣の2人がニューカマーってことかな!ごきげんよう!随分と待たせてしまったね!」
迎えにきた馬車から出てきたのは、透き通るようなプラチナブロンドの長髪を肩で纏めた、えげつない美人の男性だった。
誰がみても美しい王子様フェイスから繰り出されるマシンガンのようなジュリさんへの口説き文句の王子様ボイス。
王子様(?)は緊張していた私とジルの空気をぶち壊してくださった。2人で呆然としている。
「煩わしいですわよ、モートリ卿。それよりも2人が驚いています。説明を」
今度はジュリさんの方へ勢いよく首を回す羽目になった。いつもぶっきらぼうな話し方をするジュリさんが丁寧に話している。
そんな私たちをジュリさんはキッと睨んだ。照れてるらしい。可愛い。
「あっはっは、やっぱり君は素直でいいなぁ!そうだね。新入りさんたち、はじめまして。僕はアルトラルク・ヴィオ・モートリ。真珠塔の職員さ。あ、貴族だからってあんまり畏まらなくていいよ。僕は元は平民だったし、塔の中じゃ身分なんて関係なくなるからね。アルって呼んで!君たちのことは馬車で聞くから、ジュリエッタや子供達にお別れを言っておいで!」
嵐のように捲し立てられ、モートリさんに促されて私たちは子供たちと最後のお別れをした。子供たちの中には、私が治癒した子も多い。そんなみんなが、寂しそうにしてくれるのをみて、なんだかとても温かい気持ちになった。どうかみんなが、これからも健康に過ごせますように。
女の子たちが、近所のお花畑で作った花冠を私たちにくれた。男の子たちは、私には鍛冶屋の手伝いで得た技で、みんなで分担して作ったと言うブレスレットをくれた。ジルには剣のお守りみたいなものを渡していた。
ジュリエッタさんにもお礼を言おうとしたら、止められてしまった。
「あたしにはきっとすぐ会えるさ。なんか知らんがあたしには精霊なんざ憑いてないのに真珠塔に縁があるんだ。あんたたちが塔にいる限り、あたしには会える機会がいっぱいあるだろうよ。だから今生の別れみたいな顔をするんじゃない、ルー。夢が叶うんだろ?笑顔で塔に行ってこい」
そう、ジュリエッタさんはにっこり笑った。
モートリさんは、その様子をニコニコと見守っていた。
私とジルは馬車に乗り込んだ。
モートリさんも乗り込み、馬車の中には3人だけになる。
「さて。ルルーシュ・ラダナトスさんと、ジル・フラウロスくんだね。これからよろしく」
モートリさんと握手をする。
ペンだこがある、仕事をしている大人の手だ。
モートリさんはにっこり笑ったあと、一つ咳払いをした。
「こほん。まずは、君たちについていろいろ聞きたいことがあるんだ。大雑把にはジュリエッタからきいているけどね。早速だけど、君たちに憑いた精霊は、何属性?」
「俺は炎です」
「私は光……です」
「うんうん、聞いていた通りだね。ま、精霊痕にもくっきり現れているしね。フラウロスくんは左目。ラダナトスさんは左手の甲だね。2人とも大分目立つね。僕なんか肩にあるから全然わからないのに」
モートリさんはそういって肩のシャツを少しはだけさせた。黄緑色の丸い石が肩の付け根に埋まっている。
「僕には草属性の精霊がついてる。名前はベラ。獣霊だからうまく喋れないんだけどね」
キラン、とモートリさんの石が光ったような気がした。
「君たちの精霊は?」
精霊にもその力の差によってランクがある。
人間と対等に契約し、その人間専属で力を貸し与えることができる安定した上級精霊。
力は安定していないが、人の言葉を話すことができる中級精霊。
そして、力が不安定なために獣の姿になっている獣霊。
最後に、姿は見えないがこの世界に無数にいると言われている下級精霊。
だけどしまった。私はピィの姿を知らない。ピィの階級がわからない。というか自分の中にいるのにどう見たらいいんだ。
「俺の精霊は……チェルといいます。まだ獣霊から進化したばかりの中級精霊です。……辿々しいですが、言葉は話せます」
ジルはチェルについてしっかりと話した。
そんな中で私はあわあわする。
ピィ、ピィってどんくらいの精霊なの!
『階級なんて知らないわよ人間が勝手につけてるだけだもの。でも、あたしはあんたとちゃんと話してるわよ?あんたがいうその基準なら、中級以上でしょう』
たしかに!
「わ、私の精霊は、ピィです。実は姿を見たことがないんですけれど、しっかり言葉を話しているので中級以上の精霊だと、思います……」
「ピィ、ね……。うん!2人ともありがとう!君たちの入館を心より歓迎するよ!真珠塔の決まりだったり細かいことはあとで説明するけど、他に何か聞きたいことはあるかい?」
モートリさんの表情が一瞬険しくなった気がしなくもないけど、パッと明るくなって、私たちを歓迎してくれた。私とジルは目を合わせて頷き合った。よかった。
ききたいこと……ききたいことといえば、もちろん。
「モートリさん、精霊憑きはあまりいないと伺っています。……その、私が友達になれそうな方は、真珠塔にいますか?」
これだけ意気込んで真珠塔に行って、アリス様がいなかったら私はショックで堪らなくなってしまう。本来入るはずのなかったジルが入るんだ。それくらいの【想定外】だってあるかもしれない。
「うーん。どうしてか、2人に年齢が近い精霊憑きは珍しく4人いるんだ。僕の時には陛下と僕しかいなかったのにね!まあ、4人とも貴族だから、いくら塔の中に身分の概念がないとはいえ、ラダナトスさんがお友達になれるかはわからないけど……」
「わぁ!そうなのですね!貴族の方でも仲良くなっていただけるよう、私も頑張ります!」
よにん。しかも全員貴族。
アリス様はリーデン侯爵令嬢だ。俄然可能性が高まってきた。本当は個人名を出してききたいが、ルルーシュがそれは不自然だからやめておけと止めてくるので黙った。たしかに、平民が他領の貴族の娘の名前を覚えてるなんて不自然だもんね。
私はそわそわしながら馬車の外を眺めた。
見知らぬ町の景色がするすると流れていく。揺れる馬車の中で、モートリさんは何かを記入している。そのためマシンガントークも一旦お休みだ。ジルは早速寝に入った。メンタル強いなぁ……。
この時間を機に、私たちは脳内会議を始めた。
(真珠塔に着いたらゲームのシナリオがスタートするはず。いないはずのジルが入塔するし、私にはトラバくんじゃなくてピィが憑いて、この状況でシナリオがどれだけ忠実に動くか全くわからないんだけど、とにかくアリス様を探し出さなきゃ)
『探してどうするのよ』
(仲良くなるの!攻略対象の野郎どもなんかこっちに興味向かせないレベルにね!それで、仲良くなって、一緒に勉強したりしてアリス様に嫉妬心を抱かせないようにして、ついでに攻略対象だけどレオ様っていう王子とアリス様を結婚させる!どうよこの作戦!)
『なるほどねぇ。ま、相手の状況次第だけど、その方向でいくしかなさそうね』
『え、待って!王子がいるの?!』
(いるよー。ていうか、確かこの世界の歴代の王様って全員精霊憑きよね?)
『え?』
『え?じゃないわよ!ルルーシュが一番この世界の人間について詳しいんでしょうが!』
『いやいやいやわたしはただの平民ですぅ~!王様事情なんか知りませんよ~~!てことはなんですか!私たち王子様と過ごすってこと?!恐れ多すぎます~!!』
(恐れ多いどころかシナリオじゃルルーシュはその王子様たちと恋に落ちてたけどね)
『そうですよね!そのシナリオのわたし凄すぎません?!わたしにはとてもとてもそんな肝は座ってない……』
『近づいてきそうな貴族子息全部避けて令嬢の友達作ろう!っていうのもあんたたちの価値基準で言えば相当なこと言っていると思うのだけど』
(ど正論ありがとうピィ……)
でも入館当初の優しくて儚いアリス様なら警戒こそすれど私のことを不敬だなんて言わないはず!目指せ!アリス様の親友!!
