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第三章:「課題山積」
・3-22 第41話:「士官を増やせ:2」
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・3-22 第41話:「士官を増やせ:2」
エドゥアルド・フォン・ノルトハーフェン。
まだ二十歳にも満たない、代皇帝。
彼は内乱の勝利者であり、そして、意識不明のまま昏睡(こんすい)している皇帝・カール十一世に代わって、実質的な国家元首の地位についている。
それに反対する者たちは、今のところ息を潜めていた。
なぜならそういう不満を持つような者たちはみな、内乱で敗者となっていたからだ。
首謀者たち、元ヴェストヘルゼン公爵・ベネディクトと、元ズィンゲンガルテン公爵・フランツは、それぞれの幽閉先で不本意な時間を過ごしている。
その二人に従い、エドゥアルドに敵対した諸侯はみな、無罪放免、許されてはいたが、戦って敗れたという負い目と、寛大な処遇を受けたという恩によって、代皇帝が打ち出す様々な施策にも大人しく従ってきていた。
しかし、限度というものはある。
彼らの軍権を剥奪(はくだつ)し帝国全体で指揮権を統一した、徴兵制の国民軍を創設するというのはその代表的な[超えてはならない一線(レッドライン)]だ。
———士官学校への平民の入校を許可する、というのは、そこまでは行かないものの、微妙な事柄だった。
帝国が長く伝えて来た伝統的な制度を変えるべきではない、という思想を持った、いわゆる保守派の貴族にとっては、言語道断のことであっただろう。
加えて、さほど強い保守思想を持っていなくとも貴族階級の多数と、これまで例外的に[士官学校へ入校し、士官になれる]という特権を享受して来た富裕層、一部の平民たちも、反発を見せるはずだった。
もし、平民が士官になり、順調に出世していけばどうなるか。
やがては平民が貴族に命令を下す、などという場面も生じて来るだろう。
血統によって選ばれた者なのだという優越意識を持ち、平民を見下しているような貴族にとっては、これは耐え難いことであるのに違いない。
加えて、父祖伝来の、これまで大切に守られて来た事柄を今になって変えるのは何事か、という、先祖を尊崇する考え方も影響してくるだろう。
さらには、限られた者しか士官になることができない、というのは、既得権益と呼べるもので、それを失うことを忌避(きひ)する者は貴族でなくとも多いはずだった。
自分は他より優れている、優遇されていると確認できる事柄が多くあった方がより幸福を感じることができる、という人々は、確かに存在しているのだ。
制限が撤廃されて士官の道が開かれるのに、平民の中にもそれに反対する者があらわれるだろうというのは、これまでの生活様式が変わるのを嫌う者も一定数、存在しているからだ。
今まで平民にとって、政(まつりごと)というのは上流階級が[勝手]にやっていることだった。
政治の良し悪し、税金の多寡など、身近にかかわって来る事柄はあっても、極論すれば自分たちには関係のないものとして扱うことができたのだ。
その有り方を、変えて欲しくない。
アレコレ難しい政治については別の人たちにやらせて、自分は今までの暮らしをのんきに続けていたい。
そうした考え方を持っている人々は全体からすれば一部だろうが確実に存在しているし、彼らは平民の士官学校への入校も、もちろん徴兵制度の導入も、さらには選挙の実施と議会の創設にも反対することだろう。
内乱の勝利者としてエドゥアルドは思う通りの改革を進めてきたが、こうした、根強い反発が予想される政策については、慎重にならざるを得なかった。
帝国諸侯は相変わらず大きな勢力を誇っていたし、富裕層は資金を一手に握っている。
これまでの暮らしを変えたくないという懐古的なだけの一部の民衆はまだしも、こうした、実力を備えた者たちを敵に回すのは得策ではなかった。
ノルトハーフェン公国ではすでに平民の士官学校への入校を認めているのだが、これを実行する段階においても反発は少なくなく、説得にはずいぶん苦労した。
