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ミフルの出産4
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「いいえ、偶然だと思います」
「いや、7人も子どもをお産みになっている、何か力をお持ちなのかもしれません」
「そのようなことはないと思います。事実、自身の時は、陣痛も性別も何も分かりませんでしたから」
「そうなのですか…」
ソアリスはミフルには話したが、国王夫妻や王太子夫妻には話しておらず、納得したようでホッとしたが、ケイトが口を開いた。
「でもまごはぜんいんあてているのよ」
「それは、これは決まりなんじゃないか」
「いえ、あくまで勘ですので」
「いや、そうか、王子と王女か。私は外れたようだな」
「父上、私が当たりのようですね」
どうやら、皆で性別を考えていたようで、ソアリスは責任を感じ始めた。
「何だか、申し訳ありません」
「いいえ、ソアリス様のせいではありません」
「でも、まだ分かりませんので」
そんなソアリスが居たたまれない気持ちになっていると、お生まれになりましたとメイドが飛び込んで来た。
「ミフルは?」
一番に立ち上がって声を上げたのは、ソアリスだった。
「出血はありましたが、大丈夫です」
「良かった…皆様、失礼しました」
「いや、ご心配は私たち以上だっただろう」
「ありがとうございます」
ソアリスも双子の出産で、亡くなった夫人を知っていたこともあり、ドーンと構えてはいたが、覚悟も少なからずしており、ようやくホッとした。
「それで、双子は?」
「はい、王子殿下と王女殿下でございます。お二人とも、元気です」
「それは良かった…」
クート国王陛下は、ソアリスとケイトに向かって、歯を見せて微笑んだ。
「当たりましたな」
「申し訳ございません…」
「とんでもない。ケイト、これで記録更新かな?」
「あい!おかあさまはしゅごいでしょ?」
「ああ、驚いたな」
しばらくして呼ばれたが、ソアリスとケイトは最後でいいと伝えたので、まずは国王陛下夫妻、王太子夫妻が孫たちに会いに行った。
そして、ソアリスとケイトの番になった。グレイは出産に立ち会っているので、部屋で待っていた。
「お母様…ケイト…」
ミフルの横には小さな双子が、眠っていた。
「ちいさい」
「小さいわね、可愛らしい。髪色はミフルね」
「けいともおなじ」
ケイトは自分の髪の毛を持って、アピールしている。
「そうね、私じゃなくて良かったわ」
「でもね、今は眠ってしまったけど、瞳は二人ともお母様よ。同じ色」
「嘘でしょ…」
ソアリスは相変わらず、自分に似ることが嬉しくない。
「けいともおなじ」
「そう、ケイトと同じなの」
「ああ、だから皆、含み笑いをしていたのね」
戻って来た国王陛下夫妻も、王太子夫妻も、どこかソアリスとケイトを見ながら、含みを持った笑い方をしていた。
「王子は、何だかお母様に似ているって、グレイ様と話していたの」
「そんなことないわよ」
「いえ、とてもお母様に似ているわ」
「ええ…」
まだクシャクシャではあるが、確かにソアリスもどこか既視感があった、自分とロアンスラー公爵である。あれでも美形だと言われていた父親ではあるが、どうにも印象が悪い。
「私はとっても嬉しいわ!」
「私もです」
満面の笑みの二人に、ソアリスもさすがにどうにか似ないようにしなさいとは言えなかった。
「王女はグレイ様に似ているの」
「そうね、きっと美人になるわね。まあ、もうゆっくり休みなさい。無事でホッとしたわ」
「ええ、辛かったけど、生きてやると思って産んだわ」
「良かったわ…本当に」
ミフルとグレイは、クートからソアリスが一番にミフルの身を案じていたと聞いており、見る限りいつもと変わらない様子であるために、ミフルとグレイも口には出さずに、心の中で感謝した。