『上手くいくといいわねー』
そう、他人事のようにピィはつぶやいた。
迎えにきた馬車から出てきたのは、透き通るようなプラチナブロンドの長髪を肩で纏めた、えげつない美人の男性だった。
誰がみても美しい王子様フェイスから繰り出されるマシンガンのようなジュリさんへの口説き文句の王子様ボイス。
王子様(?)は緊張していた私とジルの空気をぶち壊してくださった。2人で呆然としている。
「煩わしいですわよ、モートリ卿。それよりも2人が驚いています。説明を」
今度はジュリさんの方へ勢いよく首を回す羽目になった。いつもぶっきらぼうな話し方をするジュリさんが丁寧に話している。
そんな私たちをジュリさんはキッと睨んだ。照れてるらしい。可愛い。
「あっはっは、やっぱり君は素直でいいなぁ!そうだね。新入りさんたち、はじめまして。僕はアルトラルク・ヴィオ・モートリ。真珠塔の職員さ。あ、貴族だからってあんまり畏まらなくていいよ。僕は元は平民だったし、塔の中じゃ身分なんて関係なくなるからね。アルって呼んで!君たちのことは馬車で聞くから、ジュリエッタや子供達にお別れを言っておいで!」
嵐のように捲し立てられ、モートリさんに促されて私たちは子供たちと最後のお別れをした。子供たちの中には、私が治癒した子も多い。そんなみんなが、寂しそうにしてくれるのをみて、なんだかとても温かい気持ちになった。どうかみんなが、これからも健康に過ごせますように。
女の子たちが、近所のお花畑で作った花冠を私たちにくれた。男の子たちは、私には鍛冶屋の手伝いで得た技で、みんなで分担して作ったと言うブレスレットをくれた。ジルには剣のお守りみたいなものを渡していた。
ジュリエッタさんにもお礼を言おうとしたら、止められてしまった。
「あたしにはきっとすぐ会えるさ。なんか知らんがあたしには精霊なんざ憑いてないのに真珠塔に縁があるんだ。あんたたちが塔にいる限り、あたしには会える機会がいっぱいあるだろうよ。だから今生の別れみたいな顔をするんじゃない、ルー。夢が叶うんだろ?笑顔で塔に行ってこい」
そう、ジュリエッタさんはにっこり笑った。
モートリさんは、その様子をニコニコと見守っていた。
私とジルは馬車に乗り込んだ。
モートリさんも乗り込み、馬車の中には3人だけになる。
「さて。ルルーシュ・ラダナトスさんと、ジル・フラウロスくんだね。これからよろしく」
モートリさんと握手をする。
ペンだこがある、仕事をしている大人の手だ。
モートリさんはにっこり笑ったあと、一つ咳払いをした。
「こほん。まずは、君たちについていろいろ聞きたいことがあるんだ。大雑把にはジュリエッタからきいているけどね。早速だけど、君たちに憑いた精霊は、何属性?」
「俺は炎です」
「私は光……です」
「うんうん、聞いていた通りだね。ま、精霊痕にもくっきり現れているしね。フラウロスくんは左目。ラダナトスさんは左手の甲だね。2人とも大分目立つね。僕なんか肩にあるから全然わからないのに」
モートリさんはそういって肩のシャツを少しはだけさせた。黄緑色の丸い石が肩の付け根に埋まっている。
「僕には草属性の精霊がついてる。名前はベラ。獣霊だからうまく喋れないんだけどね」
キラン、とモートリさんの石が光ったような気がした。
「君たちの精霊は?」
精霊にもその力の差によってランクがある。
人間と対等に契約し、その人間専属で力を貸し与えることができる安定した上級精霊。
力は安定していないが、人の言葉を話すことができる中級精霊。
そして、力が不安定なために獣の姿になっている獣霊。
最後に、姿は見えないがこの世界に無数にいると言われている下級精霊。
だけどしまった。私はピィの姿を知らない。ピィの階級がわからない。というか自分の中にいるのにどう見たらいいんだ。
「俺の精霊は……チェルといいます。まだ獣霊から進化したばかりの中級精霊です。……辿々しいですが、言葉は話せます」
ジルはチェルについてしっかりと話した。
そんな中で私はあわあわする。
ピィ、ピィってどんくらいの精霊なの!