それが、四千万もの人口を誇る帝国そのものとなると、抑えきる自信はなかった。
しかもこの政策に関しては、義兄弟であり、これまで盟友として協力し合ってきていたユリウスでさえ、難色を示していたのだ。
———結局、アントンら重臣たちと話し合いながら実施することになったのは、またしても、折衷案(せっちゅうあん)的なものだった。
平民の士官学校への入校を認めるのは、ノルトハーフェン公国のものと、帝国の直轄領にあるものだけ。
他の公爵領で運営されている士官学校については従来通り、貴族や一部の有力者たちだけに限るし、実際に士官となった平民についても、その職務に就くことができるのはノルトハーフェン公国軍と、帝国陸軍だけに限る。
こうした制限を設けることでようやく、致命的な反発が生じるのを防ぐことができた。
しかしこの妥協案は、実質的に、エドゥアルドたちの[思惑通り]であった。
というのは、平民の入校を許すのはノルトハーフェン公国と帝国直轄の士官学校だけではあったが、[何人まで]という、人数の制限は設けられなかったからだ。
何千人でも、何万人でも、平民を士官に採用することができる。
受け入れの施設の都合や教官の確保といった問題を解決する必要はあったが、望むだけの士官を教育することができるのだ。
募集は、急いで行われた。
士官の育成には時間がかかってしまうから、とにかく、今すぐにでも始めておかないと、これから始まる国民軍の創設には間に合わないからだ。
校舎は仮設で。教官は、すでに退役して退いた者をかき集め、現役の中からもいくらか引き抜いて。
そして、入校するのは、下は十代から、上は四十代、五十代の者まで。
従軍経験を持つ平民出身の兵士や元兵士だけでなく、まったくの素人でも。
試験で最低限の成績をパスし、やる気があるのならば、誰でもかまわない。
緊急の措置として教育に必要な費用は全額国庫で負担し、その間の生活を保障するための資金も援助するという形にしたから、応募者の数は多く、そこから選別を行っても入校者は必要数を集めることができた。
ドタバタと慌ただしく、だが、この絶対に必要になる政策は推し進められていった。
エドゥアルド・フォン・ノルトハーフェン。
まだ二十歳にも満たない、代皇帝。
彼は内乱の勝利者であり、そして、意識不明のまま昏睡(こんすい)している皇帝・カール十一世に代わって、実質的な国家元首の地位についている。
それに反対する者たちは、今のところ息を潜めていた。
なぜならそういう不満を持つような者たちはみな、内乱で敗者となっていたからだ。
首謀者たち、元ヴェストヘルゼン公爵・ベネディクトと、元ズィンゲンガルテン公爵・フランツは、それぞれの幽閉先で不本意な時間を過ごしている。
その二人に従い、エドゥアルドに敵対した諸侯はみな、無罪放免、許されてはいたが、戦って敗れたという負い目と、寛大な処遇を受けたという恩によって、代皇帝が打ち出す様々な施策にも大人しく従ってきていた。
しかし、限度というものはある。
彼らの軍権を剥奪(はくだつ)し帝国全体で指揮権を統一した、徴兵制の国民軍を創設するというのはその代表的な[超えてはならない一線(レッドライン)]だ。
———士官学校への平民の入校を許可する、というのは、そこまでは行かないものの、微妙な事柄だった。
帝国が長く伝えて来た伝統的な制度を変えるべきではない、という思想を持った、いわゆる保守派の貴族にとっては、言語道断のことであっただろう。
加えて、さほど強い保守思想を持っていなくとも貴族階級の多数と、これまで例外的に[士官学校へ入校し、士官になれる]という特権を享受して来た富裕層、一部の平民たちも、反発を見せるはずだった。
もし、平民が士官になり、順調に出世していけばどうなるか。
やがては平民が貴族に命令を下す、などという場面も生じて来るだろう。
血統によって選ばれた者なのだという優越意識を持ち、平民を見下しているような貴族にとっては、これは耐え難いことであるのに違いない。
加えて、父祖伝来の、これまで大切に守られて来た事柄を今になって変えるのは何事か、という、先祖を尊崇する考え方も影響してくるだろう。
