2 / 5
河合鈴鹿の事情
2
しおりを挟む
生徒会を辞めた次の日、流石に部活も委員会も何もやらないのは如何かと考えていた。
それなりにラクそうで、なにかやってる感じのする委員会は無いかな、なんて考えながら、図書室で過ごしていた。
『ねえねえ、河合さん。生徒会抜けたんだって?実は図書委員会の人が足りてなくてさ。本当は、部活に行きたいけれど、図書委員の仕事も抜けられなくて…。良かったら図書委員会に入ってくれないかな?』
1年生の時のクラスメイトから突然話しかけられてびっくりしたけれど、丁度何かないかと探していた私にはぴったりだった。
早速次の日から、図書委員の仕事に取り組むことになった。
図書委員の仕事は主に貸し出しの受付、返却された図書を本棚に戻す作業、あとは掃除くらいだった。
全部1人で担当するらしいが、まだ委員になったばかりなので、しばらくは他の委員とペアになって仕事を覚える事になった。
放課後、急いで図書室に向かうと既にペアの子は来ていた。
「初めまして、河合鈴鹿さん、かな?」
あ……イケメンだ。中性的な顔つきで、髪が長かったら、女の子にも見えるかもしれない。間違いなく私よりか、綺麗だ。
「僕は、糸瀬和人です。今日からしばらくよろしくね。クラスは2-Dだよ。たしか河合さんは2-Bだよね。」
「は、はいィ……よろしくお願いします。」
糸瀬くんはクスッと笑うと、手招きをして、私は受付へと誘導された。
委員の仕事について一通り説明を受け、本日は受付の仕事を一人でやってみる事とした。
「河合さんは覚え良さそうだし、一人でできちゃうよね?僕は返却された本を戻してるから、困ったことがあったら呼んでね。」
仕事中は、本を戻す糸瀬くんの横顔をチラチラ見ながら過ごした。
本当に綺麗な顔。
ここまでのイケメンなら1年生の時点で彼を知らない事なんて無さそうなのに、先輩に夢中になっていたせいだろうか?
その日は特に話すこともなく、いつのまにやら帰宅時間になってしまった。
「お疲れ様、今日はありがとう。受付は問題なく出来そうだし、明日は返却された本を一緒に戻してみようかな。じゃあ、また明日」
彼の髪型は、前下がりのマッシュヘアーだ。動くと髪で目元が隠れたり見えたりとミステリアスな雰囲気を醸し出している。中性的な顔つきもあって、儚さを感じる美少年。
明日もこの顔を拝めるのか。眼福。
そして翌日、私と糸瀬くんが急接近するハプニングが起こったのだ。
それなりにラクそうで、なにかやってる感じのする委員会は無いかな、なんて考えながら、図書室で過ごしていた。
『ねえねえ、河合さん。生徒会抜けたんだって?実は図書委員会の人が足りてなくてさ。本当は、部活に行きたいけれど、図書委員の仕事も抜けられなくて…。良かったら図書委員会に入ってくれないかな?』
1年生の時のクラスメイトから突然話しかけられてびっくりしたけれど、丁度何かないかと探していた私にはぴったりだった。
早速次の日から、図書委員の仕事に取り組むことになった。
図書委員の仕事は主に貸し出しの受付、返却された図書を本棚に戻す作業、あとは掃除くらいだった。
全部1人で担当するらしいが、まだ委員になったばかりなので、しばらくは他の委員とペアになって仕事を覚える事になった。
放課後、急いで図書室に向かうと既にペアの子は来ていた。
「初めまして、河合鈴鹿さん、かな?」
あ……イケメンだ。中性的な顔つきで、髪が長かったら、女の子にも見えるかもしれない。間違いなく私よりか、綺麗だ。
「僕は、糸瀬和人です。今日からしばらくよろしくね。クラスは2-Dだよ。たしか河合さんは2-Bだよね。」
「は、はいィ……よろしくお願いします。」
糸瀬くんはクスッと笑うと、手招きをして、私は受付へと誘導された。
委員の仕事について一通り説明を受け、本日は受付の仕事を一人でやってみる事とした。
「河合さんは覚え良さそうだし、一人でできちゃうよね?僕は返却された本を戻してるから、困ったことがあったら呼んでね。」
仕事中は、本を戻す糸瀬くんの横顔をチラチラ見ながら過ごした。
本当に綺麗な顔。
ここまでのイケメンなら1年生の時点で彼を知らない事なんて無さそうなのに、先輩に夢中になっていたせいだろうか?
その日は特に話すこともなく、いつのまにやら帰宅時間になってしまった。
「お疲れ様、今日はありがとう。受付は問題なく出来そうだし、明日は返却された本を一緒に戻してみようかな。じゃあ、また明日」
彼の髪型は、前下がりのマッシュヘアーだ。動くと髪で目元が隠れたり見えたりとミステリアスな雰囲気を醸し出している。中性的な顔つきもあって、儚さを感じる美少年。
明日もこの顔を拝めるのか。眼福。
そして翌日、私と糸瀬くんが急接近するハプニングが起こったのだ。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
帰らなければ良かった
jun
恋愛
ファルコン騎士団のシシリー・フォードが帰宅すると、婚約者で同じファルコン騎士団の副隊長のブライアン・ハワードが、ベッドで寝ていた…女と裸で。
傷付いたシシリーと傷付けたブライアン…
何故ブライアンは溺愛していたシシリーを裏切ったのか。
*性被害、レイプなどの言葉が出てきます。
気になる方はお避け下さい。
・8/1 長編に変更しました。
・8/16 本編完結しました。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる