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第九章:「苦しい冬」
・9-20 第146話:「世界の中の帝国」
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・9-20 第146話:「世界の中の帝国」
現在直面している危機よりも、海軍を建設することによってこの国がどう変わるのか。
[夢]について語るべきだ。
そういう助言をルーシェから得たエドゥアルドは、それからさらに数日間も文面で悩み、何度も推敲(すいこう)を重ねた。
さらには国家宰相のルドルフやブレーンのヴィルヘルム、海軍大臣のマリアンなど、幾人かの重臣たちにも意見を聞き、ようやく、紙面に自身の記事が掲載されることになった。
タイトルは、[世界の中の帝国]。
その狙いは、直接的には海軍建設の機運を醸成(じょうせい)することではあったが、ルーシェの意見を取り入れたエドゥアルドはそれ以上に、この国がどう変わっていくのかについて多くを語っている。
この国は、[ヘルデン大陸の中にある]。
一千年以上もの間、そこに暮らす人々はその認識に囚われていた。
すべては、この大陸の中でのこと。
自身の脚で歩いて行くことのできる範囲が大切であり、そこより向こう、たとえば海の彼方のことは、まったくの別世界として意識の外にある。
帝国にまともな海軍が存在し無かったのはそういう見方が主流であったからであり、実際、この国はそういうやり方でうまく存続して来ることができたからであった。
だが、世界は変わった。
もはや、かつてのようにはしていられない。
生まれ変わらなければならない。
エドゥアルドは、海軍建設はそのためにこそ必要なのだと、記事の中で国民に対して語って見せた。
────────────────────────────────────────
『世界の中の帝国』
ヘルデン大陸の中央に位置する、我が故国、タウゼント帝国は、この豊かな大地に根差した、古き良き伝統を持つ国である。
我々はその中で生まれ、育ち、老い、そして眠りについて来た。
しかし、そのような穏やかな時をくり返していられる時代は、終わってしまった。
昨年の、共和国海軍によるノルトハーフェンに対する襲撃の記憶は、余の中でも、そしてこれを読んでいる皆の中でも、鮮明である。
すべて、この広大で豊かなヘルデン大陸の中で完結する。
そう考え、我々国家も、そしてその下で暮らす臣民も、大陸の中にだけ視野を向けて来た。
先年の出来事は、もはや、そうしてはいられないのだと、我々にはっきりと示した。
故に、余は、帝国に海軍を創設しようと志す。
あのような襲撃によって、我が国の民が一方的な不利益を被ることの無きように。
安定した交易を遂行し、あちらからこちらへ、こちらからあちらへと、安心して人や物を行き来させることができるように。
今日、我が国は共和国による大陸封鎖令の影響を、強く受け続けている。
それはすべて、彼らが強力な海軍を保有し、顧(かえり)みて、我が方にそれが欠如しているからに他ならない。
我が国にも海軍が必要だ。
必要とする者が、必要な時に、自由に大海原を行き来し、我が国では手に入らないものをもたらすために。
長い年月、我々は、このヘルデン大陸という揺りかごによって養われて来た。
しかしいつの間にか手足は伸び、余も、誰もが気づかぬ間に、その中だけでは生きていけないようになっていたのだ。
硝石に、砂糖。
コーヒーや香辛料、煙草。
綿織物や被服、様々な工業製品。
我々は実に多くの品々を、海路を経由しての交易によって輸入し、あるいは輸出し、それを当たり前のように消費して来た。
これらはもはや、我らの生活には欠かせぬものだ。
たとえば、硝石。
これは火薬の原材料としても重要なものだが、なにより、食糧生産に必須のものだ。
農業に従事している者は誰しも、海路を経て輸入された硝石を利用した肥料を用いたことがあるはずだ。
砂糖については、我が国でも生産が可能な手法が発見された。
しかし、その原材料となる甜菜(てんさい)を栽培するためにも、硝石に由来する肥料が必要となる。
もはや、タウゼント帝国はヘルデン大陸の大国などではない。
世界の中の帝国なのだ。
大陸の中だけを見ていれば良かった時代は、過去のもの。
これからは海を隔てた諸国家・地域にも目を向けなければならない。
望もうと望むまいと、関わらなければならない。
健全な交易を。
そのためにはどうしても海軍が必要だ。
我が国の国民に対し、海軍の建設が大きな負担となることは、余も十分に理解していることだ。
軍艦の建造には、多額の費用、十年以上にも及ぶ長い年月がかかる。
一朝一夕(いっちょういっせき)に出来上がるものではない。
多くの者を、兵役に集める必要もある。
それらは、余の臣民にとっては大きな負担となることだろう。
しかし、そうすることによって初めて、この国家は、次の一千年の歴史を刻むために、歩み出すことができるのだと信じている。
広いはずの大陸も、成長した我らにとっては、今や狭苦しいものだ。
自由に手足を広げ、過不足を補い、さらなる飛躍を遂げるためには、我々が抱いて来た意識の殻を破り、海へと漕(こ)ぎ出さなければならない。
これまで意識して来なかった世界と、繋(つな)がらなければならない。
海軍は、新しい時代の帝国の、その礎(いしずえ)となるものだと信じている。
この困難な事業に、どうか、力を貸していただきたい。
貴族も、平民も。
皆の力が無ければ、この大事業は到底、成し遂げられないだろう。
共和国による外圧を跳ねのけることはできないだろう。
帝国に、次の一千年を乗り越える礎(いしずえ)を築くために、どうか、皆の力を———。
~建国歴千百三十七年 三月二日 代皇帝・エドゥアルド~
────────────────────────────────────────
エドゥアルドの[夢]。
それは、この旧いタウゼント帝国を刷新し、次の一千年に耐えうる国家に脱皮させること。
そしてそのためには、ヘルデン大陸のことだけを意識していればよい時代は終わってしまったことを自覚しなければならない。
より広大な世界の中の一国として、その中に身を置かなければならない。
そうするために、どうか、皆の力を貸して欲しい———。
その呼びかけに対する反響は、巨大なものであった。
そもそも代皇帝が、国家元首がこうして、自らの言葉で民衆に語りかけたこと自体が、異例中の異例。
それどころか、「その力が必要だ」と、まるで目の前で頭を下げているかのように頼み込むことなど、民衆にとっては青天の霹靂(へきれき)だった。
この国において政治は主に貴族などの特権階級が担い、多くの平民はそれに関与することができず、ただ命じられたことに従うだけだった。
それなに、「やれ」と一方的に申し渡されるのではなく、「力を貸して欲しい」と頼み込まれたことは、その一点だけで「時代が変わった」という現実を実感させた。
このために、新聞各社によって報じられたこの呼びかけは、ほとんどの平民たちに好意的に受け止められた。
その一方で旧来の特権階級である貴族たちの中にはあまりいい顔をしない者も少なくなかったが、この国に暮らすほとんどの者はエドゥアルドに共感し、その事業に助力することを喜んだのだ。
なにより、それは[新しい]。
代皇帝の構想が完璧に理解できたわけではなくとも、その新鮮さ、[既存の権力者とは何かが違う]という点が、人々に鮮烈な印象を残した。
こうしてようやく、タウゼント帝国における海軍建設の試みは、動き始める。
その原動力となったのは、代皇帝の呼びかけに応え、軍艦の整備のために人々から集まった膨大な額の寄付金と、自らが新たな時代の先陣を切るのだと水兵に志願した、多数の若者たちであった。
旧(ふる)き巨大な帝国は、着実に、生まれ変わりつつあった。
現在直面している危機よりも、海軍を建設することによってこの国がどう変わるのか。
[夢]について語るべきだ。
そういう助言をルーシェから得たエドゥアルドは、それからさらに数日間も文面で悩み、何度も推敲(すいこう)を重ねた。
さらには国家宰相のルドルフやブレーンのヴィルヘルム、海軍大臣のマリアンなど、幾人かの重臣たちにも意見を聞き、ようやく、紙面に自身の記事が掲載されることになった。
タイトルは、[世界の中の帝国]。
その狙いは、直接的には海軍建設の機運を醸成(じょうせい)することではあったが、ルーシェの意見を取り入れたエドゥアルドはそれ以上に、この国がどう変わっていくのかについて多くを語っている。
この国は、[ヘルデン大陸の中にある]。
一千年以上もの間、そこに暮らす人々はその認識に囚われていた。
すべては、この大陸の中でのこと。
自身の脚で歩いて行くことのできる範囲が大切であり、そこより向こう、たとえば海の彼方のことは、まったくの別世界として意識の外にある。
帝国にまともな海軍が存在し無かったのはそういう見方が主流であったからであり、実際、この国はそういうやり方でうまく存続して来ることができたからであった。
だが、世界は変わった。
もはや、かつてのようにはしていられない。
生まれ変わらなければならない。
エドゥアルドは、海軍建設はそのためにこそ必要なのだと、記事の中で国民に対して語って見せた。
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『世界の中の帝国』
ヘルデン大陸の中央に位置する、我が故国、タウゼント帝国は、この豊かな大地に根差した、古き良き伝統を持つ国である。
我々はその中で生まれ、育ち、老い、そして眠りについて来た。
しかし、そのような穏やかな時をくり返していられる時代は、終わってしまった。
昨年の、共和国海軍によるノルトハーフェンに対する襲撃の記憶は、余の中でも、そしてこれを読んでいる皆の中でも、鮮明である。
すべて、この広大で豊かなヘルデン大陸の中で完結する。
そう考え、我々国家も、そしてその下で暮らす臣民も、大陸の中にだけ視野を向けて来た。
先年の出来事は、もはや、そうしてはいられないのだと、我々にはっきりと示した。
故に、余は、帝国に海軍を創設しようと志す。
あのような襲撃によって、我が国の民が一方的な不利益を被ることの無きように。
安定した交易を遂行し、あちらからこちらへ、こちらからあちらへと、安心して人や物を行き来させることができるように。
今日、我が国は共和国による大陸封鎖令の影響を、強く受け続けている。
それはすべて、彼らが強力な海軍を保有し、顧(かえり)みて、我が方にそれが欠如しているからに他ならない。
我が国にも海軍が必要だ。
必要とする者が、必要な時に、自由に大海原を行き来し、我が国では手に入らないものをもたらすために。
長い年月、我々は、このヘルデン大陸という揺りかごによって養われて来た。
しかしいつの間にか手足は伸び、余も、誰もが気づかぬ間に、その中だけでは生きていけないようになっていたのだ。
硝石に、砂糖。
コーヒーや香辛料、煙草。
綿織物や被服、様々な工業製品。
我々は実に多くの品々を、海路を経由しての交易によって輸入し、あるいは輸出し、それを当たり前のように消費して来た。
これらはもはや、我らの生活には欠かせぬものだ。
たとえば、硝石。
これは火薬の原材料としても重要なものだが、なにより、食糧生産に必須のものだ。
農業に従事している者は誰しも、海路を経て輸入された硝石を利用した肥料を用いたことがあるはずだ。
砂糖については、我が国でも生産が可能な手法が発見された。
しかし、その原材料となる甜菜(てんさい)を栽培するためにも、硝石に由来する肥料が必要となる。
もはや、タウゼント帝国はヘルデン大陸の大国などではない。
世界の中の帝国なのだ。
大陸の中だけを見ていれば良かった時代は、過去のもの。
これからは海を隔てた諸国家・地域にも目を向けなければならない。
望もうと望むまいと、関わらなければならない。
健全な交易を。
そのためにはどうしても海軍が必要だ。
我が国の国民に対し、海軍の建設が大きな負担となることは、余も十分に理解していることだ。
軍艦の建造には、多額の費用、十年以上にも及ぶ長い年月がかかる。
一朝一夕(いっちょういっせき)に出来上がるものではない。
多くの者を、兵役に集める必要もある。
それらは、余の臣民にとっては大きな負担となることだろう。
しかし、そうすることによって初めて、この国家は、次の一千年の歴史を刻むために、歩み出すことができるのだと信じている。
広いはずの大陸も、成長した我らにとっては、今や狭苦しいものだ。
自由に手足を広げ、過不足を補い、さらなる飛躍を遂げるためには、我々が抱いて来た意識の殻を破り、海へと漕(こ)ぎ出さなければならない。
これまで意識して来なかった世界と、繋(つな)がらなければならない。
海軍は、新しい時代の帝国の、その礎(いしずえ)となるものだと信じている。
この困難な事業に、どうか、力を貸していただきたい。
貴族も、平民も。
皆の力が無ければ、この大事業は到底、成し遂げられないだろう。
共和国による外圧を跳ねのけることはできないだろう。
帝国に、次の一千年を乗り越える礎(いしずえ)を築くために、どうか、皆の力を———。
~建国歴千百三十七年 三月二日 代皇帝・エドゥアルド~
────────────────────────────────────────
エドゥアルドの[夢]。
それは、この旧いタウゼント帝国を刷新し、次の一千年に耐えうる国家に脱皮させること。
そしてそのためには、ヘルデン大陸のことだけを意識していればよい時代は終わってしまったことを自覚しなければならない。
より広大な世界の中の一国として、その中に身を置かなければならない。
そうするために、どうか、皆の力を貸して欲しい———。
その呼びかけに対する反響は、巨大なものであった。
そもそも代皇帝が、国家元首がこうして、自らの言葉で民衆に語りかけたこと自体が、異例中の異例。
それどころか、「その力が必要だ」と、まるで目の前で頭を下げているかのように頼み込むことなど、民衆にとっては青天の霹靂(へきれき)だった。
この国において政治は主に貴族などの特権階級が担い、多くの平民はそれに関与することができず、ただ命じられたことに従うだけだった。
それなに、「やれ」と一方的に申し渡されるのではなく、「力を貸して欲しい」と頼み込まれたことは、その一点だけで「時代が変わった」という現実を実感させた。
このために、新聞各社によって報じられたこの呼びかけは、ほとんどの平民たちに好意的に受け止められた。
その一方で旧来の特権階級である貴族たちの中にはあまりいい顔をしない者も少なくなかったが、この国に暮らすほとんどの者はエドゥアルドに共感し、その事業に助力することを喜んだのだ。
なにより、それは[新しい]。
代皇帝の構想が完璧に理解できたわけではなくとも、その新鮮さ、[既存の権力者とは何かが違う]という点が、人々に鮮烈な印象を残した。
こうしてようやく、タウゼント帝国における海軍建設の試みは、動き始める。
その原動力となったのは、代皇帝の呼びかけに応え、軍艦の整備のために人々から集まった膨大な額の寄付金と、自らが新たな時代の先陣を切るのだと水兵に志願した、多数の若者たちであった。
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