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決定2
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「ララシャの言い出したことでしょうけど、アリルに関しては共犯ですわね。私が喜んで渡すなどと馬鹿なことを考えていたなんて」
「私もいい縁談ではないかと思っておりました、申し訳ありません」
カリルも詳細は知らなかったが、想像が出来なかった話ではない。今更ではあるが、止めるべきだったと、後悔の念に駆られた。
「次はエクルを自分の産んだ子にして、私の子は死んだことにしたらいいと言ったそうなの。こちらはララシャの単独犯ね」
「っな!申し訳ございません、その件は全く知らず…何て失礼なことを…私は子どもが欲しいなら、側妃を娶ったらどうかと言ったんです」
カリルは股に埋まるのではないかというほど、頭を下げ続けている。
「普通はそうですわよね、でもララシャは側妃を娶られたくないから、リベル殿下を選んだのですから」
「そうでしたか…そうではないかと思っておりましたが、こちらに嫁がれていたら、おそらく側妃を娶ってたでしょうね」
「ああ、そうなっていただろうな」
黙って聞いていたアンセムが答えた。
「王太子妃教育が進まず、公務に支障が出るだろうと考えられていたそうだ。そこへリベル殿下が気に入るとは思わなかった。だからこちら側も、本当にいいのかと伺ったくらいだ」
「我が国は王太子様の婚約者なら、優秀だと受け取ってしまった」
王太子の婚約者と結婚したいと言われて、王太子妃教育が進んでませんけど、大丈夫ですかとは言わない。当時のリベルも聞いていても、結婚したいと言っただろう。
「ララシャの置かれた立場が、あのようにしたと言われればそれまでですが、死ぬまでにそのことに気付けるかどうかですね…でもあれは私のせいで、引き裂かれたと悲劇のヒロインの様に言うでしょうね」
ソアリスよりも、ララシャは悲劇のヒロインが得意だと思われる。
「そこはきちん責任を持ちます。エスザール王国ともそう約束をしております」
「関わりたくはないですけど、肥え太ったララシャを見るのだけは、ちょっと面白いわよね。ブルー系の光沢のあるドレスを着せて、箱に入れたら、巨大魚に見えるんじゃない?」
アンセムは思わず想像してしまい、ゲフンゲフンと咳をしながら、吹き出すのを堪えた。カリルはソアリスの悪い口に、驚いて呆気に取られていた。
「美味しそうとは思えないけど、無駄な油だけはのっているでしょうからね。母も一緒に横に置いたら、大量だと思われていいかもしれないわね。ふふ」
アンセムは鼻の下を伸ばして、笑いを堪え、国王とは思えない顔になっている。
侍女と護衛は、ララシャとマルシャの姿を思い出して、アンセムと似たような顔をしている。
もはや人間として扱われていない証拠である。
「カリル殿下はララシャの体形を何とも思いませんの?」
「どうにかならないのかと、声が上がっておりまして…」
「やはり?そうよね」
「王族としてどうなのかと、ですので母と妻が注意をしたのですけど、頑張っているが、減らないと言っていたようでして」
ララシャの姿には年々、声が上がっていた。妻であるオリンダーも、頑張って戻しており、出来ないはずがないとは思っていたが、身体を壊すようなことになっても良くないと、強く言えない部分であった。
ソアリス王妃陛下は、ララシャより遥かに産後間もないにも関わらず、子どもを産んだとは思えない姿である。
「朝からクリームたっぷりパンケーキを食べていたら、減りませんわ」
「え?」
「エミアンローズがそう言っておりましたよ、毎朝食べていると」
「それは…減りませんね」
それすら嘘だったのか…妊娠前の華奢でか弱そうな姿は、幻覚だったのではないかというほど、見る影もない姿になっているとは思っていた。
「エミアンローズについてはどう考えてらっしゃるの?」
「私もいい縁談ではないかと思っておりました、申し訳ありません」
カリルも詳細は知らなかったが、想像が出来なかった話ではない。今更ではあるが、止めるべきだったと、後悔の念に駆られた。
「次はエクルを自分の産んだ子にして、私の子は死んだことにしたらいいと言ったそうなの。こちらはララシャの単独犯ね」
「っな!申し訳ございません、その件は全く知らず…何て失礼なことを…私は子どもが欲しいなら、側妃を娶ったらどうかと言ったんです」
カリルは股に埋まるのではないかというほど、頭を下げ続けている。
「普通はそうですわよね、でもララシャは側妃を娶られたくないから、リベル殿下を選んだのですから」
「そうでしたか…そうではないかと思っておりましたが、こちらに嫁がれていたら、おそらく側妃を娶ってたでしょうね」
「ああ、そうなっていただろうな」
黙って聞いていたアンセムが答えた。
「王太子妃教育が進まず、公務に支障が出るだろうと考えられていたそうだ。そこへリベル殿下が気に入るとは思わなかった。だからこちら側も、本当にいいのかと伺ったくらいだ」
「我が国は王太子様の婚約者なら、優秀だと受け取ってしまった」
王太子の婚約者と結婚したいと言われて、王太子妃教育が進んでませんけど、大丈夫ですかとは言わない。当時のリベルも聞いていても、結婚したいと言っただろう。
「ララシャの置かれた立場が、あのようにしたと言われればそれまでですが、死ぬまでにそのことに気付けるかどうかですね…でもあれは私のせいで、引き裂かれたと悲劇のヒロインの様に言うでしょうね」
ソアリスよりも、ララシャは悲劇のヒロインが得意だと思われる。
「そこはきちん責任を持ちます。エスザール王国ともそう約束をしております」
「関わりたくはないですけど、肥え太ったララシャを見るのだけは、ちょっと面白いわよね。ブルー系の光沢のあるドレスを着せて、箱に入れたら、巨大魚に見えるんじゃない?」
アンセムは思わず想像してしまい、ゲフンゲフンと咳をしながら、吹き出すのを堪えた。カリルはソアリスの悪い口に、驚いて呆気に取られていた。
「美味しそうとは思えないけど、無駄な油だけはのっているでしょうからね。母も一緒に横に置いたら、大量だと思われていいかもしれないわね。ふふ」
アンセムは鼻の下を伸ばして、笑いを堪え、国王とは思えない顔になっている。
侍女と護衛は、ララシャとマルシャの姿を思い出して、アンセムと似たような顔をしている。
もはや人間として扱われていない証拠である。
「カリル殿下はララシャの体形を何とも思いませんの?」
「どうにかならないのかと、声が上がっておりまして…」
「やはり?そうよね」
「王族としてどうなのかと、ですので母と妻が注意をしたのですけど、頑張っているが、減らないと言っていたようでして」
ララシャの姿には年々、声が上がっていた。妻であるオリンダーも、頑張って戻しており、出来ないはずがないとは思っていたが、身体を壊すようなことになっても良くないと、強く言えない部分であった。
ソアリス王妃陛下は、ララシャより遥かに産後間もないにも関わらず、子どもを産んだとは思えない姿である。
「朝からクリームたっぷりパンケーキを食べていたら、減りませんわ」
「え?」
「エミアンローズがそう言っておりましたよ、毎朝食べていると」
「それは…減りませんね」
それすら嘘だったのか…妊娠前の華奢でか弱そうな姿は、幻覚だったのではないかというほど、見る影もない姿になっているとは思っていた。
「エミアンローズについてはどう考えてらっしゃるの?」
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