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実りのない茶会3
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「でも、王太子妃様を怒らせてしまって、ソアリス様にも酷く怒られてしまったの」
「ソアリスに?」
「ええ、娘は良かれと思って言ったのよ」
「まあ…ソアリスに怒る資格なんて本当はないのに、王妃になって、偉そうでしょう?ごめんなさいね。でも今からでも遅くはないのではなくて?」
「そ、側妃にですか?」
さすがのファーリンも今更、側妃になれるとは思っていなかった。
「ええ、側妃でもいいだなんて、余程、甥を望んでくだったというでしょう?」
「それは、そうですわね」
婚約者が見付からず、公爵令嬢ということで、どうにかゴリ押ししようと思っていたとは言えはしない。
「王太子殿下となれば、子どもは多い方がいいのでしょう?」
「ええ」
「だったら、確か王太子夫妻には子どもは、まだ一人しかいないのでしょう?側妃がいた方がいいじゃない」
「え、でも」
そんな簡単になれるのだろうかと思ったが、確かにまだ王太子殿下が、側妃を娶る可能性はあるとも考えた。
「王家としても、公爵令嬢が側妃になってくれて、子どもを産んでくれるなんて、素晴らしいことじゃない?王太子妃は侯爵令嬢でしょう?公爵令嬢の方がいいに決まっているじゃない」
確かにファーリンも同じように、ミーチュアが選ばれる理由として、公爵令嬢だからというのもあった。
「それともこのままでよろしいのですか?」
「それは、嫌だわ」
「サリエスト様とファーリン様のお嬢様なら、美しく気高く、きっと優秀な方なのでしょう?」
ファーリンの評価というよりは、サリエストの評価であるが、自分と同じ公爵令嬢なのだからという部分が大きかった。
「それは勿論ですわ」
「それならば、問題ないではありませんか。王家も勿体ないと思っているのではありませんか」
「ええ、そう思いますわ。ララシャ様が王家に進言してくださるのですか」
「勿論よ!これは王家に、国にも有益なことなのですから、伝えなくてはいけないでしょう?」
「そうですわね」
妙な一致団結をしてしまったララシャとファーリン。そして、そんな話をして、2時間が経ってしまい、ララシャは迎えが来て帰って行った。
ファーリンはミーチュアが既に結婚しているにも関わらず、これで王家の一員になれる。既にミオス王子殿下がいるのに、もしかしたら王母になれるかもしれないとも考え、笑みが抑えきれなかった。
同時に自分が動くわけではないことから、駄目でも自分のせいではない。側妃になれれば、サリエストは見直してくれるだろうと思っていた。
気持ちの高揚しているララシャも誓約書のことも忘れて、アンセムではなく、ソアリスに手紙を書いた。アンセムであっても、王家に関わらないとしていることから、どちらにしても問題なのである。
そして、ソアリスに渡してとサイラスに持って行った。
「渡していいんだな?」
「ええ、そういったじゃない。とても有意義なことが書いてあるの、きっとお兄様も、ソアリスも、きっと私に感謝することになるわ。ふふっ」
ララシャは優秀な側妃を進言したことで、自分が側妃を娶られたら嫌だという感覚を持っていたにも関わらず、他者が側妃を娶ることに寄り添うような気持ちは持っておらず、しかもこのことで自分の評価が上がるとすら思っていた。
実に都合のいい思考、いや考えなしの思考というべきだろう。
「…分かった」
サイラスはソアリスに、もしララシャが自分以外に行動を起こすなら止めて欲しい。だが、自分に対してなら、受け入れてもいいと言われており、ついに仕出かすことになったと腹を括った。
両親にも誓約書を破ることになったと話し、覚悟をして置くように話すと、分かったと静かに頷いた。
そして、ソアリスにその手紙は届けられた。
「ソアリスに?」
「ええ、娘は良かれと思って言ったのよ」
「まあ…ソアリスに怒る資格なんて本当はないのに、王妃になって、偉そうでしょう?ごめんなさいね。でも今からでも遅くはないのではなくて?」
「そ、側妃にですか?」
さすがのファーリンも今更、側妃になれるとは思っていなかった。
「ええ、側妃でもいいだなんて、余程、甥を望んでくだったというでしょう?」
「それは、そうですわね」
婚約者が見付からず、公爵令嬢ということで、どうにかゴリ押ししようと思っていたとは言えはしない。
「王太子殿下となれば、子どもは多い方がいいのでしょう?」
「ええ」
「だったら、確か王太子夫妻には子どもは、まだ一人しかいないのでしょう?側妃がいた方がいいじゃない」
「え、でも」
そんな簡単になれるのだろうかと思ったが、確かにまだ王太子殿下が、側妃を娶る可能性はあるとも考えた。
「王家としても、公爵令嬢が側妃になってくれて、子どもを産んでくれるなんて、素晴らしいことじゃない?王太子妃は侯爵令嬢でしょう?公爵令嬢の方がいいに決まっているじゃない」
確かにファーリンも同じように、ミーチュアが選ばれる理由として、公爵令嬢だからというのもあった。
「それともこのままでよろしいのですか?」
「それは、嫌だわ」
「サリエスト様とファーリン様のお嬢様なら、美しく気高く、きっと優秀な方なのでしょう?」
ファーリンの評価というよりは、サリエストの評価であるが、自分と同じ公爵令嬢なのだからという部分が大きかった。
「それは勿論ですわ」
「それならば、問題ないではありませんか。王家も勿体ないと思っているのではありませんか」
「ええ、そう思いますわ。ララシャ様が王家に進言してくださるのですか」
「勿論よ!これは王家に、国にも有益なことなのですから、伝えなくてはいけないでしょう?」
「そうですわね」
妙な一致団結をしてしまったララシャとファーリン。そして、そんな話をして、2時間が経ってしまい、ララシャは迎えが来て帰って行った。
ファーリンはミーチュアが既に結婚しているにも関わらず、これで王家の一員になれる。既にミオス王子殿下がいるのに、もしかしたら王母になれるかもしれないとも考え、笑みが抑えきれなかった。
同時に自分が動くわけではないことから、駄目でも自分のせいではない。側妃になれれば、サリエストは見直してくれるだろうと思っていた。
気持ちの高揚しているララシャも誓約書のことも忘れて、アンセムではなく、ソアリスに手紙を書いた。アンセムであっても、王家に関わらないとしていることから、どちらにしても問題なのである。
そして、ソアリスに渡してとサイラスに持って行った。
「渡していいんだな?」
「ええ、そういったじゃない。とても有意義なことが書いてあるの、きっとお兄様も、ソアリスも、きっと私に感謝することになるわ。ふふっ」
ララシャは優秀な側妃を進言したことで、自分が側妃を娶られたら嫌だという感覚を持っていたにも関わらず、他者が側妃を娶ることに寄り添うような気持ちは持っておらず、しかもこのことで自分の評価が上がるとすら思っていた。
実に都合のいい思考、いや考えなしの思考というべきだろう。
「…分かった」
サイラスはソアリスに、もしララシャが自分以外に行動を起こすなら止めて欲しい。だが、自分に対してなら、受け入れてもいいと言われており、ついに仕出かすことになったと腹を括った。
両親にも誓約書を破ることになったと話し、覚悟をして置くように話すと、分かったと静かに頷いた。
そして、ソアリスにその手紙は届けられた。
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