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対面
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「よく寝ているな、寝息が聞こえないと、大丈夫かと思ってしまうよ」
そんな軽口も言えるようになり、状況を知らなければ、王妃に何かあったのかと誤解を招きそうな現状ではあった。
「渾身の力を使い果たしたんだ、寝かせてやろう」
「今日ばかりは、いや、当分はおサボり大好き王妃様でいて貰おう」
「私も公務に復帰しますから、お任せください」
胸を張ったのはルルエである、早く復帰したいと言っていたが、ソアリスが出産まではということになっていたので、晴れて公務に復帰することになる。
「母上のことだから、ゆっくりはしないだろうけど、しばらくは休んで貰おう」
「誕生日のお祝いも仕切り直さないと、機嫌が悪いわよ」
「そうだったわね、同じ誕生日だなんて、運命を感じてしまうわね」
「お母様がどんな名前を付けるのか楽しみね」
そして、アンセム以外は各々戻って行き、次にやって来たのは祖父母になるロランとテラー。皆が会った後でいいと、まだ待機していた。
母子ともに無事だと聞いたことで、気を張っていた部分がようやく取り除かれて、脱力していた。
「母上の色だ…」
ミフルと同じで、第四王女のプラチナブロンドに感激したのはロラン。
テラーは聞こえてはいないだろうが、ソアリスにそっと近づいて、お疲れ様、本当にありがとうと声を掛けた。
ロランは孫を抱き、目に涙を溜めていた。年を取ったこともあり、すっかり涙脆くなってしまっている。
「可愛いなぁ」
そう言うと、むにゃと瞳が開き、その色はソアリスの薄いグレーだった。
「瞳はソアリスだな」
「まあ、まるでお義母様とあなたと、ソアリスを足したような感じね」
「私にも似ているかな?」
「ええ、お義母様に似ているんだから、当たり前じゃない」
似ていると言われて嬉しくなってしまったロラン。ロランはミフル程は似ていないが、ミランに似た顔立ちである。
「でも甘やかしてばかりいると、あそこで寝ている強い嫁に怒られるわよ?」
「っあ、そうだったな…だが、甘やかしてしまそうだな…」
孫は皆可愛い、玄孫も可愛い、可愛いがロランの中で渋滞している状況ではあったが、やはり母に、自分に似ている孫娘はとびきり可愛い。
「まあ、ソアリスはいくら7番目でも甘やかさないでしょうからね」
その間、第7王女は目線が合うはずないのに、ギンと目を開いている。
「ソアリスに見られている気分になるのはなぜだろう…」
「似ている証拠でしょうね」
しばらくすると、瞼が閉じて、むにゃむにゃ言い始めた。
「そうなると性格はアンセムかしら?」
「私ですか?」
「でもカイルスもソアリスに似ていると思っていたけど、ソアリスが好きなだけよね?」
カイルスは幼い頃から、ソアリス、ミランの口調を真似てはいたが、ソアリスの悪い口調は聞かせないようにしてはいるが、あれだけソアリスを追い掛け回しているのに、絶対に真似ることはなかった。
「肝が据わっているのは、とても似てますよ」
「それはそうね、さっきも一番にソアリスの心配をして、ちゃんと質問をしていたもの。しっかりした者だわ」
「はい、立派に育ってくれています」
安堵や驚きでソワソワしたままの皆とは違って、カイルスは堂々としていた。
そして、途中でお手洗いに行く以外は、翌日の朝までしっかり眠ったソアリスは目を覚ました。
「イタタタタ…」
「お目覚めですか」
「はい、おはようございます。どれだけ寝たのかしら」
「およそ、半日くらいでしょうか」
「あら…」
さすがに寝過ぎてしまったなとは思ったが、反省する気はない。
「起きられたら、お名前をと陛下がおっしゃっておいででした」
「え?ああ、そうよね…」