『階級なんて知らないわよ人間が勝手につけてるだけだもの。でも、あたしはあんたとちゃんと話してるわよ?あんたがいうその基準なら、中級以上でしょう』
たしかに!
「わ、私の精霊は、ピィです。実は姿を見たことがないんですけれど、しっかり言葉を話しているので中級以上の精霊だと、思います……」
「ピィ、ね……。うん!2人ともありがとう!君たちの入館を心より歓迎するよ!真珠塔の決まりだったり細かいことはあとで説明するけど、他に何か聞きたいことはあるかい?」
モートリさんの表情が一瞬険しくなった気がしなくもないけど、パッと明るくなって、私たちを歓迎してくれた。私とジルは目を合わせて頷き合った。よかった。
ききたいこと……ききたいことといえば、もちろん。
「モートリさん、精霊憑きはあまりいないと伺っています。……その、私が友達になれそうな方は、真珠塔にいますか?」
これだけ意気込んで真珠塔に行って、アリス様がいなかったら私はショックで堪らなくなってしまう。本来入るはずのなかったジルが入るんだ。それくらいの【想定外】だってあるかもしれない。
「うーん。どうしてか、2人に年齢が近い精霊憑きは珍しく4人いるんだ。僕の時には陛下と僕しかいなかったのにね!まあ、4人とも貴族だから、いくら塔の中に身分の概念がないとはいえ、ラダナトスさんがお友達になれるかはわからないけど……」
「わぁ!そうなのですね!貴族の方でも仲良くなっていただけるよう、私も頑張ります!」
よにん。しかも全員貴族。
アリス様はリーデン侯爵令嬢だ。俄然可能性が高まってきた。本当は個人名を出してききたいが、ルルーシュがそれは不自然だからやめておけと止めてくるので黙った。たしかに、平民が他領の貴族の娘の名前を覚えてるなんて不自然だもんね。
私はそわそわしながら馬車の外を眺めた。
見知らぬ町の景色がするすると流れていく。揺れる馬車の中で、モートリさんは何かを記入している。そのためマシンガントークも一旦お休みだ。ジルは早速寝に入った。メンタル強いなぁ……。
この時間を機に、私たちは脳内会議を始めた。
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『え、待って!王子がいるの?!』
(いるよー。ていうか、確かこの世界の歴代の王様って全員精霊憑きよね?)
『え?』
『え?じゃないわよ!ルルーシュが一番この世界の人間について詳しいんでしょうが!』
『いやいやいやわたしはただの平民ですぅ~!王様事情なんか知りませんよ~~!てことはなんですか!私たち王子様と過ごすってこと?!恐れ多すぎます~!!』
(恐れ多いどころかシナリオじゃルルーシュはその王子様たちと恋に落ちてたけどね)
『そうですよね!そのシナリオのわたし凄すぎません?!わたしにはとてもとてもそんな肝は座ってない……』
『近づいてきそうな貴族子息全部避けて令嬢の友達作ろう!っていうのもあんたたちの価値基準で言えば相当なこと言っていると思うのだけど』
(ど正論ありがとうピィ……)
でも入館当初の優しくて儚いアリス様なら警戒こそすれど私のことを不敬だなんて言わないはず!目指せ!アリス様の親友!!
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