さらには、限られた者しか士官になることができない、というのは、既得権益と呼べるもので、それを失うことを忌避(きひ)する者は貴族でなくとも多いはずだった。
自分は他より優れている、優遇されていると確認できる事柄が多くあった方がより幸福を感じることができる、という人々は、確かに存在しているのだ。
制限が撤廃されて士官の道が開かれるのに、平民の中にもそれに反対する者があらわれるだろうというのは、これまでの生活様式が変わるのを嫌う者も一定数、存在しているからだ。
今まで平民にとって、政(まつりごと)というのは上流階級が[勝手]にやっていることだった。
政治の良し悪し、税金の多寡など、身近にかかわって来る事柄はあっても、極論すれば自分たちには関係のないものとして扱うことができたのだ。
その有り方を、変えて欲しくない。
アレコレ難しい政治については別の人たちにやらせて、自分は今までの暮らしをのんきに続けていたい。
そうした考え方を持っている人々は全体からすれば一部だろうが確実に存在しているし、彼らは平民の士官学校への入校も、もちろん徴兵制度の導入も、さらには選挙の実施と議会の創設にも反対することだろう。
内乱の勝利者としてエドゥアルドは思う通りの改革を進めてきたが、こうした、根強い反発が予想される政策については、慎重にならざるを得なかった。
帝国諸侯は相変わらず大きな勢力を誇っていたし、富裕層は資金を一手に握っている。
これまでの暮らしを変えたくないという懐古的なだけの一部の民衆はまだしも、こうした、実力を備えた者たちを敵に回すのは得策ではなかった。
ノルトハーフェン公国ではすでに平民の士官学校への入校を認めているのだが、これを実行する段階においても反発は少なくなく、説得にはずいぶん苦労した。
それが、四千万もの人口を誇る帝国そのものとなると、抑えきる自信はなかった。
しかもこの政策に関しては、義兄弟であり、これまで盟友として協力し合ってきていたユリウスでさえ、難色を示していたのだ。
———結局、アントンら重臣たちと話し合いながら実施することになったのは、またしても、折衷案(せっちゅうあん)的なものだった。
平民の士官学校への入校を認めるのは、ノルトハーフェン公国のものと、帝国の直轄領にあるものだけ。
他の公爵領で運営されている士官学校については従来通り、貴族や一部の有力者たちだけに限るし、実際に士官となった平民についても、その職務に就くことができるのはノルトハーフェン公国軍と、帝国陸軍だけに限る。
こうした制限を設けることでようやく、致命的な反発が生じるのを防ぐことができた。
しかしこの妥協案は、実質的に、エドゥアルドたちの[思惑通り]であった。
というのは、平民の入校を許すのはノルトハーフェン公国と帝国直轄の士官学校だけではあったが、[何人まで]という、人数の制限は設けられなかったからだ。
何千人でも、何万人でも、平民を士官に採用することができる。
受け入れの施設の都合や教官の確保といった問題を解決する必要はあったが、望むだけの士官を教育することができるのだ。
募集は、急いで行われた。
士官の育成には時間がかかってしまうから、とにかく、今すぐにでも始めておかないと、これから始まる国民軍の創設には間に合わないからだ。
校舎は仮設で。教官は、すでに退役して退いた者をかき集め、現役の中からもいくらか引き抜いて。
そして、入校するのは、下は十代から、上は四十代、五十代の者まで。
従軍経験を持つ平民出身の兵士や元兵士だけでなく、まったくの素人でも。
試験で最低限の成績をパスし、やる気があるのならば、誰でもかまわない。
緊急の措置として教育に必要な費用は全額国庫で負担し、その間の生活を保障するための資金も援助するという形にしたから、応募者の数は多く、そこから選別を行っても入校者は必要数を集めることができた。
ドタバタと慌ただしく、だが、この絶対に必要になる政策は推し進められていった。
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