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答え
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「ミリンティー、答えを聞かせてくれるか」
ブレオン・オイエン侯爵は、敢えてソアリスから聞いたことを、話さずに聞こうと思った。あわよくば、ミリンティーが正直に話してくれることを願った。
何が変わるわけではないが、ブレオンの気持ちの問題であった。
マイオンは婚約者であるサンリに、ミリンティーの話をして、迷惑を掛けるようなことがあったら申し訳ないと話し、ご家族にも謝罪した。
ゆえにミリンティーと仲の良い姉弟というほどではなかったが、今まで以上に関わりたくないと距離を置いている。
ローティーは話が長くなるので、二人で話をすることにした。
「どうか、後妻ではない方を探して貰えませんか?」
ブレオンは溜息を付きそうだった。話してくれる気も、希望も変える気はないということだろう。
「他国でか?」
「この国では本当に難しいのでしょうか」
「自覚がないとしても、この前、話をしただろう?子爵家や男爵家では、侯爵令嬢は受け入れ難いだろう…」
ミリンティーは、子爵家!?ましてや男爵家など、あり得ないと叫びそうだったが、何とか堪えた。
「きちんと誤解だと、話せば分かっていただけるのではないでしょうか」
その言葉にソアリス王妃陛下の言う通り、浅墓な考えを持っていることに、ブレオンも認めるしかなかった。
「会っても貰えないのにか?」
「それは…」
「縁談を持ちかけても、会う前に断れているんだ。誤解を解く以前の問題だろう?どうやって誤解を解く?当てがあるのか?」
「侯爵令嬢が、自分で探せというのですか?」
ミリンティーは侯爵令嬢ということもあるが、ソアリスがブリンブリンティーと名付けたままであるように、体形が変わることはなかった。
顔も身体も手足も、全体的にすべてがふくよかで、好みの者もいるだろうが、ドレスを着ることの多い令嬢としては、あまり魅力的とは言えない。
令息に声を掛けられることもなかったので、自分から声を掛けることも、実は出来ないタイプであった。何を話していいか分からない、だからこそお膳立てをしてくれそうな、ベリーナ・ソチヌ男爵令嬢は都合が良かった。
「侯爵令嬢らしからぬ行動を取ったのは、お前だろう?」
「じゃあ、どうしたらいいの…謝ったらいいって言うの?」
「誰に謝るんだ?謝罪しなければならない相手がいるのか?」
「そ、そうじゃなくて…」
ミリンティーは失言に気付き、これ以上立場を悪くしては不味いと、口籠った。
「初婚の相手を探したいなら、自分で探しなさい」
ミリンティーは後釜を狙っていたくせに、婚約者がいたのはいいが、妻がいた相手は嫌だった。比べられたくないというなら、まだ理解されるかもしれないが、妻は生涯一人でいいからという理由であった。
実は寛容な女性とは正反対の考えを持っていたのだ。もし、寛容だからとまともな縁談があり、結んでいたら、話が違うとなっていただろう。
「で、でも…」
「来月、未婚の男女だけのパーティーがあるから、行く気があるなら行って来なさい。誤解を解きたいんだろう?縁談でなければ、話を聞いてくれるのではないか」
未婚者のパーティーは良く開かれている。だが、お膳立てを待つだけだったミリンティーは、参加する行動力はなかった。
「私が誤解を解くのですか」
「お前がやったことなのだから、自分以外に誰が解くのだ?21歳にもなって、親が娘がと言って回るのか?」
「い、いえ」
こっそりやってくれるにはいいが、さすがに恥ずかしいかもしれない。だが自分で誤解を解くのも、どうしたらいいか分からないが、提案しただけであった。
そして、ミリンティーはローティーに相手がいないと婚約も結婚も出来ないと、当たり前のことを言われて、久し振りにパーティーに参加することになった。
ブレオン・オイエン侯爵は、敢えてソアリスから聞いたことを、話さずに聞こうと思った。あわよくば、ミリンティーが正直に話してくれることを願った。
何が変わるわけではないが、ブレオンの気持ちの問題であった。
マイオンは婚約者であるサンリに、ミリンティーの話をして、迷惑を掛けるようなことがあったら申し訳ないと話し、ご家族にも謝罪した。
ゆえにミリンティーと仲の良い姉弟というほどではなかったが、今まで以上に関わりたくないと距離を置いている。
ローティーは話が長くなるので、二人で話をすることにした。
「どうか、後妻ではない方を探して貰えませんか?」
ブレオンは溜息を付きそうだった。話してくれる気も、希望も変える気はないということだろう。
「他国でか?」
「この国では本当に難しいのでしょうか」
「自覚がないとしても、この前、話をしただろう?子爵家や男爵家では、侯爵令嬢は受け入れ難いだろう…」
ミリンティーは、子爵家!?ましてや男爵家など、あり得ないと叫びそうだったが、何とか堪えた。
「きちんと誤解だと、話せば分かっていただけるのではないでしょうか」
その言葉にソアリス王妃陛下の言う通り、浅墓な考えを持っていることに、ブレオンも認めるしかなかった。
「会っても貰えないのにか?」
「それは…」
「縁談を持ちかけても、会う前に断れているんだ。誤解を解く以前の問題だろう?どうやって誤解を解く?当てがあるのか?」
「侯爵令嬢が、自分で探せというのですか?」
ミリンティーは侯爵令嬢ということもあるが、ソアリスがブリンブリンティーと名付けたままであるように、体形が変わることはなかった。
顔も身体も手足も、全体的にすべてがふくよかで、好みの者もいるだろうが、ドレスを着ることの多い令嬢としては、あまり魅力的とは言えない。
令息に声を掛けられることもなかったので、自分から声を掛けることも、実は出来ないタイプであった。何を話していいか分からない、だからこそお膳立てをしてくれそうな、ベリーナ・ソチヌ男爵令嬢は都合が良かった。
「侯爵令嬢らしからぬ行動を取ったのは、お前だろう?」
「じゃあ、どうしたらいいの…謝ったらいいって言うの?」
「誰に謝るんだ?謝罪しなければならない相手がいるのか?」
「そ、そうじゃなくて…」
ミリンティーは失言に気付き、これ以上立場を悪くしては不味いと、口籠った。
「初婚の相手を探したいなら、自分で探しなさい」
ミリンティーは後釜を狙っていたくせに、婚約者がいたのはいいが、妻がいた相手は嫌だった。比べられたくないというなら、まだ理解されるかもしれないが、妻は生涯一人でいいからという理由であった。
実は寛容な女性とは正反対の考えを持っていたのだ。もし、寛容だからとまともな縁談があり、結んでいたら、話が違うとなっていただろう。
「で、でも…」
「来月、未婚の男女だけのパーティーがあるから、行く気があるなら行って来なさい。誤解を解きたいんだろう?縁談でなければ、話を聞いてくれるのではないか」
未婚者のパーティーは良く開かれている。だが、お膳立てを待つだけだったミリンティーは、参加する行動力はなかった。
「私が誤解を解くのですか」
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「い、いえ」
こっそりやってくれるにはいいが、さすがに恥ずかしいかもしれない。だが自分で誤解を解くのも、どうしたらいいか分からないが、提案しただけであった。
そして、ミリンティーはローティーに相手がいないと婚約も結婚も出来ないと、当たり前のことを言われて、久し振りにパーティーに参加することになった。
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