そして、王子はノイル、王女はソランと名付けられ、国内は勿論、国外にも発表されて、喜びに包まれた。
「いや、7人も子どもをお産みになっている、何か力をお持ちなのかもしれません」
「そのようなことはないと思います。事実、自身の時は、陣痛も性別も何も分かりませんでしたから」
「そうなのですか…」
ソアリスはミフルには話したが、国王夫妻や王太子夫妻には話しておらず、納得したようでホッとしたが、ケイトが口を開いた。
「でもまごはぜんいんあてているのよ」
「それは、これは決まりなんじゃないか」
「いえ、あくまで勘ですので」
「いや、そうか、王子と王女か。私は外れたようだな」
「父上、私が当たりのようですね」
どうやら、皆で性別を考えていたようで、ソアリスは責任を感じ始めた。
「何だか、申し訳ありません」
「いいえ、ソアリス様のせいではありません」
「でも、まだ分かりませんので」
そんなソアリスが居たたまれない気持ちになっていると、お生まれになりましたとメイドが飛び込んで来た。
「ミフルは?」
一番に立ち上がって声を上げたのは、ソアリスだった。
「出血はありましたが、大丈夫です」
「良かった…皆様、失礼しました」
「いや、ご心配は私たち以上だっただろう」
「ありがとうございます」
ソアリスも双子の出産で、亡くなった夫人を知っていたこともあり、ドーンと構えてはいたが、覚悟も少なからずしており、ようやくホッとした。
「それで、双子は?」
「はい、王子殿下と王女殿下でございます。お二人とも、元気です」
「それは良かった…」
クート国王陛下は、ソアリスとケイトに向かって、歯を見せて微笑んだ。
「当たりましたな」
「申し訳ございません…」
「とんでもない。ケイト、これで記録更新かな?」
「あい!おかあさまはしゅごいでしょ?」
「ああ、驚いたな」
しばらくして呼ばれたが、ソアリスとケイトは最後でいいと伝えたので、まずは国王陛下夫妻、王太子夫妻が孫たちに会いに行った。
そして、ソアリスとケイトの番になった。グレイは出産に立ち会っているので、部屋で待っていた。
「お母様…ケイト…」
ミフルの横には小さな双子が、眠っていた。
「ちいさい」
「小さいわね、可愛らしい。髪色はミフルね」
「けいともおなじ」
ケイトは自分の髪の毛を持って、アピールしている。
「そうね、私じゃなくて良かったわ」
「でもね、今は眠ってしまったけど、瞳は二人ともお母様よ。同じ色」
「嘘でしょ…」
ソアリスは相変わらず、自分に似ることが嬉しくない。
「けいともおなじ」
「そう、ケイトと同じなの」
「ああ、だから皆、含み笑いをしていたのね」
戻って来た国王陛下夫妻も、王太子夫妻も、どこかソアリスとケイトを見ながら、含みを持った笑い方をしていた。
「王子は、何だかお母様に似ているって、グレイ様と話していたの」
「そんなことないわよ」
「いえ、とてもお母様に似ているわ」
「ええ…」
まだクシャクシャではあるが、確かにソアリスもどこか既視感があった、自分とロアンスラー公爵である。あれでも美形だと言われていた父親ではあるが、どうにも印象が悪い。
「私はとっても嬉しいわ!」
「私もです」
満面の笑みの二人に、ソアリスもさすがにどうにか似ないようにしなさいとは言えなかった。
「王女はグレイ様に似ているの」
「そうね、きっと美人になるわね。まあ、もうゆっくり休みなさい。無事でホッとしたわ」
「ええ、辛かったけど、生きてやると思って産んだわ」
「良かったわ…本当に」
ミフルとグレイは、クートからソアリスが一番にミフルの身を案じていたと聞いており、見る限りいつもと変わらない様子であるために、ミフルとグレイも口には出さずに、心の中で感謝した。
そして、王子はノイル、王女はソランと名付けられ、国内は勿論、国外にも発表されて、喜びに包まれた。
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