無事に出産したことは、既にラセール伯爵が行っており、国内はおめでたいこと続きの王家に続くように沸き立っていた。
そんな軽口も言えるようになり、状況を知らなければ、王妃に何かあったのかと誤解を招きそうな現状ではあった。
「渾身の力を使い果たしたんだ、寝かせてやろう」
「今日ばかりは、いや、当分はおサボり大好き王妃様でいて貰おう」
「私も公務に復帰しますから、お任せください」
胸を張ったのはルルエである、早く復帰したいと言っていたが、ソアリスが出産まではということになっていたので、晴れて公務に復帰することになる。
「母上のことだから、ゆっくりはしないだろうけど、しばらくは休んで貰おう」
「誕生日のお祝いも仕切り直さないと、機嫌が悪いわよ」
「そうだったわね、同じ誕生日だなんて、運命を感じてしまうわね」
「お母様がどんな名前を付けるのか楽しみね」
そして、アンセム以外は各々戻って行き、次にやって来たのは祖父母になるロランとテラー。皆が会った後でいいと、まだ待機していた。
母子ともに無事だと聞いたことで、気を張っていた部分がようやく取り除かれて、脱力していた。
「母上の色だ…」
ミフルと同じで、第四王女のプラチナブロンドに感激したのはロラン。
テラーは聞こえてはいないだろうが、ソアリスにそっと近づいて、お疲れ様、本当にありがとうと声を掛けた。
ロランは孫を抱き、目に涙を溜めていた。年を取ったこともあり、すっかり涙脆くなってしまっている。
「可愛いなぁ」
そう言うと、むにゃと瞳が開き、その色はソアリスの薄いグレーだった。
「瞳はソアリスだな」
「まあ、まるでお義母様とあなたと、ソアリスを足したような感じね」
「私にも似ているかな?」
「ええ、お義母様に似ているんだから、当たり前じゃない」
似ていると言われて嬉しくなってしまったロラン。ロランはミフル程は似ていないが、ミランに似た顔立ちである。
「でも甘やかしてばかりいると、あそこで寝ている強い嫁に怒られるわよ?」
「っあ、そうだったな…だが、甘やかしてしまそうだな…」
孫は皆可愛い、玄孫も可愛い、可愛いがロランの中で渋滞している状況ではあったが、やはり母に、自分に似ている孫娘はとびきり可愛い。
「まあ、ソアリスはいくら7番目でも甘やかさないでしょうからね」
その間、第7王女は目線が合うはずないのに、ギンと目を開いている。
「ソアリスに見られている気分になるのはなぜだろう…」
「似ている証拠でしょうね」
しばらくすると、瞼が閉じて、むにゃむにゃ言い始めた。
「そうなると性格はアンセムかしら?」
「私ですか?」
「でもカイルスもソアリスに似ていると思っていたけど、ソアリスが好きなだけよね?」
カイルスは幼い頃から、ソアリス、ミランの口調を真似てはいたが、ソアリスの悪い口調は聞かせないようにしてはいるが、あれだけソアリスを追い掛け回しているのに、絶対に真似ることはなかった。
「肝が据わっているのは、とても似てますよ」
「それはそうね、さっきも一番にソアリスの心配をして、ちゃんと質問をしていたもの。しっかりした者だわ」
「はい、立派に育ってくれています」
安堵や驚きでソワソワしたままの皆とは違って、カイルスは堂々としていた。
そして、途中でお手洗いに行く以外は、翌日の朝までしっかり眠ったソアリスは目を覚ました。
「イタタタタ…」
「お目覚めですか」
「はい、おはようございます。どれだけ寝たのかしら」
「およそ、半日くらいでしょうか」
「あら…」
さすがに寝過ぎてしまったなとは思ったが、反省する気はない。
「起きられたら、お名前をと陛下がおっしゃっておいででした」
「え?ああ、そうよね…」
無事に出産したことは、既にラセール伯爵が行っており、国内はおめでたいこと続きの王家に続くように沸き立っていた。
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